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2007年11月10日

ストリームのアトキンソンサイクル

ストリームのアトキンソンサイクル 昨夜、かなりマニアックで拒絶感を感じさせるようなブログを書いてしまいましたが、お友達のけいいちろうさんからいただいたコメントでまたまたメカ好き魂に火がついちゃいまして、ストリームのエンジンが採用している「アトキンソンサイクル」ってどういうもの?という疑問に対し、出来るだけ分かりやすく説明したいと思います。

かなり調子にのってますが、お許しください!


因みに昨日はかなり沢山の方がこのブログを覗いてくださっていまして、興味をもってもらえて嬉しかったです。



アトキンソンサイクルは、簡単に言えば、一度混合気をガバッと吸いこんで、必要なパワー分以外の混合気(つまり不要な量)をまた吸気バルブに押し戻す技術です。

これでは分からない方が多いですよね。では分かりやすく言いますね!

ここで一つ、エンジンの動きを分かりやすくするヒントがあります。エンジンは常に外気を吸い込んでいるというのをイメージすると分かりやすくなります。掃除機と一緒です。ピストンが回って(下がって)常に外の空気を吸い込んでいるのです。ピストンが下がって空気を吸うという部分は注射器をイメージしていいでしょう。

もう一つ、NAエンジンのシリンダー内部は常に負圧という事を頭に入れておくと分かりやすいです。つまり通常大気は1気圧ですが、一生懸命吸い込もうとするシリンダーはそれよりも真空に近い状態なのです。シリンダーが紙でできていたら潰れちゃいますね。

で、その吸い込んでいる空気の量を調整しているのがスロットルバルブです。

ここでまた掃除機をイメージしてください。掃除機のホースの先を手で塞ぐとモーターに負荷がかかって回転の勢いが弱りますよね。手をのけるとまた回転が元気になる。

エンジンも一緒です。
私達はアクセルを踏んでエンジンを回しているという感覚がありますが、実は逆なんです。

アクセルを踏む
  ↓
スロットルバルブが開く
  ↓
負圧であるシリンダーがより多くの空気(混合気)を吸い込もうとする
  ↓
混合気が増えるので爆発力が増す
  ↓
ピストンがより強く押し下げられる
  ↓
回転に勢いが増す。


といった感じです。つまりスロットルバルブで栓をしなければどんどん回転が上がっちゃうというわけです。

アクセルを踏むというのは掃除機でいえばホースの口を開いている状態でして、アクセルを離す(スロットルを閉じる)というのは掃除機のホースを塞ぐということです。つまり、車のエンジンにとっても掃除機のモーターにとっても低回転というのは栓をされた状態なのでとても負荷がかかっているということです。ただでさえ負圧状態のエンジンに、吸い込む口に栓をするのですからたまったもんじゃありませんよね。
どうです?これまで全く逆をイメージしてませんでした?

エンジンの世界ではこれをポンピングロスと呼んでいます。ですから、アイドリングというのはエンジンにとっては非常に効率が悪いんです。

とにかく吸い込みたがるものに無理やり栓をするわけですから、エンジンは疲れちゃうんですね。そこでアトキンソンサクルです。

これまでの様に、必要な混合気量をスロットルバルブだけで抑制してきた方法ではなく、スロットルバルブはかなり大きく開けておいて大量に吸い込み、その回転で不要な量の混合気は戻してしまおうというのがアトキンソンサイクルです。

戻すってどこに?

吸気バルブです。普通はピストンが下がりきったら吸気バルブは閉じますが、それを閉じないで吸気バルブにまた不要な混合気を押し戻すんです。もちろん必要な量まで減ってきたらバルブを閉じます。

何がメリットか。ピストンの吸い込む力が楽になりますよね。人間だってストローで吸い込むよりも太いホースで吸い込む方が楽です。つまりポンピングロスが減ります。結果燃費が上がります。決してハイパワーになる機構ではありません。そして回転が上がったり加速状態では通常のスロットル制御になります。あくまでもクルージング状態で負荷の軽い状態での制御です。

とまぁ、長々と書いてしまいましたがいかがでしょうか。理解していただければ嬉しいです。
ブログ一覧 | 易しいエンジンの話し | 日記
Posted at 2007/11/10 02:04:15

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この記事へのコメント

2007年11月10日 3:21
アトキンソンサイクルは今まで?の世界だったのですが、やっと判りました。

でも新型って直噴じゃないのですよね、
ガスが二度噴射され濃くなりそうですがどうやって解決しているのだろう。
コメントへの返答
2007年11月10日 12:14
katochさん、こんにちは!こんなブログにおつきあいして下さいましてありがとうございます。

アトキンソンサイクルは意外と世間でも理解されてないものだと思います。これも可変バルブタイミングのおかげですね。

ガスの噴射ですが、これこそ電子制御インジェクションと電子制御スロットル(ドライブバイワイヤ)のなせる業です。ワイヤー式のスロットル制御ではできないので、必ずドライブバイワイヤとセットの技術ですね。
2007年11月10日 6:58
アクセルのイメージいままで全く逆でした!

以前オヤジにエンジンはLO状態だと痛むぞと言われたことがあります。


あと毎回ダブルさんの説明ものすごくわかりやすいです。

コメントへの返答
2007年11月10日 12:16
農業さん、こんにちは!こんなブログにおつきあいして下さいましてありがとうございます。

アクセルのイメージがなんとなくでも掴めていただければ、私もブログで書いた甲斐がありました!多分内燃機関はざっくり理解されてる方は多いと思いますが、根本的になぜエンジンが回り続けるのかとか、もっと基本的なところが分からないって方は意外と多いと思うんです。

私も内燃機関の本やネットで知る内容で精進しているのですが、メカが分かると車に対する接し方や感じ方が変わってきますね。またいつかこういった事を書くことがあれば、覗いてやってください!
2007年11月10日 8:30
雑誌の解説よりものすごくわかりやすかったですよ,ありがとうございます。オットーとの違いがよく分かりました。例えが分かり安いですね,学校の先生向きですよ(*^_^*)

次はなんでしょう(*^_^*)???直噴???ミラーサイクルかな???
コメントへの返答
2007年11月10日 12:17
けいいちろうさん、こんにちは!こんなブログにおつきあいして下さいましてありがとうございます。

オットーサイクルという言葉をご存知とは、けいいちろうさんもかなり内燃機関に興味がおありですね?!

ミラーサイクルは一応アトキンソンサイクルのことですね。国産ではマツダが最初だったでしょうか。

ホンダの直噴もあれっきりでもったいないですね。空燃比が1:65という超希薄燃焼は国産ではぶっちぎりでしたが、リーンバーンは日本の道路状況ではあまりメリットが少ないのかもしれませんね。大抵がリーンではなくストイキ燃焼となってしまうのかも…
2007年11月10日 11:13
なるほど、とても判りやすいです!
私もありがとうございます、でした。
(^_^)ニコニコ

こういったコトで、不必要な空ぶかしはエンジンに悪いんですね。急に吸いこみが良くなったり悪くなったりしたら、モーターでも消耗が早いのに圧力変化の大きなシリンダー内ではかなり過酷な状況になるのが想像できます。

しかし余分を押し戻して燃費向上するなんて良く考え付いたものですねぇ・・・
人間ってスゴイ!!(^_^)ニコニコ
コメントへの返答
2007年11月10日 12:18
simaumaさん、こんにちは!こんなブログにおつきあいして下さいましてありがとうございます。

エンジンの内圧変化は大きいのかもしれませんね。NAはエンジンを切らない限り必ず負圧ですが、ターボは負圧だったものが、加速した途端正圧(プラス圧)になりますから、ターボのの内圧変化は相当大きいでしょうね。

アトキンソンサイクルは、リーンバーンエンジンの様に空気に混ぜるガソリンの量を極力薄くするという考え方ではなく、あくまでもポンピングロスを減らすという意味での燃費向上ですので、極端に燃費が向上するというわけではないのかもしれませんね…。
2007年11月10日 21:12
吸入→圧縮→爆発→排気でしたっけ?
中学校で習ったくらいの知識しかありません><

余分な混合気を戻してやるって事は、結果的に燃費に貢献するって事ですかね?

しかし、こんな事を思いつくなんて凄い人も居るもんですね~
コメントへの返答
2007年11月11日 0:53
カツオさん、こんばんは!こんなブログにおつきあいして下さいましてありがとうございます。

4サイクルというやつですね。2回転で1回爆発する…。私はこの授業時間が大好きでした!

余分な混合気を戻すことで燃費がよくなるのではなく、ポンピングロスを低減させて燃費をよくしようとしているんですね。シリンダー内の入る混合気の量は、NAであるならアトキソンサイクルでもオットーサイクル(通常のエンジン)でも同じなんです。

アトキンソンサイクルは、イギリスのジェームス・アトキンソンという方が考えられた熱サイクルです。その後ミラーサイクルという機構で実現したものです。
2007年11月10日 22:32
アイドリング状態が
一番安定している状態
かと思っておりましたが
違ってたんですね!
確かに不圧計でアイドリング時が
一番-で、踏んで0ですから
今日の内容はなんとなくですが
理解できました! (^^ゞ

いやぁ~いつもながら
大変ためになります・・・

僕のブログがお恥ずかしいです
(^_^;)

チ〇コとか封印しようかなぁ~

でも、封印しちゃうと
成り立たなくなっちゃうので
今のスタイルで続けますが
どうぞお付合いください
(^_^;)
コメントへの返答
2007年11月11日 0:53
V-テッ君♂さん、こんばんは!こんなブログにおつきあいして下さいましてありがとうございます。

そういえば負圧計を付けられていたんでいしたね。まさにそれがエンジンのメカニズムを現してくれてますね。

V-テッ君♂さんのブログは大好きですよ!私のようにくどくないとっても親近感が湧くブログで大好きです!是非下ネタ&親父ギャグネタで今後もよろしくお願いいたします!
2007年11月10日 23:02
こんばんわ!

相変わらず、素晴らしい解説ですね!
豊富な知識と伝える文章力に敬服いたします。

確かBMWのバルブトロニックも、同じような考えに基づく機構ですよね。こちらはスロットルバルブが無かったと思います。
日産も同じようなスロットルバルブのない吸気システムを発表してましたね。

スロットルバルブが無いなんて・・・いつか乗ってみたいです。

でもハイパワーを得る技術ではないのでしょうね・・BMWのMモデルでは使っていないものが多いですね。
コメントへの返答
2007年11月11日 0:53
ZOOmini101さん、こんばんは!こんなブログにおつきあいして下さいましてありがとうございます。

褒めていただきなんだか背中がむずいです(笑)。

BMWのバルブトロニックは私はイマイチ知らないんですが、もしスロットルバルブがないのであれば吸気バルブで抑制するということでしょうか。高回転になると、バルブオーバーラップとかの関係でどうやって両立しているのか理解できませんが、世界のBMWですから凄い仕掛けなのでしょうね。

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