昨夜のブログでは、多くの皆さんから色々なご批判やアドバイス等をいただき、安全をお金で買う意識を少し高めなければと思いました。ブログの内容も少々うぬぼれた考えを露骨に表現しすぎた感があり、ノーマルで走っているなりの控えめな姿勢を示すべきだったと反省もしております。同時にとても有意義な談義をさせていただいたと感じております。
今後もどうか熱いコメントをよろしくお願いします。
さて、先日A60系セリカXXを懐かしみましたが、XXとくれば次はソアラ…と思われる方が多いんじゃないでしょうか。

ということで、今回は1981年2月に華々しくデビューし、1983年にマイナーチェンジされたZ10系後期型ソアラで懐かしみたいと思います。
このところトヨタが多いですが、中学時代はトヨタが好きだったもので…
この当時私は中学生でしたが、学校内での車好きの間では「ソアラ派」と「XX派」という、今思えばどうでもいいような派閥がありました(笑)。私はXX派でしたが、本来私はノッチバック派。このソアラだって本当は大好きでした。

ソアラの良さは、決して奇抜さを求めない端整な3ボックスフォルムであったことだと思います。正統派なデザインでありながら今見ても古臭さを感じない品の良いデザインですよね。
この透視図は中学生の時に部屋の壁に貼ってよく眺めていました。こういうメカメカした絵を見ると、なんともいえない興奮に襲われていたのを思い出します。

2.8GT-LIMITED。
言わずと知れたソアラの最高級グレードです。このパールツートンも憧れたし、「LIMITED」という単語にも妙に憧れましたね。
デビュー当時の前期型では「2.8」という呼び方ではなく「2800」という呼び方がされていました。しかもLIMITEDというグレードが最初は存在せず、2.8GT-EXTRAというグレードが最高級グレードでした。途中LIMITEDが追加され、このマイナーチェンジモデルからEXTRAが廃止されました。

2.8GT。
直列6気筒ならではのロングノーズにより、本当にバランスのよいクーペフォルムを実現していたと感じます。XXとはまた違う「気品」というか、上質で大人の2ドアスペシャルティという雰囲気をプンプン漂わせていましたね。

2.0GT。
XXでブレイクした「1G-GEU型ツインカム24」を積んだモデル。XXとは違い、ソアラはATの設定がありました。刑事ドラマ「太陽にほえろ!」では、これのATの白(フェンダーミラー車)が出て酷使されていました。
さすがにこれはメカドックには出てないよね??
2.8と違い2.0モデルはバンパーのモール色がブラックではなく、実は濃いブルーだったのをご存知の方もおられるかもしれません。多分それはマニアな方です(笑)。

2.0TURBO。
なぜかトヨタは昔からターボを「TURBO」ではなく「turbo」と小文字表記する事が多いです。やっぱりそこは日産との違いを出したかったのでしょうか。
そしてもう一つ、前期型では「2000VR-TURBO」「VⅡ-TURBO」というグレード名があったのに、後期型では単なる「2.0-TURBO」に。トヨタはM-TEU搭載車にはGTという名称を使いませんね。これも日産スカイライン2000GT-TURBOを意識してのことでしょうか…。でも、XXに「G-TURBO」というグレード名を与えているんですから、ソアラだって「VR-TURBO」でよかったんじゃないかと…。そんなどうでもいい疑問を持っていたことも、今書きながら思い出しました。

搭載エンジンはセリカXXと同じラインナップ。
トップに2800ccの5M-GEU。175psのパワーとと24.5Kgmのトルクを発生する直列6気筒DOHCですが、吸排気バルブは各1の12バルブエンジン。当時はあまり採用されることがなかった静粛性とメンテ性に優れた油圧ラッシュアジャスター付きです。
このカタログモデルの後のマイナーチェンジで排気量を3L化した6M-GUE(190ps/26.5Kgm)になり、3.0GT-LIMITEDと3.0GTという名前に変更になりました。この6M-GEUはソアラ、クラウンには積まれたのに、なぜかXXだけは2.8L止まりの5M-GEUしか搭載されませんでした。XX派の私はこれがちょっと残念で…。
そして1G-GEU。セリカXXでデビューしたこのエンジンは、日本機械学会技術賞を受賞しました。メカ好きな私は、「直列6気筒DOHC24バルブ」という言葉の響きだけでも高級な印象を受けました(笑)。ただ、この頃の1G-Gはまだカリカリの高回転型だったので5MTじゃないとエンジンの性能を発揮できなかったんじゃないでしょうか。
意外と私が気になっていたのがM-TEU。1G-GEUと同じ160psながらトルクは1G-GEUよりも5kgmも太い23.5kgm。しかもそれを3000rpmという低い回転数で発生するのですから、ゼロ発進勝負でもしようもなら凄い差でしょう(1Gは18.5kgmを5800rpmで発生)。
M-TEUは初期型では145psでしたが、水冷式のインタークラー武装によって一気に15psもパワーアップしました。混合気の冷却によってこれほどパワーアップするのですから、どんだけシリンダーに空気を詰め込めるんだ?!って思っちゃいます。
そしてベーシックエンジンの1G-EU。125psノパワーと17.5kgmのトルクは極普通の数値で地味なものでしたが、このエンジンは息の長いエンジンでした。最後のほうになってこの1G-Eはオールマイコン制御になり燃料噴射装置もEFI-Dにバージョンアップされ、1G-Ⅱ(130ps)と名を変えてXXやこのソアラにも搭載されました。又、1Gはスーパーチャージャーを搭載した1G-GZやツインターボを武装した1G-GT、カムシャフト駆動プーリーを片側だけで駆動してDOHC化させた1G-FEなど、派生の多いエンジンでした。

今見ると結構ケバい2.8GT-LIMITEDの本皮内装。でもこの濃いブラウンやワインレッドの内装がこの当時のステータスでした。テクニクスの箱型スピーカーはさすがに時代を感じますね…

ソアラの内装はXXなんかと比べても明らかに作りが丁寧で、トヨタの最上級2ドアに相応しいものでした。

国産車で初めてデジタルメーターを採用したのがソアラ。名称も「エレクトロニックディスプレイメーター」という長い名前ながら車好きの中では一気に浸透しました。未来的で鮮やかで、当時は本当に憧れのメーターでしたね。

ソアラはエアコンも超ハイテクでした。なんたってこれまでどこも採用したことがなかったタッチパネル式はびっくり。操作性云々は別にして、スゲ~!と思いました。

足回りも先進的でした。これまた乗用車としては初の電子制御サスペンションで、その名も「TEMS」。これもステータスという意味では是非一度は愛車として欲しかったアイテムですが、実際は面白いのは最初だけで、ハードでもノーマルでも違和感を感じてしまう代物でした。友人の92レビンで初めて乗りましたが、あれはいただけない…。そもそもプリセットされた2択でってのがね…。ソアラはオートモードもあり、走行状況に応じて自動的に変化するものでした。

LIMITEDに標準だったタイヤがピレリP6。この頃から、何だか分からないけどピレリってすげぇいいんだよね、みたいな話になってました。
アルミはセリカXX後期型と同じデザイン。14インチは一部のグレードにイントラ社のものが採用されていました。
最後は各グレードの紹介。

「2.8GT-LIMITED」と「2.8GT」。
LIMITEDは至れり尽くせりの装備で、確か400万円以上はしたと思います。パールツートンもこのグレードである証でした。
GTもLIMITEDとそう大きな装備差があるわけじゃありませんが、電子デバイスが若干省かれています。ホイールはLIMITEDでゴールドに塗られいている部分が2.8GTでは専用品としてブラックに塗られ、しかも切削鏡面仕上げになっています。

「2.0GT」と「2.0TURBO」。
私の中ではこの2グレードは同格だと思っていたのですが、実際はエアコンがタッチパネル式かダイヤル式かの違いがあったり、LSDが2.OGTのみにオプションだったり、その他細かい装備で差が付けてあります。
トルクの細い2.0GTにLSD設定するなら、TURBOに設定があってもよかろうに…。

「2.0VX」&「2.0VR」&「2.0VⅡ」。
装備的にはVXが充実しており、2.0GT並みです。
買えもしないくせに「買うならやっぱ2.0GTかTURBOだな…」なんて思っていた中学時代。その後、FMCしていくソアラに魅力を感じなくなってしまいました。私の中の「Best ofソアラ」は、やっぱりこの初代ソアラ後期型です。
そしてこの頃、大きくて長いこのソアラやセリカXXを見ては
「実際はこんな大きな車なんて、きっと運転することはないんだろうなぁ」
なんて現実的な考えを持っていた自分。
ソアラ : 全長4657×全幅1695
↑ ↑
全長4750×全幅1760 ・・・
正直、大人になってもこんな長いワゴンに乗るなんて予想していませんでしたが…
しかも4気筒でこの長さはやりすぎな気が…(汗)