引き続きその2です。興味のある方は覗いてみてくださいね。

第三版のカタログ。翌年1982年(昭和57年)に新たに2800GT-LIMITEDが追加された時のカタログです。

1982年度に日本カーオブザイヤーを獲得した事が書かれていますね。もしかしたら2800GT-LIMITEDは日本カーオブザイヤー受賞記念モデルという事でしょうか。

ただでさえ豪華な2800GT-EXTRAに、更に豪華な装備がおごられたモデル、それが2800GT-LIMITEDです。色はLIMITED専用色である「リミテッドクォーツトーニング」。これも太陽にほえろに出ていました。しかも5速MT車として・・・

このあたりは第二版と特に変わらず。

内装画像は2800GT-LIMITEDのものに差し替えられています。シートは本革に、オーディオもテクニクス製の専用品、メーターの左下には小さな「LIMITED EDITION」のエンブレムが貼り付けられています。

シートは大ブームとなったあのスポーツシートに。本革になってよりゴージャスになりましたね。

これまで2800ccのオートマはロックアップ機構が付かないOD付4速ATでしたが、LIMITEDが追加されたモデルからECTに進化しました。ロックアップは4速だけでなく2・3速でも作動。パワーとエコの切り替えスイッチも追加されています。

メーターは2800CCにはECTのモード切替ランプが追加されてますね(ターボはここがターボインジケーターになる)。
そしてシートはLIMITEDのみスポーツシートに。7WAYのドライビングポジションと謳われていますが、チルトを除いたシート自体の可動箇所は6箇所。そしてこのシートのみエア式ランバーサポートが電動になっています。

LIMITEDにはヘッドランプウォッシャーが標準。更に専用のテクスニクスのオーディオも標準です。

グレード紹介のページ。
新たに加わったのが2800GT-LIMITED。セリカXXの2800ccは2800GTのみの1グレードでしたが、ソアラは何と3グレード。ターボが追加されても主軸はあくまでも2800ccとし、上級感を保っておこうとしている事がよく分かりますね。
色は順に「リミテッドクォーツトーニング」「ホリゾンタルトーニング」「スーパーホワイト」。

2000ccはターボ2機種とNA3機種の全部で5グレード。分かりやすくターボ2車を上位掲載にもってきていますね。最廉価グレードの2000VⅠは廃止され、エレクトロニックディスプレイメーターが全グレードに標準化されています。
色は順に「ストリームトーニング」「フレイミングレッド」「キャノピーライトグリーンメタリック」「ストラトスブルーメタリック」「デューイブライムメタリック」。

装備表。
これまで2800GT-EXTRAにオプション扱いだった装備がLIMITEDに標準装備されたという感じでしょうか。

かなりシワシワなこのカタログは、1983年(昭和58年)にマイナーチェンジされた時のもので第四版になります。
このカタログで思い出すのは、私が中学生だった頃この後期型ソアラが凄く好きで、なんとディーラーに「ソアラのカタログを送って下さい」と書いたハガキを出してしまい、その後自宅に営業マンさんが届けにきてくれたという・・・(恥)。驚いて一緒に応対してくれたお袋が「うちの主人はホンダ党なのでトヨタ車は買えませんが、息子はきっとトヨタ車を買うと思うのでそれまでもう少し待ってください」と苦笑いしながら営業マンさんと話していたのを覚えています。
親父の影響でそのままホンダ党になってしまいましたけどね(笑)。

トップグレードの2800GT-LIMITED。
前期型からの変更箇所はかなり多く、とりわけ前後の顔つきは随分と変わりました。LIMITEDに関してはバンパーモールがボディ同色になりより洗練された印象ですね。アルミホイールも1インチ大きくなりデザインもこのソアラに凄く似合っていました。個人的には、ソアラはフェンダーミラーも結構似合っていたと思います。
因みに、前出のソアラ好きの友人はこのMC後のソアラの顔があまり好きではなかったようで、ずっと前期型VRターボに拘り続けていました。私も太陽にほえろに出ていた前期型を数年前CSの再放送で見ていたら、何となく彼の気持ちも分かるようになってきましたが、それでも私は後期型の方が好みでした。特にリヤは圧倒的に後期派です。

この後期型から新たに追加された2000GT。「ツインカム24」というフレーズにたまらなく魅力を感じていた記憶があるという方はアラフィフなオッサンです(笑)。
Z10ソアラのカタログで一番好きなのが、この後期型の真横からの眺め。FR6気筒のカッコ良さ、美しさが一番よく表現されている画像かなと今でも感じています。

こちらも後期型から新たに設定された新グレード「2000 turbo」。エンジン自体は前期型のVR-TURBOと同じM-TEUですが、水冷式のインタークーラーが追加され馬力・トルクともに飛躍的にアップしました。グレード名に「VR」などのグレード名が省かれてしまいちょっと寂しかったですけど・・・。
前期型から一番大きく変わった所といえば、このリヤコンビランプかもしれませんね。立体感が出て私は大好きでした。

エンジンと足回りのページ。

やはり最大のトピックは、ツインカム24と呼ばれた1G-GEUが追加された事と、インタークラーが追加されてM-TEUが飛躍的な性能向上を果たした事でしょう。特に1G-GEUは当時トヨタ一押しのエンジンで、セリカXXは勿論、マークⅡ三兄弟やクラウンなどにも搭載され、大人気でしたよね。
(1G-GEU)
◆160PS/6400rpm
◆18.5kgm/5200rpm
(M-TEU)
◆160PS/5400rpm
◆23.5kgm/3000rpm

2800ccに標準だったECTは2000GTにも採用されています。インタークーラーで一気に魅力的になったターボ車は、残念ながら従来のロックアップ機構を持たないOD付4速ATのままです。

足回りは更に進化。有名なTEMSと呼ばれる電子制御サスが2800ccに採用されました。

エレクトロニックディスプレイメーターのデザインも少し変更されました。更にオートドライブのスイッチがステアリングポスト内に移動しています。

その他、クルーズコンピューターの機能にメンテナンス情報とエンジンシステム異常を自己診断して知らせる表示機能を備えたスーパーモニターの追加や、トリップ表示がアナログからデジタルに変更されています。

本革シートは前期2800GT-LIMITEDと同じで、シート自体では6WAYスポーツシート。色が濃くなっていますね。

何よりも大きく変わったのが15インチアルミの採用ですね。このホイールはカッコよかったなぁ~。このホイールもグレードによって細かく仕様が変えられています。

グレード紹介のページ。
前期型の最終バージョンでは2800ccが3グレード、2000ccが5グレードの計8グレードでしたが、後期型からは2800ccが2グレード、2000ccが5グレードの合計7グレードとなりました。廃止されたのは2800GT-EXTRAです。

2800ccは「2.8GT-LIMITED」と「2.8GT」。前期型ではグレード名に引っ付く排気量がccで呼ばれていましたが、後期からリットルで呼ぶようになりました。
フルカラードバンパーとカラードアルミは2.8GT-LIMITED専用。2.8GT専用品は切削表面アルミ。私は後期でこの2.8GTの外観が一番好きでした。ボディカラーはリミテッドパールトーニングとスーパーホワイト。

後期型から追加されたのがツインカム24でお馴染みの1G-GEU搭載グレード「2.0GT」。そしてM-TEUに水冷式インタークーラーを武装して飛躍的にパワーとトルクを向上させたのが「2.0TURBO」。2000VRターボという名称ではなく単なる2.0TURBO・・・。ちょっと寂しいですね。
同じ160ps同士の2.0GTと2.0TURBOですが、2.0GTにはオートドライブ、マイコン式オートエアコン、上級オーディオが標準で付き、逆にターボはマニュアルエアコンもオプション扱いです。「TWINCAM24」と「turbo」ステッカーはどちらもオプション扱いです。

2000ccのNAエンジン1G-EU搭載の3グレード。2.0VXは当初から装備が良くて(2.0GT同等)、後期型から本革ステアリングも追加採用されています。VRは前期から本革ステアですが、新たにイントラ社のアルミが標準になっています。
ボディカラーは上から「グレーシャストーニング」「スーパーレッド」「スーパーホワイト」。グレーシャストーニングは前期2800GT-EXTRAに採用されていたホリゾンタルトーニングの後継色でしょうか。

装備表。
発売当初は2800cc(5M-G)が2グレード、2000cc(1G-E)が4グレードでしたが、途中から5M-Gと1G-Eの間に1G-GとM-TEUの2機種を突っ込んだもんだから、思いのほか装備差が小さいというか、そうせざるを得なかったという感じですよね。
その2はここまで。
もし興味のある方は、引き続き「その3」を覗いてみてくださいね。