
中部地方版外環道とも呼べる、
名二環の外側を回る環状道路として計画されている
一宮西港道路の概略ルートが3月11日に
3案のうち中央ルートとなるB案に決定した事が
明らかになりました。
この道路は
昨年末に概略ルートが決定した
名古屋三河道路と一体となって環状道路を形成し
中部地方の道路輸送の要となる高規格道路で
開通すれば大きな渋滞緩和効果が実現します。
・
気になる道路37 一宮西港道路 現実味を帯びてきた?
中部地方の産業の中心地とも言える愛知県のうち、
西三河地方は高規格道路が少なく伊勢湾に面した工場地帯の物資輸送が弱く
周辺道路の慢性的な渋滞を引き起こしているのが現状です。

この状況を打開すべく、既に西知多産業道路の伊勢湾岸道への接続と拡幅改良や
そこから繋がる西知多道路の建設が既に始まっている他、
自動車産業が集中している刈谷市や安城市周辺を貫き輸送能力アップを担う
名古屋三河道路も事業化へ向けて計画が進行中で
これらの道路と既存の東名高速道路、名神高速道路と
新東名高速道路及び伊勢湾岸自動車道が連絡する事で
関東圏にも匹敵する環状道路と放射道路の形成が実現し
交通集中の分散により慢性的な渋滞が大幅に軽減される事が期待されています。

今回概略ルートが決定した一宮西港道路は、
東海北陸自動車道と名神高速道路が接続する一宮JCTから
そのまま名古屋港へ向けて南下する高規格道路です。
既に片側2車線で共用済みの西尾張中央道の上に高架道路を建設する方法が
最も用地買収に有利な事から現実的と思われていましたが、
意外にも決定した概略ルートは道路の無い場所に新規の高規格道路を建設するという
コストがかかる中央ルートのB案となっていました。

最も西の国道155号線を活用するC案もコストが抑えやすいものでしたので
常にお金をケチる事が一般的な近年の公共事業としては予想外でしたね。
A案もC案も既存の道路の上に片側2車線の高規格道路を建設する案なので
用地買収には時間がかからず工事も比較的しやすくなりますが、
決定されたB案は道路すら通っていない場所に
片側2車線の高規格道路とその下に片側1車線の一般道路を整備するので
用地買収から始まって建設までものすごく時間とお金がかかりそうです。
特に一宮JCTから南進し西尾張中央道から逸れる辺りには
既に多数の物流会社が乱立している事もあって、
ルート上にある民家共々立ち退き等の
用地買収が大きなハードルとなりそうで先行きが心配になりますね。
うまく計画が進んでくれると良いのですが…。
Posted at 2025/03/29 03:00:01 | |
トラックバック(0) |
道路のお話とか。 | 日記