梅雨に入っても意外と雨が降らない山口。週間天気予報によると、更にもう一週間は雨らしい雨マークがありませんでしたが、大丈夫なのかな・・・。
さて、今週は週休二日。先日お袋が首を痛めてしまいまして、しかも昨日から今日にかけてどんどん悪化してしまったため今日は午前中から休日当番医の整形外科に連れて行き、先ほど14時過ぎに帰宅しました。なんだか毎日バタバタと忙しく、残業も続いているため疲れて平日はみんカラを覗く元気は残っておりませんが、せめて週一ペースで自分のブログを書き、又お友達のブログも読ませてもらいたいと思っています。

そういえば今年もまた、茨城県にあるうちの会社の関連会社に出向している先輩からとうもろこしが送られてきました。

2箱もあるので全部は食べきれず知り合いにおすそ分けしていますが、千葉県産のものは実が大きくとっても美味しいんですよね~。

そして同じく会社に送られてきたサクランボ。隣の席の後輩君は種のある果物がダメらしく、トマトやサクランボ、スイカにメロン、それにたまに甘い和菓子なんかも食べずに私にくれます。というか、彼は偏食多すぎなんですけどね。

さて、私の車の走行距離も間もなく17万Km。普段の通勤車ということもあって月に約1,400Km、年間で約17,000Kmのペースで走っていますが、毎日コンスタントに60Km弱の通勤距離を走り続けているため距離は走っているけどそう悪い環境で働いてもらっているエンジンではないと思っています。

私はこれまで、インテグラのB16A・プレリュードのH22A・トルネオのF20Bという3台のスポーツVTEC搭載車を所有してきました。
この3台と今のアコードワゴンを比べた時、圧倒的に違うと感じるのはエンジンの静かさと滑らかさです。さらに10万Kmを超えてきてからのエンジンのヤレ、回転の質感も段違いです。K24Aは五感を刺激するほどの快音は奏でませんが、そのぶん4気筒としては最良の滑らかさを持っていますし、15万Kmを超えてもタペットのカチャついた音がしないことも驚きでした。
しかしさすがに16万Kmあたりから少しではありますがタペットのカチャついた音が聞こえはじめため、今年4月の車検でタペット調整をしてもらいました。
調整後はもちろん素晴らしく静かになってくれましたし、何よりも緻密なエンジン音に戻り、また適正なタイミングで適正な量ほどバルブが開くようになったからでしょう、トルク感も少し上がりました。
ところがその車検から2か月経ち、そろそろオイル交換時期になってきた頃にタペット音とは少し違うコロコロとした、いや、大袈裟にいうとガラガラしたような音が聞こえるようになりました。音量的には本当に僅かで自宅付近の路地で窓を開けて壁からの反射音でやっと気づくほどの小さな音ですが、思えばタペット調整前からこの音は多少混じっていた気もします。
そしてこの音を聞いて思い出すものがありました。

K型エンジンを搭載する2代目、3代目ステップワゴンや、初代ストリームでこの音をよく耳にするんですよね・・・。というか、うちの会社の後輩君が初代ストリーム2.0iSに乗っていますが、まさにこの音が大ボリュームで鳴っています。彼の車は19万Km走っているそうですが、恐らく街中で聞こえるステップやストリームからするあのガラガラ音も、相当走っている車からしているのだろうと推測しています。
当然ですが、同じK型エンジンである自分のアコゴンもそうなってしまわないか非常に心配になり、先日オイル交換指定時期を多少早めて交換してもらい、更にSX5000という添加剤も入れてもらいました。交換後も時折音が聞こえることがありましたが、500Km程度走ったあたりから消え始め今では全くしなくなりました。
実は、K型エンジン独特のあのガラガラ音ってタイミングチェーンからしているのではないだろうかと私はずっと思っていて、タペット調整をしてもらう以前にホンダの工場長にどうなのか確認してみたことがあるのですが、彼はそれがタペット音なのかチェーンからの音なのかは正直分からないと言っていました。
しかし今回タペット調整をしてもらい、オイルが汚れてきた頃にこの音ですから、やはりタイミングチェーンからの異音の可能性が高いと私は思いました。
実は今回のネタ、カテゴリー的には“メンテナンス”として書くべきなのですが、最近ブログで“易しいエンジンの話”のカテゴリーを更新していなかったので、タイミングチェーンの話を絡めてこちらで更新しておこうと思います・・・。

これはメーカーサイトで拾ったK20Aの画像です。K型の場合、吸気側がフロント側で運転席側にカムやクランク軸の出力がきます。
ご覧の通り、K型エンジンはタイミングベルトではなくタイミングチェーンを採用していますね。ベルトではなくチェーンと聞くとR30スカイラインRSに搭載されたFJ20を思い出してしまうのは私だけ?(笑)。
タイミングチェーンは金属製なので切れない=交換不要なのが最大のメリット。その代わりチェーンの走行音がうるさい・・・。
タイミングベルトは逆に音が静かな代わりに定期的な交換(約10万Km時)が必要・・・。もちろんオイルなどの付着は厳禁。
技術の進歩によってこの先切れないタイミングベルトが出てくるかと思っていましたが、先に開発されたのはサイレントチェーンと呼ばれる走行音の静かなチェーンのほうでした。ホンダで初採用したのは確かS2000のF20Cだったかと。次いでK型に採用されたと記憶しています。
切れない上に静かなチェーンが開発されたとなれば「鬼に金棒」・・・と思いたいところですが、チェーンは金属であるが故にオイルの潤滑が非常に重要になってきます。つまりきちんとオイル交換をしていないと長い目でみて問題が起きてくる。私は最低でもディーラー推奨距離の5000Km以内で交換をするようにしていますが、それでも17万Kmも走行してくるとオイル交換前頃から前述の小さなゴロついた音がしてきています。そう思うと、車は長い年月乗るけどオイル管理は無頓着というユーザーはチェーン方式のエンジンは向かない気がします。
そして、チェーンは使っていると必ず伸びてしまうものです。
ではチェーンの伸びはどこで起こるのか。金属ですから当然金属が伸びてしまうわけではありません。チェーンはコマ同士がピンで繋がれています。このリンク部分のおかげでチェーンは屈曲することができると思えば分かると思いますが、ピンとピン穴が徐々に摩耗しガタがきてチェーンは伸びるわけです。

画像はK24Aのパーツリストのチェーン部分。チェーンの張りをある程度一定にするためのチェーンテンショナー機構が採用されています。弓形状である11番のテンショナーアーム上部が取り付けの支点。アーム下部を9番の油圧チェーンテンショナーが押すことによりチェーンのたるみを抑えるというものです。

こちらはネットで見つけた画像。チェーン回りがとても分かりやすい画像なので拝借させてもらい勝手にアルファベットを追記してみました。
カム軸の右側が吸気、左側は排気。排気側には単にスプロケットがついているだけですが、右側の吸気軸にはもう一つのVTEC機構である“VTC”のアクチュエーターが付いてますね。K型のクランクは出力軸から見て、つまりこの画像から見て時計回りに回るのでチェーンも右回りします。
チェーンを回転させる駆動源はクランク軸で、画像一番下にそのクランク軸に取り付けられたドライブスプロケットが見えます。このスプロケットが時計回りに回転し始めるとチェーンによって吸気スプロケットが回されます。つまりチェーンのAの区間はピンと張った状態になります。そして同時に吸気スプロケットの回転によって引っ張られたチェーンが排気スプロケットを回します。つまりチェーンのBの区間もピンと張った状態になる。
逆にドライブスプロケットと排気スプロケット間は、力学上ドライブスプロケットがチェーンを押すことになるためチェーンのCの区間はたるむことになります。だからチェーンテンショナーはこの画像の位置にあるわけです。
ではエンブレの時はどうか。回転速度を抑える方向になるのでAの区間が多少緩くなり、Cの区間が多少張る方向になります。しかし、基本は時計回りであるためCが常にたるみぎみ・・・と考える必要がありテンショナーはCの配置が適正となるわけです。
このようにチェーンは加減速によって張りの状況が変わってきます。そのためチェーンテンショナーを一定の状態で固定するとテンショナーや各スプロケットに非常に大きな負荷がかかり問題が起こる可能性が高いため、油圧によって張りの加減が変化できるものが採用されています。
では油圧テンショナーがあるからずっと安心かというと、そういうわけでもないのが困ったところ。油圧であるが故に日頃のオイル管理が重要ですし、きちんとしていてもやはり油圧経路にはスラッジやカーボンの堆積物が溜まりやすい・・・。当然テンショナーの油圧経路が詰まってくれば油圧が足りなくなりテンション不足に・・・。ガラガラした音が発生するのは必至です。

参考までに、この画像はエンジンの一番底部で、クランク軸から更に下にチェーンをかけて駆動を伝えている2次バランスシャフト軸。クランクの2倍の速さで回する必要があるためスプロケットの歯数はドライブスプロケットの半分。レッドゾーンまで回せば実に15,000rpmで回ることになります。それこそユーロRであれば17,000rpm?。同軸のオイルポンプも同じ回転となりますから相当な速さです。チェーンのコマ数が少ないためチェーンの伸びは少ないかもしれませんがスプロケットの摩耗はかなり心配ですね。
タイミングベルト式だったH22AとF20Bも2次バランサーは採用されていましたが、当然ここもタイミングベルト式。私はトルネオでこのバランサー用のベルトは交換しなかったのでメインのタイミングベルトのみの3万円ちょっとで済みましたが、ここも交換すれば5万円ちょっとだったかと思います(近いうちにCL9アコード24Sの購入を考えていたため見送りました(実際はワゴン24T-SPになりましたが…))。

その2次バランサー部。クランク軸のドライブスプロケットから下にかけられているのが分かります。2次バランサーは画像左のもの。エンジンにもよりますが、F20Bあたりで1本5Kg程度もあります。2次バランサーを採用するとウルトラスムーズにはなっても剃刀のようなレスポンスは失われてしまう・・・。タイプR用のK20Aにこれを搭載しない理由が分かりますよね・・・。

配置の向きが横向きなりますが、内部の画像がこちら。
クランクからの回転はリヤ側のバランサー(画像上のシャフト)に伝えられ、更にヘリカルギヤによってフロント側のバランサーへ伝え逆回転させているのが分かります。
直列4気筒特有の2次振動とそのバランサーについては
こちらに書いております。
あくまでも私の見解ですが、チェーン駆動式というのは確かに耐久性があって10万Km時の交換がなく経済的ですが、走行距離が多いほど逆に色々と心配な面が出てくると感じています。
しゅう動部分というのは同じ材質同士を使わず、必ずどちらかを弱い材質にしてその弱い方を交換部品とするのが機械設計の基本ですが、チェーンとスプロケットの関係はどうでしょうね。通常チェーンとの接触面ではスプロケット側が摩耗していくものと私は認識しています。ではチェーンは摩耗しないから交換不要かというと、チェーン自体のリンク部の摩耗によって伸びしまい、むしろこちらの方が先に交換することが多い・・・。テンショナーだって油圧のかかりが悪くなれば終わりです。
チェーンとスプロケットとテンショナー。この3つの絡みのバランスが崩れるとガラガラとした音が発生しだすチェーン駆動方式・・・。タイミングベルト方式であれば必ず材質の柔らかいベルトが交換品となり、10万Km毎で3~4万円程度で済みますが、チェーン方式だと一旦異音が発生してくるとチェーンとスプロケットをセットで交換しなきゃならないケースが充分考えられますし、その場合の工賃はベルト交換よりもずっと高いでしょう。それこそ油圧テンショナーの交換だとか、テンショナーアームの樹脂の摩耗だとか、考えられる要因がベルト式よりも多いため悩みが膨らんできます。
とりあえず次回のオイル交換前頃にまたゴロついた音が聞こえるとしたら、それはチェーン関係の部品交換サインなのかなぁと考えています。まぁ音はまだ本当に小さいんですけどね・・・