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2011年09月18日

保存版”偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…ブルーバード編⑨

保存版”偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…ブルーバード編⑨
偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!、そろそろ終了間近のブルーバード、最終1コ手前の91/9発売の『9代目U13型ブルーバード』を振返ります!
U13もかなり少なくなりましたねー、我が地区では不人気のせいもあるのかU12の方がまだ見かける気がしついU13を見ると珍車扱いしちゃいます(汗)

U13はブル史上2番目の失敗作、しかも一度目(410)と同じ部分=“タレ尻”が原因でまたも失敗こいたという笑えるモデル、410が63yの発売でU13は91yですから28年経っても日本人の“タレ尻嫌い”は不変であり同じ轍を踏んでしまったブルーバード、もしかしたらこれが寿命を縮めた要因の一つになってるかも?しれません(元日産ディーラーの知己談…)

↓“タレ尻再来”のセダン=SSS(前期2000SSSアテーサ タイトル画像は2000SSS-G)


ただU13で救いだったのは二つのボディタイプ(セダン/4HT)が用意されていて“タレ”はセダンのみ、4HTは深刻な不人気という程の事はなくDマンも積極的にHTを勧めていたとかで410よりは逃げ場があった分マシだったようです!

↓ARX=4HTは端正なフォルム!(前期2000ARX-Z)


『×2計画』(バイツー計画)のコピーで売り出されたU13、先記の通りセダンと4HTが存在、4HTは日本国内のデザインを、セダンは北米日産のデザインを採用しこの事から→×2と訴え“二つのブルーバード、どう選ぶか!”みたいな感じでかなり気合を入れ凝ったデビューだった気がします、しかし…
4HTは先代U12より丸み帯びたモノの基本的に背が低く鼻もお尻も水平ラインで日本人受けする無難なデザイン、対してセダンは米国では好評ながらどうやっても殆どの日本人の感性には合わない尻下がりスタイル…
居住性などは当然背が高いセダンに分がありU12時代よりも屋根が高くヘッドクリアランスも拡大されていて後続U14よりも広い感じがしました。

しかし派生的なHTがスベるならまだしも売れ線であるセダンがスベっては元も子もなくU13はこの“タレ尻”が全てを台無しにしていた感アリアリでしたねー、ただセダンとしての実用性は高く一時社用車で乗っていて後席に顧客を乗せたりしても広々で好評でした、外観さえ除けば(汗)
例によってセダン米国仕様は『アルティマ』の名前で結構人気高かったようで販売もそれなりに好調ながら国内では尻下がりは鬼門であり全くパッとせず街で見かけるU13も殆どが4HTだったような気がします。
タレ尻スタイルでやはり悪名高き『レパードJフェリー』とU13セダンほぼ同じデザインテイスト、U13が先にデビューしていますので(Jファリーは92/6発売)これを3ナンバーボディに拡大間延びしたようなスタイルがJフェリーでしたので個人的にはまだU13の方が小さい分締まって見えたかな?と思います。

↓こちらはU13セダンのお仲間 『レパードJフェリー』、どう見ても兄弟!?


しかし同時期には日産の近年では稀に見る秀作だったP10プリメーラがあり人気はこちらに集中、ブルーバードの存在感は4HT/セダン共に希薄になっていた感が強かったですね~。
尚、U13から4HTはボディ剛性の強化と側面衝突安全性を高める為、910で追加以来伝統だったピラーレスを止めピラードHTとされています。
余談ですがピラードHTの元祖はHT(2ドア)を日本で初めて採用したトヨタで74y発売の5代目S90系クラウンの4HTがそれに充たります、しかしそもそもこのメーカーが“センターピラーがない!”をHTの定義にした訳であり言い出しっぺがまさに本末転倒であるかのような不思議な名称=ピラードHTを造った訳でして売れればなんでもアリ!!って感じでいやはやです(汗)
まー、あまり理屈っぽいのもどうかとは思いますしU13に限らず各車この時期は安全性の問題からピラードHT化していく傾向にありましたがそれは“HT”ではなく単なるドアサッシュレスでやや全高の低いセダンというモノにに成下がって?いました…

さてそんなU13、先代までは両ボディに普及グレードとスポーツグレードを設定していましたが今回からセダンにスポーツ系SSSと廉価版EEX、そして4HTに高級版ARX(アークス)各シリーズとなっておりました。

↓見事なタレっぷりのRrビユー(前期セダン1600EEX)


この辺も理解し難いと言うか何と言うか…!?
スポーティ度合いの強いHTにSSS系の設定がなかったのは結構U13の売れ行きを左右したようです。
伝統的にセダン→SSSは良しとしてもそのセダンがブサイクで嫌われしかもスポーツ系を好むユーザーに受け入れられ易い4HTにSSSがないというのは痛手であり前出の日産Dマン氏もよく顧客から『HTにSSSあれば買うのに。。。』と言われたそうです!

↓SSSの廉価グレードとなる『1800SSS-V』(前期型)


ARXはスポーツというより高級な方向に振られたパーソナル性を強調、これはこれで間違いとは思いませんがスポーツ性を好む層は皆プリメーラに流れたようですね。

↓高級志向のARX(㊤前期ARX-G㊦同ARX-V)



当時ライバルのコロナが170系→190系にFMC、4HTのEXIVも好調な時期でしたのでU13セダンの失敗とユーザー趣向とは異なる4HTのラインナップで人気/販売は一気にDOWN!!! 先代U12までほぼ170コロナと互角の勝負をしていたBC戦争(この頃はすでにその例えは殆ど言われなくなってはいましたが…)、次期型(U14)時代はセダン人気の衰退もありココ(U13vsT190)でほぼコロナの勝利で決着がついてしまった感がありました!

それではU13の車輛概要です。
(サイズ)
:全長4585全幅1695高1375ホイールベース2620(以上mm)
(車重)
1140kg(セダン1800SSS)
(定員)
5名
(エンジン)
GA16DS型 水冷直4 1600cc DOHC 電子キャブ 97ps
SR18DE型 水冷直4 1800cc 4バルブDOHC EGI 125ps
SR20DE型 水冷直4 2000cc 4バルブDOHC EGI 145ps 
SR20DET型 水例直4 2000cc4バルブDOHC EGI I/Cターボ 210ps 
CD20型 水冷直4 2000cc OHC ディーゼル76ps
(以上psはネット値)

(駆動)
FF/フルタイム4WD
(ミッション)
5MT/4速AT
(脚回り)
Fr/Rr ALL:ストラット
(ボディ)
4ドアセダン/4HT
(バリェーション)
セダンEEXシリーズ
1600EEX
2000D EEX-L
2000D アテーサ(4WD)EEX-L
セダンSSSシリーズ
1800SSS/1800SSS-V/1800SSSアテーサ
2000SSS-G/2000SSS-Gアテーサ/2000SSSリミデッドアテーサ
HT ARXシリーズ
1800ARX/1800ARX-V
2000ARX-G/2000ARX-Z/2000ARX-Zアテーサ
2000D ARX/2000D ARX-G

サイズはU12より更に長さ/幅/ホイールベース全て拡大され併せて車重も増えています、セダンの全高はU12と同数値ながらルーフが丸味帯びていてヘッドスペースはかなりの余裕、個人的な感覚ではブル史上で最高の頭上での広々感を得ていたと思います(セダンモデルで比較)

アテーサ4WDシステムやSTCサス(Rrパラレルリンク式)はU12からの継承ですがアテーサに関しては更に進化した「トリプルビスカス式」を一部採用しました!
これはSR20DET搭載のSSSアテーサに装備されますがセンターデフ、RrビスカスLSDに加えFrにまでビスカスLSDを組み込んだ高級機構でよりきめ細かい走行シーンに順応との触れ込みでした。

↓U12から継承する“STCサス”


     
↓アテーサ4WDも健在!


↓進化した「トリプルビスカス」の一部、センタービスカス


エンジンはU12後期から搭載されたSR20DE/同DETを5psアップで継続搭載、1800のSR18DiはEGI化したSR18DEに換装しています。

↓U12後期から搭載のSRエンジン群!!



そして1600は新開発のGA16DSを新たに搭載しました!
GA16DSはトヨタで言う“ハイメカツインカム”である普及型DOHC、フィーリングはスポーツDOHC(高回転型)には遠く及ばずかえってDOHC化した事でメカニカルノイズが増えSOHCのCA16と比較して格別高性能さは味わえないながら回転はスムーズで軽く吹け上がりは悪くないエンジンでした。ただブルに1600は既にアンダーパワー、いや、オーバーウェイトであり明らかな廉価版又は営業向きエンジンとしての印象、重い→吹かす→五月蠅い→燃費悪いという悪循環であまりいい印象はなくせっかくの新エンジンも大した宣伝効果はなかったと思います。

そしてディーゼルエンジンも長らくFRの910時代からLD型を積んできましたがより静粛性を追求しFFに適した専用設計で軽量化されたCD型に換装しています。

↓こちらも新搭載のFF専用設計された軽量ディーゼルのCD20型エンジン!!


最高峰のDOHC+ターボは215psまでハイパワー化したのとは裏腹にU12でへ一つの“売り”であった『SSS-R』(またはこれに準じたモデル)設定はU13ではなくなり競技向けは下級のN14パルサーのモンスター。GTI-Rに譲ってブルは再びこの分野は撤退しています。

尚、ミッションはATが全て4AT化し上級グレードには電子制御の『E-AT』が搭載されています。

↓電子制御ATの『E-AT』


インパネやインテリアのデザインは基本U12のイメージを継承、U12同様にまだまだコストダウン化は顕著ではなく丁寧に上質な造りでした。
ただU12はどちらかと言えばスポーティな指向でしたがSSS/ARX問わずに高級イメージに振られていました。

↓U12のイメージと上質さが溢れるインパネ&インテリア
(㊤ARX-Z㊥SSSリミデッドアテーサ㊦EEX) 




そして時代の要請もあり上級グレードにはエアバックを標準装備(後に全車標準)しています。

↓今や常識のSRSエアバッグをU13から装備!


それではモデル改歴です。(主要点)

(92/5)
ARX-G/SSS-Gに限定モデルの『リミデットタイプⅠ及びタイプⅡ』を追加。

(92/6)
お買い得グレード『1800ARX-L』追加。

(92/8)
1800及び2000『ARXスーパーツーリング』を追加。

(93/1)
特別限定となる日産自動車60周年記念モデルとなる『1800ARXスペシャルエディション60thアニバーサリー』を設定。

(93/8)
MCにて後期型となります。
お約束の顔とお尻の意匠変更でARXはより高級なイメージ、そしてこの時既に販売不振を極めていたSSSは迫力を増す(特にFrフェイス)味付けがなされいかつい顔付になっていますが人気回復には至りませんでした、何て言うか…タレ尻のスタイルといかつい顔が余計アンバランスさを醸し出し前期よりも“酷い”事になってしまった感じが(汗)

↓いかつさを増した後期SSSシリーズ(後期型SSS-G)


↓後期型ARX(ARX-Z)



↓後期インパネ、デザイン変更はステアリングホイールのみ(一部グレード)


よほど低迷する人気にカツを入れたかったのかこの時同時に輸出用のKA24DE型 2400ccDOHC 16バルブEGI 150ps/21.5kgmというトルクフルでいかにも大陸的な新エンジン搭載も行われています。(2400ARXスーパーツーリング及び2400SSS-Z)
尚KE24DE搭載モデルはブルの最初で最後の唯一の3ナンバーモデル、コロナと共に5ナンバーを守ってきたブルのあまりにも販売不振の為のご乱心か!?(笑)

(94/1)
『1800ARX-L タイプツーリングCDセレクション』を追加。

(95/1)
運転席SRSエアバックを全モデルに標準装備、売れ行き不振からKA24DEを積むSSS-Z=セダンは早くも廃番となりARX=HTのみの設定となります。

(95/12)
U13型は不評ながらもモデルライフの4年をややオーバーし次期、そして純粋なブルーバードとしては最終モデルとなるU14型10代目にバトンタッチし生産終了となりました。

↓ブルらしい直線美をまとった最終型10代目U14ブルーバード!!


410に次ぐ失敗モデルであったU13、もはや日産はこの頃から国内の趣向より海外を重視する方向に向かい次期U14ではその傾向がより深まるかとファンは心配しましたがイザ蓋を開けたU14は久しぶりにまたもクリーンな日本人の感性に訴えるイメージに回帰、時代が時代ならば510や910の再来にもなり得たモデルだったと思いますが残念ながら市場は“セダン”というカテゴリーに冷淡になり始めていました。
この次期U14が長い歴史のブルーバードの締めくくりになってしまいますが発つ青い鳥は後を濁さなかったのか???次回をお楽しみに!!

(次回10代目U14型ブルーバードに続く)
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Posted at 2017/07/30 20:54:53

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