少ないながらも先日ボーナス支給がありましたので、アコードの音響品をバージョンアップさせようとフロントスピーカーを交換しました。

私のアコードには「プレミアムサウンド」という音響システムがついています。これは、360Wにもなる別体のパワーアンプを持ち、7チャンネル7スピーカーという純正品としてはなかなか手の混んだ特殊なシステムです。要するに各スピーカーを独立制御しているんですね。
このプレミアムサウンドの音質については、オーディオにうるさい方には賛否両論あると思いますが、私は決して悪いものではないと感じます。
例えば、シャラシャラした音質の歌謡曲なんかをかけると、いかにも純正の域を抜けない音質ですが、重低音の効いたジャズ、フュージョンをかけると非常に良い音がします。

その重低音を助けているのが荷室に設置してあるウーハーです。ボリュームを大きめにしてBASSを効かせても、不快なこもりや歪を感じさせないとこに、360Wの余力を感じます。
もう一つ気に入っているのが音像バランスです。つまり、スピーカーから音を聴いているという感じではなく、空間で音を聴いている感じがするのです。コアキシャルタイプではなくツイーターをダッシュ上に別置きしたセパレートタイプならではのメリットでしょうね。
そうは言ってもそこは純正。スピーカーそのものはやはりショボイ音を出しています。低音域はウーハーがあるので半分誤魔化されていますが、中高音域は確実に物足りないものがあります。

そこでとりあえずフロントスピーカーのみを交換することに。買ったのはKENWOODの「KFC-RS17」。17センチのコアキシャル2WAYスピーカーでカスタムフィットタイプです。
実は私にとってKENWOOD製品の購入は今回が初めてなんです。これまでの愛車は全て社外デッキ&スピーカーに換えていましたが、そのどれもがカロッツェリアでした。
当初、「KFC-RS17」の同等品である
カロッツェリア製「TS-F17」にしようと思っていたのですが、高音域の再生周波数帯が7万KHzというとんでもなく高い数値だったためやめました。
あくまでもダッシュ上にある純正ツイーターの音を大切にしたかったので、ドア下部からの強調されすぎる高音によって音像が下がってしまうのを嫌っての選択です。
因みに後席ドアのスピーカーは低音域のみがカットされています。おそらくプレミアムサウンド仕様はウーハーが荷室にあるからでしょうね。これも独立チャンネルの成せる技でしょうか。
さて、ここからは恒例の取付作業です。付属のマニュアルにはアコードへの取付方法が載っていませんでした。とりあえずすスピーカー交換以外で何かの役に立つかもしれませんので一応載せておきます。

アコードを含む多くのホンダ車にはこの「ホンダ車用取付ブラケット」が必要です。ご丁寧にもこのブラケットは標準で付属されています。カロッツェリアも標準で付属されていますが、アルパインなんかは別売だった気がします。

実はこのブラケット、結構しっかりした作りです。もっとプラスチッキーなヘナヘナブラケットかと思ったら、重たくてガッチリしています。同梱されていた画像右の三菱車用と比べてもしっかり感は歴然の差です。これを付けるだけでも結構有利な方向に働きそうですが、今回このブラケット裏面の溝を埋めてインナーバッフルにしてしまおうと思いました。これはCM2乗りの「つぼさん」という方のHPで紹介されており、これに痛く感動して私も必ずしようと思っていました。
ブラケットをバッフルに変身させるものはこれ。

30分硬化型のエポキシ樹脂接着剤です。
普通の接着剤でもかなりの硬度はありますが、なんせ相手がプラスティックなので流し込むと溶けちゃいますからね。

で、ブラケット裏面の溝にエポキシ樹脂を流し込んだ状態。早めに済ませないと、どんどん硬化していき流し込むのが大変になってきます。
完全硬化させるためにスピーカー取付作業の2日前頃に行いましたが、さすがにカチコチでした。ブラケットを叩くと更に硬質な音になり、重量もグッと重くなりました。
送料込み3000円程度のインナーバッフル買うよりもいいかもですよ!

まず運転席の内装外し。ドアミラー内側の三角カバーを外します。引っ張るだけです。

ドア開閉ハンドル部のカバーは小さなドライバーで引っ掛けを外し

このように外し、ここのネジ2本を外します。

集中スイッチのパネルを外しやすいとこから外していきます。

一番後ろにクリップがありますが、ここは慎重に外さないと折れるかもしれません。とりあえず私はドアグリップ側から指先を入れてそのままスライドさせて外しましたが、かなり硬いのでちょっと指先が痛いです…。

2個のカプラーを外し

ドアグリップ部のゴムカバーを外し、ここのネジ1本を外します。

あとは、内装を下側からパキパキ外していきます。クリップを外したら内装を上に持ち上げながらドアロックを穴から抜きます。
外すと、あとはドア開閉ワイヤーとカーテシーを外さなければなりません。
まずはドア開閉用のワイヤー外しです。

○印の樹脂をメッキされているUの字金具から抜きます。

このように。

今度はワイヤー先端を固定している鉛のような部品を外します。こちらもUの字なのですぐに抜けます。

このように。

穴に嵌っている鉛の部品を抜きます。

最後にカーテシー。1箇所樹脂のクリップが差し込んであるので引っこ抜きます。
あとはカーテシーに差し込んであるバルブソケットを回して外し、ついでにバルブも抜き取っておきます。作業中に割れてはいけませんし。

素っ裸状態。

こちらは内装の裏面。白いのがクリップ。7箇所で止まっているのがわかります。

スピーカーの取り外しです。
アコードのスピーカーはビスで固定されておらず、クリップだけで止まっています。
で、ビニールをこのように剥がして穴から中を覗くと、スピーカー固定用のクリップが見えます。ここから手を突っ込んでマイナスドライバーでそのクリップを押さえてスピーカー上部を引っこ抜きます。服の袖をまくらないと間違いなくベチャっと接着剤らしきものが腕に付着します。
上部が外れたら、スピーカーを上にスライドさせて引っこ抜きます。

フックの様子が分かるでしょうか…。

純正スピーカーとの比較です。いかにもいい音がしそうなビジュアルです♪
純正はブラケット一体型のようです。

裏面。
マグネットの大きさの違いにびっくり!
重さを量ったら、純正250g、ケンウッドはブラッケト無しで850g!ブラケット入れたら950gにもなります。

取説の指示通り、ブラケットと止めてパッキン類を貼り付けます。もちろんドアにはクリップ固定するので、その部品もつけています。

ホンダ車用の変換カプラーをつなぎます。

変換カプラーをつないだせいで線の長さが長くなってしまいました。これではドアパネルに当たって異音がするかもしれないので、この部分に得意の靴下を巻きました。
もちろん洗ったものですからね!!(~-~;)

運転席側の取付完了。
クリップの差込がかなり硬いですが、その分しっかりした固定です。
助手席作業の前に一度試聴を…
どれどれ…
・
・
・
・
・
・
あのしょぼいスピーカーのままのほうが
断然いいい(TT-TT)
スピーカー単品の音は悪くないのですが、フェーダーで前側だけできくと高音域が明らかに足りない!というか、運転席の純正ツイーターの音がほとんど聞こえないんです。純正の助手席側はダッシュ上のツイーターがよく鳴っています。
音像も運転席側は純正ツイーターが聞こえなくなった分低くなり、ツイーターを抱えているはずなのに高音がイマイチ聞こえない。低音も図太いかと思うと純正と変わらない…
左右前後のバランスを色々弄くって確かめまくりましたが、どうやっても
純正である助手席の方がいいんです(泣)
このまま助手席の作業を進めようかと悩みましたが、恐らくトータルバランスが大崩れになるのではと考え、純正に戻しました。
で、聴いてみると
やはり純正スピーカーの方が音がはっきり聞こえるんです。
プレミアムサウンドの場合、ツイーターもセットで交換した方がいいのでしょうか…。トルネオの時もツイーターをセットで変えていましたが、ものすごくいい音してました。
私の予想では、プレミアムサウンドでない車には4つのスピーカーを変えると激変するのではと思います。しかし、プレミアウムサウンド車はトータルバランスがかなりいいとこまでチューニングされている可能性が高く、入力値が大きく異なるスピーカー(今回は140W)を一部分だけ交換すると、バランスがかなり崩れるのだろうと思います。とにかく高音が聞こえなくなったのには参りました。高音域こそ、もっと欲しかったのに…
しかし、あのしょぼい純正スピーカーも頑張ってるんですね。コーンが非常に軽いので振動レスポンスがいいのでしょうか。意外です…

ということで、箱に戻して押入れいきです。せっかく楽しみにしていたのに…
気がむいたらもう一度助手席側にも装着してみて確かめてみますが、恐らくダッシュ上面に社外品のツイーターを置かないとだめな気がします。
トホホです…