前回の帰省から二週開いてしまいましたが今年最後?の気仙沼行です。
早めに職場を切り上げて深夜1時頃到着を目論んでいたのですが、なんやかんやあって18時半過ぎに東京を出発。
85~90km/h巡航で結局、気仙沼宅には2時前到着となりました。
東北道は途中の標高の高い所では外気温氷点下4℃でしたがそこから宮城のあたりは0℃前後でした。
高速燃費は20.7km/L。
翌日、母の居る登米市の施設に向かう前に軽く洗車しておきます。
今回は、念願の?ケルヒャーの高圧洗浄機「K3サイレントベランダ」というのを購入して持参しました。
洗車といっても気合いを入れたものではなく、冬の東北路で車が浴びる「融雪剤」を手早く落とすための水洗いが目的です。
早速開封の儀(写真省略)
これが思っていたより面倒。
まぁ初回やり方がわからないからで、これよりシンプルにはならないのでしょうがいくつも継ぎ手を取り付けて配管を接続してるだけでイライラしてきます。
何が面倒かっていうと水を扱うので水漏れしないか試運転してみたりとかして接続をやりなおしたりするのがどうにも面倒。
システムとしての接続方法はいろいろ考えられていてアタッチメントの類もいくつもありますが、今回は高圧洗浄機本体を水漏れと防音の観点から風呂場に設置し、風呂の窓からノズルを引っ張って来る想定で3m延長の水道蛇口接続耐圧ホースを風呂横の洗濯機置き場の水道に接続し、風呂の本体に接続します。
アタッチメントがどこまでカチっと入ったものかわからず何度か水漏れしていましが、樹脂製の継ぎ手を思いっきりはめたり締めないとどうもちょろちょろ漏れるみたいです。
何度かはめてるうちに止まったようですし、少しの漏れは風呂なので許容。万が一接続ホースが外れて加圧された水が噴出してもまぁ大丈夫。
ところが洗濯機置き場の蛇口が水漏れしています。
東京にはそれなりに工具も揃っているのですが、この家にはドライバーセットくらいしかないので対処できません。
とりあえず水道の方は下に洗面器を置いて漏れた水を受けるとして後回しです。
水道の蛇口を開けて高圧洗浄機のスイッチを入れると、短く初期加圧して止まります。
漏洩がない事を確認して駐車場に回ります。
付属のスパイラルノズルをセットしてガンのレバーを握ると勢いよく水が噴射されます。
勢い良すぎて隣の家まで飛沫が掛かってしまうので、立つ位置や向きを調整して手早く一周の汚れを洗い落とす気持ちで作業します。
本体の作動音よりは目の前の水の噴射音の方が気になるくらいですが、田舎とはいえやはり気を遣います。
窓全開の夏場はちょっと使用が躊躇われますが、まぁ夏は融雪剤は撒かれないので。
次に期待していた別売のアングルノズル。
ノズルに角度が付いているのでいろんな用途に使えます。
今回は車の下面の融雪剤を洗いたいと思います。
全周はそうでもありませんでしたが、普段あまり洗えない下側に噴射するとすこし汚れた水が垂れてきます。
ただ、難点はどこに向けて噴射してるか見えないので勘でテキトーにやるしかないのと、けっこうな水圧がかかるのでしっかり保持していないとノズルが地面にぶつかってしまいます。
飛沫はほぼ気にせず作業できました。
ホイールやタイヤハウスは見ながら作業できるのでかなり綺麗になりました。
水抜きしたらホースを外してしまいます。
ご飯を食べたら出発です。
今回は母の施設の他に行きたいと思っていた場所があります。
「石ノ森章太郎ふるさと記念館」
気仙沼から登米に向かうと看板が出ているので前々から気になっていました。
もっとも石ノ森作品のファンという訳では無いのでこれまでは用事を優先していましたが、石ノ森章太郎がその作品の原点とも言える登米と関わりが出来たというのも縁だと思い、行ってみる事にしました。
母の施設からは車で10~15分くらいの距離にありました。
二時半にもなると日も傾き始め、あまり撮影向きの時間ではありませんが、他にも用事があるので仕方ありません。
館内は撮影禁止だったので写真はありませんが、愛用のペン軸や眼鏡の他、トキワ荘の水道の蛇口なんて珍品も陳列されていました。
館内上映の回顧的アニメでは仕事に明け暮れていた石ノ森章太郎が子供たちを連れて帰省しますが、用水路は埋め立てられ、メダカや蛍は姿を消し、車が走り回る街の様子に落胆しますが、故郷の風だけが変わらず、石ノ森作品の根底にはいつも風がある、と結ばれていました。
確かに70年も経てば様子はすっかり変わっているのでしょうけど、まだまだ田園が広がり、少し離れた所には「ホタルの里」なんて言うのもあります。
企画展では「ガールズコミックヒストリー展」というのをやっていて、手塚治虫の「リボンの騎士」の原稿を始め、石ノ森章太郎や女流少女漫画家の作品が展示されています。
「はいからさんが通る」で知られる大和和紀の「あさきゆめみし」の原画は花弁や和柄が精緻に描かれていて印象的でした。
モブキャラ(主要キャラクター以外の背景扱いの人物)の表情も手抜かりなく描かれています。
どの作品も、印刷などではあまり伝わりませんが、線の勢いというか「生きている線」が描かれているのが見て取れます。
これは作家が納得して筆置く時が完成の絵画と違い、締切りがあるマンガならでは、ではないかと思います。
ちょっと違うけども余白の美という東洋にしか分からない水墨画も筆の勢いで一発で描かれていながら全体として調和しているのと同じではないかと思います。
こちらは記念館から数件先の「生家」で、章太郎少年ゆかりの品が遺されています。
身内の人?が案内をしていてちょっとドン引きでした。
きっと何か尋ねれば何倍も当時の事を話してくれるのでしょうけど、あまり時間も無いのでそろそろ施設に向かいます。
母はこの日は寝ていて話しかけてもいびきをかいています。
まるで脳梗塞が悪化したと連絡が来て病院に駆けつけた日を思い出してちょっと心配になりましたが、施設の人によると朝は呼びかけると返事もしていたという事で午後のこの時間はリハビリとかで疲れているのでしょうか?
少し不安になりましたが、話しかけても返事も無いので1時間そこそこで気仙沼に帰りました。
翌日。世間ではクリスマスイブ。
朝、ゆっくりしていたら親戚が訪ねてきました。
普段はスマホを枕もとに置いて寝るのですが夕べは居間に置いたままだったのでショートメッセージも電話の着信も気が付きませんでした。
自分と施設の母に差し入れを持って来てくれました。
気仙沼から登米に移してから、以前のように頻繁に顔を出せなくなったのを気にしているようで、こちらも早く気仙沼に戻したいのですが、果たして来年は動きがあるでしょうか?
戸締りと水道の水抜きをしたら今にも雪が降りだしそうな気仙沼を後にします。
市内は年末モードでせわしない感じでしたが、郊外に出ると車は少なめでかなり時間短縮で登米の施設に着きました。
母は昨日よりは覚醒していて、呼びかけると最低限の返事はしました。
親戚が持ってきた花のカレンダーやひざ掛けを施設の人に託しているとラジオでは菊花賞でキタサンブラックが有終の美を飾った瞬間でした。
北島三郎の馬が勝ったよというと分かったようで頷いていました。
もう会話が成立する事は無いのかもしれません。
陽のあるうちに高速に乗りたかったのですが16時に施設を出ても高速に乗る頃にはとっぷりと日が暮れていました。
焦って飛ばしてもろくな事は無さそうなので85km/h巡行。
安達太良SAのウルトラマン自販機。
この日はぐんぐん燃費が伸びて、24.2km/L。
家で荷物を降ろしたら近所のGSで給油してついでに洗車機でワックス洗浄します。
途中から雨が降って来たので拭き上げは割愛して駐車場に戻してこの日は終わり。
年末年始は有給消化で長期休めますが、前半は東京、年明け連休後半は気仙沼の予定ですが、交通事情で多少出発は前後すると思います。
これも車ならではの気まま旅ならではかと思います。