
【セドリック製廃記念!?】も今夜が最終です、画像と拙い解説でしたがセドリック(グロリア)の歴史のほんの一部でも理解でき楽しんで頂けたら光栄と思いながら締めさせて頂きますネ~!
てな訳で最終夜は御想像の通りY31型7/8代目(セド/グロ)のご紹介です。
あっ、Y32以降はまだまだ普通に走ってますし流通も底値ながらまだまだ量が多いので“珍車”の定義にはまだ当てはまらないと判断、これにてひとまずセドグロは打ち切りますので…
ある意味?Y31は最終型セドリック(セダン)となります、何せ現行営業用セドリックセダンは御承知の通りこのY31型セダンがベースですので…
この企画、最後を華々しく飾りたく今回は2台の出品を見つけましたんでそれぞれご紹介します。
珍400『平成3年(1991)グロリア4HT2000グランツーリスモ』!!
珍399『昭和62年(1987)セドリック4HT2000ブロアム』!!
Y31、個人的にこれは憧れたクルマの1台でした~!
前にも触れたように230に次ぐセドリックでは好きなモデル、グロリアですと縦グロ→230→Y31って感じでしょうか。
230もそうですがY31にしてもセドグロで好成績を残したモデルって宿敵クラウンの呪縛から逃れたモデルって感じしませんか?
近未来を先取りし過ぎてコケたS60/70くじらクラウンに対して高級車の王道を驀進した230、長年のクラウン神話にモノ言わせて“いつかはクラウン”のコピーを大々的に行い伝統のいい意味でも悪い意味でも日本人好みの高級車象を貫いたS120/130クラウンに対し日本的チープな高級車造りをやめヨーロッパ調のシックでセンスの良さ、スポーティさを追求したY31型、これ以外のクラウンvsセドグロ(グロリアは230以降)は大体同じような路線、味付けって感じでパターン的には常にTOPをリードするクラウンを意識したセドグロはよりそれを意識、必要以上の装飾や派手な見た目の出で立ちで成金的な落ち着きのなさからどうしてもクラウンを超える評価を得られませんでしたが230やY31はセドグロ独自の個性を持ちファンも事実ファンも多かった…。
Y31は80年代後半、トヨタにシュアを目に見えて奪われ始めた日産の新たなクルマ造り=901運動の一環で産まれたモデル、それまでサスもシートフワフワであれば良し、応接間のような派手派手なシート、プアなハンドリング、キンキラキンの過剰装飾が高級車の姿としていたセドグロを見つめ直し高級車であってもシッカリとシャープなステアリングやサス特性を与え装飾もヨーロッパの高級車がそうであったようにキンキラでなくシックで大人のイメージでまとめかつ格調も失わない見事なクルマ造りを成功させ実際これに初めて乗った時などは高級車の概念を変える素晴らしい出来映えに目を見張りました(+o+)
数種のY31を経験、勿論乗って最高に楽しいのは中身はスカイラインなどと同等なスポーツ度を満足させるグランツですが標準グレードのカスタムやクラシックなどでも当時のクラウンの古典的味わいとは異なり特にハンドリングはシャープでこの類のクルマで多かった退屈なドライブ感覚ではなくあえて後席ではなくドライバーズシートに座りたくなる、そんな素晴しさがあったと感じます。
もちろんインテリアの仕上げ、材質にはまだまだクラウンの質感に勝てない部分もありましたし走行性能や使い易さにツメの甘さもありましたしね、あえてスポーティ路線を採っていたので年配者、特にY30までのセドグロオーナーには決して高評価ではなかったですがそこに後追加にシーマ(当時はセドグロシーマ)でその課題を克服し“シーマ現象”まで産み出しましたからね、当時の日産、バブル期でもありましたが本気で真剣にクラウンと違う高級車造りをし従来型と決別した潔さは非常に評価できました!
てかまたまた前置き長げーし!!と言われちゃいますからこの辺で出品車を…
まずは①のY31では大人気だった定番に4HTグランツ!
“グランツーリスモ”という本来“GT”と表記するグレード名は既に70年代にマツダルーチェが名乗っていますが大メーカーの重要車種、しかも高級車のセドグロがこれを名乗るグレードを設定した点は当時かなりの衝撃でしたよね?御同輩!
グランツはそのスポーティな出で立ちと走りでセドグロの代表でありTOPグレードとして330よりイメージ化していた“ブロアム”をも上回る人気で往時はブロアムよりも見かけ現在でも大切にメンテされたピカピカの個体を時折見かけたりします。
どれも画一的になった現在の高級車に較べてもその独特なオーラは今も魅力的、特にワタクシなどは高級車も好きながら乗り味に?を持っていた偏屈なのでこのグランツはツボでしたねー(^^ゞ
↓内外C、総合3.5は20年超えとしては立派!
出品のグランツ、OIL漏れやパンク、錆などはありますが結構イイ状態でメンテ次第ではまだまだ現役で充分イケますね、部品取りとか勿体無いレベルでしょう。
↓インパネ&内装もCレベルながらかなり綺麗!画像だけならBでもおかしくない気がします!
グランツ人気、今ではレースゲームの定番であるPSのグランツーリスモにまで波及した元祖がこれだとも思われますし現役→中古になってもその勢いは衰えるどころか新車では購入できなかった若年層により中古車価格は一時高騰、中高年のシーマと若年層へのグランツ人気はさすがのクラウン(S130/140型)も慌てさせグランツ対策にアリスト、シーマ対策にマジェスタをトヨタも用意、華やかなバブルを彩りました~。
Y31は4HTが87~91年、セダンが冒頭で触れたように幾度の改良とMCを繰り返し27年現役を務めつい先日遂に製廃が発表されています。
次期Y32以降は実質セドリックは4HTがメイン、2004年に後続フーガデビュー後はセダンのみが主にハイヤー、タクシー専用車種となって永年生きて来たのは承知の事実、Y32以降は代を追うにつれ再びクラウン寄りのコンセプトに戻っていった感もあり230を除き一番セドグロが華やかなモデルだったと思います。
現車は89yMCされた後期型、前期で高人気、高評価を得ていたので外観的手直しは最小限でテールが前期と後期で一番見分けやすいものでした。
個人的には前期意匠も後期意匠もどちらも好きなデザイン、四隅を張りロングノーズにロングデッキ、低い車高に6ライト基本の明るいグラスエリア、直線貴重ながら90年代らしボディの各部の角を丸めてセンス良い処理したスタイリングは今見ても美しいですね~。
↓シーマ同様にこの尻をグンと下げて加速してゆく姿はカッコ良かったです!
↓テンバータイヤはマイナスイメージですがボディはしっかりしていますね!
この出品は神奈川、落札額二桁を少し出た位ですのでまだプレミアは入っていません、動物毛の痕跡がかなり金額を下げた要因かと思いますが意外に安値ですしこの金額ならかなりソソられる、そんなY31グランツでした。
さて、それでは399のY31ですがこれも往時はそれなりに見かけたブロアム!
かつて330時代には高級車好きを唸らせたブロアムもY30で追加された上級モデルもすっかり浸透(VIP)ただのブロアムはマークⅡグランデの如くセドグロではポピュラーなモデルとなっておりましたがその分、グランツの過激さを嫌う年配層には支持され特に現車のワインレッドのブロアムはよく見かけた印象があります。
↓こちらは外装D内装C全体3評価なので年式からするといい部類!
この会場も室内画像はなし、外観の写真でもあまりシャッキっとした印象は得られない感じながら87年初期型としてはいい状態で残っていますね。
グランツの項で下記忘れましたがY31はエンジン、基本Y30から継承のV6がメイン、これの2LであるVG20E、VG20DET、3LのVG30EとVG30ET、そして縦6となるRB20P(営業用)にDeのRD28という布陣(デビュー時)Y30ご紹介時に記載したようにVG系はV6のスムーズさ等メーカーが謳う程の静粛性は感じませんでしたがセドグロで初めて搭載されたDOHCのVG20DETはツインカムターボの迫力を充分に味わえトヨタの1G-G系エンジンを上回る太いトルク特性と瞬発力は魅力でした。
↓色的に退色しやすく神経質なメンテが要求されますがまだクリアも残り要再生にはなっていませんね!
↓グランツのバンパー一体Frスポイラーではない分迫力は失せますが柔和で気品を感じるブロアムの顔も好きでした!
こちらは東北は福島からの出品、落札は0円スタートという屈辱のポンコツ処理?的コーナーですので解体価格+αという低額ですが無事落札、海外行きかもしれませんが頑強なVGエンジンで11万㎞という距離はまだまだ現役を続行してくれることでしょう…
以上のようにトリらしく2台のY31をご紹介しましたがY31も数年前に較べ流通の場で現れるのも珍しい部類になってきました!
まだプレミアレベルにはなっておらずY32と並んで今が底って感じですのでマニアの方、今が狙い目かも?
但しセダンに関してはY31の場合、警察マニアさんも多いですしね、今回の製廃のニューズも影響して今後相場の値上がりも多分おきるでしょうね~。
まっ、どの道Y31狙いの方は今でしょ(古っ…笑)