日本百名峠を見ていて70番目の和泉葛城越が、この日走った紀泉高原スカイラインに登ってくる府道40号からの林道(通行止めだった)とそこから下った県道127号だと気が付いた。
著者山崎れいみ氏は和歌山側からジープで登り、途中からは車が走れないので徒歩で頂上の平坦地まで行ったとある。
そこで見た光景は、なんと若い男女の愛の行為だったというのだ。
途中で気が付いた二人は慌てて反対側の大阪の方に下って行った。
少し歩くと小さな駐車場があり、赤い小型車が走り去っていくのが見えたとある。
昭和57年5月1日初版発行で(発行日は大抵数か月遅く表記する)著者はキャンプシーズンまでは間があると書いているからおそらく昭和56年の春のことだろう。
若い男女がどうなったか知る由もないが、当時20歳として今なら還暦前だろうか。
果たしてその後二人はどうなったか?
結婚した?それとも別れた?
もしもこの本のことを知っているならどのような気持ちなのか?
など想像を膨らませると他人事ながら興味がわいてくる。
まあ、このことはこれまでにして次は奈良県の高野山周辺を走った記録。
高野山には西側や北側から370号で登ったことは何度もある。
今回は初めての北東側から371号経由で登ってみることに。
道幅が狭くて通らない方がよいという看板があったりしたが、まったく大したことなく走れる。
少し狭いところはあるがそれも所々でおおよそ1,5車線。
ただ長い。
370号でも長いがこちらも長い。
しかし、地図で見ると海南からの370号が一番長く、次が九度山から登る370号。
371号経由は一番短いはずだが途中集落もほぼなく寂しい峠道なので長く感じるのかもしれない。
杖ケ藪で7割がた走ったことになる。
杖ケ藪のお地蔵さん
奥の院寸前の県道53号分岐を左折。
このあたり分譲住宅地があるが、こんな山奥に!と思ってよく考えれば高野山の関係者も結構多いわけで、その人たちの住宅なのだろう。
53号少し走ると168号方面への分岐辺りにあるのが天狗木峠。
峠の表示は見つからなかったが、石仏があったのでそのあたりだろう。
☆ 天狗木峠 275峠 和歌山県高野町⇔奈良県野迫川村 県道53号 標高1000m
坂は厳しいが他には特にない峠。
峠の表示はない。
県道733経由で竜神スカイラインまでが長い。
ここから733号野迫川村までは2車線の走りやすい道に改修されている。
B級峠 ☆ ★★★ おすすめ度3
野迫川村はこれが一つの自治体!?というほど小さく中心部の役場のある所でも田舎のちょっとした集落程度しかない。
調べてみたら近畿地方の自治体では最少人数で、今年の8月で346人だ。
村の面積に対する居住可能面積は2,1%でこれは全国一少ないそうだ。
98%が山!
先日通過した福島の桧枝岐村も小さかったが、中心部には道の駅があってここよりはにぎわっていたかなと思った。
桧枝岐村はちょっと大きく531人だった。
平家伝説の集落「平」
平というから平家に関係があるのは自明だが、落人集落ならば当初は平とは名乗ってはいなかっただろう。
この集落から南に百名峠の伯母子峠があるが、すぐそばの伯母子岳への登山道があるかどうかというほどの峠らしいので私では無理。
もちろん道路地図には載っていない。
どうしても百名峠を制覇したいならば登山の装備で登らねばならない。
竜神スカイラインにある箕峠に行くつもりだったが、弓手原方面通行止めで、右に曲がり竜神スカイラインを目指す。
ついたところが棒峠。
☆ 棒峠 276峠 野迫川村⇔和歌山県かつらぎ町 林道桧股線、竜神スカイライン(371号) 標高1090m
林道は1,5車線で舗装されていてそれなりに走りやすい。
カーブとアップダウンは結構きつい。
B級峠 ☆☆ ★★ おすすめ度2
スカイラインを横切り北西側に降りる道があったが、そちらにはいかずスカイラインを通って箕峠を目指す。
☆ 箕峠 277峠 野迫川村⇔かつらぎ町 林道弓手原線、荒野竜神スカイライン(371号) 標高950m 日本百名峠
弓手原線の野迫川村内は通行止め
かつらぎ町側は通行可能で国道480号まで林道、途中おそらく棒峠方面の分岐がある。
カーブや傾斜はそれなりにあるが1,5車線舗装の普通の林道。
B級峠 ☆ ★★ おすすめ度2
480号西進して県道115号花園美里線に。
花園美里トンネル前を右折して地蔵峠を目指そうとしたが行き過ぎてトンネルに入ってしまった。
そのままトンネルを出てすぐ右折、反対側から地蔵峠を目指す。
この道が通行止めはされていないものの整備もされず通行もないようで荒れ放題。
落石落木多々あり、さらに路面は荒れ落ち葉で滑りやすいという結構スリリングな道だった。
トンネルの南側の進入し損ねた方面からはそこそこ整備されているようで地蔵峠への分岐からそちら方面はきれいだった。
地蔵峠までは普通の林道。
ここがおそらく地蔵峠。
☆ 地蔵峠 278峠 和歌山県紀美野町⇔有田川町 標高820m
1~1,5車線の舗装路。
峠から南西側の有田町側が長い。
舗装されているものの路面はよくない。
大蔵集落の手前で本線通行止め、右側のさらに細い林道がう回路だったが、これが細いというか、集落の中は狭すぎた。
古い集落の常で狭い曲がりくねった路地のような中を通ってゆく。
ここが最大のピンチだったかもしれない。
軽自動車でやっとというような高低差のある民家や石垣の間の迷路のような道は、ティグアンでは厳しすぎる。
走るのに精いっぱいで写真を撮る余裕もなかった。
幸いなことに対向車はなかったが村人には遭遇、不審な目で見られた。
C級峠 ☆ ★★★ おすすめ度2
這う這うの体で元の林道に合流したときには、大通りに出たかのように思えた。
道の駅あらぎの里でトイレタイム。
夕色があたりを包み始めているので少し急いで最終目的の札立峠を目指す。
県道180号は峠までは2車線の走りやすい道。
峠は表示もなく日本百名峠の面影も浮かばない。
☆ 札立峠 278峠 有田川町⇔紀美野町 県道180号 標高600m 日本百名峠
札立峠の名称の通り古くはここに行政の掲示板があったのだろう。
ここは紀州藩領と高野山寺領とが入り組んだところで交通の要衝だったこともあり重要な地点だったようだ。
写真の方面生石高原に行きたかったが既に薄暗くなっていたのでゆっくりもできないと思いそのまま180号を下った。
しかし、ここからしばらくの間ほぼ1車線で狭くその上やたらに対向車が多い。
どちらが良かったかはわからないが、この選択はそれほどよくはなかった。
C級峠 ☆☆ ★ おすすめ度2
当初予定していた生石高原はススキの名所らしく、ネットではいろんな写真がアップされている。
こことか曽爾高原、砥峰高原はススキで有名だが、自宅が田舎でススキなどいつも見ているのでそれほど見てみたいとも思わないのが本心ではある。
この後阪和自動車道経由で帰宅、およそ510㎞の行程だった。