
新しくなったルーテシアに乗ってきました。
ホント、新しいルノーを感じられると思います。
見た目、乗り味ともに。
あくまで「新しいルノー」なので、
ルノーをそんなに踏み外していないとも思います(笑)
試乗車は最上級のINTENS。
イエローボディは黒い内装の組み合わせのみだそうです。
前からのルノー乗りにはこの色のがいいと思います。
ちょっとあの真っ赤な内装にはぶっ飛べない…(苦笑)
売れ筋もINTENSだそうです。いわゆる名古屋語の「お値打ち」に感じられるそうで、
ZEN、ACTIFは実車は見たことないですが、値段を下げた以上に装備差が激しく、
快適装備以外にも、見た目でかなり違いがあるらしい…
確かにカタログで見ると、下位グレードは素グレードの良さを感じるというよりは、
装備をマイナスした寂しさを感じさせます。
もしかすると、これも新しいルノー特有なのかも。
古ルノー好きにはきっと受け入れられないんだろうな…
デザインの話で言えば、アンダーモールのシルバーの細いモールが
INTENS以外には入らないようです。これはデザイン上のアクセントだけに、捨てがたいと思います。
先行発表車のINTENSでは窓枠は真っ黒でしたが、このクルマには
窓下にメッキのモールが入っています。もしかすると、これも生産車INTENSだからなのかも。
乗り出し一番、気が付いたことが二つ。
一つ目。めっちゃハンドル軽い!
ほぼ据え切りで車道までクルマを出そうとしたら、えらく軽い。
ただ、その後は至って普通の重さに。安心感のある適度な重さ(軽さ)だと思いました。
二つ目。ハンドル滑りそう!
ハンドルはINTENSはレザー+ピアノ調の樹脂ハンドルです。
今回のルーテシア、内装にピアノ調を多用しているのですが、ハンドルまでピアノ調。
切り返しなど、とっさの動作でピアノ調のツルツルしたハンドルは
滑りそうでちょっと気を使いそうです。手垢も付きますしね。
走ってみると、これはなかなかイイ!
EDC(デュアルクラッチ)なので、加速に継ぎ目がないです。
発進時に若干コクっとクラッチをつないでいる感覚がありますが、それ以降は段付きなし。
もちろん1速2速のつなぎも大丈夫。
変速困りそうなトロトロのいじわる運転もちょっとしてみましたが、初物にしては十分なレベル。
クリープもしますが、かなり弱め。これならMT乗りの方にも耐えられるレベルかな。
普通の加速をする分には、2500rpm弱でシフトアップをしているようです。
最大トルク190Nmは2000rpmで発生なので、そういうことなのでしょう。
1.2Lとは思えない、ターボの存在も意識させない、なかなかいい加速で進んでいきます。
減速時のシフトダウンは、正直、しているのかしていないのか気が付きませんでした。
6速なのでステップが小さくて気が付かなかったのか、
エンジンブレーキもDP0ほど過大じゃないです。
シートも、前のルーテシアに比べれば、雲泥の差ですね。
前のはちょっと硬すぎたというか、かなり平板だった。
あれに比べれば、そうとう柔らかく包まれ感があり、ウチの子より昔のルノーしています。
昔のルノーに比べれば、まあ多分そんなことないんでしょうけど…
現代にあっては、どこのメーカーと比べても、十分に柔らかなシートだと思います。
乗り心地もホイールベースが長いせいか、タイヤがでっかい割には
あまりバタつく感じはしなかったです。

灯火類の整備性もバッチリ。
ウチのみたいに、バンパー下さないとバルブ替えられないとか、おかしな整備性は卒業。
もうこれで
Fifth Gearでバカにされることもないでしょう。

新型1.2Lターボは後方排気。カタツムリも遮熱板に覆われていますが、後方にいます。
大きなエンジンカバーもなく、飾り気のない至って実用エンジン然としています。
マスターシリンダーは右にあります。
左ハンドルは左にあるのかは分かりませんが、恐らくABSユニットでしょうか、
左のありそうな位置には何かあるので、全車右なのかも。
ルーテシアには全車ECOモードというスイッチが付いていて、燃費が12%低減できるらしいですが、
敢えてそれは試さずに。かなりトロいらしいです(笑)
また、今回のルーテシアから、マニュアルモードは押すとダウン、引くとアップになっています。
ポルシェパターンみたいですが、そんなに減速G出しますかいな…な感じです。
RSみたいなコアなクルマならともかく、
旧来のオーナーからしたら、そんなとこ変えてくれるなという感じもします。
どっちがどういう理由なのか、諸説あったり、本当のところはよく分かりませんが…

これは前の写真なんですが、ディスプレイは日本語対応しています。
エンジン始動とともに、RENAULTの文字が出るのはテンション上がりますが、
下にちょこっとLGと出るのは萎えますね…
ナビ対応はこれからですが、パネルはこれを活用し、2DINナビを埋め込んで、
2DINナビは奥行きがありすぎるので、パネルが丸ごと前に少しせり出す形になるそうです。
ディスプレイには、R-Linkの名残があって、ボタンを押していくと、ナビボタンが出てきて、
その先は英語表示になってしまいます。TomTom対応してくれてもいいのにね。

で、期待のルーテシアだった訳ですが、これちょっと気に入っちゃいましたね~
メガーヌさんに何かあったら、GT220だろと思っていましたが、生産も終了してしまうようなので、
これが筆頭でもいいくらい。後席と荷室のダウンサイジングさえ受け入れられれば。
とにかく、引っかかるところが何もない。
特徴がないと言われるかもしれませんが、「そこはかとなく」ルノーは感じられると思います。
シートも柔らか、加速も上々。減速の違和感も無し。
いや、DP0乗りからしたら、エンブレ効かないのは違和感だったかもしれませんが、
どこかのCVTみたく空走感はなかったので、上出来なんでしょう。
恐らく間もなく1.6LターボのルーテシアR.S.も発表されることになるかと思いますが、
ワタクシにとっては全くその必要性を感じさせることのない性能、装備でした。
これは買い!だと思いますね。
ルノーとしては、仮想敵としてVW POLOを据えているようですが、
実燃費は遜色ないレベルだそうです。20km/Lも狙えるクルマのようで。
贔屓目いっぱいのワタクシ的に見れば、デザイン、中の広さ、走りだってルーテシアの圧勝。
出力だってPoloの1.2は、77kW(105PS)/5,000rpm、175Nm(17.8kgm)/1,500‐4,100rpm、
一方ルーテシアの1.2は、88kW(120PS)/4,900rpm、190Nm(19.4kgm)/2,000rpm
と、1.8Lか2.0L並の差が。
ですが、残念なことにPoloとルーテシアには決定的な差が!
残念ながら、ルーテシアさん、エコカー減税車じゃないんです…
PoloはTSI Confortlineなら75%減税、Highlineで50%減税、Blue GTはあのスペックにして75%減税。
これは決定的すぎます。分かりやす過ぎます。
恐らくこのクラスではまだ値段でクルマを選ぶことも大いにあるでしょう。
だからあの格安値付けなんだと思います。
いや値段じゃないよと言っても、値段と装備、ランニングコストを天秤に、
CP気にする方は多いでしょう。
もっと広くルーテシアには乗ってもらいたい、乗ってもらえるクルマだと
乗ってみて確信したんですが、ちょっとこれでは門前払い喰っちゃいそうですね…
お店の新米お兄さんもそれは知らなかったようで、気にした方がいいよと
ちゃんと教えてあげておきました(^^;
販売自体はかなり好調なようで、カングーと同等くらい売ってる感じがするそうです。
むしろ顔が変わりすぎたカングーの売れ方が変わって心配なんだとか。
ルーテシアも好き者ばかりに売れるクルマに成り下がらなければいいんですが…
機会があれば、ぜひ乗ってみてくださいね。
ワタクシ、歴代そうなんですが、後ろ姿にやられたクルマには結構縁ができてるんですよね。