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2013年02月16日

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…ローレルvsルーチェ (前編)

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…ローレルvsルーチェ (前編) (2013.2/16UP)

燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!
第8弾はこちらの対決です⇒『日産C230系3代目ローレルvsマツダLA4系3代目ルーチェ(レガート)』!!

さて、これも?と思う方多いですよね!? そりゃそうです、ローレルの最大のライバルはそう!マークⅡですから・・・
ただ、ワタクシがこの対決を選んだ根拠としてはこの代のローレルとマークⅡ(3代目X30/40系)はポピュラーな4ドアセダンではもちろん立派なライバルですが派生モデルのオーナーカー色がより鮮明で売れ線であるHTに関してはローレルが4ドア、マークⅡが2ドアだったと言う点なんですよねー・・・そこで他社も見まわしましたがこのクラス=所謂当時の言葉で“ハイオーナーカー”で4HTをラインナップしていたのはルーチェしかない!

※230ローレルには2HTの設定もありますのでこの部分ではマークⅡとガチンコしますがローレルは4HT人気が高くこれをメイン化、2HTは非常に販売は少なく衰退期に入り先代とは打って変わって不人気モデルでした・・・。

2HTと4HTじゃ色んな意味で勝負にならない、当時4HTに惚れたユーザーはこの対決を選択せざるを得なかったのでは?という視点に立ち今回は4HT限定の対決とさせて頂きます。(但し2HTやセダンも存在していたので便せん上これらも記載しています)

同じ3代目になるローレル、ルーチェ共に77年(昭和52年)にデビュー、3代目マークⅡは前年76年デビューですからまだ2HTの影響のある時期、仮に3代目マークⅡのデビューが1年遅ければもしかしたら流行の兆しが見え始めた4HTがラインナップされてかもしれません、しかしがマークⅡにこれが加わるのは3年後の80年、4代目FMC以降のためで“3代目”という観点からしても4HTではマークⅡvsローレルはこの時期、当てはまりません!絶対!!(爆)


~国産車におけるHT(ハードトップ)モデルの誕生・発展・推移・衰退~

ここで本題からやや外れますが国産車のHTのこれまでをおさらいしたいと思います。

HTとは元をただせばスポーツカー=オープンカーのルーフがスチール製かソフトトップ(幌)かの区別でスチール製をハード(固い)トップ、幌製がソフト(柔らかい)トップと呼ばれていました。
日本におけるHTの定義としてはアメリカ文化がそのまま入りセンターピラー、ドアサッシュをレスしサイドウィンドゥをフルオープンした時にオープンカーのハードトップと同等の解放感が得られる!という事から由来、事実、ハードトップのオープンカーがクローズした場合での見た目は変わらず解放感も同じ。
実際当時は手動(デタッチャブルトップ)で取外し外したルーフを格納する手間等、使い勝手から手軽なアメリカ式HTに支持は集まり日本もこれを導入したという所から始まりました。

日本におけるHTはまず2ドアから始まり65年の『RT50型トヨペットコロナHT』が初!!

↓国産初のHTは65yの3代目コロナRT50型


Bピラーが廃止されサイドウィンドゥ部がスッキリした印象である事、見た目も非常にスタイリッシュでスポーティ、実用的にも従来のクーペや2ドアセダンと比較してエアコン普及前の時代ですから後席の窓開閉が大きく文字通り解放感も得られる事から人気を呼びコロナ以降急速に普及、トヨタではコロナに次いでクラウン、コロナマークⅡ、セリカ、カリーナ、カローラなど主要車種にラインナップ、トヨタ以外では三菱がギャラン、日産がローレル、マツダがルーチェ、富士重がレオーネに最初にライナップしその後あらゆるモデルのHTがデビュー、そのブームは軽自動車界にも波及するなど一時代を築く人気ボディになってゆきました。
ここまでは当時ポピュラーな2ドアHTですが73年、日産が『230型セドリック/グロリア』にて2HTを発展させた4ドアHTを国内初採用、これもアメ車フルサイズセダンでは既に多く実用化されていましたが2HTのスタイリッシュさ、解放感はそのままに乗降性をも格段に向上させた画期的モデルとしてこれも大人気となりました。

↓そして国産初の4ドアHTは73y230型3代目セドリック/グロリア


74yにはセドリックのライバル『4代目S90系クラウン4ドアピラードHT』も登場、これは摩訶不思議な本末転倒のモデルで本来“センターピラーがない”のが売りだったHTにセンターピラーを付けたモノ。
しかもそれまでのHTはもちろんセダン以上にセンターピラーを太く強調するデザインは名前の通りでいいのですがこれがHTとはどうしても納得できなかったワタクシです。
ボディ剛性は日産と較べ非常に有利ながらRrウィンドゥの傾斜角度が2HT並、ドアサッシュはレスという部分を除くと何らセダンと変わりなく当時の評論などを見聞すると「高い金出していくらスタイリッシュでもセダンと変わらず、いや、居住性は2HTをベースにしているので屋根が低い分、セダンを買った方が良く意味不明のモデル」と手厳しい意見もチラホラ・・・

↓出た当初は本末転倒で?だったピラードHT初モデルの74yクラウン(MS95)


まぁ、あまり剛性がどうの、という時代ではなかったですしね、当時子供ながらワタクシもピラーのあるHTなんて邪道と思いましたが意外にも市場にはすんなりと受け入れらていました。

以後80年代中頃まではスポーティな外観ではやはり分がある2HTと利便性+スタイリッシュな4HTは共存しますがエアコンの普及でフルオープンにする事が殆ど無くなった事、やはり乗降性の問題から4HTには敵わない事、スポーツモデルとして見たらボディ剛性の不安がありフルオープンしないならばセンターピラーのある従来型クーペが剛性の部分で圧倒的に優れる点等、2HTは前述の理由から4HT、クーペに吸収される形で80年代半ばには衰退してゆきます。

その後4HTは車種によりピラーレス、ピラードの2パターンにて順調な人気に支えられますが90年代後半には側面衝突時の耐久度に不安が多いセンターピラーレスは衰退、ピラードタイプのみとなりますが結局はこれですとセダンとそう変わらない点や衝突安全基準の見直しも要因となり廃止→セダンに集約というカタチになり現行モデルで“HT”を名乗るモノは皆無となっています。

尚余談ですが当時はメーカーもユーザーもHTとは認識していませんですが実はピラードHTの元祖は72y発売の『スバルレオーネセダン』だと個人的見解ながら信じて止みません!
当然、レオーネは名前にも“セダン”と謳っていますから当時も後年も『セダン』には間違いないのですが形状は2年後に華々しくデビューしたクラウンピラードHTと全く同じ、つまりピラーはあるもドアサッシュのない4枚だった訳で振り返ればこれがピラードHTの元祖であるとワタクシは信じて疑いません(^^)v

まぁ、後年メジャーになるピラー付4HTの元祖が伏兵レオーネだったとは!驚きでしょ!?(あくまで個人の持論です・・・笑)

↓元祖ピラードHTはこれでしょ!? 72yスバルレオーネセダン



それでは『ローレルvsルーチェ』、いってみましょう~…!

【日本初のハイオーナーカーを名乗ったローレル!】

1977年、開けてすぐの1月にまずローレルが長く苦しい排ガス規制という荒波ををようやく超えてところで3代目にFMCしC230型がデビューしました!
230の大きな特徴は73yにセドリック/グロリアでデビュー以来、高い人気を誇る4HTボディをラインアップした点で最もガチンコターゲットとしていたトヨタマークⅡが76/12にやはり3代目にFMCしていますがこれは従来通りのセダン/2HTのみのラインナップ、このためマークⅡに先んじて流行の兆しが見え始めた4HTボディをいち早く採用しマークⅡに大差を付けようと日産が目論んだ設定でした。

初代C30/2代目C130の豪華さの中にも若々しさを表現してきた味付けを3代目では若々しい部分を大幅にセーブ、日産が謳う~4HTこそ高級車の証~という主張から“ミニセドリック”的に大幅な高級路線に舵を切ったモデルでした。
330セドグロで話題を呼んだボディ同色のホイールキャップも最上級SGL系で採用、個人的にはこれ、大嫌いでよほどアルミにした方が高級だしスポーティにも感じましたが日産、この頃凝ってましたネ(汗)

↓77/1デビューの3代目ローレル4HT2000SGL-E


ローレルは68/4に我が国初の“ハイオーナーカー”としてデビュー、それまでオーナーカーとしては上限でありまだまだ公用車需要が殆どであったセドリックの下級に設定、従来セドリックのすぐ下であったブルーバードとの間に割り込ませ多様化、贅沢化するユーザーニーズに応えて確固たる地位を約半年遅れのライバル、マークⅡ(68/9発売)と共に切磋琢磨しながら築いてきました。

↓68/4、日本で初めてハイオーナーカーを名乗った初代ローレルC30型(68y DX-B)


72/4には2代目C130がデビュー、先代がブルーバードに近い立位置=ファミリー/スポーツイメージを盛り込んだ味付けだったモノをセドリック側に傾斜させ高級度合いを高めていたのが特徴。
ボディサイズもほぼセドリック並に拡大、今では“ブタケツ”の愛称で名車とされている2HTもこの代のモデル。
ライバルの2代目マークⅡが初代同様スポーティ路線で売りこんでいたのに対しローレルはセドリックの気品と高級感をうまく表現しながらも若々しくスポーティイメージも表現し特にHTは同時期の伝説的な人気モデルであるケンメリHT(スカイラインGT GC110系)に次ぐ人気を獲得、後年80年代以降にはケンメリをも上回る支持を得て一時はプレミアが付くほどの人気を集めました。
これは70年代後半~80年代に隆盛を極めた暴走族からの支持が始まりでしたがその後これが沈静化、以降はマニアに愛され続け現在でも名車として高い人気を誇っているのはご承知の通り!

↓大人気を博した2代目C130系ローレルHT(75y 2800SGL)


C130のHTに関しては現役時代もマークⅡをリードするもケンメリの存在が大きくそれほど目立つような“大人気”ではなかったのですが日産車のよくあるパターンで製廃後に人気が盛り上がるという元祖だったかもしれません。77年の230デビュー以降から火がつき80年代初頭では特に未対策時代(72~75yモデル)のL20ツインキャブエンジン搭載の2000SGXは既にプレミアが付きとても手の出ない金額になっていたのも懐かしく思い返されます・・・。

尚2代目C130は時期的に排ガス規制に苦労したモデル、この為FMCが遅れ72~77年という通常のスパンより長く生産されています。

以上のような経緯、歴史を経て77/1に3代目C230ローレルが誕生します!


【本格的に高級車市場に名乗りを上げたルーチェ!】

ルーチェ(SUA/SVA型)は66/8に発売、当時のマツダは普通車はファミリア(初代)のみの存在ながらこれがが大衆車として高い支持を得ており市場の多様化に伴いファミリアの上級を望む層に応えて開発されたものでした。
ファミリアの800~1Lに対し一気に1.5Lエンジンを搭載した初代ルーチェ、立位置的にはトヨタコロナ(3代目T40系→4代目T50系)、ニッサンブルーバード(2代目410系→3代目510系)にガチンコでしたがこれらよりやや大柄なボディはJアローデザインの気品溢れた美しいデザインが売りで同じJアローデザインのいすゞ117クーペに通じるこれまでの国産車にはない個性溢れるセダンでした。

↓Jアローデザインの美しいスタイリングが特徴だった初代ルーチェ(67y 1500SS)


大柄ボディ生かしライバルモデルが5人乗りを標準としていたところ上級クラウン/セドリック並にベンチシート6人乗りをメインとして展開(セパレートシート5人乗りもあり)、その点からタクシーなどに流用されるケースも多くワタシも幼少の頃、オーナーカーと言うよりは数は少なかったですが小型or個人タクシーで見た印象が強いです。

69年にはそのボディラインを生かしたロータリー(RE)クーペも追加されますがガワは確かにルーチェながらも中身はFF機構、エンジンもセダンには設定のないRE搭載という事でセダンとは全くの別物!このルーチェREクーペ、一番REの実力を誇示できるのはスポーツカー!というマツダの判断からコスモスポーツでデビュー、普及型として次に大衆車ファミリアに載せた後、マークⅡHT、ローレルHTに対抗しハイオーナーカーとしてRE第三弾でてデビューしたものですがこれらと較べ凝った内容が故、少量生産で高額となり殆ど普及せず幻の存在、試作?的な扱いとして現在は捉えられている向きも多いようです。

初代ルーチェ(セダン)は68yには1.8Lも追加し高級化、これは車種の少ないマツダですのでコロナ/ブルーバード~後発で1.8~1.9Lをメインとしていたハイオーナーカー、マークⅡ/ローレルをも射程に入れた措置ながら既に発売2年を経過していたルーチェ、新鋭マークⅡ/ローレルの敵にはならずその存在は地味ながらも堅実なクルマとして評価は決して低くなく72/11迄6年間生産されました。

72yに2代目にFMCしたルーチェLA2系型、初代のコロナ~マークⅡクラスをカバーするテイストは変わりませんが当時のマツダトレンドを鮮明に打ち出し先発のカペラやサバンナ/グランドファミリア同様にマッシブで獰猛さすら感じさせるボディライン、彫が深い派手なFrマスクが特徴的で初代の地味なイメージから脱却を図るかのようにスポーティイメージを強く打ち出しメインもREを据え従来のセダンに加えて量産型のHTもラインアップしています。

↓初代とは打って変わり派手で獰猛なイメージになった2代目LA2系ルーチェ(74y HT APグランツーリスモ)


2代目ルーチェはレシプロ1.8L~125psを誇るRE12A型(73yからは13B型135psも追加)を取り揃えファミリー~高級/スポーツチョイスも可能としたワイドバリェーション、既にマークⅡやローレルが6気筒を搭載していた事に対してREで対向、マークⅡのDOHCであるGSS(145ps)やローレルの2.8L(140ps)に13Bで対向しマツダ最高峰モデルとして面目を保っていました。
また、2代目ルーチェは発売時から50年排ガス規制モデルも他社に先がけてラインナップしOILショックで地に堕ちかけたマツダのイメージ回復に取り組んでいたのも注目されました。

尚2代目ルーチェは本題である3代目LA4ルーチェのデビュー(77/10)後も併売、これは新鋭LA4は更に上、つまりはクラウン/セドグロまでをも標的にしたモノであり当初はLA2をそのままルーチェ、LA4を『ルーチェレガート』としてデビューさせています。
これはLA4の設定によりクラウンクラスも標的に据えた事により車格をLA2系ルーチェより上げレガートのサブネームを与え老舗に挑んだ訳ですね!
但しLA4レガートにはレシプロ1.8LもLA2から継承して設定されていましたので当時発売5年を経過していたLA2に代って従来通りマークⅡ/ローレルに対抗させる役目も持っており、つまりはLA2がコロナ~マークⅡをターゲットとしていたのに対しLA4はコロナ~マークⅡ~クラウンというようにライバルを幅広く設定かつグレードアップしたという事になります・・・。

このような経緯、歴史を経て77/1に誕生した3代目LA4系ルーチェレガートはVIPモデルの ロードペーサー(75y発売)を除きマツダ初のオーナーカーとして初めて高級車市場に名乗りを上げたモデルであったと思います!

↓クラウン/セドグロ迄射程に入れた77/10発売のルーチェレガート(後の3代目ルーチェHT LTD)


※尚、ルーチェレガートのネーミングについては複雑な?事情もあります、これはモデル改歴の項にて述べてゆきますが以下解説では2代目ルーチェを便せん上レガートと共存期間を『ルーチェ』、ルーチェレガートを『レガート』と呼称、併売終了後はそれまでのレガートを3代目『ルーチェ』と呼称します。


それではここから出揃った同じ3代目のローレルとレガート(3代目ルーチェ)のガチンコ比較を見てみたいと思います。

[諸元比較]

~ローレル~

(ボディ)
4ドアセダン/2ドアHT/4ドアHT
(バリエーション)
セダン:DX/GL/GL-6/GL-6・E/SGL/SGL-E
2/4HT:カスタム/カスタム6/GL/GL-6/GL-6・E/SGL/SGL-E
(型式)
日産C-C230型
(サイズ)
全長4525mm全幅1685mm全高1395~1405mm
(ホイールベース)
2670mm
【車重】
1110~1295kg
(搭載エンジン)
L18型 1800cc 直4 OHC シングルキャブ105ps/15.0kgm
L20型 2000cc 直6 OHC シングルキャブ115ps/16.5kgm
L20E型 2000cc 直6 OHC EGI 130ps/17.0kgm
L28型 2800cc 直6 OHC シングルキャブ 140ps/22.5kgm
(ミッション)
4速MT/5速MT/3速AT
(脚廻り)
Frストラット/Rr4リンクリジットまたはセミトレーリングアーム独立
(駆動方式)
FR
(価格)
1,089,000円(セダン1800DX)~1,976,000円(4HT2800SGL)

~ルーチェ(レガート)~
※以下従来型LA2系との混同を避ける意味で「レガート」と記載します。

(ボディ)
4ドアセダン/4ドアHT
(バリエーション)
セダン1800:カスタムスペシャル
セダン2000:カスタム/スーパーカスタム
セダンRE12A:カスタムスペシャル/カスタム/スーパーカスタム
セダンRE13B;リミデット(LTD)
HT2000:カスタム/スーパーカスタム
HT RE12A:カスタムスペシャル/カスタム/スーパーカスタム
HT RE13B;リミデット(LTD)
(型式)
1800:マツダC-LA4VS型
2000:マツダC-LA4MS型
RE12A:マツダC-LA42S型
RE13B:マツダC-LA43S型
(サイズ)
全長4575mm(LTD4625mm)全幅1690mm全高1385~1410mm
(ホイールベース)
2610mm
【車重】
1105~1225kg
(搭載エンジン)
VC型 1800cc 直4 OHC シングルキャブ100ps/15.2kgm
MA型 2000cc 直4 OHC シングルキャブ110ps/17.0kgm
12A型 573×2cc 2ローター シングルキャブ 125ps/16.5kgm
13B型 654×2cc 2ローター シングルキャブ 135ps/19.0kgm
(ミッション)
5速MT/3速AT
(脚廻り)
Frストラット/Rr5リンクリジット
(駆動方式)
FR
(価格)
996,000円(セダン1800カスタムスペシャル)~1,980,000円(HT RE LTD)


以上が両車の主要な内容となります、ではここから各項目別にローレルvsルーチェレガートを見てみたいと思います。

~バリェーション対決!~

バリェーションでは基本ローレルが3種(DXorカスタム、GL、SGL)レガートが4種(カスタムスペシャル、カスタム、スーパーカスタム、LTD)となりそれぞれこれに搭載エンジンとボディを組み合わせワイドバリェーションとしています。

ローレルは廉価版を1800としセダンがDX、2/4HTがカスタムを設定しこれの上位となるGLは1800~2000の6気筒キャブ及びEGIに設定、上級SGLは6気筒2000キャブ/EGI及び2800に設定、ボディバリェーションは初代から引き継ぐセダンに2HT、そして前述の通り230から新設された4HTとなっています。

↓ローレル、4HT以外のボディはセダンと2HT(㊤77y2HT1800GL㊦77yセダン1800GL)


レガートの場合はセダンのみ1800カスタムスペシャルを廉価版、HTは2000カスタムが最廉価、最上級LTDは13B専用でセダン/HTの両種、これ以外のグレードを2000~12A、セダン/HTに設定しています。
レガートはセダンと4HTのみ(このためレガートでは4HTも単に「HT」と表記)ですがこれは2HTが従来型ルーチェLA2系に設定されている点と75yに2ドアクーペのCD系コスモもデビューしていたためレガートに2ドアモデルは設定不要との判断があったものと推測しますし当時、2HTの需要低下が見られた時期でもあり「2HTが欲しい方は従来型ルーチェをどうぞ!」という感じだったでしょう、事実うちの親が冷やかしで当時レガートを見に行った時のマツダのセールス氏、そのように答えていた記憶があります^_^;

↓レガートのボディは4HT以外はセダンのみの設定(77yセダン1800カスタムスペシャル)


両車とも廉価~最上級では同じクルマながら約100万円の差がありこの数字が示すようにエンジンやボディ差はもちろんですが装備群にも大差があり同一ネーミングながらも大衆車並みのショボさからVIPカー並のハイソ仕様まで取り揃える(価格的にもカローラクラス~クラウンクラスでした)のはこの時期の国産上位モデルの特徴でして特に廉価版はタクシー仕様も考慮に入れこのような施策を各社、このクラスでは行っていました。
現在はコンフォートやセドリック営業用等、タクシー専用モデルが存在するため同じ車で100万の開きがあるというのは滅多にありませんがこの時代はこれも常識だった訳です…。

~スタイリング&エクステリア対決!~

ますはローレル…

比較的人気の高かった先代のイメージを消し70年代スタイリングから脱却を図り先代に較べグラスエリアを拡大、ボディラインは直線的でクリーンなスタイルを採っています。
セダンはオーソドックスなシャキッとしたノッチバック、HTは2/4ともセミファストバック形式でRrウィンドゥ部分に遊び心を見せており角を大きくRさせお洒落さをアピール!

↓2/4HTはRrウィンドゥにお洒落さを演出!(77y4HT2000SGL-E)


全体的にこのクラスを選ぶ日本人好みのロングノーズ、ロングデッキで構成されハイオーナーカー/高級車らしく四隅をピーンと張ったデザイン、この時代ですからサイズの秩序は守られており長さ、横幅は限りなくセドグロに近いながら僅かに小さく下級のスカイライン、ブルーバードよりは当然大きくなっています。

Frマスクは彫の深い高級感を演出する二分割のバーチカルマスク、ライトは流行に乗らずに丸目4灯でした。
テールは個性的だった先代のアメリカンな印象は影を潜め高級車らしく落ち着いた造形、最上級の2800SGLのみ木目のガーニッシュが奢られ高級感を増しています。

ボディデザインは先代にあった特徴的なサイドのラインが消えスポーティで派手な部分はなくなり個人的感想としては大人しいイメージに変更、素っ気ない印象すらするイメージですが良く言えば大人に、ジェントルになりながらも悪く言えば何の特徴もないおもしろくもおかしくもない?デザインって感じです。
但し2HTに関しては一見しては4ライトながらルーバーの奥にオペラウィンドウが隠れる6ライト方式とされ3ボディの中では性格上遊び心が与えられています。
尚、おもしろくもないデザインなんて言いましたがこれが故に先代のウィークポイントだった後方&側方視界の悪さは改善され室内は明るい印象になっていました。
それでも2/4HTはセミファストバック形式の為、クォータピラーが太く視界晴れ晴れ!って程ではなかったですが先代C130の後方視界、その時代の日産2ドアモデル全てに当てはまりますが“穴グラ”でしたのでC130を知る者にとってはかなりの改善に映りました(笑)

続いてレガート…

サイズを見て解るように幅は5ナンバー枠いっぱいにフルサイズ化、長さもクラウンなどよりは短いながらもローレルやマークⅡよりは長く威風堂々といった感じでしょうか?LTDのみ前後オーバーライダーでより全長は長くなっています。
ただ、W/B(ホイールベース)が長さに対して若干短い印象、レガートより全長が短いローレルよりW/Bが短いですし…。
このため前後オーバーハングが異様に長く感じスタイリングにどことなくアンバランスな印象、実際取りまわしでもこの辺が障害になったりと。
W/Bが短い=小回りが利くと言うのが利点ですが長い前後のオーバーハングが仇となりW/Bの長いローレルより取りまわしは悪くこの部分ではセドグロ並に神経遣ったかもしれません…

スタイリングはセダンもHTもオーソドックスなノッチバック、HTがややRrウィンドゥが寝ておりデザイン上でのスポーティ感の向上に訴求しています。
セダンは何の変哲もない4ライトサルーンでこれといった特徴もない代り嫌味もなし、4HTに関しては74yにピラードHTとして先発したMS90系クラウン4HTにウリ二つと言っていいでしょう、太いセンターピラーを強調したそのデザインにマツダのオリジナリティは感じずデビュー時は「クラウンのパクリだ!」と思った方は多いのではないかと推測します(汗)

しかしレガートの本領はスタイルよりもそのアクの強い顔にあったと言っても過言ではないでしょう!
角目4灯を縦配置とし大柄なグリルをドーンと据えたそのマスクは非常に個性的かつ印象的で好き嫌いの分かれる造形、個人的にはワタクシはあまり好感を持てませんでしたねー、怪獣みたいな顔?って感じが苦手で(汗)

↓レガートの最大の特徴である縦角目4灯とクラウン譲りの?ピラードHT


ただこの顔、見慣れると不思議に違和感なくなり少なくとも現代の車のように対向で走ってきても「?…何のクルマ?」って事は絶対なく間違いなくルーチェレガートと一発で解るインパクト、今になれば偉大に思います。

これに較べてRrは非常に頼りないというかショボイと言うか…大きな車幅に対して可愛らしいテールランプがいかにもアンバランスで安っぽくてこれは如何なものか?と思いました、テールに関してはローレルやマークⅡ、下手すれば下級のコロナやブル、同じマツダのカペラの敵でもなかった印象でよほど従来型LA2系の方が高級感かつ個性的だったと個人的主観ながら未だに強く思っています。

↓テール、ショボすぎませんか?(77yセダンLTD)



(後編に続く)
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Posted at 2017/08/13 15:19:33

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