
製造業としては過去にも数えるほどしか前例の無い
7,500億円の赤字という数字を叩き出した日産自動車。
海外の工場閉鎖等の昨年打ち出した経営再建の為のリストラ策が不十分な為に
先日追加のリストラ策の検討を明かしましたが、
その中には国内の追浜工場と湘南工場の2工場の閉鎖も含まれていました。
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日産神奈川、逝く
この2工場は神奈川県から始まった日産自動車にとっては創業の地でもあり
そこを閉鎖する事はある意味日産自動車の終わりを意味すると言っても
過言では無いのかもしれなくも無いですね。
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日産本社「身は切りません」
本当に減らさなければならない無能な経営陣とその報酬に手を入れない時点で
本質的にはとっくにオ㍗ルのは今更ですが。
追浜工場は日産創業の地で最大規模の工場だったので、
ここに勤める従業員は近くに住宅を買って住んでいると思いますが、
神奈川県の生産拠点が全て無くなるという事は
その従業員とその家族が転職か転居かの進退を迫られる事になりますね。
日産は恐らく神奈川県在住の従業員をリストラするつもりなのでしょう。
そんな日産自動車の追浜工場ですが、
実はこの追浜工場は東京湾をグルリと囲む国道357号線、
通称"東京湾岸道路"の計画路線が含まれている場所でもあったりします。
厳密にいえば、追浜工場の横を通る訳ですが。

東京湾岸道路は首都高湾岸線や東関東自動車道と並行する
無料の一般国道で東京湾周辺の重要な物流網の要となる幹線道路です。
そのため現在も常に多くの区間で日常的に渋滞しており
まだ全線開通には至っていないにも関わらず、
既に第二東京湾岸道路の計画もあり一部用地確保済みでもあります。

そんな東京湾岸道路ですが、西の果てとなる
八景島から先に延伸する"夏島延伸"計画があり、
1988年に都市計画決定後、2018年に工事着手しているものの
2025年の今現在もほとんどまともに工事が進んでいません。
一応この
"夏島延伸"の終点となる夏島交差点で
東京湾岸道路が開通した際の交通を円滑にするための交差点改良が
既に完了していますが、肝心要のその"夏島延伸"が全く進んでいません。

この"夏島延伸"区間は八景島から夏島交差点までの
2.3kmが全線高架道路として計画されています。
日産自動車の追浜工場は旧日本海軍横須賀飛行隊の基地だった場所で
この追浜工場が閉鎖される事が正式に決定してしまえば
この広大な土地を持つ追浜工場跡地を一大商業施設などで再開発し
そのアクセス道路として東京湾岸道路の工事が一気に進む可能性がありますね。
工場を閉鎖してしまえば道路予定地に面した側を先に解体して
道路建設作業がしやすくなりますし。
追浜工場跡地に関してはすぐ隣に八景島シーパラダイスがありますし
商業施設や観光地として整備するのも良いですし
埋立地先端に残る住友重機械工業に合わせて工場を誘致するのもありですね。
この住友重機械工業横須賀製造所は造船業からは撤退しているものの
今年新たに研究開発棟を建てているのでこれからも事業を続けていくでしょうし。
跡地を何に使うにせよ、東京湾岸道路が整備される事で
跡地開発もその後のアクセス道路としても重要な役割を果たせますからね。
そして、横須賀市街地周辺を通る国道16号線は
線形も悪く老朽化もあるうえに日常的な渋滞もしていて
この東京湾岸道路"夏島延伸"の重要性が高まっていますので、
これを機に"夏島延伸"の工事が加速してくれる事を期待したいですね。
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Posted at
2025/05/20 00:00:01