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ぽおる・ぶらっくのブログ一覧

2022年04月29日 イイね!

デカッ!

ドイツの個人売り物件で1956年式の220aを見付けました。



キャンバストップ付きですね。

ってかアンタ誰?



ハラが出てるおっさんに車の前でギター持ってポーズ取られてもなぁ。





外観上、なかなか綺麗そうな車ですね。

220aは1954年のデビューで220Sの登場する1956年まで作られていた車です。
短い期間ではありますけれども、調べてみると意外に台数は作られていて
総生産台数は25937台だったそうです。

同様に220S辺りと比べて見掛ける率が低い219よりは台数が少なかったようですね。

しかし、外見上で220aとの違いはあまりなくて、
この車の場合にはとりあえず私に判ったのはこれだけでした。



トランクリッドのタイプ表記には小文字は使わない約束なので
220aは220という事になります。

因みに『この車の場合には』と書いたのは、
この車の場合、フロントフェンダーからフロントドアに至るフレア上に
クロームのモールが走っていますが、
これのアリナシが220aと220Sの識別点だと書物にはあるのですよね。

ただ、この車は1956年式の最終モデルなので、
書物にはそう書いてあっても、当てにならないケースがあるので(笑)
この車両的にはこれがオリジナルだったという可能性を現状私には否定出来ません(笑)。

一応、簡易EPC上では6506180からこのモールが付く事になっていますが、
果たしてここが220aと220Sの分岐点なのかどうかは『?』ですね。

タイヤは私の220君と同じミシュランXの7.25R13を奢っています。



しかし、この車に装着するには見掛け上一寸大きすぎるような…。

元々の設定では6.70-13が正規のサイズだったらしく、
この表記の場合、タイヤの直径の決め方が一定ではないようで、
この値自体から算出する事が出来ないので一寸調べてみたのですが、
ポントンに詳しい海外サイトを調べてみると、直径は24.17インチ(約614mm)との事でした。
(他にデータを散々探して無かったのでこれを信じて良いかどうかは『?』ですが)

Xの7.25R13は654mmという事で径で40mm違うと、流石に大きいだろうと思うので
上の違和感を感じたのは尤もな事だなぁと思うし、
ホイールアーチの形状ってやっぱり厳密にタイヤサイズに合わせて
設計されているんだなぁ、、、って改めて思わされました。

ところがこのポントンのサイトによると1960年度版のテクニカルデータブックでは
ポントン用にも7.25-13が指定されるようになっているというのですよね。

同書を持っているので調べてみましたが、確かにそう書かれていて、
それに付けられている注釈の1番に
『現行のタイヤサイズ6.70-13は、新規格に対応し7.25-13に変更されます。』
と書かれていました。

考えてみると、220b、220Sbと220SEbのセダンも1960年までは
6.70-13でしたから、上で私が言っている、タイヤサイズに合わせて設計というのも
少々微妙な話ではあるのですけどね(笑)

因みにミシュランの現行の13インチのクラシックタイヤの径は以下の感じになっているようです。

X 7.25R13 654mm
XAS-FF 185HR13 625mm
(4月中旬発売予定と日本のミシュランにはありましたが
220君に私が最初に履かせたミシュランがこれでしたし、
向こうでは継続生産していたようなので、国内再販が正しい表現だと思います)
XAS-FF 165HR13 600mm
XDX 205/70VR13 618mm
XDX 185/70VR13 590mm
ZX 6.40R13 642mm

これからすると径的にはXDXの205/70VR13ですが、明らかに幅が太すぎ、
XAS-FFの185HR13が幅と径のバランスが220aポントンには一番良いかもですね。

165HR13は径も小さくなりすぎるし、一見幅も細すぎるかなぁという気もしますが、
Xの7.25R13は計算上184mm幅ですけれども、これは全幅の意味らしく、
トレッド幅自体は165mm程度しかない感じで、
計算上170mmになる6.70-13のトレッド幅もそれよりは狭く出来ているはずなので
Xに比べて先細りになっていないXAS-FFなら165HR13でもイケそうな気はするので
直径が逆に小さいと言っても14mmですから、これも好さげには思うのですけどね。

ただ、その場合、ロードインデックスが82Hなので負荷能力が475kgという事らしいのですが、
220aの許容後軸荷重が920kgとの事なので結構ギリギリのラインかもですね。

参考までにXAS-FFの185HR13は88Hで560kg、Xの7.25R13が90Sで600kgだそうです。

因みにタイトルのデカッ!は最初からこれの積りで書いたわけではありませんが、
結果的にはこれもその一つになってしまいました(大笑)。

脱線ついでにこの画像のタイヤハウスより後方のフェンダー上に
ラバーモールディング付きのクロームのモールが2本走っていますが、
このタイプは車体番号末尾5606179までの物らしく、
それ以降はラバーモールディング無しの物になるようです。

これを一つ前の項目のフロントフェンダーのフレア上のモールの事と合わせて考えると、
フレア上のモールが無くて
ボディサイドにラバーモールディング付きクロームモールが付くのが220aで
その車体番号が18001X5606179まで、
18001X5606180以降が220Sという事なのかもしれません。

この辺りの事はひょっとするとちゃんとしたEPCになら書いてあるかも知れないのですが、
今、それの入ったPCが手元に無いので後日調べてみようと思います。

因みにこの仮説が正しかったとしての話なのですが、
この時代の車体番号の下から数えて6桁目と7桁目は
それぞれ製造年の西暦末尾のそれぞれ下1桁目と2桁目を示している
(つまり下2桁がひっくり返しで表記されている)わけなので、
7506179は220Sですし、5506180は220aという事になります。

って~、だから、アンタ、誰なのよ(苦笑)。



いやいや、全然決まってないから(笑)。

きっとこれ、現オーナーさんなんだろうとは思うのですが、
売り物件画像に2度も登場するなんて、って感じなのですが(笑)。

前座席及びダッシュボード。



なかなか綺麗な状態にあるようですね。
クローズアップ画像ではウッドの木目を書いたでしょ疑惑のある部分もありますが(笑)、
変に華美にならず落ち着いた当時っぽい仕上がりになっていると思います。

シートや内張りが張替えなのは間違いない所ですが、
ポントンはそもそも張替えの車両が多いので残念ながら私にも
オリジナルの状態がよく判っておりません(汗)。

これが元々布だったのか模造皮革だったのか、本革だったのかすら判らないのですよね。

現状のインテリアマテリアルはレザーとありますが、
向こうではイミテーションもジェニュインもまとめてレザーって呼びそうだからなぁ。

ドアの内張りに関して、弧を描いたクロームのモールが無いなぁと思ったのですが、
調べてみると、そのモールは車体番号7509039以降の物らしいので、
56年までしかない220aとしてはこれが正解みたいですね。

ドアオープナーハンドルも1956年頃まで?はこの回転方向にレバーを回すタイプなんですよね。

テレフンケンのラジオ



時計周辺のウッドの木目の感じがイイですね~(笑)。

テレフンケンのラジオはW187の220の時代には
もっと選局窓?の大きな派手な感じのラジオでしたが、
これはかなりこざっぱりとした印象のものですね。

ハウジングからするとポントン用として造られた物なのは間違いないとは思うのですが、
ベッカーでは車両の他の部分のつまみと同じデザインのつまみを使用している所を
これは全く違うデザインのそれになっているので、
つまみが元々の物と違うのか、或いは年代が違うのかという感じではないかと
個人的には思ったりします。

ヘッドライナーとキャンバストップのロックレバー



ヘッドライナーはちゃんとファブリック製のもので張り替えているようですね。

少なくともグロッサーポントンでは最後までファブリック製だった筈なので
私的にはこうあってもらった方がしっくりきます(笑)。

汚れちゃうので大変ですけど(苦笑)。

この車のキャンバストップは後付けではなく、メーカー装着のものらしいのですが、
大きさは違うと思いますけど、ドアオープナーハンドルと統一感のあるレバーを使っているのが
イイですね(笑)。

で、やっとタイトルに絡んでくるお話になるのですが、
少々見切れてしまっているもののデカッと思ったのはこの助手席側のヘッドレストです。



後側からの画像では全体像が写っています。



後年まで(108の筒枕時代位まで?)助手席のみ、
というヘッドレストのオプションが存在した筈ですし、
運転席側には取り付け部も見えないので、多分これもそうしたオプションでしょう。

筒枕タイプと同様にバックレストの背面からステーが立ち上がるタイプなので
後付けでないのはほぼ間違いないでしょう。

私もこのデカヘッドレストを沢山見ているわけではないので
何とも言えない部分がありますけれども、
正面から背面にぐるっと巻いている生地が3分割になっているのは
オリジナル通りでない気がします。

多分正解はこんな感じ。





元生地を有効活用するために3分割にしちゃったのでは?と私的には思っています。

以前FBMで見たDSのカブリオレも同様にドデカいヘッドレストを付けていましたけど、
どうしてこの幅が必要だったのでしょうかねぇ(笑)。

これ、後方視界をかなり犠牲にすると思うので
レアオプションである事が判っていても、私だったら絶対に付けないですけどね(笑)。

W111時代以降で筒枕タイプになったのも、
幅はともかくとして高さを抑えて後方視界を確保する為だったのだろうと思いますしね。

エンジンルーム。



220aなのでシングルキャブですね。

220Sに切り替わる際にツインキャブ化するので、
その220a用のエンジンはそのまま219に搭載されることになったようです。
但し、57年の8月には圧縮比を挙げて5馬力アップが図られていますが。

この車にはT50のブレーキブースターが付いていますが、
資料によるとこれが付くのは1955年の9月からだそうで、
それまではどうやらノンサーボが標準だったらしいです(汗)。
(書かれ方をそのまま採るとそれ以前にはオプション設定も無かったのかも)

更に219ではサーボは最後まで?オプションだったらしいので二度驚きました(笑)。

尤も190SLでもそれは1956年の5月から標準化された物で
それ以前はオプションだったらしいので、
当時のミドルサイズ以下の車両ではそれが普通だったのでしょうね。

車体番号等のプレート。



キャンバストップ付きでメーカーから出荷された車だと上に書きましたが、
拡大しないと判らないレベルでしか見えないものの、ここに180011とあるので
この車がそれだと判るのですよね(因みにない車は180010となります)。

う~ん、色々調べながらやっている内に、また思いの他長文になってしまいました(苦笑)。

さて、気になるお値段の方は66700ユーロ、今のレートで910万円強だそうです(汗)。

昔、キンレで見せられたポントンの220SEセダンが
800万円(当時ユーロが今より高かったと思う)と訊いてビビりましたが、
220SEセダンが1974台しか作られていないのに対し、
220aは26000台近く作られている車ですから、
そこから15年近く経っているとはいえ、ここまで価格上昇して来るか、、、
という感じがしますね。

いや、古い車を既に持っている人には部品代さえ上がらなければ(苦笑)、
有難いお話ではあるのでしょうが、
ある種投機的な意味合いを含んで価格上昇している事を思うと、
本当に欲しいと思っている人の手に渡りにくくなっているわけですから、
何だかなぁ、、、と思う部分がありますね。

といいつつ、私も海外物件を紹介してはその値段も一緒に紹介しているのですから、
極々微力ながら私もその傾向を煽っていると言えるのかもしれませんけどね(苦笑)。
Posted at 2022/04/29 22:56:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「一寸情報が古かった(大苦笑)。」
何シテル?   04/08 22:55
1962年式の220SEbクーペに乗っています。 物心ついた頃からMBファンである私が (何度も買い替え出来るご身分ではないので) 最初で最後のMBに...
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