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ダブルウィッシュボーンのブログ一覧

2013年01月06日 イイね!

奇跡の1枚!?

仕事はじめだった昨日の朝の通勤時。



アコードのエンジンはすこぶる好調に戻ったが、自分のエンジンは完全にかぶりぎみ・・・。





いつもなら渋滞ぎみの交差点も今日はガラガラ。冴えない気分で赤信号をボーっと待っていると






なんと、その交差点の左から

私が世界一好きで好きでたまらないあの車が曲がってやってくるではありませんか!!













激写するしかない!!



と思うも、こんな時に限ってコンデジ積んでない!!











すかさず携帯を取り出し、100万画素のカメラを起動!!(恥)













ヤバイ!すぐ近くまでやってきたじゃん!!












撮影サイズを大きく切り替える暇なんて到底ない!!!












縦でいくか横でいくか!!!















ぬわ~~~、

間に合わん!!!!




































カシャッ!!!!!




















よくこんな細長い縦画像に写せたと思う、別の意味で奇跡の1枚・・・











てか、なんで縦に構えたのか・・・・










なんでこんな小さな撮影サイズにしていたのか・・・・











でも、まぎれもなく私が世界一好きな車・・・・・









しかも、一番好きなフル純正仕様・・・・










これを写せたということでも奇跡の1枚・・・・
かなり早めにシャッター切ったけどフロントが写せず(泣)














実は過去一度だけこの場所でこの車とすれ違ったことがありまして、今日でやっと2回目。

ドライバーはその時と同じで、若めのお姉ちゃんでした。





通勤時でしかも対向車。でも何とか声をかけて私の思いを伝えたい・・・。











「昔から好きでした♪♪♪」




いや、これはまずい・・・












「あ、あ、あああ、あなたには興味ないけど、この車のことが大好きなんです!!嘘じゃありません!!!」






どもった上に、これは失礼だぞ・・・・




う~~む、いつか来るであろう偶然の出会いのために、いい台詞を用意しておこう・・・








因みにこのお姉ちゃん、実はほぼ毎朝すれ違う方なのですが、その時の車はなぜか画像のセリカXX2000GT(後期)ではなく、X70系マークⅡワゴン(爆)。

そう、知る人ぞ知るクレスタの顔をしたワゴンです。












間違いなく 「ハチマルヒーロー」とか
買ってそうですよね??!












こりゃ絶対話が合うわ♪♪!!
Posted at 2013/01/06 00:54:24 | コメント(19) | トラックバック(0) | 懐かしみシリーズ | 日記
2012年12月23日 イイね!

ちょっと懐かしのカタログ ~A70スープラ~

今週は木曜日を除いて全て雨が降った山口。先々週末の天気予報では金曜日だけ雨予報だったので、いくらなんでも気象庁の予報はハズレすぎなんじゃ?って思います・・・。










さて、今日は書き溜めしておいた懐かしのシリーズをアップしておきます。








今回は1986年2月に登場したA70スープラでいってみたいと思います。この頃の車になるとそれほど懐かしいというほどでもないかもしれませんが、一応約27年前の車。私が間もなく高校3年になる時にデビューしたのですから、懐かしい車といっていいかも。

このスープラは登場してから約7年間も生産されましたが、当然その間何度か仕様変更や追加モデルがあり、このカタログは発売から約3年半後のものです。車としてみれば発売開始から2年半後に登場した後期型ですね。








因みに、デビュー直後のスープラはこれ。ワインレドであるレッドマイカという色がイメージカラーで、フロント部は先代モデルであるセリカXXの面影を強く残していますね。

ただ、私はセリカXXへの思い入れがあまりにも強かったため、セリカXXからこのスープラに変わったとき相当ガッカリしたのを覚えています。4気筒セリカ(流面形)がそうであったように6気筒のスープラもヌメっとしたボディラインになってしまい、特に後ろ半分は受け入れ難いものがありました。それでもトヨタで一番気になる車ではありました。

デビュー直後は3000ccのDOHC24バルブターボを積んだ「3.0GTターボ」、2000ccDOHC24バルブツインターボを積んだ「GTツインターボ」、2000ccDOHC24バルブを積んだ「GT」、そして2000ccSOHC12バルブを積んだ「G」と「S」というグレード編成でスタートしました。

その後、エアロトップというホンダでいえばタルガトップモデルを設定し、3リッターには「3.0GTターボリミテッド」というワイドボディを追加しました。







そして発売から2年半後にフェイスリフトを受けます。バンパーというかグリルの中央部に仕切りが入ってますね。

発売当初は3000ccも5ナンバーサイズの幅でしたが、1745mmのワイドボディになったことで踏ん張り感が出てかっこよくなりましたね。







フロントフェンダーのなだらかな膨らみが、最近の車にはない自然な美しさというか優しさというか、そんなものを個人的には感じます。リヤも5ナンバーボディと違って膨らんでいますが、ちょっと分かり辛いかな・・・







死ぬほどセリカXXが好きだった私がスープラで受け付けなかったのがBピラーから後ろ。黒いボディならまだいいのですが、他のボディーカラーだとBピラーがやたら目立ち、XXで感じた前から後ろまで流れるようなサイドビューが完全に消え、取って付けたようなリヤコンビネーションランプも全く受け入れ難いものでした。

しかし、後期型はリヤコンビランプを大きく変更してきましたね。あれから随分と年月が経ち、今でも会社の帰りに若い女性が運転するこの後期型スープラを見かけますが、かっこいいなぁと思うようになりました。ディテールは好みの問題ですし、やっぱりこういった古典的なロングノーズ・ショートデッキスタイルの2ドアスペシャルティは、いつの時代になってもかっこいいものがあります。今や最新のスペシャルティもコンパクトなV6を積み、デザインもなんとなく丸っこくてショートノーズな印象を受けますが、私はやっぱり全長に対するノーズの長さを多く取るロングノーズスタイルが好きですね。







こちらも3.0GTターボリミテッド。

トヨタの白といえば“スーパーホワイト”シリーズですが、このスープラでは“ホワイトパールマイカ”というメーカーオプションカラーも用意していました。







後期型になって1年後、2000ccのツインターボ搭載モデルにもワイドボディが追加されました。

写真のモデルは、プロテクターモールやホイールも白色にした「GTツインターボ・ワイドボディ・ホワイトパッケージ」。白いボディカラーに白いホイールって一時流行りましたが、私は重量級の車にこの手のドレスアップはあまりマッチしていないと感じていましたが、まぁそれも好みということで・・・。








初期型のテールランプと比べれば相当リファインされた感じに受けますが、でもやっぱりXXのほうが数段かっこいいと思う・・・。








こちらは標準ボディー(5ナンバーボディ)の「GTツインターボ」。サイドビューがストンと落ちていて、すっきりしているけど迫力は欠けてますかね・・・。







トヨタといえばエレクトロニックディスプレイメーター。でも、このスープラでは「パノラミックデジタルメーター」という呼び方に変わっています。

大好きな80年代の車の不満を書きたくはないのですが、この頃からのトヨタの内装が嫌いになっていた私。4気筒セリカもそうでしたが、計器関係がLの字に曲がってセンターコンソールまで続くこのデザインがどうもプラスチッキーに見えて好きではなく、確かマークⅡ三兄弟までもがこの方法になったと思いますが、私がトヨタから心が離れていったのもヌメッとしたエクステリアになっていったのに加えてこの内装が増えていったからというのもあります。







シートは全グレードに8ウェイスポーツシートが標準。「3.0GTターボリミテッド」と「3.0GTターボ」には電動リクライニング式。そして。「3.0GTターボリミテッド」にはオプションで画像の本皮パワーシートが選択できます。







重くて長いドアを開けた時の雰囲気。そしてそこから見えるシートやダッシュの質感。こういうことが2ドアスペシャルティの醍醐味だと私は思っているんですが、もともとスープラはガンガン攻めて走る車だとは全く思っていないので、こういう仕様があるのはとてもいいと思います。特にこの色の本皮はいいですね。ラグジュアリーって感じで大人の2ドアです。







さて、エンジンです。



3リッター車に搭載の7M-GTEU。


◆240ps/5600rpm
◆35.0Kgm/3200rpm

※ネット値



先代のセリカXXはトップグレードが2800GTの5M-GEUでしたが、12バルブだったこのヘッドを24バルブ化させ、トヨタ内製のターボチャージャーと空冷式インタークーラーをドキングさせたのが7M-GTEUです。
5Mと6Mではハイドリックアジャスターが組み込まれていたのですが、7Mではこれがなくなり、1Gと同じ直打式に変更されているようですね。







こちらは2リッターのツインターボエンジン、1G-GTEU。


◆210ps/6200rpm
◆28.0Kgm/3800rpm

※ネット値



この1G-GTEUですが、初期型はまだインタークーラーが装着されずガソリンもレギュラー仕様でした。故に馬力は185馬力。すぐ裏に住む私の幼馴染がこの初期型1G-GTを積んだスープラに乗ってましたが、それでも充分速いと思ったものでした。ただ、1G-GTって、意外とモッサリした吹け上がりなんですよね。5速MTのシフトフィールも悪く、その頃私が乗っていたインテグラXSiの方が何もかもハイレスポンスでスポーティという感じ。FRがFFのシフトフィールよりも悪く感じるなんて正直驚きました。

ただ、後輪駆動のターボ車っていいものだなぁと思ったのもこのスープラを知ってからです。後ろから押される加速感って、FFでは得られないですからね。







セリカXXで衝撃的なデビューを果たした1G-GEUの後継機、1G-ⅡでNAモデルの「GT」に搭載。

グロス160馬力だった1G-Gを吸排気系などのチューニングによりネット150馬力まで持ち上げたのは立派ですよね。でも私は未だにセリカXXに搭載されていたあの1G-Gのファンです(笑)。







そしてシングルカム12バルブだった1G-EUが1G-Ⅱとなり、最後にハイメカツインカムの24バルブとなった1G-FE。「ハイメカツインカムなんてDOHCじゃない!」なんて論争が一時あった気もしますが、メカ好きな私はこの機構はなかなか面白いなぁと思っていました。実用4バルブエンジンをSOHCで4バルブ化させるホンダに対し、ツインカムという言葉を武器にしようとギヤで排気側カムを駆動させたトヨタ。手法は違えど狙いは似たようなもので、あとはそのエンジンのフィールが好みかどうかですからね。パッと見、SOHCと変わらないエンジンヘッドの幅ですから、私は凄いなぁと思いました。

ただ、このエンジンのせいでというかおかげでというか、先輩格である1G-Gのポジションが曖昧なものになったのは確かだと思います。片や高回転型、片や実用性重視ではありますが同じ2000cc直6DOHC24バルブのNA。15馬力の差はあるものの実用回転域での性能はそれほど大差ないはずです。スポーティエンジンとして世に出た1G-Gですが、ターボエンジン群がラインナップされたこの頃から廉価グレードっぽい扱いにされ、一方で軽量で燃費がよい格下の1G-FEにまで呑み込まれてしまったのはなんとも皮肉な終焉だったなぁと思ったものでした。1G-FEなんかよりもずっと好きだったのに・・・







足回りは4輪ダブルウィッシュボーン。トヨタのそれはホンダと違って素直なA型アームのダブルウィッシュボーンですね。ホンダのは相当捻くれてます(笑)。特にアッパーアームなんて・・・。

電子制御式サスペンションTEMSもいくつかのグレードに用意されてますが、なんとなく評判はイマイチだった気がします。







トヨタはABSのことを昔はESCと呼んでいたのでしょうか。説明を読む限り、ホンダでいうVSAでもなさそうで、単純にABSのことだと思うのですが・・・。

因みに、ホンダは以前ABSをALBと呼んでいましたが、他社がABSに揃えてきたため行政側からABSに統一するよう指導があって今はどこもABSになったそうです。このころ、日産はABSと呼んでいたのかなぁ。






タイヤとホイールの種類が多いのはユーザーに良心的なトヨタならではですね。この時代、3リッターのターボ車が16インチですからちょっと驚きですね。







このワイドフェンダー、いいですね~。5ナンバーとの差は確実に感じましたね。ブラックのボディにグレーのモールがこれまたいい感じで・・・







エアロトップは3リッターから2リッターのGTまで設定。ルーフはこのように荷室に収納。かっこいいけど、ルーフ外した時の実用性はかなり厳しいですね。まぁ、荷物は後席シートに置いとけばいいか。







現在デジタルメーターが再び流行りそうなのか微妙な時代ですが、やっぱりこの時代だとデジタルが憧れでした。前出の幼馴染のスープラもデジタルでしたが、フル加速でタコメーターのバーグラフが猛然と上がっていき、あっと言う間にキンコンキンコン♪…。うんちく抜きでかっこよかった(笑)。







では、最後にグレード紹介。





トップグレードの3.0GTターボリミテッド。

装備はかなり至れり尽くせり。TEMSやデジパネ、オートドライブは標準。専用装備はABSとLSDで、本皮パワーシートが唯一オプションで選べるグレードです。







3.0GTターボと、装備を簡略化した3.0ターボS。

3.0GTターボは、3.0GTターボリミテッドに標準のABSとLSDが外されオプションに。

3.0GTターボSは後期型登場から1年後に追加された3リッター廉価モデルで、3.0GTターボから“TEMS・デジパネ・オートドライブ・ドアノブ照明・キーレスエントリー電動リクライニング機構”などが外されてます。

そして、スープラに限らずだと思いますが、トヨタは内装色がワインレッドの時だけブロンズガラスを採用し、ブルーとグレーの内装色にはブロンズガラスを採用しませんね。







ワイドボディの2000GTツインターボで、上がホワイトパッケージ仕様車、下がエレクトロニクス仕様車。どちらの仕様でもないただのワイドボディ2000GTツインターボも用意されています。

個人的には、ホワイトパッケージー仕様のボディ同色モールがフロントターンシグナルとの一体感をなくしてしまい好きではありませんが、このころからボディ同色のモールが流行り始めたのかな・・・。

エレクトロニクス仕様は、2リッターで唯一TEMS・デジパネ・オートドライブが標準となります。







こちらは5ナンバーボディの3グレードで、2000のツインターボ車であるGTツインターボ、そしてNAのGTとG。初期型ではGの下にSがあったんですよね~。

XXのときはGTもGも装備的には大差なく、しかもエレクトロニックディスプレイメーターだってオプションで装着できたものですが、スープラではオプションすらなし。全グレードでシートのランバーサポートとサイドサポートが電動式なのは確かに良心的ですが、全グレードで薄く広く満足感を得ることが出来たXXと比べてちょっと下級グレードに魅力を感じなくなってしまったのは残念でしたね。







なんだかんだでXXよりも増えていた全8グレード。ワイドボディのラインナップがそうさせたのでしょうね。







1Gエンジンがどんなに派生が増えても排気量2000cc、ボア&ストローク75×75のままだったのが不思議ですね。一説ではM型よりもブロック剛性が低いからと聞いたことがありますが、一方で非常に息の長いエンジンでもありましたね。

1Gはこのあと1JZ型に切り替わっていったと思いますが、私はこのあたりからトヨタファン(というかA60系ファン)じゃなくなってしまいました。それはエンジンだけじゃなくスタイルに対しても。でもまたトヨタ車も懐かしみたいので、もう少し古いトヨタ車を見つけてまた懐かしみたいと思います。

最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。



Posted at 2012/12/23 00:22:05 | コメント(17) | トラックバック(0) | 懐かしみシリーズ | 日記
2012年09月23日 イイね!

ちょっと懐かしのカタログ ~CB・CCインスパイア&ビガー~

このところカラッとした晴れが続いていて過ごしやすい山口です。

今日はダンクを洗おうかと思っていたのですが、午前中は何だかんだと用事が入り、午後は少々頭痛が起こってきて洗車は中止。アコードのヘッドライトの研磨も来週以降に延期です。あ、土曜日は娘の運動会なので代休をとらなきゃ・・・。







というわけで、今日は以前書き溜めしていた懐かしのカタログシリーズをアップしておきます。いつものごとく長めなので、時間に余裕のある時にでも覗いて懐かしんでいってください。










今回はまたホンダに戻りまして、1989年(平成元年)9月に発表されたCB・CC型アコードインスパイア&ビガーでいってみたいと思います。








「一昔前のホンダ車はかっこよかったよね~」

私を含めて一昔前のホンダ車を懐かしむホンダファンはとても多いと思いますが、その“一昔前にカッコよかった車”の筆頭にあたるのがこのアコードインスパイアではないでしょうか。スタイリッシュ、スポーティ、気品、話題性。ホンダファンだからというわけではありませんが、褒め言葉としてはこれ以上ないほどのものが当てはまるホンダ車だったように思えます。







開発陣の間では「8等身フォルム」と呼ばれていたこの伸びやかなスタイル。本当にスタイリッシュですよね。

4気筒アコードの兄弟車として同時にデビューしたわけですが、その本家アコードとは見た目も狙いもまるで別の車であることが分かります。
それもそのはず、エンジンが違うだけではなくボディがピラード4ドアハードトップであり、ディメンションもがらりと異なっています。全長は4気筒アコードよりも僅か10mm長いだけですが全高は35mmも低くホイールベースは85mmも長い・・・。それでいてキャビンは小ぶりで室内長はアコードよりも40mm短くまとめられています。

つまり、教科書通り真面目に作られた4気筒アコードに対し、理屈抜きのカッコよさを追及した車であることが分かりますよね。実に伸びやかで、でも端整な面も残した知性を感じるスタイルです。








まるで後輪駆動車のようなサイドシルエットのインスパイア。


「FFミッドシップ・ストレート5」

こんなかっこいいフレーズで登場したわけですが、このサイドシルエットを見ればこんな聞きなれないエンジン搭載方法がどれほどスタイリングに大きく貢献しているかが分かります。「5気筒なんて中途半端」、「フロントミッド積載だと前輪に充分なトラクションがかからない」「メンテ性最悪」・・・。色々と言われたFFミッドシップ・ストレート5ですが、どんなことを言われようがこのサイドシルエットを実現するために採用した機構と思えば、それも説得力あるものだと感じます。もしこれが、フロントオーバーハングの長い普通のFFでデビューしていたら、インスパイアの魅力は半減していたでしょうね。


FFミッドシップのからくりは後述いたします・・・








本来ホンダはメッキの使い方がヘタクソだと私は思っているのですが、このインスパイアだけは別。キラキラと輝くマルチリフレクターレンズのヘッドライトとフォグランプのおかげもあって、メッキは最小限の使い方でありながらとても高級感ある顔つきになってます。

とにかくインスパイアの顔は知的でかっこいいですね。







当時のホンダ車としては珍しかった水平基調のボンネットフード。もともとボンネットが低いので水平基調でも横長で薄いヘッドランプがバランスよく収まっていますね。

一昔前のマルチリフレクターレンズのヘッドライトは、カバー表面に横線が入っていて、これがライトに立体感を与えていてカッコよかったですよね。それにリフレクター自体も非常にウルウルした目の細かいデザインで、今のように安っぽくない目をしていました。その代わり暗かったけど・・・







インスパイアが売れた理由の一つに、この上級感あるリヤスタイルもあったと私は思っています。ホンダ車らしくないと言ったら怒られそうですが、ありがちな「あちゃ~~、やっちゃったね・・・」みたいな失敗感が全くなく、高級感たっぷりでいかにも日本人が好みそうなリヤコンビランプだったと思います。







斜め後ろから見るグリーンハウスがこれまた美しく・・・。
初代レジェンド2ドアHTのように、線の細いイギリスタッチな雰囲気が素敵です。







内装もこれまた当時としては文句なしの造りでした。水平基調のシンプルなデザインでありながら、その中に高級感を凝縮しているといった感じでしょうか。

一般的にはこのクラスだと射出成形で作られるインパネですが、インスパイアはインパネ、コンソール、ドアライニング全てをスラッシュ成形にして同じ艶、シボで管理できるようにしています。ステッチを取り入れるなど、このあたりを含めて4気筒アコードとの質感差は雲泥の差だったと思います。



そしてこのクラスではびっくりの本木目パネルを使ったことも話題になりましたね。写真のインスパイア最上級グレードAX-iには北アメリカ産のミルトルというこげ茶色の原木を使い光沢を出す鏡面処理としています。兄弟車のビガーにはこれよりも少し明るい色のマドローナという原木が使われ、同じく最上級グレードには鏡面処理がなされています。







インスパイアの最上級グレードAX-iのシートはエクセーヌが標準。対するビガーの最上級グレードType-Xには本皮シートが標準。スペシャルティーカーを扱っていたベルノ店専売車だけにシートも格上扱いだったのでしょうか。







AX-iにのみオプション設定されていた本革シート。色使いもシックで、いかにも的な高級感じゃないのがいいですよね。

この当時、高級ジャンルの車のインテリアはドアをあけるとまず色が目に飛び込んでくるものが多かったのですが、インスパイアは色というものを脇役にし木目と室内色のバランスを優先させたそうです。なので室内色はシックなブラウンとグレーの2色。グレーって安っぽくなりがちですが、木目との相性は抜群ですね。







エンジンはG20A。エンジンの話になるとチョイ燃えますので長いです(笑)。



◆160ps/6700rpm
◆19.0Kgm/4000rpm



VTECなどの仕掛けがないシンプルな4バルブSOHCエンジンですが、さすがホンダエンジン、特徴を書こうと思えば多々あります。


何よりも特徴的だったのが「5気筒」という奇数シリンダーエンジンを採用したことです。エンジンのトルク変動振動を考えると、高級車として4気筒の2次振動は厳しいものがある。V6だと滑らかだが機構が複雑で重たいものになる。エンジン単体の重量はもちろん、ミッションを含めたパワートレインの位置からしても前輪にかかる重量負担が過大になりすぎてハンドリングが悪くなります。ならばV6よりも軽い5気筒にし、奇数シリンダーで発する1次偶力振動は内蔵バランサーで対処すればいい。そしてそのエンジンを縦に置いてできるだけ後ろの方に搭載する・・・。

しかし言うは易し行なうは難し。これをFFで具現化するのは至難の業なのは想像にたやすいものがありますが、いかにもホンダらしい発想でこれをクリアしました。これは後述しますね。





さて、同じ2000ccでありながら、4気筒のDOHCエンジンを搭載したアコードSiよりも10馬力高く達成できたのは立派ですが、1気筒あたりの行程容積が4気筒よりも小さくできるのでロッカーアームなどの動弁系の剛性を上げれば高回転化は比較的容易になります。つまり回転数を上げて馬力を得やすくなる・・。
加えてこのエンジン、ボア×ストロークが82×75.6という高級サルーンのエンジンとしては恐ろしいいほどのショートストローク型なのです。おかげでSOHCエンジンなのに最高出力発生回転数が6700rpm。レッドゾーンに至っては7200rpm(笑)。圧縮比もレギュラーガソリンなのに9.7です。DOHCの4気筒アコードSiのレッドゾーンが6700rpmで圧縮比が9.5ですからある意味驚異的なことです。ただ、最大トルク発生回転数は逆にアコードSiよりも1000rpm低い4000rpm。トルクカーブの波を見ると結構デコボコなので、かなり苦労して低速トルクを稼いでいることが伺えます。


上のエンジン透視図を見て一目で分かる特徴となると、エンジンを大きく左側へ(実際は運転席側なので右側へ)傾けて搭載していることでしょう。パッと見、まるでV型エンジンの片側バンクのようです。なぜこれほどエンジンが傾けてあり、なぜ前述のように恐ろしいほどのショートストロークエンジンとなったのか・・・。これも後ほど分かります。







エンジンの振動とバランスについては、実はこちらこちらで分かりやすく書いているのでここではある程度省きますが、このエンジンは1次偶力振動というローリング振動がクランク周りに発生します。イメージとしては自転車の左右ペダルをこぐ時のイメージのすりこぎ運動でしょうか。新体操の紐をクルクル回すイメージでもいいかも。この偶力振動は3気筒や5気筒、それにV型エンジンにも発生します。

この振動を抑えるためにG20Aは1次偶力バランスシャフトを備えています。クランクの回転と反対周りに回転させて偶力をキャンセルさせているんですね。見ての通り、クランクプーリーと同じ歯数のプーリをベルトの裏面を使って逆回転させているのが分かります。







普通のFRであれば、ミッションからそのままプロペラシャフトを伝ってリヤデフへ出力されるわけですが、FFは出力を前へ戻す必要があります。この画像でこの車の最大の特徴を理解された方はかなり機構に詳しい方だと思います・・・。



因みにエンジンを縦置きにしたことで5気筒車は横置きアコードよりもホイールハウスの懐が深くでき、サスペンションの構成部品の多くを4気筒車と別ものしていて、それによってハンドルの切れ角が大きくなっています。これほどホイールベースが伸ばされていながら最小回転半径は4気筒アコードSiと同じ5.5m。立派ですよね。







なかなか見ることの出来ないレア画像を複写したので掲載しておきます。

これは助手席側から前輪に向かって見た画像です。

4気筒アコードのコンパクトな平行3軸式ATと違い、この5気筒は平行2軸式ですが、カウンターシャフトから取り出した出力がミッション左側に見えるエキステンションシャフトによって前輪まで戻されているのが分かりますよね。そして、なんとその先に見えるのがエンジンのクランクケース側面の配されたデフ。そう、ベベルギヤによって出力をここで直交させていたんです。

普通ならドライブシャフトのラインにデフがあってその上にエンジンがありそうなもの。しかし、この画像を見れば一目瞭然ですが、この車はエンジンのクランクケースからドライブシャフトが飛び出している感じ?(笑)。







エンジンを前側から見た断面図。デフがクランクケース左側(助手席側)にあり、運転席側のドライブシャフトが見事にエンジンのクランクケースを貫通しています。


もしこのエンジンが横に35度も傾けられていなかったら・・・。
もしこのエンジンがトルク重視のロングストロークエンジンだったら・・・。
もしドライブシャフトをクランクケース内に貫通させず、真下に走らせていたら・・・。


全てがエンジンの高さと重心を下げるためのものであり、縦型エンジンを前輪で駆動させながらもホンダ車らしい低くワイドなスタイルを実現させるためのものであることが分かりますよね。その苦労は相当のものであったはずです。


因みに、図中①番に「マルチステージ制御インテークマニホールド」と書かれていますが、これは通常の可変吸気マニホールドよりも緻密な制御を行なう4ステージの可変吸気システムでして、アイドリングから2500rpmまでは②のシャッターバルブを閉じて上側のプライマリーポートに吸気を通す。そこから3200rpmまではシャッターを開き、そこから5100rpmまでは再び閉じて、そこからレッドまではまた開く・・・。慣性&共鳴過給効果を効率よく得るために結構複雑なことをしている上に、吸気バルブ手前部分のインマニポート径が一旦絞られているのがまた面白い。ポート内の流速やミキシング作用を高めるそうで、ショートストローク化による副作用を相当苦労して抑えているのが伺えます。


実はこの5気筒車にこそ、4気筒アコードに設定されていた4WSを採用したかったようですが、5気筒車のこの複雑な機構を見ればお分かりの通り、ステアリングギヤボックスから出力シャフトを後ろまで走らせる機械式のホンダ4WSではさすがに無理があって断念したそうです。







さてグレード紹介。



最上級グレードのAX-i。ミッションは4速ATのみ。

伸びやかで美しいスタイルにマッチしている純正アルミホイールのデザインもホンダにしてはいいセンスだったように思います。そして扁平率55%のタイヤの採用もホンダにしてはびっくりでした。

前述の通り、最上級グレードのAX-iにのみ木目は焦げ茶色のミルトルという原木で表面が鏡面処理。エクセーヌのシートが標準で本革はオプションです。クルーズコントロールも唯一標準装備ですが、その他はこれといって高級車ならではの装備を持っているわけではない感じです。






中間グレードのAG-i。価格を考えると、これが一番売れたのかもしれませんね。4速AT以外に5速MTが選べるとのは今じゃ考えられない事です(笑)。

木目はゼブラという原木に格下げとなり鏡面仕上げもなし。それでも本木目であることは間違いなく、かなりコストがかかっているはずです。このAG-iはその後アルミホイールを履いた限定車が出た記憶があります。






廉価グレードのAZ-i。

木目がなくなりシートもモケットじゃなくトリコット。キーレスエントリーやブロンズガラス、フォグランプもなくなり、このクラスとしては少々寂しい装備となります。










さて、それから約2年半後の1992年1月に2.5Lエンジンを搭載した3ナンバーボディのモデルが追加され、それによってグレード編成も見直されました。






その3ナンバーモデルはインスパイアではなくビガーで紹介したいと思います。

因みに、5気筒車の初代はアコードインスパイア&ビガー(型式CB5)で登場しましたが、この3ナンバーモデルからインスパイア&ビガー(型式CC2、及び3ナンバーボディで2000ccエンジン搭載車は型式CC3)という車名になっています。







5ナンバーのビガーよりも80mmワイドになった3ナバーボディのビガー。
私は5ナンバーの時は圧倒的にインスパイアの方が好みでしたが、3ナンバーになってからはビガーの方が好きでした。些細な変更だったはずですがインスパイアの顔がやや大味に感じ、肩幅の広い3ナンバーボディに従来通りの小さなキャビンが乗っている姿を見て、少々ワイルドな印象を持ってしまい逆にビガーの方がそのワイルド感が似合っていたように感じたからです。まぁこれは好みの話ですので・・・・売れたのはやはりインスパイアでしたね。

初期型のビガーの小さすぎるグリルから、少しだけ普通の顔になった感じ?ブラックベゼルになったヘッドライトがかっこよかったんですよね~。






過去何度も話していることですが、私はホンダがフロントミッドシップを捨てたことは大きな間違いだったと思っています。現行レジェンドやインスパにお乗りの方は気を悪くされないでほしいのですが、私はFFで本物感のある高級車のスタイルはできないと思っています。それはエンジンの積載構造上どうしてもフロントオーバーングが長くなってしまい、大衆車のスタイルの延長線上でなんとかスタイリッシュに見せなければならないからです。近年はVノーズが顕著となっているので尚更フロントオーバハングが長く見え、どうしても寸詰まったスタイルに見える・・・。FFミッドシップだったインスパ&ビガーやレジェンドは本当にサイドシルエットが伸びやかでデザインの自由度も広かったと思います。セルシオやクラウン、フーガやスカイラインなどはやはりFRデザインならではの風格があります。結局このクラスって、カタログで色々なうんちくを書いたところで最後はスタイルが高級じゃなきゃダメなんじゃないかと・・・。

次期型のレジェンドも相当大きなボディのようですが、大きく見えないし寸詰まって見える。FRになれないのであれば、FFでFR車のスタイルになればいい。それを求めてこのインスパ&ビガーで8等身フォルムを実現させたのに、それをアッサリと捨てて普通のFFになっちゃって・・・。フロント車軸の位置って、デザイン上で相当大きなカギを握っていると私は思っています。

ホンダが好きなだけに不満を書くと止まらないんですよね・・・(汗)







ビガーは初期型の赤い横長ガーニッシュをやめて独立コンビランプに。こちらのほうが私は好きでした。







最上級グレードである25XSの内装。

この25XSと25Xには、インスパイアの木目よりも明るい色のマドローナという原木が使われていて、表面も鏡面仕上げ。ミルトルもいけどマドローナもいいですよね・・・。







初期型は全面本革シートでしたが、2.5Lモデルからは本革+合皮となりました。これもコストダウンでしょうか。まぁ見た目は分かりませんし、相変わらず品の良い内装だと思いますけどね。






メインである2.5LバージョンのG25A。

◆190ps/6500rpm
◆24.2Kgm/3800rpm



排気量が500ccアップしたのとハイオク仕様になったことで、G20Aよりも30ps、5.2Kgmもアップしています。圧縮比も9.7から10.0にアップしたことも、パワーアップに繋がった要因ですね。

そして面白いのが、通常排気量アップだとストロークをそのまま伸ばす場合が多いのですが、エンジンの高さを抑えるために恐ろしいほど凝った機構を採用したG型だけに、ボアを3mm広げてストロークアップを10.8mmに抑えています。それによりボア×ストロークは85×86.4mm。それでもほぼスクエアエンジン・・・。これを見ると、恐らく最初から2.5Lエンジンを想定して開発されたエンジンだったのでしょうね。

もう一つ、2.0Lに採用されていた1次偶力バランスシャフトが省かれているのが分かります。G20Aではクランクプーリーの斜め上にバランスシャフトプーリーがあり、タイミングベルト裏面で逆回転駆動させていましたが、G25Aはクランクプーリーからダイレクトにカムシャフトプーリーにベルトがかけられています。これは恐らくクランクのカウンターウェイトでバランスをとる方法に変更されたのだと思われます。また、振動対策としてトーショナルダンパー付きクランクプーリーを採用してクランクの捻り振動を抑えているようです。








ではビガーのグレード紹介。

最上級グレードの25XS。外観は他グレードとの違いはないかも・・・。




装備的にはかなり充実していて、グレード中唯一両席エアバッグ、両席パワーシート、サンルーフを標準。その他、TCS&ABSやオーディオがDSP、本革シートも標準。木目もマドローナの光沢仕上げです。






スポーティグレードとして用意されたのがこの25S。

唯一トランクスポイラーが標準装備されアルミホイールも専用デザイン。ボルドーレッドパールが似合ってますね。この25Sは隣に住む幼馴染が乗っていたので私もよく運転させてもらいました。トルクフルで私のアコード用K24Aと似たトルク感とエンジンフィールだったように思います。ちょっと濁ったような音質も似てた気が・・・







専用のブラックの内装にボディ同色グリル。木目は艶消しのゼブラ。クルーズコントロールやDSPオーディオなどもちゃんと付いています。






事実上こちらがセカンドグレードっぽい25X。

見た目は25XSと同じです。内装はシートが本革+エクセーヌでパワーシートは運転席のみ。TCS&ABSやクルーズコントロールも標準。木目もマドローナの光沢。買うならこのグレードがいいかな~。






2.5Lの下級グレードである25W。まぁまぁそれなりの装備ではありますが、ホイールキャップな時点でちょっと安っぽいかな。







2000ccエンジンを積んだ3ナンバーボディの20G。意外とこのグレードが一番売れてたりして・・・。唯一5速MTも選択できるグレードです。

不思議なのが、なぜかこのグレードのG20Aエンジンは165ps。5ナバーボディのG20Aエンジンを搭載したType-Wは160ps。吸気と排気の取り回しがワイドボディのおかげで楽になったのでしょうか・・・。







そして最後は5ナンバーボディで2000ccエンジンを搭載したType-W。従来のCB5型ビガーをそのままスライドさせたグレードですね。
3ナンバーボディの20Gよりもこっちの方が装備がいいのは何故・・。キーレスやクルーズコントロール、ランバーサポートなど20Gにない装備が付いてます。








今はシルバーのオデアブに乗っている隣の幼馴染のビガー25S。当時プレリュードに乗ってた私からすれば、めちゃくちゃデカいボディでしたね。その割りに後席が狭い。でもね、やっぱりカッコよかったです。ロングノーズで低くワイドで、エンジンはよく回るしトルクフル。4気筒に近いパンチもあるし6気筒に近い滑らかさもある。まさに4気筒と6気筒の中間的エンジンでした。正直エンジンの完成度と言う面では同時にデビューした4気筒アコードの方が上だった気がしますが、カッコよさに拘って登場したこのインスパイア&ビガーは、私の中ではかなり高得点の車です。

こういった拘りをもって開発された車というのは、多少デキが悪いとこがあってもそれを補う満足感というものが必ずあります。昔はこういうホンダ車が多かったですよね。



「FFミッドシップ」


スタイル抜群。FFミッドのおかげでハンドリングも軽快。長いホイールベースのおかげで直進安定性抜群。縦置きのおかげで回転半径も小さい。懸念されるフロントのトラクションは新しいモーター式のSH-AWDで補えばいいじゃないですか、ホンダさん。


だから、拘りのメカでまたかっこいいやつを出してください!



そんな不満と要望を沿えながら懐かしんだインスパイア&ビガー、いかがだったでしょうか。なかなか4ドアが売れないホンダの中でも珍しく売れたのがこの車。こういうスタイリッシュな4ドアをまた出してほしいですよね。


最後まで読んでくださってありがとうございました。






5ナンバーアコードインスパイア





3ナンバーインスパイア





5ナンバービガー



3ナンバービガー
Posted at 2012/09/23 23:57:46 | コメント(19) | トラックバック(0) | 懐かしみシリーズ | 日記
2012年09月11日 イイね!

かなり懐かしのカタログ ~Z31・フェアレディZ~

先日土曜日の夕方、隣に住む幼馴染の指摘によってアコゴンのブレーキランプが切れていることが分かり、日曜日の昼前に行きつけのディーラーまでバルブ交換に行ったのですが、店に着くとかなりのお客と車でごった返してしました。聞けば、近くにあるもう一つのホンダカーズディーラーが店舗改装中のためこのお店で2店舗分の仕事を受けているらしく、バルブ交換をしてもらうにも相当時間が先になりそうな予感・・・。

幼馴染の工場長が泣きそうな顔でやってきたので、バルブだけ買って自宅で交換することにしました。そりゃ2店舗分の仕事受けりゃ大変ですよね・・・






お店で待っている途中、サイコロ転がしやガラポンで当たったラーメン&野菜類。


160円のバルブ1個だけ買ってこれほどもらって帰るのも申し訳なく感じたりも(笑)。






さて、帰って早速交換。交換方法はサラリと書き残しておきます。誰かの役に立つかもしれないので・・・

まず、丸印のカバーを小さなマイナスドライバーで外し、現れたネジを外します。







ライトユニットは外側へ外せとの指示が書いてありました。







なるほど、クリップが横方向から挿してあるからですね。







バルブはウィンカー用も一緒に外しておいた方が作業が楽です。

ブレーキランプ用バルブは21Wと5Wのダブル球。







新しいバルブを差し込みます。当然ですが、素手でベタベタガラス管を触らないよう・・・







交換完了♪

因みに今更ながら初めて知ったのですが、最近の車ってエンジンかけないとブレーキランプが点灯しないのですね。娘にブレーキ踏ませて確認するも両側点灯しないので、アレッ?と思ってエンジンかけてペダルを踏むと点灯したのでビックリ。もしかしたらマスターシリンダーの関係でペダルを奥まで踏み込めないので点灯しないだけなのかな・・・











さて、今日はまた懐かしみシリーズをアップしておきたいと思います。例のごとく長いので、暇な時や思い出した時、或いは通りすがりの方も興味のある方は覗いて懐かしんでいただければ嬉しいです。
すでに日曜日に書いていましたが、画像アップロードの時間がありませんでした・・・







今回は懐かしみシリーズ初の日産車で、1983年9月、私が中学3年生の時に発売されたZ31・フェアレディZです。

その中学時代、友人や友人のお兄さんと一緒に日産ディーラーまでチャリで行きショールームで飾られていた実物のZを見ましたが、大好きだったセリカXXとはまた一味違うギュッと引き締まったボディに、低く長いスラントノーズに納められた細長い目がカッコよすぎて、日産の中では一番好きになった車でした。

Z31型はエンジンラインナップが途中大きく変更されましたが、今回懐かしんでもらうのはZ31の中でも初期型にあたるモデルです。エンジンは3000ccと2000ccでいずれもシングルカムV6ターボ搭載車です。






まずは最上級グレードの300ZX。
Zには座席が二人乗りの“2シーター”と、四人乗りの“2BY2”の2種類がありましたが、これは2シーターの300ZXです。

この時代のスペシャルティーカーはリトラクタブルヘッドライトが定番でしたが、Zは「パラレルライジングヘッドランプ」と呼ばれるヘッドライトが平行に上に持ち上がるものでした。この薄っすら目を開けている顔が当時は斬新で、私はかなりハンサムな顔立ちだと思っていましたが皆さんの印象はいかがだったのでしょうか。






こちらも300ZXですが、座席は2BY2。2BY2はルーフ後半が少し長くなっていてホイールベースも2シーターよりも200mm伸ばされています。そしてウィンドウモールがメッキなのも2シーターとの違いの一つです。

リヤは先代S130系のデザインをかなり継承していますね。






これは2000ccの中間グレードであるZS。前述の通り、2000ccもターボエンジンですが、ボンネット上のエアインテークがありません。

因みにZSはホイールキャップが標準ですが、ちゃんと上級グレードと同じデザインのアルミホイールがオプション設定されています。しかも2000cc用は4穴で3000ccは5穴という違いがありながらデザインは全く同じ・・・。すごく良心的な設定ですよね。







デビューから半年後の1984年2月、先代S130でも設定があったTバールーフを追加。ボディ剛性という面では色々ケチのついたTバールーフですが、ZにはこのTバールーフが似合っていましたね。








中3の時、私が初めてディーラーで見たZがこのシルバーMツートン。ただしそれは2シーターでして、個人的にはZは2シーターの方が前後バランスがかっこよく見えると思っているのですが、実用性を考えるとやはり2シーターは厳しいですよね。実際どっちが多く売れたんでしょう・・・

このツートンカラーを見るとセリカXXを思い起こすのですが、Zにもこの色は似合っていたと思います。






手前は300ZX、奥が2000ccの上級グレードZG。Tバールーフは300ZXと2000ccのZGのみに設定がありました。

2000ccのリヤガーニッシュは色がブラックで文字が“TURBO”ですね。300ZXはここが赤色ガーニッシュで“300ZX”と書かれています。


赤いZもかっこいいですね~。昔タミヤのプラモでZを買って、色をこの赤で塗った記憶があります。






内装もまた日産最上級スポーツに相応しい造りですね。日産の内装は当時のトヨタと比べると絶壁インパネとコテコテのメッキスイッチがくどく全般的に見劣りする車が多かったですが、Zはさすがに造りがよかったです。






デジタルメーターで日本の車好きの心を鷲掴みにしたのがトヨタですが、逆にアナログメーターはトヨタよりも日産の方が断然カッコよかった・・・。細くて足の長い針と目の細かい目盛りの組み合わせは、今でもかっこいいと思います。

オレンジの透過光メーターがこれまたかっこいいですよね。







シートもゴージャス。サポート性の悪さは想像するに容易いものがありますが、しっかりした造りですね。







こっちはもっとゴージャスな本革シート。300ZXにのみオプション設定。
そういえばセリカXXも初期の2800GTには本革仕様があったっけ・・・。







その本革シートだけはリッチな8ウェイパワーシート。しかも8つの調整機能のうち5つが電動調整というから驚きです。






Zのカタログはとにかく内容が濃い・・・。文字の数が半端じゃないんです。
下手なカー雑誌よりも読み応えがありますから。






一時期日産の高級車にこぞって装備されたのが雨滴感知式オートワイパー。セドグロやレパードなどにも装備されてましたね。

そして、ミッションの張り出しのせいで運転席の狭いフロア空間にチョコンと取り付けてあるフットレストもFRならではですね。足元がスカスカに広いFFよりも、タイトな足元空間のFR車の方が走らせていて気分が盛り上がるのは私だけじゃない気がします・・・






冒頭で紹介したTバールーフ。私がZを買っていたら多分これを買っていたと思います。天井が低い車であればあるほどガラス天井のメリットを感じるということを子供のころから私は感じていましたから・・。

もちろんですが、日よけのサンシェードも着脱可能だそうです。






さてエンジン。

トヨタが直6のDOHC24バルブを売りにしたそのころ、日産はV6ターボで反撃にでました。ただし、DOHCではなくSOHCの12バルブといのは少々見劣りするものですが、3000ccであるVG30ETのスペックは当時としてはぶったまげの230psのパワーと34Kgmのトルク。グロス数値とはいえ、もちろん国産ではぶっちぎりの数値でした。

2000ccのVG20ETも170psのパワーと22Kgmのトルクを誇り、トヨタのM-TEUよりもスペック的には上でした。







V6としてはオ-ソドックスなバンク角である60度V。難しい話はここでは書きませんが、偶力振動のことを考えればこれが一般的といえますね。
V6のイロハを知りたい方は、ちょっと難しいけどこちらをどうぞ・・・

日産は長らく直6のL型エンジンを搭載していましたが、Y30セドグロから一気にV6の搭載を広げてきました。直6のメリットは言うまでもなく振動が非常に少ないことが挙げられます。それは振動レベルとしてはほぼ無視していい3次以降の振動しか発しないからです。その代わりクランクシャフトが長く、それを受ける途中のベアリング数も7個とかなり多い・・・。つまりそれはフリクションが増え、滑らかではあるがもっさりしたふけ上がりになるということです。

一方V6は、その構造上一次偶力振動というローリング振動を発します。同じくその構造上部品点数がかなり増えてしまい、複雑な造りになるのでコストが上がります。また、シリンダーを斜めに傾けた造りであるためバルブ駆動部が上に出っ張り、結果的にピストンのストロークを短くせざるを得ない状態になっています。だから世のV6エンジンというのはどれもショートストーロク型なんですね。
しかしエンジンの長さは直4並みにコンパクトになり、ベアリングも4つまでに減りフリクションが激減。捻り剛性にも強く高回転域に強いエンジンだといえますね。

ただ前述の通り、V型というのはショートストロークにせざるを得ないため低速トルクが思うように出せず、吸気機構に何かしらの仕掛けをする事が多い。このVGも悩みは同じで、インマニに“サイアミーズコレクター”なる慣性過給効果を高める仕掛けがあることがカタログに書かれています。
また、この頃のV6エンジンはまだ等長エキゾーストマニホールドを使用していないため、排気干渉によるグルグルした排気音のするV型エンジンが多かったですよね。ホンダは初代レジェンドのC型エンジンで既に等長エキマニを採用していたので排気音はサラッとしたものでしたが、日産やトヨタのV6は回すとグルグルしていたのは等長エキマニじゃなかったからんですね。まぁ日産のVGはあのグルグル音なしでは語れないほどイメージが確立されておりますが・・・






まぁとにかく読み応えのあるカタログ・・・。エンジン好きには全く苦にならない面白い内容ですが(笑)。







トランスミッションは4速ATと5速MTを用意。グレードによってはATが選択できないようですが、これは最後のグレード紹介で後述します。

意外だったのが4速AT。2000ccに用意されているATは電子制御式のフルロックアップ機構が付いていますが3000ccにはそれがない・・・。
そして5速MTのほうはというと、3000ccはボルグワーナー社製のミッションを搭載しているようです。これらを考えると、VG30ETの大出力に対応できるトランスミッションがまだ日産にはなかったのだと推測できますね。






足回りもビッシリと文字で語られています(笑)。

フロント=ストラットに、リヤ=セミトレーリングアーム式は当時の日産大出力車の定番でしたね。







私は足回りのことについてはそれほど詳しくないのですが、何やらコーナーリングキャパシティを求める数式まで書かれてあります。



日産さん、熱すぎますって!!








日産大出力車の定番だったセミトレーリングアームの後輪ですが、キャンバー角がやたら付けてあるのもまた定番でしたね。加速中にハの字になって踏ん張るあの後輪・・・。日産車の後輪駆動車はどれもそういうイメージがあります。











さて、最後はグレード紹介。







まずは2BY2から。

トップグレードの300ZX。外装ではブロンズガラス+ハーフシェードガラス、エアインテーク、サイドモール、5穴アルミなどが300ZX専用品。エアコンはマイコン式の上下独立オート、雨滴感知ワイパー、オートドライブなども専用。あとはオーディオ部が木目調になります。とにかく至れり尽くせりです。







こちらは2000ccモデルの3グレード。

内外装はそれぞれ差が付けてありますが、驚いたのは全車に減衰力を3段階に切り替えられる“3ウェイアジャスタブルショックアブソーバー”が標準装備されていること。センターコンソール部にその切り替えSWがありますが、この当時としてはびっくりですよね。

廉価グレードのZは5MTのみの設定で、ATが選べません。







こちらは2シーターの300ZX。

ホイールベースが短く、おまけにモール類がブラックなので2BY2よりもスポーティに感じます。
青いインパネとベージュのシートの組み合わせはセンスとしていかがなものかと思いますが・・・







5ナンバーの2000ccモデルにはサイドモールがありませんが、ツートンカラーを選ばないとサイドが寂しく感じますね。

そして2000ccモデルの内装は、オーディオ部のパネルがメッキ色・・・。これも当時の日産車に多かったですよね。スカイライン、シルビア、レパードなどなど・・・。私は日産車のこの部分だけは嫌いでした。







こちらは2BY2のTバールーフ。

Tバールーフは300ZXと2000ccの最上級グレードZGにしか設定がありませんでした。








こっちは2シーターのTバールーフ。

やっぱり赤がかっこいい♪黒のサイドモールも引き締まって見えて個人的にはGoodです。







オプション品のページ。

この頃はエアロも控えめで品が良いので私好みです。最近の後付けエアロは40歳越えたおっさんには受け付けないものばかりで、この頃の車が本当に羨ましく感じます。







デビューから2年後の1985年、大きな仕様追加がありました。

それがこの直6-DOHC24バルブ・セラミックターボエンジンを搭載した“200ZRシリーズ”の追加です。インタークーラー用の外気取入口がボンネット中央部に設けられ、ホイールも300ZX同様の5穴に。馬力はネット値となったため180psでしたが、300ZXがネットで195psに変更されたことを思えば、ホイールの5穴化は当然といえますね。







その後、Zはエクステリア面でも大きな変更を行なっていきますが、残念ながらカタログは持っておらず・・・。

個人的な感想ですが、リヤスタイル(リヤコンビライト)はかっこいいと思いましたがフロントは初期型のほうが好きでした。後期型は少々眠たそうな顔が強調されて丸みも帯びてちょっとヌメっとした感じになった事と、バンパーがボディ同色になったためフロントオーバーハングがかなり長く感じ、全体のバランスが初期型よりも崩れてしまった感じがします。

エンジンも2000ccはこの直6の200ZRシリーズのみとなりVG20ETは廃止。3000ccはAT車のみこれまでのVG30ETを残し、5MT車にはV6-DOHC24バルブであるVG30DEを搭載した300ZRシリーズを新たに追加(AT選択も可)。3000cc車が1700mmを越える本格的なワイドボディになったのも話題でしたね。






ということで、今回のフェアレディZはいかがでしたでしょうか?
私の中ではこのZ31・前期型がBEST OFフェアレディZです。






↑こちらはお友達のkatochさんのアップロードCMですね(笑)。↑
リンクさせてもらいました~。
Posted at 2012/09/11 23:24:14 | コメント(21) | トラックバック(0) | 懐かしみシリーズ | 日記
2012年08月14日 イイね!

ちょっと懐かしのカタログ ~EF・グランドシビック~


またまた今日も雨降りだった山口。う~む、屋外仕事は絶望的ですね、こりゃ。

明日はベランダにすだれを取り付ける予定ですが、ステーを切ったり小細工をする必要があるので雨降ったら困るなぁ・・・。





あ、そうそう。スマートミストの件ですが、水弾きの耐久性はバリアスよりもいい感じです。結構何度も雨の中を走ってますが、今朝も結構弾いてました。バリアスだともう弾きがほとんどないと思います。ただ、水弾きの耐久性があるからそれが良いって訳じゃないのですが・・・。









さて、今回の懐かしみシリーズはまたホンダに戻って、1987年9月にデビューしたEFシビック(4代目:通称グランドシビック)でいってみたいと思います。また今回も長めなので、暇な時にでも覗いてみてくださいね。
実は随分前から少しずつ書いていました・・・












今回は3ドアメインで。

世代的には私のようなアラフォーな方々がドストライクな車だと思うのですが、このカタログを眺めた方は意外と多いのではないでしょうか。

ホンダ車は2代続けてヒットしないというジンクスが昔からありますが、シビックの場合、初代ヒット・2代目失敗・3代目のワンダーがヒット、という流れだっただけに、その次のシビックはジンクス的にいえば不発に終わるはず・・・。しかし、4代目はそのジンクスを打ち破る大ヒットモデルとなりました。






ワンダーシビックはスパッと落とされたテールエンドのおかげでロングルーフでありながら軽快な印象がありましたが、グランドシビックはどっしり低く、そして更に長いルーフのおかげでとても1500ccクラスのスタイルとは思えない高級感がありました。第一印象はヌメっとした感じもありましたが、それもすぐに慣れ、シビックのロングルーフデザインを象徴するモデルとなりましたね。






他のホンダ車の例に漏れずボンネット中央部は一段低くなっており、ワイド&ローなフォルムの面(ツラ)には天地80mmという当時としては超薄型だったヘッドライトのおかげでとてもスポーティでありながら、でもどこか知的な顔をしていました。







全幅1680mmのワイドフォルム・・・。ライバル車がどれも全幅1650mm前後の時代だっただけに、とうとうシビックもアコード並みの幅に広がったかと驚きました。







売れ筋モデルだった25X。本当にどっしりしていますね。

先代同様グレード名はこのような数字で表していましたね。記憶で書いて申し訳ありませんが、頭の2は2ボックス、5は1500ccという意味だったはず。セダンは3ボックスということで35Xとか36iなど、シャトルは5ドアを文字り55Xなどとなっています。







こちらは1.6LのDOHCエンジンを積んだSi。ご存知、あの名機ZC積んだモデルです。


私の高校の時の友人が前出の黒の25Xに、そして同じく高校の時の別の友人二人が白のSi-EXTRAに乗っていてよく運転させてもらいましたが、エンジンのパワー感と滑らかさは断トツにSiが上。25Xはエンジン音が少々ガラガラした印象でしたが、吹け上がり自体は素晴らしいものでした。






こちらはセダン。最上級グレードの36iで、エンジンはSOHC版のZC。セダンで唯一14インチタイヤを履いています。

セダンのほうは、3ドア以上にワンダーシビックからのグレードアップ感があり、かなり上質な印象を受けました。






内装もワンダーシビックから大きく質感アップ。

低くワイドなインパネのおかげで視界はまさにパノラマ。ちょっと落ち着かないほど低かったですよね。






2500mmというライバル不在のロングホイールベース値のおかげで、前後席とも足元は広かったですよね~。






Si系のみ吹き出し口のセレクトレバーがプッシュボタン式に。でもまだオートエアコンの設定はありませんでした。







そして2年後の1989年9月にマイナーチェンジ。EFシビックの人気を確実なものとしたマイナチェンジだったように思います。







このモデルで何と言っても注目だったのが、インテグラで衝撃的なデビューをしたB16Aを搭載したことでしょう。このシビックからホンダの「SiR」作戦が始まったといえますね。

そしてセダンには、前期型にはなかったSiを設定。セダンもグッとかっこよくなりましたよね。







前期型はボンネット中央部が一段下がっていましたが、後期型はご覧のように逆に上がっています。ご存知の方が多いと思いますが、これは頭でっかちなB16Aを搭載するのにどうにも収まらなかったためというのは有名な話ですね。

そしてこの時期のホンダ車のMCでは常套手段だったウィンカーのクリアレンズ採用。そしてリヤガーニッシュも僅かにスーモク調に。確かにこれらは質感アップに大きな効果があったように思います。

写真の黒いグレードは、後期型から追加れた25XT。ルックス面と金額面で最もバランスの取れたグレードだったため大人気となりました。







こちらはセダンのRT-Si。普通のSiにイントラックという4WDシステムを組み合わせたモデルです。







内装の質感もプチアップ(笑)。

前期型になかったオートエアコンを設定してきました。









さて、EFシビックにはこれまでのシビックでは考えられないほど惜しみなく贅沢なメカが投入されています。その一つがエンジンです。

後期型から可変バルブタイミング機構のB16Aが搭載されたことが話題となりましたが、そもそも前期型からして、SOHCかDOHCかは別にして1.3~1.6Lの全てが16バルブエンジンとなったことは本当に凄いことでした。







当時ホンダが呼んでいた「ハイパー16バルブ」エンジン。

画像のものは主力エンジンだったD15Bです。

◆105ps/6500rpm
◆13.2Kgm/4500rpm

※ネット値




この当時すでにカローラがハイメカツインカムの16バルブを採用していましたが1.3Lはまだ12バルブ。決してDOHCとはいえないハイメカツインカムだったわけですが、これを意識してかカムシャフト1本でもCV気化器2連装でパワーやトルクでは負けないんだという、ホンダらしい意地を感じたエンジンですね。


トヨタの汎用DOHCはカム直動式のバルブ開閉ですが、ホンダは以前からロッカーアーム開閉を信条としています。ロッカーアーム開閉式には多くのメリットがあり、その一つがエンジンヘッドがコンパクトにできることですね。従来の1.3LのCVCC3バルブエンジンよりも幅も高さも60mm以上コンパクトになっていることを思えばそのメリットがいかに大きいか分かると思います。







しかし、コンパクト化というものに対しホンダエンジニアは並みの手法をとりませんでした。


「実用的なエンジンだからツインカムを狭角バルブ配置にしたほうがいいだなんて・・。ましてやシングルカムだから挟み角を狭くしたほうがいいなんて全く考えなかった」

「4バルブならではの吸排気効率をとことん追及していく姿勢を崩したくなかったし、仮にそれが低速トルクを稼ぎやすい設計だとしても、“だから高回転でパワーを伸ばせない”なんて言い訳が通用するホンダではない」

だそうです・・・。この当時のホンダエンジニアは本当に素敵ですね。

理論的にはAよりもBが良いと分かっていても、あえてAでBを越えようと努力する・・・。一般的にはこれは頑固というか、意地っ張り。でもこういう一面は本来技術系の人間には必要だと私は思っています。





ちょっと話しがそれましたが、今回のシビックのエンジンは全てボア75mmで共通とさせているので1カム4バルブ系はヘッド回りを共通化させています。ストロークは1.3Lが76mm、1,5Lが84.5mm、SOHC版のZCが90mm。かなりのロングストロークですが、これを当時20m/secで回していたのですから恐れ入ります・・・。








そして、後期型から追加されたB16A。

◆160ps/7600rpm
◆15.5Kgm/7000rpm

※ネット値


今更語るまでもない可変バルブタイミング&リフト機構を採用したエンジンで、あの名機ZCの基本構造を継承しています。

B16Aの機構については正直山ほど書きたいことがありますが、ここではあえて割愛します。なぜなら、このエンジンを初搭載したDA型インテグラをいずれ懐かしみシリーズでアップしたいから(笑)。実用車では未知の世界と言われた8000rpmを常用可能とさせたB16Aですが、このエンジンの魅力はまたの機会に書きたいと思います。

ただ、ちょっとだけ書き添えますが、シビックはインテグラよりも多少軽量だったこともありギヤリングがワイドになってました。私の友人二人(うち一人は隣に住むオデアブ乗り)が乗っていたのでよく運転させてもらいましたが、インテグラよりも加速感が弱く、どちらかというと息の長い加速をするなぁという印象でしたね。








さて、シャシー関係で最大の話題となればこの足回りですよね。



4輪ダブルウィッシュボーン。



大衆車であるこのシビックに、とうとう前後とも新開発のダブルウィッシュボーンが採用され多くの方が驚いたのではないかと思います。

ダブルウィッシュボーンのメリットはいくつかありますが、重要なポイントは二つ。
一つは、アライメントコントロールの要素をそれぞれ独立して設定できること。もう一つはダンパーとスプリングのユニットを車輪の支持や方向制御に使わなくてすむ=ダンパーを“ショックの吸収”という本来の目的にのみ使えることです。もちろん、その構造が故にボンネットを低くでき重心を下げることもできますが、大別すれば前述の二つが大きなメリットです。

一般的にダブルウィッシュボーンは最小回転半径大きくなりがちですが、EFシビックも2500mmというロングホイールベースということもあって、オフセットタイロッドによってハンドルを大きく切ったときタイヤを内側に引きこむようになっています。これはレジェンドにも採用さえれた手法ですね。

そしてホンダのダブルウィッシュボーンは他メーカーのものと比べても形状が非常に変わっているというのが有名ですが、このシビックもそうです。後輪のダブルウィッシュボーンがこれまた奇妙な形・・・。アッパーアームは分かるとして、ロワアームは何?って感じです(笑)。見れば、長いトレーリングアームの前後端に平行に2本取り付けてあります。一見するとこれがダブルウィッシュボーンには見えないですよね・・・。









さてさて、グレード紹介。
まずは前期型で下級グレードの1.3Lの82馬力エンジン搭載の23Uと23L。

23Uは5MTしか選択できずシートもPVレザー。価格は86万円と安いですが、ファミリーユースにはかなり厳しい装備内容です。

23Lになると4速ATが選択でき、シート生地がトリコット、時計やシガライター、テール&フーエルリッドオープナー、リヤワイパー、リヤ熱線入りガラスなどが標準に。パワステはオプション。逆にこれらがない23Uって、やっぱり選択肢としてあり得ないきがします・・・。







そして1.5L-16バルブエンジン搭載の2グレード。

25Rはエンジンがシングルキャブレターとなり91馬力。5MTで108万円ですが、装備的にもこの当時としてみれば充分だったのではないでしょうか。タコメーターにチルトステアリング、助手席ウォークイン機構、リヤヘッドレスト、大型センターコンソール、フットレスト、ラゲッジルームランプなどが標準。外装ではカラードバンパーや赤いリヤガーニッシュなどが標準です。


そして画像上は25Xで、燃料噴射装置はホンダ得意のツインキャブレターを武装し105馬力に。パワーウィンドウにカラード電動リモコンミラーやカラードドアハンドル、デュアルエキゾーストパイプ、フロントベンチレーテッドディスクブレーキなどが追加。DOHCなんて不要という方にはこれが最高グレードで、一番売れたグレードだったんじゃないでしょうか。







そして名機ZCを搭載したSi系。

エンジンはワンダーシビックのZCから10馬力上がりネットで130馬力に。数値的なものだけでは語れない魅力があったのがZCですね。

Siは25Xと同等の装備ですが、電動ミラーとパワーウィンドウがない代わりにバケットシートが標準。そしてプッシュ式の空調コントロールもSi系専用。馬力に合わせてブレーキローターも大きくなりスタビが前後、タイヤも14インチがおごられています。

Si-EXTRAは、Siになかった電動ミラーとパワーウィンドウが追加。そして全グレードで唯一ブロンズガラスとパワステが標準です(パワステは23U以外全て装着車設定)。

実はDA6インテグラ登場前まで私はこのSi-EXTRAを買おうと決めていました。







4ドアと5ドアシャトルは今回は割愛。4ドアに途中35XTというスポーティなモデルが登場したのをご存知な方は、結構マニアかも。







89年にマイチェンした後期型では、新たにVTECを搭載したSiRⅡ・SiR、それに1.5Lツインキャブ搭載の25XTが追加されました。SiR系が追加されたあとはZCを積んだSi系の存在が薄くなってしまいましたね・・・。







こちらは4ドア。ノッチバックが大好きな私は、本気でセダンSiを買いたいと思ったことがありましたが、今見てもボクシーで結構かっこいいと思うのですがいかがでしょうか・・・







最後は後期型の装備表。

グレード編成が少な目のホンダでさえこの数ですから、トヨタだともっと凄いんでしょうね・・・。




ということで、4代目となるEF型グランドシビックを懐かしんでいただけたでしょうか。このシビックは私の周りの友人の多くが乗っていて、しかも義姉も乗っていたので私も本当に親しみを感じます。シビックで一番人気があったかもしれませんね。

さて、この夏季休暇中もう一つアップできればと思っていますが、ちょっと時間がないかな・・・。
次回はどんな車か・・・。もしかしかしたら予想外の車かもしれませんよ(笑)



Posted at 2012/08/14 23:30:38 | コメント(20) | トラックバック(0) | 懐かしみシリーズ | 日記

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「ネタ遅れですが夏季休暇ネタを一気に http://cvw.jp/b/166682/48618928/
何シテル?   08/25 00:18
2005年12月にアコードワゴン(CM2)オーナーになったダブルウィッシュボーンと申します。 スポーティな中にもエレガントなたたずまいのアコードワゴンがと...
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