
偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!
今回はいい加減古くなり街角からも消えつつありながらも我がGure2号機としてまだまだ(?)活躍中の89/1に発売された6代目となる『H21A/V・H22A/V・H26A/V・H27A/V型ミニカ』を取り上げます。
先代、5代目H10系がそれまでの軽乗用の常識を破る車室の広さで好評を得ていた点を尊重、6代目でも横置き+FF及びフルタイム4駆とトールボーイスタイルを継承しますが世はまさにバブル絶頂期でもありミニカに限らず当時は車格以上の豪華さ、装備、品質が与えられた頃でH20系も“バブリーミニカ”として分不相応なグレードが存在しておりました。
スタイリングは先記のように先代のトールボーイスタイルを継承しますが先代のペキペキした直線一辺倒のボディに随所柔らかい丸味が付けられ87年に登場し人気/注目を得ていた上級E30系ギャラン/エテルナの“うねりのフォルム”をそのまま軽のサイズに縮小したような出で立ちとなり特にサイドの波打つプレスラインやRrウィンドゥ、テールランプ部に付けられたアールがE30系を彷彿させられ以前みんカラブログにもあげたように個人的には勝手に親子と呼んでおります(^^;)
↓Rrからの眺めは誰が何と言おうと“親子”(Gure 1号機/2号機)
先代でも上級E10系ギャランΣ/エテルナΣのスタイリングアイディンティを採用していましたがこの時期、ミラージュもランサーもデリカもパジェロも、そしてギャランもミニカもどれを取っても“三菱車”をいい意味で主張するデザインであり個人的には一番この時期のモデルが好きです!
ギャランでは武骨で勇ましいイメージだった“うねりのライン”は軽のミニカではキュートな丸味を印象付け、当時はまだまだ主要ユーザーだった女性にも大好評!
キャラクターには当時『あぶない刑事』では男性に、各ドラマでは女性に人気だったバブリー時代の“トレンディ女優”の浅野温子を起用、女性にも支持が高かったこのイメキャラは成功し先代H10系末期の88yが2万7000台弱の登録台数だったところ一気にH20系発売の89yには7万7000台弱まで販売を引き上げています。
普及タイプと高級/スポーツ系の二つの顔を持ち普及版は可愛らしくキュートな表情、スポーツ系はいかつい出で立ちでH20系のスタイリングには不釣り合いな“強面”だった感じがします。
テールはRrバンパー上端まで開くテールゲートにギャランやディアマンテ風味のテールランプを採用し高級かつスポーティなイメージでした。
↓トレンディ女優の浅野温子がキャラを勤めた“トレンディ”なH20系ミニカ!!
もちろんイメージだけではなく造りは至ってマジメで軽ボンネットタイプでは最大寸法を誇る車室、新開発で市販では国内初となる5バルブDOHCエンジン(当初はDANGANNのみ)等が話題を呼びました!!
中でもギャランVR-4のミニ版的存在となるシリーズ最高峰の『DANGAN(ダンガン)』は“弾丸”をイメージさせるミニカのやんちゃモデル、先代で常にアルト・ワークスやミラ・TR-XXの後塵を仰いできたミニカ渾身のスポーツモデルであり550CC 3気筒DOHC 5(15)バルブ+I/C(インタークーラー)ターボで軽自主規制いっぱいの64psを発生、三菱のお得意で世界初のHCU式フルタイム4WDモデルもラインナップ(89/8~)されており先代までは機能もパワーもライバルに追い付けなく地団駄踏んで悔しがった三菱ファンはもちろん、ハイパワーミニ指向のユーザーにも高い注目をもって迎えられていました!
エポックメーキングな5バルブDOHC+I/Cターボが人気を博した『DANGAN』
(前期ZZ-4=89/8以降 タイトルは前期バン・DANGANN-ZZ㊤とセダン・XPm)
DANGANは考えられるスポーツ装備はほぼ身に付けられ3気筒からなる排気管はテールエンドのデューザーまでも3つの排気口を設けると言う凝りぶり!しかもピラーに存在するラジオアンテナですらエアロパーツでカバーされるという徹底ぶりには正直、当時は「そこまでやらんでも…笑」って感じでしたが今の時代の楽しさが皆無となってしまった軽自動車、遊び心がまだまだ健在でいい時代だったなー と。。。
尚、当時の三菱(上級車)はタイプ別に3~5つの基本グレードを設定するのがMyブームでありH20系でもそれに準じ普及版ベーシック系/女性向けモデル/エアコン標準装備の『P』=高級系/4WDの『F』系/DANGAN=スポーツイケイケ系に区別、それぞれのタイプ別に内/外装の意匠を変え更にその中で細分化されたラインナップを持ちバブルならではの贅沢で夢のあるユーザーチョイスを可能としていました。
また、5ナンバーと4ナンバーが設定されていたのは従来通りながら81y以来名乗った4ナンバー専用のネーミング『エコノ』は廃止されどちらも『ミニカ』に統一、5ナンバーは『セダン』、4ナンバーは『バン』と呼ばれる事となっています。
それではH20系の車輛概要です。
(サイズ)
全長3195全幅1395高1465/1515(2WD/4WD) (以上mm)
(車重)
650kg=XG
(定員)
2名(バン2シーターのみ)/4名
(エンジン)
3G81型水冷直3 2バルブOHC 550cc シングルキャブ30ps→バン/32ps→セダン
3G81型水冷直3 5バルブDOHC 550cc ECI I/Cターボ64ps
(駆動)
FF/フルタイム4WD
(ミッション)
4速MT/5速MT/3速AT
(脚回り)
Frストラット式独立懸架/Rr3リンク(2WD)5リンク(4WD)
(ボディ)
5ドアHB(乗用5ナンバー)/1:2ドアバン・3ドアバン(商用4ナンバー)
(バリェーション)
バン2WD (型式H21V):2シーター/M/S/レタス/Pg/DANGAN-ZZ
バン4WD (型式H26V):S-4/F-4
セダン2WD(型式H21A):M/XM/XPm/XL/XG
セダン4WD(型式H26A):XF-4
上記のようにサイズは自由の効く高さのみが拡大、先代でも充分驚いた室内空間はより高さが増し身長174のワタクシが座っても拳3個でもまだ余る程の広さ!高さ(ヘッドスペース)だけを見ればもはや当時の規格でも“ボンネット付き軽”の概念ではなかったのがまた驚きでしたネ~…。
インパネもこれまたギャランのイメージが強く大型のメーター(メーターフード)にトレイ形状のダッシュはE30系ギャランそのもので2段式タイプの視認性に優れミニカ独自の円形の空調吹き出し口など洒落っ気も充分、どうしてもタイト気味になる足元に気を配り引き出し式のグローブBOXやセミセンターコンソールを採用していました。
見切りのいいインパネ&十二分なヘッドスペースを誇る室内
もちろんミニカ伝統のH/B+可倒式シートは健在でより広がったヘッドスペースと相まって広大なラゲッジスペース確保も可能、商用専用の2シーターでは軽箱バンに迫る積載スペースを確保していました!
搭載エンジンは普及版は従来型3G81(セダン32ps/バン30ps)をキャリーオーバーして搭載しますが注目なのは上でも述べた新開発5バルブDOHCエンジン!
ワタクシの現在の2号機は後年追加されたNA版ですが当時はダンガンのI/C付きしかなくこれに初めて乗った時はワークス、TR-XXでも感じた【危険】さを覚えた程です。
5バルブとしてのフィーリングは良くできた2バルブOHC/DOHCや4バルブのDOHCと比較して特別“これだ!”というのはなくむしろライバルに遅れようやく電子燃料噴射(ECI)となり確実な燃料供給と圧倒的なターボパワーに5バルブならではの味は掻き消された感じで後年のNA仕様で高回転時の吹け上がりの鋭さとサウンド、そして嫌でもOIL管理に神経質にならざるを得ない事が改めて印象付けられた感じです。
18年落ちで7万近く走った我が2号機、現代のリッターカーには勝る加速をし必死になれば軽ターボにもそれほど置いていかれない実力はやはり5バルブのおかげ?かなと思います、同時に燃費も軽離れしてしまうのは言うまでもありませんが(汗)
↓64psを誇った名機?迷機?5バルブDOHC-ECI I/C付きターボの3G81型エンジン!
これらエンジンに組み合わされるのは4/5速MTと先代で軽初の3速化したAT!!
ATやパワステという現代でイージードライブに必需とされる装備がこの頃既に広い車種に設定されていますがラック&ピニオンのステアリングフィールはアシストなしの感覚の方が重くもなく軽過ぎずで個人的には好きですねー、H20系のパワステは電動ですのでイマイチ感覚が相に合わず特にハードな走りをするとステアリングが1歩遅れる感じが好きになれません、もっともこのクルマでそんなハード走りするのが間違いかもしれませんが。(DANGANを除く)
尚、ブレーキも増えた車重に対応し廉価モデルを除きほぼ大型マスターバック付のディスクブレーキを採用しています。
↓大幅に設定が増えた3速オートマッチック!
↓ブレーキも強化!!
脚廻りは基本、旧型を継承し4WDは後輪を5リンクとしています。
脚は先代同様適度な堅さを持ちながらしなやかさも得られる軽としては上品な乗り心地の部類だと思いますが初期のDANGANはFFという点もありとても安心して飛ばせる代物ではなく強化は必須でした、DANGANに4WDモデルが追加以後足も見直されされたりして後期型でようやく安全?なレベルになってはいましたが初期モデルは完全にパワーに負けワークス/TR-XX以上に不安を感じたのを憶えています…
ボディは従来通りの2BOXですが常識的な5ドア/3ドアに加え変則的な1:2ドアというモデルがラインナップ、これは後年の派生車種である『H30系ミニカ・トッポ』でメジャーになりますが女性向けグレードの『レタス』として当初からラインナップ、左側のみを乗降性に優れた2ドア(前後ドア)とし右側は大型化した1ドア(と言っても右は3ドアのものを、左は5ドアのものを装着しただけですが…)というモノ。
1:2ドアはレタス専用ボディでこれは三菱/西友が特に小さい子供を持つ女性ユーザーのライフスタイルを参考に共同開発したのは有名な話です!
レタスは当初は売れ線だった4ナンバーモデルでしたが先代H10の項で記載した通り消費税導入→物品税廃止による5ナンバー有利を見越して登場後すぐに(89/5~)5ナンバーとなる『セダン・レタス』に変更され女性ユーザーに一早く使い易さをアピールしていました。
当初のバリエーションは上記の通りですが上級セダンXL/XGには軽では異例の後席ヘッドレストが奢られ最上級のセダンXGとバンPg(DANGANはスポーツ最上級として別枠)はフルトリムの内装と簡易式パワーシートまで装備するバブリーさ!
パワーシートはスライドのみでリクライニングは手動ながらスライドにはメモリー機能まで搭載した2L級普通車ですらまだ考えられない装備がなされ当時は目がテンでした、何もそこまでやらんでも~って感じの過剰装備そのものですね~、このような“バブル装備”により価格も全部入れたら軽く100万オーバーとなりもはや軽自動車の範疇を超えた!!と言っても過言ではなかったでしょう。。。
↓高級車顔負けのXG/Pgに採用された“パワーシート”
それではモデル改歴に移りますがH10系同様に女性への軽人気とバブル期の為やたら限定モデル、特別仕様が多く重要モデル以外は詳細を省いている場合もありますのでどうぞご了承願います(^_^;)
(89/5)
4ナンバーのみだった『レタス』を5ナンバーの『セダン・レタス』に変更(既出)
↓セダン・レタス(89/5~の前期型)
また同時に4ナンバー専用ボディだった3ドアにも5ナンバーセダンを追加設定しこれによりセダンシリーズは既存の『5ドアセダン』に加え『1:2セダン』、『3ドアセダン』と拡充します。
↓89/5~新設された『3HBセダン』(XPg)
そして搭載エンジンに新たなチューンとなる3G81型水冷直3 5バルブDOHC 550cc ECI 46psが新設されました。
これは従来のDANGAN-ZZ用の3G81 DOHC+I/CターボをNA化したものでミニカ上級と拡充したDANGANシリーズに搭載、5バルブエンジンの普及版とされています!
(89/8)
消費税導入を睨みセダンシリーズの拡充とDANGANの乗用5ナンバー化が施されDANGANもこれまでのモノグレードから4WDモデル(ZZ-4/Ri-4)、NAモデル(Ri-4/Si)とバリェーション化がなせれます。
これによりグレード編成、グレード呼称が大幅に見直されており新ラインナップは下記となります。
(3ドアバン)
2シーター/S/Pe/Pf/Pg=H21V・3G81 30ps
(同4WD )
S-4/F-4=H26V・3G81 30ps
(1:2ドアセダン)
レタス=H21A・3G81 32ps
(3ドアセダン)
Pe/XPe/XPf/XPg=H21A・3G81 32ps
(同)
DANGAN Si=H21A・3G81 5バルブ46ps
(同)
DANGAN ZZ=H21A・3G81 5バルブI/Cターボ64ps
(同4WD)
DANGAN Ri-4=H26A・3G81 5バルブ46ps
(同4WD)
DANGAN ZZ-4=H26A・3G81 5バルブI/Cターボ64ps
(5ドアセダン))
XS/XPf/XPl/XPg=H21A・3G81 32ps
(同)
XFi=H21A・3G81 5バルブ46ps
(同4WD)
XF-4=H26A・3G81 5バルブ46ps
尚、この時から先代H11V時代から業務用として受注生産に近かった特殊モデルである『ウォークスルーバン』を正式なカタログモデル化しラインナップに加えられます。
これはシャーシ、ノーズ部はミニカそのものながら運転席~荷台を拡大した“変わり種”で当時ミラやアルトもラインナップし小口配達や移動販売車等に活躍しました!
↓89/8~正式モデルとなった『ウォークスルーバン』
(89/10)
3ドアセダンにお買い得モデルの『ライラ』『μf』を追加設定。
ライラには32psエンジンを搭載し贅沢装備を省き598,000円(4MT)という低価格を実現した限定車扱いのモデル、一方のμfはカタログモデルでありパワーアシスト類を装備し高級グレードのXPgに準じた外装、装備が施されながら3G81 5バルブDOHCをそのままにECIをキャブレターに変更(出力を38psにデチューン)しDOHCの高性能と低価格を実現し750,000円(4MT)812,000円(3AT)となっていました。
↓ECI→キャブレターとされ38psにデチューンした3G81 DOHC5バルブエンジンをμfに搭載
※(90/2)
軽自動車規格、二度目の改正がなされ従来の幅1400mm/長さ3200mm、排気量550ccという規格値が幅はそのままに長さは3300㎜以内、排気量660ccと枠が拡大されました。
(90/3)
DANGAN ZZ、同ZZ-4(ターボモデル)を除いて新規格対応モデルとなります。
エンジンは3G81型の基本はそのままに100ccスケールアップ、660ccとなった3G83型に換装されOHC版が40ps(バン/セダン出力共通化)、DOHC5バルブキャブ仕様が46ps、同ECIが52psとなっています。
ボディはFrバンパーを+30mm大型化、Rrはボディ部を拡大しRrオーバーハングを+70mm延長しています。
この時にFrグリルの意匠変更(MC)が行われ中期型となっています。
↓90/3~新規格に準じボディ/排気量拡大がなされMCされた中期型(660 1;2セダンレタス)
新規格は横幅は従来のままのため室内の広がりは後部ラゲッジルームの拡大のみで実質空間は変わらず新鮮味はありませんでしたが100ccスケールアップの3G83、特にアンダーパワーのOHCキャブバーションではトルクフルな印象が顕著でECIや後の同ターボ660版では差が感じられなかった低速トルクの余裕感、特にパワー不足が特に感じられたATモデルで劇的な走りの違いを感じました。
550時代の30/32ps、トルク4.2kgmからpsで約10ps、トルクでたかが1kgmのアップながらその差は歴然で登坂やAC使用時に余裕が産まれた感じでした。
スタイリング的にも特にRrの拡大されたオーバーハングが堂々とした印象となりどことなく660ccになってから頼もしいイメージになった気がします、下手すればRrのみの拡大ですと間延びして取って付けたような印象になる事が多い手法ですが非常にうまくまとめた一部拡大だったと思います。
尚、660cc化され型式を2WDバンがH22V、同4WDがH27V、2WDセダンがH22A、4WDセダンがH27Aに変更されています。
そしてこの時同時に派生車種となる非常に個性的かつ新しい提案である『トッポ』が追加されます!
トッポはウォークスルーバンをヒントにしたファミリーユース向けに開発された当時としては“変わり種”的ワゴンで今から見れば現在の軽乗用の主流であるハイト系のベースを造ったモデルと言えるでしょう…
ウォークスルー同様、ミニカのノーズとシャーシはそのままに運転席~後部ラゲッジルームを新設計したものでこれでもか!と思えるほど天井を上げノーマルのミニカが1465~1515mmだったのに対し1695~1745mmと実に200mm以上の背高モデル、元々のミニカがトールボイーイスタイルでしたのでさほど違和感はないものの出た当初は「何じゃこりゃ!?チョロQの実車版!?」ってな感じでした。
窓面積が大きくこれ夏場エアコン容量不足なんじゃね?とか冬場寒~ぃだろーなー など余計な心配したりして(笑)
リアゲート(Rrドア)が通常の上ヒンジ式ではなく右ヒンジで左から開閉させたり高い天井を活かし運転席/助手席頭上に大容量の物入れを設置したりレタスからヒントを得たのか左サイドドアをRrへの乗降性を考慮して大型化、右は開閉角度を抑えるため短くするなど数々の工夫がなされており三菱の良心が垣間見れました~!
↓ヘンテコ感アリアリながら楽しいカーライフが送れそう!と注目された『ミニカ・トッポ』
個性だけではなく使い易さも徹底追及しRrドアは横開き式!(セダンQ2)
『トッポ』の由来は文献によればイタリア語でネズミ、そして日本語の背高ノッポをもじって名付けられたとの事、ネズミよりは“背高ノッポ”が出で立ちからしっくりくる、そんな感じですネ。
とにかくトッポは軽とは思えない広大な室内空間がビックリで現代のハイト系のように当初からハイトとして専用設計されていないが故に殆ど空気を運んでるような感じながらベースが従来型のため重心が低く見た目から不安定な走行を想像しましたが驚くほどしっかり地に足が付いてる感じで後年のワゴンRやムーブに較べても横風に影響される度合いも少なくノーマルのミニカとほぼ遜色ない走りが得られました。
ユニークなスタイルはきっとウケ狙いもあったのでしょう、見事に新しモノが好きな層のハートを掴み一時はベースのミニカを上回る人気を得て結構見かけたモノです。
競合車種が発売時はなく元祖ハイト系として販売も好調、後にアルトハッスルなどライバルは現れますが93yのワゴンR発売までは唯我独尊の状態でした!
ただでさえ高い天井はハイルーフのため子供なら楽に室内で立てるというのもウケたのでしょう、若いお母さんが小さい子供を乗せて走る姿、今でもたまに見かけます…。
↓広大なるヘッドスペースはもはや軽自動車ではありません!!
トッポも商用4ナンバー登録モデルと乗用5ナンバーが用意され前者を『トッポ・バン』後者を『トッポ・セダン』としています。
セダンは上記のようにファミリー層に、バンは花屋さんとか箱バン並の積載スペースから意外と大工さんとか室内装飾業者なんかが愛用していた記憶も…
↓4ナンバー商業登録もラインナップ(バンU2-4)
トッポに搭載されるエンジンはベースのミニカから3G83のOHCキャブと5バルブDOHCキャブを採用、バリェーションの性格で分けて搭載、設定は下記の通りです。
(トッポ・バン=H22V)
C/B/U/U2=3G83 OHC40ps搭載
(同4WD=H27V)
U2-4=3G83 OHC40ps搭載
(トッポ・セダン=H22A)
Q/Q2=3G83 DOHC5バルブキャブレター46ps搭載
(同4WD=H27A)
Q2-4=3G83 DOHC5バルブキャブレター46ps搭載
それではミニカのモデル改歴に戻りますがココからはトッポも含めた改歴をご紹介してゆきます。
(90/8)
旧規格、550ccのままであった『DANGAN ZZ』『DANGAN ZZ-4』も新規格化、Rrボディ延長とFrバンパー大型化及び排気量660ccへのアップが行われます。(出力変更なし)
先にMCしたDANGAN、NAモデル(Si/Ri-4)に準じた意匠変更も行われています、左右非対象のいかつい顔付はCD5A型ランサーGSR風のいささかジェントルな顔付きになりました!
↓中期型『DANGAN ZZ』
(90/10)
トッポ・セダンに特別限定として『Q坊』設定。
(90/11)
トッポセダン、『マーブル』追加設定。
(91/1)
ミニカ、3/5ドア両セダンに『ライラ』及び3ドアセダンに『μX』追加設定。
(91/3)
トッポ・バンに特装車扱いとなる『フラワーエクスプレス』追加設定。
(91/5)
ミニカ5ドアセダン『μL』『XPe』『XS-4』、3/5ドアセダン『ライラ(限定)』、3ドアセダン『μX』バン『Pf』を追加設定、DANGAN ZZにこれまで5MTのみのラインナップだったところに3ATモデルを設定します。
また、トッポに最上級でフル装備となる『Q3』を設定しています。
↓91/5に追加されたトッポ最上級の『Q3』
(91/8)
トッポ・セダンに限定車として『Q坊』を再度設定。
(91/10)
ミニカセダンに限定車として『ライラⅡ』、トッポ・バンに特装車扱いの『クリーニング仕様』追加設定。
(92/1)
ミニカ/トッポともにMCが行われ後期型となります。
主な変更はFrフェイスリフトと安全対策、新デザインのFrフェイスは廉価版/普及モデルとラグジュアリー/スポーツ系の二つの顔は従来通り、ラグジュアリー/スポーツ系はライトベゼルやラジエータグリル下部を大きく取りフォグランプを両側に埋め込むランサーエボリューション風の所謂『エボ顔』となりDANGANシリーズは一層精悍なイメージとなっています。
普及版もスポーツ系同様にライトベゼルを大型化、彫の深い顔付となり従来型より高級感を増しました!
↓92/1~後期型(1:2ドアセダンレタス)
↓後期型DANGAN ZZ
↓後期型トッポ・セダン(Qtキャンバストップ)
このMCではミニカでは増えすぎた?グレードの整理、見直しが行われトッポでは新エンジン(と言ってもミニカのものを移植ですが…)の搭載がなされており下記にまとめています。
【ミニカ】
(3ドアバン)
2シーター/S/ライラ(限定)/Pe/Pf/Ae
(同4WD)
M-4/ピァチェ4WDバン
(1:2ドアセダン)
レタス
(3ドアセダン)
ライラ(限定)/Pf/ピアチェE/Pe/XPe/XPf/Pg/Am/μf/ピアチェL(限定)/μL/μG/ミラノ(限定)
DANGAN Si/DANGAN ZZ/DANGAN ZZ-LTD
(同4WD)
M-4/XM-4/DANGAN ZZ-4
(5ドアセダン)
XPe/XPf/ピアチェE(限定)/ピアチェL(限定)/XPg/μf/AF/μG
(同4WD)
XM-4/Li-4
↓ミニカ後期型のバリェーションの一部
(3ドアバン2シター)
(5ドアセダンμL)
(3ドアセダンXM-4)
(DANGAN ZZ-4)
(DANGAN ZZ-LTD)
【ミニカトッポ】
(トッポ・バン)
C/B(受注)/U/U2/Ua
(同4WD)
U2-4
(トッポ・セダン)
Q/Q2/Qa/Q3/Qc/Qt
(同4WD)
Q2-4
尚、型式に変更なくバンモデルはH22V、同4WDがH27V、セダンモデルがH22A、同4WDがH27Aとなっています。
上記グレードの性格に応じて3G83型エンジン=OHC40ps/DOHC 5バルブキャブ仕様46ps/同ECI仕様52ps/同I.Cターボ64psが組み合わされ搭載されていますがこれまでトッポには40/46ps仕様のみだったところQ3/Q2-4/QcにECI NA52psを、QtにはDANGAN ZZ同様のI.Cターボ64psモデルもラインナップしシリーズを充実、ボディもより遊び心をくすぐるオープンタイプのキャンバストップをQc/Qtに採用しています。
安全対策部分では普通車にもようやく普及し始めたばかりのこの時代に早くもABS設定モデル(DANGAN ZZ-LTD/トッポ・セダンQa)がデビューしています。
DANGAN ZZ-LTDにはRr3点ELRシートベルトも装備されていました。
↓安全対策で4ABSもラインナップ!
(92/8)
ミニカ生誕30周年記念特別限定モデルの『ミラノ』『ピアチェPARTⅡ』を追加設定、トッポ・セダンにも三度特別限定の『Q坊』を設定。
(93/1)
ミニカセダンに30周年記念シリーズのトリとして『ミラノ4WD』『ミラノLTD』を追加設定します。
この二つの限定モデルはECI 5バルブDOHC 52psを搭載し『ミラノ4WD』はこれまで最上級装備を施されたミラノの4駆版、そして『ミラノLTD』はミラノの装備を更にバージョンアップしピアチェ/ミラノのみ標準のRrリクライニングシートや軽唯一で話題を巻いたパワーシート、そしてカセット付4スピーカーステレオ、パワーウィンドゥ、アルミホイール、ブロンズガラス等高級車並のフル装備を与えたものでした。
↓30周年特別限定モデルのシリーズ最高峰『ミラノLTD』
↓ミラノLTDのインパネ&インテリア
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↓Rrリクラインイグシート(他にピアチェ/ミラノも装備)
ミラノ/同LTD共にフォグランプ埋め込み式の“ダンガン顔”で精悍な顔付きに軽らしかぬメタリックを主流としたボディカラーや各部味付けは高級感漂うもので内装もフルトリム、高級シートに同カーペットと正にバブル時代を象徴するモデル、ワタクシGure2号機も実はコレでこの贅沢装備には古いのでいつ壊れるかビクつきながらも重宝しています(;^_^A
(93/5)
トッポ・セダンに4度目となる『Q坊』及び『Q坊4WD』を限定発売。
(93/9)
好評H20系ミニカは通常のモデルライフを超える4年9カ月で次期型7代目H30系にバトンタッチ、FMCを迎えます。
90/3発売の後発トッポも僅か3年半での同時FMCとなりますがH20系同様、ノーズのみH30系ミニカになりながらAピラー以降の奇抜で個性的なデザインは好評に付きH20系を継承、FMCというよりビッグマイナーチェンジ的変更になっています。
↓93/8より7代目にバトンタッチ!(㊤7代目H30系ミニカ3ドアセダン㊦2代目H30系ミニカトッポ)
先代のH10系で劇的変化を遂げたミニカ、6代目は二度目の軽規格改正を挟みながらもハイパワー・ミニのDANGANや個性派トッポのラインナップがウけ好評、軽専門メーカーのスズキ/ダイハツには遠く及ばないながら富士重、ホンダを上回る人気を実現、バブル真っ盛りの時代を考慮した贅沢モデルの適宣追加も劫を奏しH10時代に較べて大幅に販売台数もUP!!!しました!
次期型H30系では人気のトッポに対抗する本格ハイト系ライバルが出現、軽乗用の世界はこれまでのセダンタイプからこのハイト系に移行し始め新時代に突入、さてさてH30系はこの新時代にどのように対応するのか!!
(次回7代目H31A・H32A/V・H36A・H37A/V型ミニカに続く)