4月6日(日)未明に発生し、全国8都県に広がった
前代未聞のETC大規模システム障害。
約38時間に渡ってETCが利用できない状況が発生し
利用者がNEXCO公式サイトから自分で
事後精算を要求された件で、4月11日(金)に
国土交通省が「法律上の不正通行に当たらない」と
未払のままでも罪に問われない事を明言しました。
なお10日までに自主的に支払いに応じたのは
障害発生中の利用者の1割未満だったそうです。
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ETC障害の未払い件数、想像以上だった【ニュース】【2chスレ】【5chスレ】
この事件は2025年4月6日(日)午前0時過ぎに
一部の料金所でETCゲートが作動しない状況が発生、
ETCのシステム障害によるものでNEXCO側も当初は原因がわからず
対応マニュアルも存在しなかった事から対応が遅れ、
障害は他の都県へも広がっていきました。
夜が明けた頃にはETCゲートが作動しない料金所で大規模な渋滞が発生し
高速道路へ入る為の入口に繋がる一般道でも大渋滞となり
高速道路本線では出口渋滞の為に悲惨な事故も複数件発生しています。
その後も原因が掴めないままNEXCOは場当たり的な対応を行い
約38時間後に暫定復旧したものの、
障害発生中に当該区間を利用した人は必ず通行料金の支払いを行うよう
被害者への補償は一切しないまま請求を続けていました。
この問題は完全にNEXCO側の責任によるものであり
高速道路の利用者には一切の過失責任はありませんでしたし、
対応マニュアルが無い事や料金徴収を第一にする為に
料金所のETCゲートを長時間閉じたままにしていた事も
大渋滞や事故の原因となっていて、批判を集めていましたね。
仮復旧後も料金徴収に最大の注力を行い被害者への補償はしない姿勢を貫いています。
公式サイトからの事後精算に関しても「不正通行に当たる」と
脅迫めいた言い回しでしきりに支払いを迫っていましたが、
国土交通省は「不正通行に当たらない」と、その理由と共に明言しました。
同時にNEXCO中日本に対し再発防止策や対応マニュアル作成等も指示しています。
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ネクスコ中日本のETC障害 6月中の再発防止策のとりまとめと報告を指示 国交省(2025年4月11日)
この一連の流れを見ても、100%NEXCO側の責任であった事は明白ですよね。
大規模障害に対する備えができていなかったとか、
対応マニュアルも存在しなかったとか、
国の重要な交通インフラを預かる身であまりにもザルすぎます。
さらに、利用規約を理由に事後精算を強く求めているにもかかわらず
その利用規約でも高速道路側に瑕疵があった場合はNEXCO側が賠償する事となっていて
その中での条件が不明瞭なので支払いを強制できるものではなかったにも関わらず
未払は不正通行になるという脅迫的な態度も問題があったと言わざるを得ません。
そもそも日本の高速道路は本来、将来的に無料化する事を約束していたにも関わらず
難癖レベルの理由を付けて先延ばしにした挙げ句、無料化はほぼ撤廃という
詐欺まがいの事を平然とやってきていますしね。
そのETC自体も利権の為に複雑なシステムになっていて
それが障害の要因のひとつに入っている事は明確ですし。
なお、今回国土交通省が不正通行に当たらないと告知したのは
NEXCOが不正通行になると脅迫している事に対して
支払いを強制できる明確な規定が無い事を示しただけで
一切払わなくても全然大丈夫だと保証してくれている訳ではありません。
何がなんでも金は取る、というのが当たり前の日本において
国土交通省が明言してくれただけでも今回はマシではありますね。
本当に、日本は正直者がバカを見る国ですね。
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Posted at
2025/04/15 00:00:00