
今日から一気に季節が変わったかのように寒くなった山口。風も吹いて全国的に寒くなったようですが、雲も何だか冬の雰囲気で秋というより冬の入り口っぽい一日でした。

先週は雨が降ったので車は少し汚れましたが、休みが今日一日だけだったので色々忙しく洗車は無理でした。

ただ、先週の月曜日から急にアコードのリヤハッチ回りからミシミシという音がし始め、いかにも古くてオンボロ車という音だったので、そこの対策だけしておきました。
この手の音消しにはシリコンスプレーをサブシールパッキンに塗るのがかなり有効。ウエスに吹き付けてからパッキンを拭くのではなく、筆に吹き付けてダイレクトに塗る方が確実に効果を感じます。

車が古くなるとパッキン自体の油分が飛んでいるので、直接塗って少し浸透させるのがベターかと。人間も歳取ってくると保湿しないと肌がカサカサになりますもんね(笑)。

リヤハッチ周りは色々な場所にパッキンが貼り巡らされているので、全部塗りました。
結果、バッチリ音が消えてくれました。
車に乗った時に古さを感じさせてしまう大きな要因は私の中では3つありまして、一つはショックアブソーバーのタレ、そしてエンジンマウントの劣化、そして異音です。
異音の発生源にも色々あると思いますが、中でもミシミシとした音の場合ほとんどはパッキンによるものではないかと私は思っています。硬質な音がするのでいかにも内装のきしみ音という感じがするのですが、今回もパッキンにシリコン剤を塗布しただけで見事に消えてくれ、ボディ剛性がガシッと上がったかのような印象に変わりました。

そうえいば先週は2年ぶりにスマートカードキーの電池交換をしました。施錠解錠の時だけしか使っていないのに意外と寿命が短いなと買った当初は思っていたのですが、どうやら常に車体側と交信をしているらしく、そう思うと仕方がないのかとも思います。CR2012という電池は大型の家電量販店以外ではまず売っていないので、ちょっと不便かな・・・。

さて、以前ブログで書いたことがあるアコードのドアミラー修理の件ですが、中古のドアミラーを買って内部の電動機構部だけを取り出して交換したという事をいつも読んでくださっている方は恐らく覚えておられるのではないかと思います。
実は修理したその翌週には取り外した故障品を分解しまして、故障原因を探り終えていました。更に、電動格納機構の作動メカニズムにも興味があってそのあたりも分解して理解できたので、ここで書き残しておこうと思います。
メカに興味のない方は退屈な内容かもしれませんのでスルーしてくださいね・・・・。興味のある方は時間のある時にでも覗いてみてください。

説明を分かりやすくするため、今回のパーツ画像は全てこの画像の様に左ドアミラーに収めた時の向きに統一して画像掲載しています。つまり、電動格納(開閉)の回転軸がなるべく向かって右側になるように写して説明しています。

これが交換した電動機構部。もともと私のアコードに付いていたものなので故障品です。

モーターを覆っているカバーを外した状態(引っ掛けロックを外すだけで取れる)。
配線は全部で7本ですが、絶縁テープを剥がしていくと私が以前予想していた配線内訳とは違っていました。電動格納用のモーター線が「白・黒」、ドアミラーウィンカー用が「紫・ピンク」(この2本は右下に写っているウィンカーLEDのソケットに繋がっています)。残りの「黄色系」の3本がミラーの左右上下調整用でした。

赤丸印のタッピングビス3本を外すとこの様に「電動格納機構部(画像下)」と「ミラー調整機構部(画像上)」に分解できます。画像上のものは故障していないので一応保管しておきますが、多分この先ここが故障するまでアコードは乗っていない気がします・・・。

さて、問題の電動格納機構部。故障個所を探るため更に分解していきます。
まずはタッピングビス2本を緩めてモーターケースを外し、DCモーター(マブチモーター?)を取り外していきます。

正面側から見た画像。上方向にモーターケースごと引っ張ると一緒にモーターが取り外せます。モーター軸には樹脂のウォームギヤが挿し込まれていますね。そしてウォームギヤの相手となるホイールギヤも樹脂ですね。材質からして故障個所はここが一番怪しいか・・・。
ウォームギヤに亀裂を発見・・・。
実は、ウォームギヤの溝がガタガタにすり減ってホイールギヤとの噛み合わせが足りなくなって滑るようになってしまった・・・というのが私の見立てだったのですが、ウォームギヤ自体の摩耗は見られませんでした。

モーターの次の駆動伝達先となるのがこのホイールギヤ(赤文字)。
先ほどのモーター軸に付いていた“らせん状”のウォームギヤが回転することでこのホイールギヤが回されるわけですが、ウォームギヤが1回転するとホイールギヤが歯1枚分だけが動く事になるので、速比としてはかなり大きい事がわかりますよね。車のギヤで言えば1速(ロー)みたいなイメージ。モーターはビュンビュン回るけど、その割にこのホイールギヤはゆっくりと回転する・・・。つまり小さなモーター出力で大きなトルクを稼げることになります。
このホイールギヤの向こう側には、またしてもらせん状のウォームギヤ(以降、第2ウォームギヤと呼ぶ)が見えますね。この第2ウォームギヤは金属製で右のホイールギヤ(以降、第2ホイールギヤと呼ぶ)を回しています。

因みにこれは私が随分前に会社で設計した比例動作機構を持つ製品で、駆動伝達部の一部に画像の様なウォームホイールギヤを使っています。AC100Vで僅か4Wのレバーシブルモーターですが、速比が大きいので大きな力を得られ、且つきめ細かい動作ピッチを比例制御できるので、多くの製品に展開させています。重量のある物を動かすので、ギヤは勿論金属製ですけどね。

話しを戻して、取り外したホイールギヤ。こちらも刃に摩耗は見られませんでした。この樹脂製のホイールギヤは金属の軸に圧入されているので、度を超えた力で回さなければ空回りする事はありません。
面白いのは、このホイールギヤの軸そのものにらせん加工を施して第2ウォームギヤとしているところでしょうか。

ホイールギヤの軸、つまり第2ウォームギヤの軸両端には小さなオイレスベアリング(含油軸受け)が被されていて、これによって軸両端の回転摩耗を防いでいるようです。

さて、お次は先ほどの第2ウォームギヤによって回される「第2ホイールギヤ」。つまりここで再び速比が大きく取られる事になるので、更に大きな力を出せる事になります(回転速度も更に落とされる)。
よく見ると分かりますが、第2ホイールギヤの下の方にはまた歯車があり、その歯車がメインとなる開閉軸の平歯車に噛み合っていますね。その開閉軸部にはバネがあるので、何かしらの仕掛けがあるのだろうと推測できます。
因みにこの段階で第2ホイールギヤを手で力いっぱい回してみたのですが、硬くてとても手動で回せる状態ではありませんでした。恐らくバネが平歯車を押さえているからだと推測できますが、手で回せないものをあんな小さなモーターが回せるのですから、やはり速比って重要なんだなと改めて思いますね。
とりあえず先の話は置いといて・・・

第2ホイールギヤを上に引っこ抜きます。
見れば、上半分がホイールギヤで下半分が平歯車という、二種類の違う歯車が一体成型されたものでした。この歯車も傷んだ形跡はありませんでした。

そして、駆動の伝達先としては一番最後になる開閉(格納)の回転軸の平歯車。勿論、歯が傷んでいる様子などありませんでした。

とりあえず存在する歯車は全て確認しましたが、損傷が確認できたのはモーター軸に嵌めこまれている樹脂のウォームギヤだけでした。
私は仕事でこんな小さなモーターを使うことがないのでちょっと驚いたのですが、この手のDCモーターに嵌めこむ歯車って、プラモデルと同じで単に軸に嵌めこむだけなんですね(汗)。ACモーターだと最低でも回り止めとしてホーローセットで押さえるとか、信頼度を上げるならロールピンを貫通させる等の回り止めを必ず施すので、今回この手法を見てびっくりしました。逆によく滑って空回りしないもんだと感心しましたけどね。
ってことで、故障の原因は
「ウォームギヤにヒビが入ってしまったため、モーター軸とウォームギヤが滑って空回りするようになった」
というのが結論なのでしょう。負荷に負けて割れたというよりも樹脂の劣化によって粘りが無くなり、軸の差し込みによる膨張力に負けて割れたというのが正解かもしれませんね。もしかしたら、傷む前に歯車の上下部分にエキシポ系の接着剤でガッツリ軸と一緒に固めておけば、その先の延命措置として有効的かもしれません。
さて、ここからは電動格納機構の仕掛けというものをご紹介しようと思います。私はウォームホイールギヤの特性上、どうして手で無理矢理折り畳みができるのだろう・・・といつも疑問に思っていたので、今回ここを分解してその仕掛けを理解し、「なるほど!賢いね~~~!!」と感動してしまいました。
あ、知ってる方はスルーでお願いしますね・・・。

では、開閉時の回転軸となる部分の部品を外していきます。
ここは圧縮用スプリングによってかなり強い予圧がかけられた状態になっていました。バネを押さえつけているC型止め輪を広げた瞬間、「バン!!」という感じで勢いよくバネが伸びてワッシャが浮きました。一度外すと、専用治具でもない限りバネを元の位置には戻せないほど強くバネが押さえこまれているので、興味本位で分解するような事はしない方が良いと思います。
誰もそんな事しないでしょうけど・・・・

C型止め輪を外したら、ワッシャを抜いて圧縮コイルバネ(以降バネと呼ぶ)も抜きます。

回転軸の先端部。C型止め輪用の溝は二個所ありますが、もともとの止め位置は下側です。上側にも溝がある理由がよく分かりませんが、もしかしたらC型止め輪を外す時に止め輪が上にふっ飛んで怪我をしないよう、ここで一旦ストップさせるためにあるのか、それとも生産時の組立の都合上ここで一旦固定する必要があるのか・・・。
軸には縦方向に何やら回り止め用と思われる溝が走っていますね。これは後述します。

更にバネに押さえつけられていたリング状の部品を抜きます(上面が妙な突起形状に見えますが、実際は先の曲がったピンセットのせいでそう見えるだけ)。
リングを抜くと、その下には小さな金属球が3個敷かれていました。つまり、金属球はベアリング代わり、そしてリングはベアリング押さえみたいなものですね(以降、金属球はベアリング球と呼び、リングはベアリング押さえと呼ぶ)。

等間隔で3個敷かれているベアリング球のうち1つだけを取り除いてみました(画像左)。すると、ベアリング球が収まっていた場所には窪みがありました。そして先ほど抜いたベアリング押さえの裏面を見入ると(画像右)、こちらにもベアリングが嵌る窪みが3箇所あります(黄矢印)。つまり、3つのベアリング球は通常上下の窪みの中に嵌っているわけですね。
因みに、ベアリング押さえの軸穴には突起の様な形状(赤角印)が見えますが、この突起は回転軸の回り止め用の溝(赤矢印)に嵌るので、回転軸に差し込むとベアリング押さえが空回りする事は絶対にありません。

そして回転軸の一番底にある平歯車を抜いてみます。歯車の上面には先ほど書いた様にベアリング球が嵌る窪みの加工が施されていますが、裏面は平面的で樹脂製の薄いスペーサーが敷かれています。この樹脂のスペーサーがなぜ敷かれているかも、このあと機構を知れば納得できます。

あとは、回転軸(画像下の部品)をケーシングの底側から抜けば全バラ完了。
回転軸はこの様に座面と一体成型品で頑丈な金属製。ケーシングは樹脂製です。ケーシングの底面にもベアリング球らしきものが見えますね。

全バラした部品。単にミラー格納時に回転往復するだけのものですが、この様に仕掛けを感じさせる構造とこれほどの部品構成にしなければならない理由というのが実はちゃんとありました。

ではここから、実際に回転させながら仕掛けの説明を・・・・。
まず、回転軸の座面上でケーシングが回るこの部分。

画像右のケーシング底面にはベアリング球3個が嵌りこんでいます。この面が画像左の回転軸の円形の段差面に合わさるわけですが、回転軸座面(画像左)のベアリング球が走行する部分に僅かな窪み(赤○印と黄○印)があるのが分かるでしょうか。赤い窪みにベアリング球が嵌っている時がミラーが開いている状態、、黄色い窪みに嵌っている時が閉じている状態で、黄色と赤色それぞれ三等分で窪みがあります。こう見ると、作動する範囲って想像以上に狭いですね。
回転軸側・ケーシング側共に、一定角度以上に回らない様ロック機構が設けてある事も分かります。

ドアミラーが回転して格納する状態を再現してみる前に、もう一度回転軸部の部品構成のおさらいを。
モーターが回転していくつかの歯車によって駆動が伝わり、最終的に回転軸部の底にある平歯車を回そうとしますよね。
重要なのは、その平歯車は圧縮コイルバネの強い予圧によってベアリング押さえで常に押さえつけられているという事。そしてそのベアリング押さえは回転軸の縦溝によって絶対に空回りしないという事。これがポイントです。

平歯車が嵌っている回転軸の底の形状は、ベアリング球が内側半分が嵌る構造になっている事を頭にいれておくと、のちに動きがイメージしやすいかも。回転軸の縦溝の様子も分かりますよね。

回転軸部に差し込まれる部品は、左から順にベアリング球が乗った平歯車、その上に画像中央のベアリング押さえ、そしてそれらを押さえつけている画像右の圧縮コイルバネと平座金とC型止め輪、という順。実際の動きを再現するために、可能なところまでバネを押しこんで予圧をかけてC型止め輪で固定しています。
因みに、回転状況を分かりやすくするため、第2ホイールギヤには黒い▲印を、回転軸の平歯車には赤い印を記してみました。

では、まずはモーターで格納させる場合の動きを再現してみます。
まずこれはミラー開の状態。この状態では、ケーシングと回転軸座面の隙間は画像右のような状態です。

ミラーが閉じ始めた状態。
モーターが回転することで第二ホイールギヤも回転するので、先ほどよりも黒▲が少し回っている事が分かりますねよね。
そしてケーシングと回転軸座面の隙間が先ほどよりも開いている事も分かります(画像右)。これは回転軸座面側の「開側の窪み」からベアリング球が外れたことによるもので、実際にはケーシングが上に浮かされた状態。つまり、この状態では更に圧縮コイルバネが縮んでいる事になります。
ミラーが全閉したところで、再び回転軸座面側の「閉側の窪み」にベアリング球が嵌ります。

ミラー全開(画像左)から全閉(画像右)までを3ショットで見ると・・・、
モーターの回転によって第2ホイールギヤが回されるわですが、これによって回転軸部の平歯車が回されそう気がしますが、前述の様にこの平歯車はバネによってかなり押さえつけられているので実はそう簡単には回転しません。
ではどうなるかと言うと、硬くて回らない平歯車を中心に第2ホイールギヤが回転するのです。例えるなら、太陽の周りを地球が自転しながら公転するイメージ。第2ホイールギヤ自体が自転しながら平歯車の周りを公転するため、ミラーが閉じてくれるのです。
では、次はモーターではなく手でドアミラーを折り畳んだ場合。
ここで鍵を握るのが、ウォームギヤとホイールギヤの特性です。

通常ウォームギヤとホイールギヤというのは必ず 「①ウォームギヤ → ②ホイールギヤ」という流れで駆動伝達されます。らせん状の①がネジを切る様に回転する事で②がゆっくりゆっくり回される・・・。①が1回転しても②は歯のたった1山分しか回らない。つまり大きな速比によって小さなモーターでも大きな力を得ることができるという話は冒頭で書きましたよね。
では「②ホイールギヤ → ①ウォームギヤ」という逆向きの駆動伝達はどうか。これができないのがウォームホイールの特徴です。画像右の歯車の形状を見れば、確かに②を手で回そうとしても回りそうにないのが分かると思います。
実は手でミラーを折り畳む場合、この逆回転できないという特性が最大限生かされています。

では手で折り畳む場合の再現で、まずはミラー全開状態。

そして手で無理矢理ミラーを格納させ始めた状態。
モーターで閉じる時と何が違うのか・・・。
モーターからの伝達で回すのではなく手で回すという事は、回転軸の底にある③の平歯車が最初の駆動伝達元となるので③が②を回そうとします。前述の通り③はバネの強い予圧によって強く押さえつけられているので空回りしません。更に前述の通り「②→①」という流れも無理・・・。
しかし、実際はこの様にミラーはモーターの時と同じように回って閉じてくれます。

手で折り畳む場合のミラー全開(画像左)から全閉(画像右)までの3ショット。
からくりはこうです。
モータで回す時と同様に回転軸そのものは回らずに(C型止め輪の位置を見ると分かる)ケーシングだけが回転して格納するわけですが、バネで強く押さえつけられていて本来回るはずがない③の平歯車が、絶対に逆回転しないホイ-ルギヤを回そうとし、結果その抵抗に負けて③の平歯車が無理矢理回させられてしまうのです。
②のホイールギヤの▲マークに注目してみると、ギヤのバックラッシのせいで少しだけ回っているものの、その後は全閉まで回ってませんよね。つまり③と②はどちらも自転することなく噛み合ったままセットで回転軸を中心に回転しているのです。

上の説明だとイマイチ分からないかもしれないでの、分かりやすくするためにバネを取り外してみました。画像左がミラー開、画像右がミラー閉です。
ケーシングが回転しても回転軸というのはミラーの取り付けベースと一体になっているので回っていませんよね。その回転軸に差し込まれているベアリング押さえも回り止めの溝に差し込まれているので絶対に回らない。問題はその下にある平歯車(画像のもの)。これも本来バネで押さえられているので基本的には回らないのですが、絶対に回らないというわけではありません。あくまでもバネの予圧によって“回りにくくなっている”だけなのです。
つまり、「絶対に逆回転しないしない②のホイールギヤ」に対し「バネで押さえられていて回りにくい③の平歯車」の方が力関係で負けてしまい、③の平歯車が回るということです。
この時、ポイントとなるのが平歯車の上に乗っているベアリング球。このベアリング球は③の平歯車の窪みに嵌っていて、バネとベアリング押さえで強く押さえつけられています(ベアリング押さえにもベアリング球が嵌る窪みがありそこにも嵌っている)。この状態で③の平歯車が無理矢理回されると、絶対に回らない「回転軸・ベアリング押さえ・ベアリング押さえの窪みに嵌っているベアリング球」がセットで取り残され、ベアリング球は③の平歯車の窪みから外れてしまいます(画像右)。
ベアリング球の位置を画像左右で比較すると、ベアリング球だけが変わっていないのがわかりますよね。

ベアリング球に対し平歯車の窪みが移動していることが分かりますね。
絶対に回らない「回転軸とそれに連れられて動かないベアリング押さえとベアリング球」。対して、こちらも絶対に回転しない「②第2ホイールギヤと①第2ウォームギヤ」。ここの力関係の板挟みとなるのが、唯一「硬くて回転しにくいだけで絶対に回転しないわけではない」③の平歯車・・・。
バネで押さえつけられているベアリング球が窪みから外れるので、その分ベアリング押さえが上に持ち上がり、結果バネが縮むことになります。だから結構硬いんですよね・・・

手で格納した時の3ショット。
③平歯車とベアリング押さえの位置関係が分かるように、それぞれ赤矢印の部分を赤ペンで塗ってみました。
格納を始めても回転軸は回りません(C型止め輪を見ると分かりやすい)。ベアリング押さえも縦溝でロックされるので回っていません。③の平歯車は本来硬くて回らないのですが、絶対に逆転しない②の第2ホイールギヤが自転せずに公転を始めたので②と③の歯が噛み合ったまま回転軸を中心に公転する・・・。2か所の赤矢印が徐々にずれていっているのが分かりますよね。モーターによる格納では、ここはずれずに回転していました。
という感じで、メカに興味が無い方はちっとも頭に入らない内容だったかもしれませんが、私としては非常に面白い機構だなと思いました。樹脂歯車と金属歯車の使い分けもこの機構を知れば納得です。
さてと、右のドアミラーのモーター歯車ですが・・・・
壊れる前に手を打っておいた方がいいですかね・・・?(汗)
面倒くさい・・・・