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イイね!
2018年08月02日

1961 220SEb coupe

GOODING & COMPANYのペブルビーチオークションでは
1961年の220SEbクーペの出品もあるようで、
こちらも詳細を待っておりました。

車両はコチラで御座います。





車体番号が11102110020628との事なので、
多分1961年の9月から10月頃の生産の車両かと思われます。

ファーストオーナーはアメリカ人らしいのですが、それをヨーロッパで購入しているらしく、
初回と2回目のメーカー指定の点検はウィーンとモナコで受けているそうです。

これはひょっとするとヨーロピアンデリバリープログラムでの購入かも知れません。

そのプログラムとは
車両の完成時にジンデルフィンゲン工場で直接車両を受け取り、
その車両でヨーロッパを旅行してから自国に車を持ち帰るというものなのですが、
Bernd S.Koehlingという方の書いた、
The Mercedes W111,W112 Coupes and Cabrioretという本によると、
1960年代にアメリカ向けに売られた全てのMBの内の1/3以上が
このプログラムで購入されているそうです。

因みにこのプログラムで購入された車の場合は、
データカードに記載されているオーダーナンバーの中で
(この世代で行くと)頭から2桁目から4桁目までの3桁のオーダー国コードに
707と記載されるのだそうです。

2回目の点検というと3000キロですから、もしこのプログラムを利用しての購入という事であれば、
そこそこの期間旅行していたということみたいですね(笑)。

で、この車はその後はカルフォルニアに行ったらしいです。

1980年代初頭以降は
3名のMercedes-Benz Club of Americaの会員の間を渡り歩いているそうなのですが、
ひょっとするとこの車、ネット上やMB系の書籍にチョコチョコと出ているクルマなのかも?
という気がしています。

私が持っている2冊の書籍に出ている車両とは微妙に雰囲気が違う気もするのですが、
(ホワイトリボンタイヤに履き替えているせいかも?)
リアウインドウ中央下部に貼られたMBCAのものと思われるステッカーや、
フロントの釣鐘型ウインカーを止めてしまっている所からして、
同じ車では?と思わせるんですよね。

んで、英語力のない私の理解が間違っていなければ、昔のRoad & Track誌の
ロードテストに使われた車両という事のようです。

そういや、写真は白黒だったけど、ボディ色は白っぽかったもんなぁ。



あっ、でも、この雑誌の車は、フロントは丸型四灯のライトに釣鐘型ウインカーになっているけど、
リアのナンバー灯がバンパーに付いているなぁ…(謎)。

ダッシュボード。



目に付くのはベーアのクーラーユニットですね。

オークションの説明文には
2008年にアーバインのクラシックセンターでメカニカルリフレッシュを受けた2年後に
period-correctのベーアエアコン+現代的なコンプレッサーを取り付けたとあるんですが、
厳密に言うと、これがperiod-correctと呼べるのは250SEからの筈で、
220SEの場合にはパーツリストにクーラー装置は載っていませんから、
メーカー自身の設定自体が無かった筈なんですよね。

それでねぇ、この型のユニットは無骨で室内の雰囲気にマッチしているとはとても思えず、
私はあまり好きではありません(苦笑)。
ダクトが大きくてイメージ的にはいかにも冷房が効きそうな感じはするんですけどねぇ…。

エンジンルーム。



なるほど、定番のヨークではなくてロータリーのコンプレッサーが付いています。

クーラーユニットを取り付けるとさすがにDCジェネレーターのままでは無理があると思うので、
DCジェネレーター用のボルテージレギュレーターはそのままにしてあるけど、
きっとオルタネーター化はしているでしょうね。

トランクの工具とスペアタイヤ。



私、工具袋のオリジナルはどれが正解なのか判りませんけれども、
この車は私が以前、Fさんから譲って頂いた
中身入りの工具袋と同じ物(だと思う)を備えているようです。

これが本当にオリジナルだと嬉しいのですが、
ホイールナットレンチが何故か2本入っていたり、
ヒューズプライヤーが入っていない事から考えると、
オリジナルの話はともかくとして、
これ自体はこの車に元々備わっていたモノではないんじゃないか?という気がしてしまいます。

スペアは他の4輪と同じ物なんだろうと思うのですが、
ホワイトリボンを履いていたそれらから想像は付いていましたけれども、
BF-GOODRICHのシルバータウンですね。

私の知る限り、現在純正サイズである7.25-13があるのは
ミシュランXとこのタイヤだけですからね。

ミシュランXはラジアルという事で、
バイアスであるこれは一番当時の乗り味に近いタイヤなんじゃないかなぁ、、、と思っています。

プレート。



これは日本仕様にもないし、本国仕様にもなかったと思うので
恐らくアメリカ仕様にのみ付けられるプレートで、
また、これ自体はリプロだと思うのですが、
それはともかくとして、この打刻の書体がそれっぽくなくて私的に一寸嫌な感じ(苦笑)。

車体番号の欄なんて、111021まで打ってそのままだと全部入りきらない事に気付き、
途中から小さいのを使って打ち換えているとみられる体たらく(笑)。

MBはそんな合理的でない事をするわけはないので、
これって本来は全部同じサイズのモノを使って打っている筈なんですけどね。

estimateは9万ドルから12万ドルでリザーブなし。
220SEbクーペとしては異例に高い方だと思います。

この車に頑張ってもらって、少しでも220SEbクーペの相場が上がると良いなぁと思います(笑)。

とはいえ、まぁ、12万ドルはないな(爆)。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2018/08/02 06:15:36

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この記事へのコメント

2018年8月2日 22:54
興味深く、拝見しました。
流石…!としか言いようのないご洞察に、あらためて脱帽です。

また、、ツッコミ所も的を得ていて、ウンウンと頷きながら、思わずニヤついてしまいました(笑。
プレートはホントにお粗末の一言ですね。あんな半端な事をするくらいなら、最初から無い方が何倍もマシですね。

コメントへの返答
2018年8月3日 20:52
こんばんは~。

Road & Trackのロートテストに使われた他に数万人の会員数を誇るMBCAのクラブ誌の表紙を飾ったりしているような経歴を持つ車両で
それに価値を見出した、
歴代のお金持ちのオーナーさん方が
ドカンとお金を投入されていて、
実際に綺麗に仕上げられているとは思うのですが、
どうも何か物足りない感じがしてしまうのですよね。

プレートの類いも廻りを綺麗にすると、
一緒に綺麗にしてしまいたくはなるのですが、
仰る通り、こんな手抜きを許すくらいならば、
元の汚れたり剥がれたりした状態のプレートをそのまま使った方が私的には雰囲気が良いと思うんですけどね。

プロフィール

「一寸情報が古かった(大苦笑)。」
何シテル?   04/08 22:55
1962年式の220SEbクーペに乗っています。 物心ついた頃からMBファンである私が (何度も買い替え出来るご身分ではないので) 最初で最後のMBに...
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