第85回ジュネーブショーが始まりました。
誰もまとめない、「行ったつもりでジュネーブショー(ルノー編)」も早いもので3回目です。
前2回はこちら。
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行ったつもりでジュネーブショー2014(ルノー編)
・
行ったつもりでジュネーブショー2013(ルノー編)
このところのジュネーブを見る限り、ルノーとしては、ここはコンセプトを発表する場ではなく、
現実的で極めて見えているモデル、逆に言えば、
日本導入も十分あり得るモデルの発表の場となっているように思います。
キャプチャー市販モデルと日本導入が大いに見通せたClio4の日本仕様、
GT 120 EDCの発表があったので始めてみたこの纏め。
ちょっと今年はPC壊れて蓄積したデータがないとか、仕事ドタバタとか悪条件がありますが、
惰性で継続の3回目、今年も公式メディア向けサイトの怪しい翻訳でお送りします(笑)
今年のお題はこちら。
・Renault KADJAR
・ZOE R 240
・Nouvel Espace
・Clio R.S. 220 EDC Trophy
・Dacia 10周年
■Renault KADJAR


カジャール発表時のワタクシの記事はこちら→
kadjar
詳細はジュネーブショーを待て!とのことでしたので、今回発表されました。
2月のデビュー時はオレンジのビビッドなクルマだったのでかなり新しく見えましたが、
地味な色になると結構普通…(笑)
資料によると、キャプチャーとコレオスの間のCセグメントのモデルと言っていますので、
深読みすると、今後コレオスの新型もあるのかもしれませんね。
また、CMFプラットフォームはC/Dと言っていますので、Dセグまで網羅するようです。
あるかもしれないコレオス、新しいエスパスも同じ骨格ということでしょう。
この夏デビューで、2駆、4駆あり、Zenに相当するX-Modと呼ばれるバージョンと
Intensに相当するBoseバージョンがあるようです。
X-Modは2013年に発表された
Extended Gripを備えた2駆、
もしくは日産のALL MODE 4×4 - iに準じた4駆、
そして見た目と音重視のBoseとなります。
ルノーには今時の安全装備無いの?と思っていたら、Boseには設定されているようです。
・Active Emergency Braking System (AEBS):自動ブレーキ
・Lane Departure Warning(70km/h越えた状態での車線逸脱の警告)
・Blind Spot Warning(斜め後ろあたりの警告でしょうね)
・Easy Park Assist(縦列やらやってくれるみたい)
その他諸々。この辺も日産エクストレイルとそう変わらないように見えます。
魅力的なのは1.4m四方のグラスルーフを備えたモデルもあり。これはええな…(^^)
エンジンはディーゼルのEnergy dCi 110は6速MTと6速EDC両方の組み合わせ、
2駆、4駆両方に設定されるEnergy dCi 130は6速MTのみの設定、
ガソリンのEnergy TCe130は6MTのみの設定になっています。
このガソリンは、現行メガーヌ3と同仕様と思われますが、今のところ6MTのみの発表です。
仕向け地に合わせてガソリンEDCモデルもできそうですが、
日産との棲み分けの観点でこのクルマは日本に来ますかね…微妙でしょうね…
■ZOE R 240

EVである現行ZOEは航続距離210kmですが、これが240kmまで伸びましたというクルマ。
これはFomula Eでの成果であり、モーターサイズも10%低減、
コントローラーも単純化と25%小型化と謳っています。
■Nouvel Espace

新型エスパス、4月の発売に先立っての展示。
驚いたのは4輪操舵持ってるらしいです。
length: 486cm / width: 189cm / height: 168cmの「クロスオーバー」。でかいな。
先代より250kg低減、CD値は0.30となかなかの値。
ガソリンのTCe 200 EDCは基本構造はClioR.S.と同じと思いますが、
出力特性は違っていて、7速EDCとの組み合わせ。
ディーゼルは昨年発表のツインターボdCi 160は何速か分からないEDCのみ、
dCi 130は6MTのみの設定です。

インテリアもなかなか素敵ですが、数出るモデルではないので、正規輸入はないでしょうね…
■Clio R.S. 220 EDC Trophy


大きな期待だっただけに、ガッカリ迎えてしまった方も多いのではないでしょうか…
Trophyの名を持つモデルが発表されるとアナウンスされていましたが、
出てきたのはClio R.S. のホットバージョンでした。
パワーアップに見合った足回り、シャシー設定に見直されていますが、EDCです。MTではないです。
ロムチューンではない、大径ターボによる10%のパワーアップに20Nmのトルク増強、
オーバーブースト機能と思いますが、4速5速ではさらに20Nmアップ。
変速速度も向上、変速パドルの動きも小さくなり、ステアリングもクイックに。
低められ固められたトロフィーシャシーとなります。
屋根が黒いのは、
結局来なかった昨年発表のClio R.S. 200 EDC Monaco GPと同じですね。
→50台限定で来てましたね…(^^;
Trophyと聞いて、タイミング的にMEGANE Trophy Rのような反則公道仕様を想像しましたが、
MEGANEⅡRSにあったトロフィーや、MEGANEⅢR.S.中期にあったトロフィーのような
ニュルスペシャルではない至って真っ当な仕様でした。
Clio R.S. にMTを希望する向きの方への希望的観測ですが、
同エンジンM5M(日産MR16DDT相当)にMTを組み合わせた例は無いこともなく、
オーストラリア版パルサーには、MR16DDT+6MTという仕様が存在します。
こちらで紹介しました。
パルサー再登場
少々トルクも低いので、Clioの仕様に対してMTの許容トルクとかそういった話は
あろうかと思いますが、芽はあるのかな?と期待したいですね(^^)
■Dacia 10周年

ダチア10周年だそうです。詳しく読めていませんが、
深いブルーのボディー色とブルーをあしらったインテリアを持った限定車が全モデル
Sandero, Duster, Lodgy, Dokker, Logan, Logan MCVに設定されるようです。
■ニュル雑感
CIVIC typeRが発表され、ニュル北コースのタイムが7分50秒63と発表されました。
そういえば、昨年のジュネーブのタイミングではセアト レオン・クプラ280が
タイム更新したことがニュースになりました。
CIVICのタイムは昨年5月に市販車両に準じた開発車両での達成とのことなので、
FF市販車最速の称号は今のところまだメガーヌのTrophy Rにあるということなのでしょうか。
UNDER8ってやってた頃に既に破ってるなら言ってよ~な、やーな感じです(笑)
開発車両のタイムアタック動画ではロールケージが写っていましたが、
今年の後半、寒くなったころでしょうか、その頃には市販車両でタイムアタックするそうです。
その時に記録は破られるのでしょう。
ただ、負け惜しみを言うとすれば、F4Rのルーツは30年以上前にデビューしていて、
F4Rターボは10年以上前のデビューとか、相当前のアーキテクチャなメガーヌがいい勝負。
興味深いのはCIVICもメガーヌも
「デュアルアクシスストラットサスペンション(ダブルアクスルストラット サスペンション)」
を持っている点です。重いけどやっぱ大事ということなのでしょうか。
20.6kmのコースの限界走行で4秒弱短縮のレベル感がイマイチ分からない、一方で
マラソンで言えばハーフ相当の距離、数秒縮めることの微妙さ、大変さ、分かるような気もします。
R26.Rが8分17秒、2011年のTrophyが8分8秒、そしてTrophy Rが7分54秒なので、
FF最速はもっと縮まる余地があるんでないの?とか、
逆に最新テクノロジーの塊を持ってしても4秒弱しか縮まらなかったと見るのが正しいのか、
次の挑戦者のタイムアタックが実に楽しみなところです。
ルノーにもTrophyの名を冠した何らかのモデルに頑張ってもらいたいですね。
そんな感じの2015ジュネーブショー(ルノー編)でございました…