先だってブログに書いたソーチックのイスパノスイザJ12、、、
の詳細がようやく出ました。
実は一旦、途中までイイ感じにこのブログを書きかけていたのですが、
キーボードの何処か変な所を押したようで、
書いていた文章が一気に全て吹っ飛んでしまってガックリ来ており、
思いっきりテンションが下がっているので何処まで同じように書けるか判りませんけれども、
再度頑張ってみようと思います(苦笑)。
先ず問題になっていた年式の件なのですが、
オークションの説明文によると、どうやら工場記録というモノが残っているらしく、
それによると納車日は1936年12月30日となっているようです。
ただ、何故か文章の終わりには『この車両は1935年式であることにご注意ください』と
わざわざ書かれているのですよね。
この部分から考えると、年式は
ソーチックに送られる前のエンジン付きシャシーの完成した時期を指すのかもしれませんね。
ただ、それでもまだ両者の言い分にはまだズレがあるんだよなぁ。
で、『この車は1936年のパリサロンでデビューし』と書かれていて、
それは恐らくこの車自身が展示された車そのものだという意味だと思うのですが、
パリサロンが行われたのは今のそれと同じ10月頃だろうと思われるので、
その展示が終わってからオーナーの元に納車されたという事なのだろうなぁと思います。
私も、『ド派手なソーチックにしてはシックなデザイン』だと書きましたが、説明文の方にも
『ジャック・ソーチックは、しばしば華麗な装飾で飾られた派手なデザインで良く知られている。それとは対照的に、この見事なカブリオレは、 ー中略ー デザイナーの偉大な抑制の度合いを示している。』
と書かれていました(笑)。
当時のイスパノスイザのカタログには
このソーチックのデザインが5人乗りのコンバーチブルとして掲載されているらしいのですけど、
イスパノスイザがこの死ぬほど高価だった車を一体何台売る積りだったのか判りませんけれども、
恐らくこのデザインはカタログモデルとして企画されたために、
このようなソーチックとしては控えめなデザインが採られたのかも知れないなァと
思ったりしています。
んで、この車、5代目のフランス人オーナーさんの元にあった1972年頃、
一度目のレストアを受けているらしく、
メカニカルコンポーネント、ボディーワーク、インテリアをそれぞれ著名な専門業者に依頼して、
1975年にレストアが完了したそうです。
面白いのが、この車、1979年の映画、『007 ムーンレイカー』に劇中車として登場し、
ロジャー・ムーアをヴォー・ル・ヴィコント城の庭園に運んでいたのだそうです(笑)。
1985年にはアメリカに渡り、有名な自動車コレクターの所有となり、
ここでまたメカニカルコンポーネントの大規模な整備が行われているそうです。
そして2010年、現在のオーナーに譲渡されて、
2年の歳月を掛けて再びフルレストアが行われたのだそうです。
この際に先だってのブログでもちょろっと書いた
T68bisエンジン用のクランクシャフトが装着されて11.3ℓ化が成されたのだそうです。
やっぱり皆、9.4ℓでは満足しきれなくなって11.3ℓにしちゃうんですね(笑)。
それ以降には手は入っていない様子なのですけれども、あのエンジンの綺麗さでは
折角11.3ℓ化したのに、殆ど動かしていないのでは?と思うのですけどねぇ(苦笑)。
説明文を読まなくては判らなかったのはこの車のボディ色で
画像で見る限りは真っ黒に見えるんですけど、実は2トーンなのだそうで、
ブラックのフェンダーに対して、ボディはブラックチェリーなのだそうです。
そう言われてみると確かにボディの方は若干赤っぽいですよね。
うちの220君の屋根も良く黒だと間違われるのですけど、
それに近いものがありますね(笑)。
さて、詳細が出た、という事はESTIMATEも発表されておりまして、
250万~350万ドル、今のレートで3億5千7百万円弱から5億円弱という感じでありました。
前回のブログでもう一台の方が意外とESTIMATEが低かったと書きましたけれども、
大体私の感覚の中でJ12の金銭的評価は300万~350万ドル位あるのかな?という所だったので、
今回は大体思った通りの所に来たなぁという感じでした。
説明文によると、現存車両の内、オリジナルのボディを備えたものは10台程度との事で、
という事は残りの4~50台?はリボディ物って話になるので、
この2台のESTIMATEの差は主にその辺りから来ているのかもなァと思う所でありました。
ホント、機会に恵まれるなら、見るだけでも見てみたいものだなァ…。
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Posted at
2023/08/02 21:23:37