

2015年11月21日(土)に公開された映画"ガールズ&パンツァー劇場版"。
日本の映画館業界に4D上映や特別音響上映といった
ラージフォーマット上映を定着させた功労者ともいえるアニメ映画が
今年で公開10周年を記念し、アップコンバート上映が行われる事になりました。
今回の10周年記念"バリエーションちょい増し作戦です!"では
10年前の劇場公開時の通常上映版、4DX上映版、DolbyAtmos版に
劇場版のフィルムを4Kアップコンバートした4K上映版とMX4D上映版を加えた
5種類のバリエーションで全国175館の映画館で限定上映されます。
どの映画館でどのバージョンが上映されるかは
公式サイトの上映館リストで確認できます。
また、今後上映館が追加される可能性もあるという事です。
"ガールズ&パンツァー劇場版"は、
日本の映画館業界で維持にお金がかかる割には客が入らないと
長い間お荷物とされてきた4DX上映や、
一部の映画マニア以外にはほとんど知られていなかった特別音響上映が
注目されるきっかけとなった作品です。
今でこそ4D上映やTHX、IMAX、DolbyAtmos、ウルティラ、爆音上映等は
映画マニアでなくても広く認知されていますが、
2010年代前半までは一般にはほとんど知られていなかったものです。
2010年以降日本の映画館は特に来場者減少に悩まされていましたが、
人気作品の無い谷間の期間に"ガルパン劇場版"を上映すると
"ガルパンおじさん"と呼ばれる熱心なファンが見に来る事から
映画館業界ではある意味救いの作品となっていたりもしました。
配給会社も上映期間を無期限にしていた事もあって、
「困ったらガルパンを上映」みたいな時期もありましたし、
近年でも時々上映されたりする事もありますね。
また、"ガルパン劇場版"は一般的な映画作品とは
興行成績の変遷が異なる珍しい作品でもありました。
一般的な映画作品は公開直後が最も来場者が多く、
その後どんどんと来場者が減り1ヶ月程度で公開終了となるのが通例ですが、
"ガルパン劇場版"は公開後も来場者数が伸び続け、
4DXや特別音響上映が増える度にガルパンファンが
全国の映画館ごとの違いを確認するためにハシゴするように
各地の映画館を渡り歩いたりと、来場者プレゼントが無くても
興行成績が伸び続けるおかしな現象が発生していました。
さらにはBD/DVDが発売されるとファンはその修正内容を確かめる為に
また映画館へ足を運ぶようになり興行成績が伸びるという現象も起きていました。
作品の音響監督を務める岩浪美和さんが各地の映画館に自ら出向き
ご自身の手でその映画館に合った音響調整を行った
"センシャラウンド"シリーズもそんな興行成績に大きく影響していましたね。
そんな"ガールズ&パンツァー劇場版"。
新たに追加された4Kアップコンバート版が楽しみですね♪
※4K版は4K上映のみで全ての10周年記念上映が4Kになっている訳ではありません。
Posted at 2025/08/02 00:00:05 | |
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アニメとかの話。 | 日記