
前回のブログで書いたアコードの荷室のコンビニフックについて・・・。
今年の4月に車検に出し、そのままディーラーと提携している板金塗装屋さんへスライドする様に全塗装に出されたアコード君ですが、再びディーラーを通して6月に私の元に戻ってきたらなんと荷室の両サイドにあるコンビニフック分部が故障した状態になっていました。どうやら板金塗装屋さんが内張りを外す時にやらかしたっぽい・・・
とりあえずここの修理は急がないし、今回の車検で全箇所交換予定だったエンジンマウントのうち欠品のため交換できなかったリヤエンジンマウントの1箇所のみ代替品として後日ユーロR用に交換してもらう事になっていたので、この作業の時でいいからコンビニフック部の修理をしてほしいと御願いをしていました。
ちょうどその頃オルタネーターも故障して10月3日に修理に出したのですが、オルタ交換とエンジンマウント1箇所の交換、そしてコンビニフックの修理ごときであまりにも修理期間が長くかかっていたのでホンダに確認すると、どうやらコンビニフック部の部品破損が見つかったらしく、新品交換しようとしたけど欠品・・・。自分達でも修理のしようがなく困っていた・・・という事だったので、自分で直すから一旦〆てもらってアコードを戻してもらうことにした・・・
とまぁ、こんな状況だったため修理期間が長くなっていたのでした。

と言う事で、これが荷室両サイドにある壊れたコンビニフック(兼荷室ライト)。画像左が荷室左側のもので、画像右が荷室右側のもの。右側用には12Vのサービス電源ソケット(シガー)が付いています。
では、ここからは作業ブログ。画像が多いので文字はなるべく少なめでテンポよく読んでいただける様にしたいと思います。

まずは荷室左側から。

一番左がフック格納時。フック表面の凹んだところをワンプッシュするとカチンと音がして飛び出てくるわけですが、本来は画像中央の位置で保持されるのに、画像右のように行きつくところまで行って止まる状態になっていました。

フック底面である回転軸側(支点部分)を覗きこむと、何やら破損したっぽい跡が・・・

更に裏面側を見ると角穴が開いているのですが、ここを見ているとどうやらコンビニフックを開くと破損した何かしらのパーツがこの角穴で何かしらのギミックによって位置がホールドされる・・・そんな感じに見えました。
どんなギミックであれ、支点側で荷重を受けるのはそもそも力学的に厳しいものがあるので、ちょっと重たいものを引っ掛ければここは壊れやすいのではと推測できます。(耐荷重3Kgだけど、そんなにかけたくない感じの造り・・・)

そして荷室右側。

こちらは、フックを出そうと1プッシュするも何やら引っ掛かった感じがして出てこない・・・・(動きの流れは画像左から右へ)。
ただ、隙間にクリップ等を突っ込んで引っ張れば出てくるのですが、やはりこちらも正規の位置では止まらずダラ~ンと垂れ下がって止まる・・・。左側用同様に部品の破損が見られました。

このフックの一連の動きを上手く機能させているのが、黄色の針金と、その先っぽが嵌って通る溝みたいなところ。
この画像は、1プッシュしても出てこない荷室右側のものですが、赤色の部分のパーツ形状が崩れています。

こっちは荷室左側のもので、先ほどの赤色印と比べても綺麗なYの字形状をしていますよね。

動きに問題がない荷室左側で、開閉の一連の動きを確認。板バネで押さえられている針金の動きが重要。
① 画像左の格納状態では針金は中間部に。
② 1プッシュさせた瞬間、針金はストンと自重で下側へ移動。
③ そこから正規の位置で止まった時、また針金は中間部まで上っています。

④ 更に格納させようとフックを押さえると針金は一番上まで上がり
⑤ フックを奥まで押さえて
⑥ 手を離したら格納完了で針金も中間部に。
という流れ。

この一連の動きが針金とそれが通る溝によって上手く行われているのですが、針金が同じルートを往復せずクルクル円を描いて通っているのがミソ。溝には部分的に凹凸があり、更に板バネによる押さえつけ作用の有無も加わってそこを通る針金が同じルートを通らない様、賢い仕掛けによって動いているようです。

こっちがフックが出てこない荷室右側のもので、溝の形がぐちゃぐちゃになっています。どう作業したらこんな事になるのだろうか・・・
ここを奇麗に直す事は到底私にはできないので、とりあえずまともに動けばOK的な対処としてカッターや細いヤスリ等を使って整形しました。本当に微妙な作業で全く修復できていない様に見えますが

なんとか1プッシュしてフックが出る様になり

そこから格納してロックする事も可能になりました。

さて、どうやって正規の位置で保持させるかですが、本来あったであろう底面のパーツの補修は力学的な問題やそもそも補修するスペースも無いので、洗練度は下がりますが極細のブロンズ色のワイヤーを使ってフックを引っ張るというある意味王道の補修方法にしました。

アルミのロック缶を使ってワイヤー先端をこの様にしておき

更に木材をこんな形にカットして2mm程度の穴をあけ、そこに先ほどのワイヤーを通し、以前ガラスモールの補修で使った黒のカッティングシートが余っていたのでそれをこの様に巻きます。アルミ缶は木の表面から飛び出ない様陥没形状に削って埋め込んだ状態にしています。

コンビニフック側にはワイヤーが通る小さな穴をあけます。
もともと開いているザグリ穴がありますが、この穴が後に
今回のトラブルに大きく関係した穴である事に気付くのです・・・

先ほど開けた穴にワイヤーを通し(画像左)、コンビニフックの内面に木を嵌めこみます(画像右)。

その木をフック内面でネジ固定するため両側面に穴あけ。
木ネジの下穴として先にφ1mmをあけ、そのあとフック樹脂材のみに木ネジの首下径をあけ、最後に同じく樹脂材にだけ皿ネジ用の皿モミをしておきます。

ネジは少しでも目立たない様にブロンズ色を買いました。ネジの頭が飛び出ると格納できないので皿ネジです。

フック支点側じゃなくフックの割と上の方を引っ張るので、多分純正の状態よりも耐荷重は高いと思いますが、これまで通りここには分別ゴミの空き缶袋を引っ掛ける程度の使用方法にしておきます。

そして、ガムテープを貼ってフックを出した時の正規の位置を疑似的に作っておき、その状態でワイヤーを裏面からタッピングネジ固定。

表から見たら左右の固定ネジは見えますが、裏から固定したネジや仕掛けはほぼ見えず。ばっちりこれまで通りの位置で止まります。

光の入り方によってはかろうじてワイヤーが見えますが、荷室は暗いのでよほど意地悪な見方をしなければまず分からないでしょう。内側に埋め込んだ木材も上部を斜めにカットして黒いシートを貼ったので見えません。

同じように反対側の荷室右側も修理完了。
当初はワイヤーではなく少し太目の針金で先端を曲げて引っ掛ける方法にしようかと思ったのですが、フックを収納した状態だと背面から飛び出してくるため、車体側にそれだけの空間もなかったため、ソフトな極細ワイヤーをフック内で収める方式に変更しました。

右側を修理している途中に気づいたのですが、シガーソケットの蓋が全閉時にちゃんと閉まらなくなっていました。
何でだろうと思ってゴニョゴニョ弄っていたら、例の針金仕掛けの板バネが妙に飛び出ている事に気付きました。

で、ここの板バネをしっかり手で押すと蓋がちゃんと閉まるじゃないですか。

この部分をよ~く見てみたら、なんと板バネの押さえ金具みたいなものが失くなっている・・・
画像左が失くなっているシガーソケットのもので、画像右は押さえ金具が付いているコンブニフック部のもの。板バネをしっかり押さえつける金具が本来はあったのでしょうね。
どんだけこのユニットをボロボロにしてくれたんだよ・・・・
(──┬──__──┬──)
とにかく余計な手間を増やしてくれたもんです・・・

蓋の飛び出し具合をもう一度確認。全閉してくれません。
因みにシガーソケットの蓋はコンビニフックの蓋と違って全開時は行くとこまで行って止まります。

ここの修理は作業中に気付いたので、急遽家にあるものを使って対応するしかなく、とっさに思いついたのがコードフック。これを右の様な形に切って穴あけ。

非常に制約が多い場所なので困難を極めましたが、とりあえず板バネを押さえつけるには充分な力があり(幸い結構大きめのコンビニフックだったので板厚もそこそこあった)、更にコードフックの弾性力も効いているので機能的には大丈夫そうです。
ご覧の通り、蓋はばっちり全閉してくれています。

この曲がりが絶妙(笑)。このユニットを内張りに嵌めこむ時にここが飛び出ていると入らないので、とにかく薄くてそこそこ強いものが必用で・・・

残念ながらネジのお尻は飛び出ますが、このシガーはまず使わないし、蓋が閉まりきらない状態の方が私は嫌だったのでこれで良しとします。とりあえず今回はネジにマジックで塗っておきましたが、いずれ黒のコーキングでもしておかないと危ないかな・・・。
どうせここは使わないから開かないけど。

あとはこれらを装着。
ここの内張りを全部外すとかなり大変なので、部分的に外して隙間から手を突っ込んで作業・・・・。

ラゲッジルームランプの電源ソケットを繋ぎ、内張りの中側から固定しようとした時に気付いたのですが・・・

赤色印は内張り裏面から手を突っ込んでコンブニフックユニットに向けてネジを固定するのですが、なんと黄色印はコンビニフックユニット側から車体側に向けてネジを固定する様になってました。しかも、内張りに固定するのではなく車体に・・・。
そう、先ほど書いた、
コンビニフック内に開いていたあの穴からネジを差し込んで車体に固定する という事です。
この時点で、なぜ今回コンビニフックが壊されていたのか理解できました。
つまり、逆にこのユニットを外す場合は内張りをバリバリ剥がして内張りの裏面から手を突っ込んでネジを外せばユニットが外せるという訳じゃなくて、一番最初にコンビニフックの奥に隠れているネジを外さないと内張りが外せないという事・・・。
恐らくコンビニフックをどうにかして正規の停止位置から更に開く必要があり、それをしようとして底面のパーツが破損したのでは・・・
サービスマニュアルを見た事がないので分かりませんが、フックを開いた状態で底面から何か薄い治具みたいなものでも突っ込んでロックを外すのでしょうか。ちゃんとサービスマニュアルを見て作業したけど上手くいかず破損したのか、それとも適当に作業して破損したのかは分かりませんが、正直ここは罠に近い作りではありますね・・・。

ここは短いドライバーを使わないとユニットの固定は無理。
当然ですが、先ほどの黄色印のネジ固定は出来ないので固定せず。めっちゃ重たいものをコンビニフックに引っ掛ければ別ですが、そうじゃなければここを固定しなくても内張りが引っ張られて外れるなんて事はないので固定は無しで良し。

反対側も固定。こっちはシガーの蓋の仕掛けが入るかが心配・・・・

超ギリギリでした・・・
こちらも内張りを全部外さず裏から手を突っ込んで固定。ご覧の様に、ユニットのコンビニフック部裏面に空間余裕がないので針金方式を諦めました。

ってことで、ネジは黄色印を固定するはずの2本が余りました。

あとはウーファーのカバーを嵌めこんだら終わりですが、ちょっと寄り道を。
実は随分前からアコードの右後ろスピーカーが鳴らなくなっていて、その原因がもしかしたらアンプの故障かもと思って2022年11月に某オクで買って付け替えたのですが(結局アンプが原因ではなかったのですが・・)、その出品内容がアンプに加えてサブウーファーとウーファーカバーの3点セットだったので、残ったウーファーとカバーが押し入れに眠っていたんですね。
因みに3点セットで500円でした(笑)

思い出したかのように押し入れから出してきました。

左が元々付いていた物で、右がオクで買ったアンプのセット品。オクの物も充分綺麗でしたが、私のアコードの物の方がより綺麗だったのでこれは交換せず。

ウーファーもどちらも綺麗ですし痛みもないのですが、きっと私のアコードに付いていた物の方が使用時間が長い気がしたので、これは交換してみる事に。

ウーファーよりも取付板の錆の方が気になります・・・。ここは結構な湿気があるのでしょうね。
と言う事で、作業完了!!

荷室右側。
格納した時も開けた時も全く違和感なし。操作感も自然でグッド。勿論使用するにも問題なし。
というか、これまでよりも耐荷重は上!

荷室左側。こちらもバッチリです。
というか、
余計な時間かけて車検に預ける前の状態に自分で戻しただけ!
しかもそれほど使用しない荷室のコンビニフック・・・・

前回のブログで画像を掲載し忘れましたが、二度目の交換となったオルタネーター。勿論リビルト品ですけどね。
最近はパーツレビューのアップを完全にさぼっているので、このオルタも含めていつかまとめてアップしなければ・・・
かなりの数をアップしてないわ・・・