9月に行われる、Bonhams の The Autoworld Autumn Sale というオークションに
良さ気な220SEbカブリオレが出品されるようですのでご紹介致しましょう。
コチラでございます。
最初見た時には一瞬黒に見えたのですが、よくよく見ると紫っぽいので、
ボディの塗色は私の220君の屋根と同じダークレッドブラウンなのかもしれませんね。
私のも黒い屋根ってよく言われるので…(苦笑)。
それに合わせた幌の色ともよくマッチしていて良い感じだと思います。
後ろ姿。
MBって幌車のクローズドの姿もキッチリイイ感じに作るのが上手いですよね。
まぁ、カブリオレのクローズドの姿とクーペではどっちがイイかと言えば
それは後者だと思いますが、
閉じてもデザイン的に全く破綻を見せない所が素晴らしいと思います。
タイヤはパターンからいくと、私のと同じミシュランXですね。
ホワイトリボン化されている事からすると、
これはそれを利用して作られた、MOR-CLASSIC WHITE WALLでしょうね。
リボン幅は25mmの奴かなぁ。
因みに25mm、40mm、60mmの3種類があります。
これ、とても良さ気だけど、お高いんですよねぇ(汗)。
幌、オープン。
いやぁ、本当に好いですね~。
もう一台買えるなら、220SEbのカブリオレ、欲しいです(笑)。
ただ、これは一寸ダメかな。
幌カバー、ボタンをちゃんと留めているようなのに、
何故こんなに下がヨレヨレなんですかね?
これだったら、カバーをしない方がまだ良いかも。
これは減点対象だなァ(笑)。
ダッシュボード。
元画像でも良く判らない中、このサイズにしたら尚更判らないと思うけど、
ウッドパネルは恐らくマカッサルエボニーでしょうね。
ベッカーは恐らくメキシコだろうなァ。
ストライプ柄のタイプとこの古いタイプのと、
どうやら1962年頃までは両方あるみたいなんですけど、
どういう区別でそれらが選択されるのかが全く判りません(汗)。
サンバイザーは綺麗にやり直してあるようですが、
助手席側の裏のミラーが省略されちゃっているのはちと寂しいかも。
これもこないだのと同様にこの画像のような感じに遠巻きに見る分には
ダッシュ廻りはほぼオリジナル状態に見えるのですが、
ステアリングが、、、
円形ホーンリングだけはオリジナルを使って、
後は近年の新品に交換していますね~。
センターパッドは中央のお星さまが大きくなって、
パッドとエンブレム部の境にある筈のクロームのモールが無くなっているので
近年のものだと判ります。
ステアリングの方はセンターパッドと違和感のない綺麗さがあるなァと思っただけで、
正直な所、近年の物かどうかまでは判りませんけれども、
このステアリング円周上の2本の溝付きの物は、少なくとも220用ではないんですよね。
好き好きだとは思いますが、個人的には握った感触的に溝が無い方が好きなので、
ここのところは拘りたい所でだったりします(笑)。
といいつつ、私は220SEbクーペには該当しない、
1960年以前用のステアリングを付けていますが(笑)。
内装全景
いやぁ、本当にしびれますねぇ。
イイナァ、カブリオレ欲しいなァ(笑)。
この車、シートの縫製がかなり綺麗そうです。
無論、細かい所を見ていけば、新車当時のオリジナルより劣るだろうな、、、とは思いますけど、
(実際にクローズアップ画像でそう言う部分もあります)
遠巻きに見える部分のライン構成は、綺麗すぎるかな?と思えるほど、
本当に綺麗だなって思います。
エンジンルーム。
この車、ドイツ仕様らしいのですが、またしてもノンパワステ車ですね(笑)。
パワステは一寸アシストが効き過ぎな気がするので、
使用環境が高速主体ならば、恐らくこの方が良いだろうと思いますが、
峠を飛ばすなら、やっぱりパワステが付いていた方が良いかなと思います。
ファイヤーウォールパッドは私のと同様、後年のW111の2枚扉用の流用のようです。
本来の220用のそれはごく薄いもので、
こないだのカブリオレはそれを綺麗に再現してあったのですよね。
このパッドは1cm位の厚みがあってエンジンコンパートメントフラップの穴加工が一苦労なのですが、
私がやったのと比べると、この車のそれは、かなり綺麗に仕上げられていると思います(笑)。
カロッセリープレート。
G439って事は元色は私の220君の下側と同じ、クリームだったのですね。
それを220君の上の色と(恐らく)同じ色に塗り替えるとは、
何だかちょっと縁のようなものを勝手に感じてしまいます(笑)。
因みにG439は1962年までしかない色でして、
それ以降で220君と同じような配色のような車があっても
それはライトベージュとダークレッドブラウンの組み合わせなんですよね。
で、驚いたのはボディナンバーです。
00009って以前、どこかで見たぞ?と思ったのですが、
それ自体は勘違いだったものの、
実はここで紹介した事のある車にこの一つ前の00008が居たのですよね。
その車がコチラで
ボディナンバーがコチラであります。
220SEbでは車体番号に関してはその下6桁が
セダン、クーペ、カブリオレ共通の製造番号になっているようなのですが、
ボディナンバーに関してはボディのナンバーですから、
当然ボディ形態が異なるそれぞれでバラバラな番号で、
ただそれだけでは計算が合わないケースがあるので、
もしかするとハンドルの左右やMTかATの別まで含めてバラバラなのかもしれません。
がっ、これらは共にカブリオレ(111023)で左ハンドル同志のMT同志(10)。
正真正銘の隣り合った2台だと思われます(笑)。
因みに車体番号的には00008の方が88台前に生産されたもののようであります。
こういうデータもこれからチェックして蓄積していくと面白いかもですね(笑)。
ただ、物件情報では車体番号を隠している事が多いし、
車屋さんによっては車体番号とボディ番号の区別がつかなくて、
後者を前者として扱っているものも多かったりするので、
なかなか難しい部分もあるのですけれどもね。
さて、お話は少々脱線しましたが、
この車、どうやらこの同じオークションに出品される、
300カブリオレDのオーナーさんが所有されていた車のようで、
2015年にシュトゥットガルトで開催されたクラシックカーフェアに
その300の部品を探しに行った時にこの車を見付けて購入されたようです。
どこかの誰かさんに若干のケチは付けられているものの(笑)、
説明文の中に『完璧主義の所有者の厳格な基準のすべてを満たしていた』と書かれているのに
十分納得がいくような仕上がりの車両かと思います。
estimateは12万~18万ユーロ。
オークションのページに日本円も併記されていますが、
1500~2300万円とのこと。
220SEbカブリオレに2300万円出す人は居らんやろ~とは思いますが、
居る事を期待したい気持ちはあります(笑)。
コンディションと色的にはこっちだろうけど、
オリジナル内装と値段からすると、こないだの白のカブリオレも捨てがたい所ですね(笑)。
そう言う事に悩めるだけの財力のある人が心から羨ましいです~(笑)。