
フィリピンで絶大な人気を誇る日本発のTVアニメ"超電磁マシーン ボルテスV"。
日本では1977年に全40話で放送された古いロボットアニメで
その前作にあたる"超電磁ロボ コン・バトラーV"ほどの人気は出ませんでしたが、
フィリピンでは1978年に放送が始まり、当時まともな娯楽が無かった事もあり
初めての本格的なTVアニメ放送作品として絶大な人気を獲得、
最大視聴率58%という驚異的なヒットとなりました。
しかし終盤の物語が革命という展開なので
当時の独裁政権がこれを許さずラスト4話を放送中止に。
ボルテスVのファンである若年層がこれに反発して独裁政権を倒した…。
なんていう噂が出たり1999年の再放送時にも最高視聴率40%越たり
主題歌を歌った堀江美都子さんは国賓として扱われたり、
現在でも陸軍のパレードに主題歌が使われたり等。
フィリピンでは知らない人は居ない国民的人気アニメとなったそうです。
古いロボットアニメが国民的人気作品となり
末には政治や国の未来にまで影響を与えた…というのは
"機動戦艦ナデシコ"の劇中劇"ゲキ・ガンガー3"にそっくりですね。
もしや、ゲキ・ガンガーの由来はそこなのかも?
そんなボルテスV大好きフィリピンで制作が始まった実写版"Voltes V Legacy"。
当初の予定では2022年放送開始だったのですが
制作スタッフの愛が溢れすぎたせいかやや遅延し今年放送開始となるようです。
しかも
1話25分のTVシリーズ全80話というとんでもないボリュームです。

…原作である"超電磁マシーン ボルテスV"はTV全40話なので実質2倍、
実写作品なので制作にももの凄く時間がかかりますが
何よりも制作スタッフの拘りが半端ないせいでさらに時間がかかっていそうですね。
それは、元旦に公開された最新トレーラーでもよく現れています。
・
Voltes V: Legacy: The world is under attack | MEGA TRAILER
昨年公開されたショートPVでも既にその愛の熱量は伝わって来ていましたが
今回のメガトレーラーはそこからさらにクォリティアップしており
これが全80話で放送されるとか、どんだけ熱すぎるのでしょうかね。
ディテールマシマシマッシブにアレンジされたボルテスVは
元のデザインイメージを一切崩さないままカッコよくなっており
各ボルトマシン固有の武装までしっかり再現され活躍の場もあったり
敵メカや獣士、各陣営の基地からコスチューム再現、
キャスティングからキャラクタードラマに至るまで
よくある実写版で別物になっちゃったり尺の都合で端折られたりせず
原作アニメの雰囲気を大切にしながら制作されている事がよくわかります。

タイトルロゴもちゃんとカタカナ表示から入る点も原作愛を感じますね。
制作に関しても原作アニメの東映がしっかりと全面協力していますが
本当にこのクォリティで全80話やるのかと思うとそれだけでも胸熱ですね。
日本でアニメを実写化するとどうしても売り出したい芸能人の宣伝作品になったり
原作愛の欠片もないクソアレンジがされたりと
大人の事情が全面(前面ではなく全面)に出たりしますが、
このボルテスVはそんな要素が微塵も無いのが良いですね。
このクォリティで全80話制作の予算はフィリピンのTV事業でも過去最高規模であり
ほぼ国家事業だから実現できたのでしょう。
近年はマジンガーZ等でもハイディテールアレンジされたリメイクもありますが、
それらと比べても遥かに抜きん出ている実写版ボルテスV。
日本でも見られるようになると良いのですが、果たして実現するかな?
ボルテスVのこのデザインでHGプラモデルとか出してもかなり売れそう。
バンダイスピリッツさんが商品化する事と合わせて期待したいですね。
サウジアラビアでは実物大グレンダイザー立像がギネス認定されたりと
海外の方が日本よりも日本のアニメに熱い話題が多いですよね(^^;
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Posted at
2023/01/06 00:00:06