
この編は、CROWN HYBRID 専用装備のアクティブノイズコントロールシステムと、併せて室内天井各配置装備のご紹介です。
まず、アクティブノイズコントロールシステムについて。
これはトヨタが2008年5月、CROWN HYBRID に初めて搭載した、車内に伝わるエンジンのこもり音を抑える機能です。
← アクティブノイズコントロールの効果
CROWN HYBRID は、LEXUS GS450h と同じドライブトレイン、同シャーシ(2,850mmのホイールベースも同じ)を組込み、ハイブリッドシステムの発生馬力/トルク値も同じですが、日本版のLEXUS GS450h より燃費性能向上を狙い、欧州版GS450h と同じファイナル(最終減速比 3.266)を採用しています。
この事により、20~40km/hの低速走行時のエンジン回転域は1,000~3,000rpmと低く抑えられました。然し、そのままでは車内に50~150Hz程度の低周波のこもり音が伝達してしまい、快適性が損なわれてしまうとの計測結果が出たため、LEXUS GS450h には装備されていないアクティブノイズコントロールの採用に踏み切り、カウンターノイズによる消音対策を行った訳です。
集音機能として、車内のこもり音を3個の天井マイクで検出し、スピーカーをこもり音と逆位相のカウンターノイズで振動させ、5~8dB程度静粛性を高めています。この結果、開発時には市街地走行などで車内にこもり音が発生するという課題があったものの販売時には克服し、結果として燃費向上と静粛性を両立できたとの事。
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車内では壁に反射して伝わる音と、乗員の耳に直接届く音が混在しているため、音の伝達経路は非常に複雑です。システム開発時には『マイクと乗員の頭部までの距離、スピーカーと乗員の頭部までの距離、クルマの車内の形状、等々のデータを集め、乗員の頭付近でシステムの音とこもり音の波長が打ち消し合って、最も静かになるように設計』したそうです。
この機能は、走行中は常時作動しています。稼動/停止スイッチの類は有りません。カウンターノイズを発生するスピーカーは3箇所(フロントドアの左右各1箇所、リヤトレイウーハー1箇所)。
カーオーディオ稼働中(音楽を聴いている時)でも、アクティブノイズコントロールシステムは常時作動しているのです。
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ドライバー/パッセンジャーシート間の頭上にある、オーバーヘッドパネル近影。
中央の大きなルームライト、左右別のパーソナルライト、ヘルプネットスイッチパネル、侵入センサーOFFスイッチ等が並んでいます。
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同上、オーバーヘッドパネル周辺全景。
室内バックミラーとルームライトの間に四角いオーバーヘッドコンソールボックスが有り、サングラス等を納める事が出来ます。
左右には、バニティミラー付サンバイザー、その後ろに有る小さい孔はアクティブノイズコントローラー用の集音マイク。
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マイコン制御チルト&スライド電動ムーンルーフ(オプション)を選択装備しない場合の天井は、このように圧迫感の無い、明るく且つ実質頭上クリヤランスも充分確保されます。
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リヤシート頭上に有る、照明スポット調整可能な読書灯。その後ろに有る小さい孔は、アクティブノイズコントローラー用の集音マイク。
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リヤシート頭上クリヤランスの状況が一目で解るようなアングルショットです(借り物画像で済みません、こういうの撮るのは非常に難しい・・・)。
流石ニッポンのセダン、CROWNだけあって、充分な頭上クリヤランスが確保されています(※これがサンルーフ追加装備の場合、結構スポイルされます)。ただ、この画像は実はクラハイのものでは無いので、読書灯の後部にアクティブノイズコントロールシステムの集音マイクは有りません。
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この画像はクラハイ君のドライバーズシート位置からルーフを撮影しています。広くて、明るい。
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愛車紹介あれこれ | クルマ
Posted at
2010/10/25 02:43:44