
今年7月から導入が予定されていた、
高速道路のETC深夜割引の見直し。
朝夕通勤割引に休日割引と相次いで改悪されてきた
ETCの割引の最後のひとつである深夜割引も同様に
導入前から改悪でしかない最悪の仕様変更と言われ
特にトラック運転手への負荷がさらに増大する事が
懸念されていました。
この最悪の変更が7月から延期されました。
延期の理由は
4月に起きたETC大規模システム障害です。
この大規模障害は7月から導入予定だったETC深夜割引の改悪の
導入作業を行っていた事が引き金となっていましたが、
システム復旧後に原因までは特定できたものの
その後も原因の排除ができず導入の為の作業が再開できない状態だったそうです。
朝夕の通勤割引も休日割引も、どちらも「少しでも割引したくない」という
NEXCOや国の本心が露呈しているものでしたが、
今回の深夜割引はそれが最も現れているようなもので
建前としての導入目的である「トラック運転手の負荷低減」が
むしろ「トラック運転手への負荷増大」に繋がる仕様になっていました。
これまでの深夜割引では入口または出口の
どちらかのETCゲートを深夜0~4時の間にさえ通ってしまえば、
走行する全ての区間に割引が適用されるものでした。※料金均一区間他、一部区間を除く
そのため割引を受ける為に深夜0時前に料金所手前やSAPAに
トラックが大量に停まっている状況が頻発しています。
中には本線路側帯等にも停まっているケースも多々あり
これが事故に繋がる事も少なくありません。
一般道でも、IC近くに路駐しているトラックが多いですよね。
新制度では時間制限が22時~5時へと拡大されるメリットがあるものの、
それ以外は全てデメリットしかありません。
まず現行は通行した時点で料金そのものが割り引かれますが
新制度ではETCマイレージによる後日ポイント還元になるので
通行時は割引が全く無い金額が請求されます。
さらにゲートの通行時間に関係無く、割引対象となるのは
22時から5時の間に走行した区間のみですが、
これの計算に莫大な仕様変更のコストがかかっています。
もちろん割引対象が減るので利用者にはマイナスです。
さらに距離上限も設定されるので、スピードを出して距離を稼ぐ事もできず
加えて距離上限のせいで休憩時間も満足に取れなくなる恐れもあり
今まで以上にトラック運転手を苦しめる仕様へと変わる事になります。
これだと今までの仕様の方がまだマシ、とすら言える可能性もありますね。
この仕様を考えた人たちは、自分で車を運転する機会が無い人だという事が
とてもよくわかるような仕様になっていますよね。
少なくとも物流業界が苦しんでいる事は微塵も理解していません。
本当にトラック運転手への負荷を減らしたいのなら
物流車両への時間制限を撤廃して最初から曜日時間無制限で割引を適用し、
マイナ運転免許証と連携して無事故無違反期間によって割引率を上げていく
などとした方がよっぽどトラック運転手のためになります。
十分な休息を取り無理な運転をしないで済む安全運転ができるようになり、
事故も過失割合で判定すればトラック運転手側に有利になりますので
安全運転を続けていると割引率が上がっていきより安全運転を続けたくなる。
トラック運転手も運送会社も苦しまなくて済みますし
運転手不足も解消に向かう可能性も出てきます。
一連の仕様変更は明らかに建前と本音が逆なのが見え見えなのですよね。
本当に、国がやる事は国民を虐げる事だけです。
昨今の備蓄米の件もそうですが、国による日本の破壊が進行していますね。
崩壊していく日本で、あなたは子供たちに苦痛を体験させたいですか?
Posted at 2025/06/02 02:00:01 | |
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道路のお話とか。 | 日記