
ステーションワゴン“ザ・ベストテン” 毎回冒頭で「ネタ枯れネタ枯れ」と騒いでいた割には意外にもこれのベストテン、やってなかった(~_~;)
決して興味深い車型ではないながらも嫌いではないのでね、見落としには自分でも不思議(笑)
ステーションワゴン(以下、Sワゴン)、これも元々はアメリカ文化を輸入したもので国産でもかなり古くから存在、長期バカンスが当たり前のあちらでは家族全員とその大量の荷物を積載できる乗用車が必需でありフルサイズセダンのルーフを伸ばしラゲッジルームを拡大、荷物の量によりラゲッジには隠しシートも装備、子供二人分位のシートながら8〜9人乗車もできるSワゴン、既に50年代であちらではスタンダードな車型となっていました!
日本でも一部50年代、60年代にはトヨタ/日産がこの車型をラインナップ、70年代には他社も採用し日本の市場にも提唱されるようになりました。
しかし余暇の期間も過ごし方もあちらとはまだまだ異なる日本でしたのでメーカーの思惑通りの普及はせずコストダウンから商用バンとボディを流用したのも大きな要因になり日本ではバンと混同され広く普及というまでは至らずそれでも一部に愛好家もおりましたのでね、大体売れ線の車種には1タイプでもラインナップはされていました。
〜80年代までワゴン市場が盛り上がらなかったのは実際日本の場合、アメリカ式ワゴンと同じ形式はクラウンとセドリックのみ、この2車は高級車でもあり庶民が手に出来る金額でもなかった、そうは言ってもコレ以下は車体サイズの兼ね合いもあり“第三のシート”は装備されず見かけも使い勝手もほぼバンと一緒、違いは内装が豪華になる、脚廻り(タイヤ含む)が乗用の乗り心地優先になる、2年車検という点位でこのような“ワゴン”にバンの概ね1.5倍〜の金額を払いレジャーも愉しむ、という土壌がなかったという一言ですね。
そんな産まれながらに冬の時代だったSワゴンが市民権をえたのは80年代半ば頃、裕福?になった日本人に改めて余暇、レジャーの楽しみという余裕が出来てきたのがこの頃でありそれまで乗用車と言えばセダン一辺倒だったところにSワゴンを初めRV,クロカン等の変り種?も注目が集まるようになり春が訪れ後述しますがある1車種のデビューが期となり一気に夏の時代に突入する訳ですねー…
とお約束通りの長ったらしい前置きも終えましたんで ステーションワゴン“ザ・ベストテン” やってみたいと思います(*^^)v
例によって国産車(逆車は含む)のみのランクとし軽にもSワゴンの車型はかつてありましたがその性格上、普及しませんでしたので普通車のみの取り上げにしています、またこのコーナーではお約束の単にワタシの好みで順位付けになっていますのでご了承願います。
さぁ、今週の!?第10位!!
【2代目ルーチェREグランツーリスモワゴンLA系(1973〜1978)】
出ました!大鷲ルーチェワゴン、堂々10位です!!
これはもう何を置いてもRE搭載という点に付きます!
REワゴンはサバンナが一足先にデビューしていますがミドルクラスセダンであるルーチェベースの余裕があるサイズはワゴンの名に相応しくその出で立ちは正に“威風堂々”
それまでバンの延長でしか造られていなかったSワゴンですので動力性能なんてショボいのが当たり前、セダン系の廉価版エンジンしか載せられていないというのがある種のワゴンの常識でしたがサバンナ、そしてルーチェは当時色んな意味で大注目のREエンジンを載せた下手なスポーティカーでは歯が立たない動力性能には目を見張ったモノ、後年であればハイパワーのワゴンなんて当たり前におりましたが当時ワゴン=高性能 という図式は誰の頭にもなく何でもかんでもREを載せまくっていたマツダですがこの種のワゴンの草分け的存在である事に間違いないでしょう。
どうしてもそのイメージギャップから現在でもサバンナのワゴンは語られる事はあってもルーチェワゴンなんて忘れ去られた存在、しかしサバンナの上級車でしたので当時のRE最高峰である135psのRE13B型を搭載したグランツーリスモワゴンは恐らく現代の交通シーンでも定員と荷物を満載しても不自由はないのでは?と思われる当時では常識外であるBigパワーワゴンであり今では孤高の存在であるかもしれませんが国産車の青春時代を彩るに相応しいと思い10位としました!
↓テールはバンとほぼ同意匠でしたが高級感溢れる“スーパーワゴン”の後姿にホレたものでした〜
続いて第9位!!
【トヨタカリーナサーフ A60/T170系(1982〜1992)】

↑A60系サーフ
80年代、ワゴン人気にジワリと火が付いた頃、トヨタはRV要素を持つSワゴンモデルに「サーフ」という名を付け大々的にセールスをしたのですがその中でもハイラックスサーフと1,2を争う知名度を得たのがカリーナのSワゴンである『カリーナ・サーフ』
3代目A60系カリーナをワゴン化したモデル、と言ってもこれもバンモデルからのボディ流用ではありましたがカリーナの名に相応しく各部若々しくスポーティな味付けは好評で60系そのものがワタシ好みのボクシーな直線デザインが非常に俊敏なイメージをもたらしかつオシャレでもあり元は商用バンでありながらも各部の小細工でこれなら欲しい!と思わせるのがさすがトヨタ!と素直に思うモデルであります。
前出のルーチェのようにスゲェエンジン搭載とかはなく60系最高峰であるDOHCターボ165ps 3T-GTEUはさすがに載せられていませんでしたが“レーザーエンジン”と云われていたS型及び”レーザーディーゼル”1C型エンジン群は必要にして充分の動力性能&余裕の車室空間を提供してくれていました!
まだA60系ですとFRだった事もポイント高い?これも昔時々乗りましたが縦置きエンジンFR時代のトヨタの長所であったカチッと決まるシフトフィールと素直なドライブフィールはワゴンであっても変らず走りも楽しめる軽快さが魅力で9位としました。
↓A170系サーフ
88年、A150系のFFカリーナを飛ばしてFMCされたのが2代目サーフ(カリーナとしてはA60が3代目、A170が5代目)、中身は先代A150でFFに大転換したのを継承していますが見かけは好評だったA60系の出で立ちをそのまま再現、頭は確かに新型A170でしたがBピラー以降のデザイン、テール等はパッと見A60と同じに見える程のキープコンセプトでした。
FF化に当初消極的だったトヨタはカリーナに限らずカローラでもコロナでもバン/ワゴンモデルでは〜後部に重量がかかりがちなこれらのモデル、トラクションがRrにかからないFFは邪道〜まで言い切っていましたが時代の流れには逆らえずA170からはFRモデルを廃止、しかしFR信者もまだまだ多くいた時代ですから60系までのカリーナのイメージを壊さずにこっそりFFにした?って感じですナw
しかしA170の時代は正にSワゴンブームの最中でしたのでエクステリアの充実度合いはA60の比ではなく人気のルーフレール(上級グレード)を備え高級度も充実、ハイパワーエンジンの搭載は次世代のカルディナまでお預けながら見かけのスポーティ度はカリーナらしさ満点でした!
この代限りでカリーナサーフは消滅、次世代からコロナと統一されたカルディナに引き継がれましたのでね、人気ながらも僅か2代で消滅したカリーナサーフですので動力方式はともかく“サーフしていた!”という点からA170も同列順位に入れたいと思います!
さぁ、8位行ってみましょー!
【2代目日産ウィングロード前期型 Y11型(1999〜2001)】
“庶民にSワゴンを知らしめた”という功績はカローラワゴンと並び高かったウイングロード、その点を加味しながら後は独断の好き嫌いでY11の前期を8位に入れました〜!
元々はサニーの1車型であり4代目B310型でデビューしたSワゴンである『サニーカリフォルニア』が元祖、B310→B11と背の低いシューティングブレーク的なカリフォは独特の存在感はありながらも居室/ラゲッジスペースの点で不利、これが不評でB12からセダンベースの5ドアHB的な内容に変貌、そしてサニーがB13時代には再びコンセプトを変更、当時のサニーベースのライトバンモデルをベース(Y10ADバン)とするありきたりの存在になりこの時、ややRrゲートデザインを寝かせADバンやカリフォと差別化されたのがブルーバードワゴンのグレードに使っていた『ウィングロード』の名称を使い独立、Y11(サニーではB14)以降はカリフォが廃止され長く日産のライト級ワゴンに君臨してきたカリフォ→ウイングとなったものです。
Y11ウイング、ベースがサニーだけあり伝統的に走りも軽快、搭載エンジンも元気で活発なのは先祖を継承しており脚の弱さ、ハンドリングの頼りなさも併せて継承していますが庶民的なリーズナブルさでワゴンの楽しさや利便性を広く提唱したと思います、車体は小さいので後席はミニマム、大人4人では非常に窮屈ながらラゲッジは広々で標準的4人家族で小学生レベルの子供であればレジャーにも充分活躍できますしリーズナブルな点が人気を呼びました。
Y11は1999〜2005という長寿モデル、このため2001年にBigマイナーが施されこの後期が巷では大層人気でした。
前期がさほど商用のADバンと変らない出で立ちだったところ後期は別あつらいのマスクとなりイメージを一新、価格の割りに高級感もありこの辺がウけて4年生産された人気ワゴンでしたが個人的には後期はオーバーデコレーションに感じあまり好感は持てずスッキリとした前期型が好み、このため前期に限るこの順位とさせて頂きます!
尚、ウイングは現在でも立派に現役モデル、現行型の評は控えますがブームが過ぎ去り各社このクラスからSワゴン撤退が顕著の中、もう既に現行Y12型でも10年になりますが細々造られているのは商用のため型に関係なく数が一定に出る同一ボディのADバン/ファミリアバン(OEM)/ランサーカーゴ(OEM)の存在が大きなポイントですが今や希少なライト級ワゴンとしていい加減FMCして頑張ってくれたらいいですねぇ。。。
盛り上がってまいりました(汗)第7位!!
【3代目スバルレオーネツーリングワゴン AL系(1984〜1994)】
オールニューレオーネ!!至極まっとうな?通常のクルマ好きとしては当時のスバル車にはどうしても異端児という感覚でしか見れませんでしたがこの代のレオーネからは拒絶反応も弱まり暖かい目で見てやれたりします(爆)
富士重は国産初のバンモデル、つまりは貨客兼用ながらも多人数乗車の一般的車輌(反対の意味ではジープやランクル等がこれにあたります)では初めて4WDを採用した事もあり降雪地方などで評価が高くこれをフィートバックした4駆ワゴンの開発も古くから熱心、AL系の先代である2代目レオーネから“ツーリングワゴン”と銘打ってまだ他社がワゴンに熱心でない時代に売れもしないのに?黙々とワゴンモデルの充実を進めていました。
その甲斐あり後年のレガシィツーリングワゴンが大ヒットとなる訳ですがそれの下地を作ったのがこのAL系レオーネではないかと思います。
各箇所にとにかく工夫と先進技術、そして富士重らしいこだわりを注入し続けるもとにかくアクの強い独特なスタイルは先祖であるスバル1000から延々継承されてきた歴代レオーネですが3代目からはそのアクが抜け出し都会的でオシャレさも身に付け一般人?にも訴求が充分できる魅力が備わりましたしね、その中でもSワゴンはなるべくしてなった?スバル伝統のサッシュレスドアを持ち♪ドコドコ〜でお馴染みの水平対抗EA82型+ターボで135psというワゴンでは滅多にないハイパワーエンジンも搭載したりと最大のライバルである菱ファン一筋のワタシでも魅力的に感じるワゴンでして堂々7位とさせて頂きました!
何かというとAWDのスバル!と言うだけあり(国産初の4WDは三菱なんですがねー…)この時代でもスバルらしく4WDワゴンとして信頼性は高く4駆ブーム以前はこれしかRVでの4駆なんてのはなかったです(先代レオーネの時代)からクドいですがこの地道なラインナップが後のレガシィの大ヒットの結びついたのは明白、レオーネワゴンの功績は偉大だと思います!
どんどん行きます、第6位!!
【6代目日産セドリックワゴン及び7代目日産グロリアワゴン Y30型(1983〜1999)】
現在でもマニアの間では高い人気を誇り高額取引されるY30ワゴン、その要因はワタシずれが語るものではないですが一重に「古きよき時代のSワゴン、大らかなアメリカンイメージが味合えるSワゴン」という部分ではないでしょうか…
Sワゴンとしてのラインナップはライバルのクラウンと同様に非常に古く冒頭で述べた通り実質的にSワゴンを日本に導入したパイオニアでもありますね、セドグロ共にまだワゴンというものが何だか解らない60年代(セドリック初代D30型、グロリア2代目S40型)からアメリカ方式をそのまま模倣、当時はある意味“特殊車”としての受け入れでしたが年配者などにはSワゴンと言えばセドグロ(クラウン)と言う印象が未だ強いマニアも存在します…。
常にワゴンのライナップを欠かさなかったセドグロで6位に選んだのはやはり最終型で皆さんも最も馴染み深いY30型!
これは20年超という長寿でしたので未だに結構観れますしね、世間のイメージでもコレ以前(430以前)のモデルなんて皆無ですしこの順位とするのは最も妥当だと思っています。
そもそもY30はメーカーもこんなに長く造る予定ではなかった筈、しかしベースであるセダン系が4HT人気に押されセダンとしての専用モデルが衰退、Y30次世代のY31を最後に消滅(実際にはY31セダンを大小変更しながら継続)したためワゴンベースとなるモデルがなく止む無く長寿となったものですが本流?の4HTはY30以降4世代を数えますがこの間Sワゴンは不変(MCはあり)、逆に80年代そのもののスタイルや味わいに魅力を感じる層から人気を得て99年まで生きながらえたものでした。
現在でも好んでY30ワゴンを指名するファンは多く歴代、どのモデルもSワゴンらしいSワゴンであると思いますが生廃後16年を経ても未だその存在感が薄れない姿に特別の郷愁を込めてY30ワゴンのランクインとしました!
☆☆☆〜今週のスポットライト!!〜☆☆☆
今一歩、惜しくもベストテンに入らなかったモデルはこちら…
【ホンダシビックカントリー WD型(1980〜1983)】
ホンダ初のSワゴンであるシビックカントリー、これは2代目シビックのバンをベースに内外をカスタマイズし法規を5ナンバーに準じた仕上げとした教科書通りのモデルでした。
シビックは72年のエポック的な初代こそ華々しく取り上げられ大人気、今と似たようなOILショック後のエコであるイメージを全面に押し出し大成功のモデルでしたが2代目の後続である所謂スーパーシビックは初代のキープコンセプトが災い、さすがに初代から8年も経ってからの新型が代わり映えしない出で立ちで商業的には失敗と言えるモデルでしたが唯一その中で気を吐いたのがカントリーでした。
初代にはなかった5ナンバーワゴン、アメリカのSワゴンの如くウッドパネルを採用したりベースのHBモデルのスポーティバージョンであるCXグレードに近い若々しい味付けが先代や2代目で薄かったオシャレ感を醸し出しスポーティ&ファショナブルなクルマが好きだった当時、これ、結構お気に入りでした。
FFの悪癖をそのまま残すドライバビリティには閉口しましたが昔、友人がこれ持っており若かりし頃に一時ハマったサーフィンのお供でよく借りてましたしね、埼玉産ながらも湘南の良く似合うカントリー、個人的な想い出もあり11位という順位にさせて頂きました!
↓ボディは定石通りシビックバンの流用
さぁ、ベストテンに戻ります!今週の第5位!!
【3代目トヨタカローラワゴン E100系(1991〜2002)】
日産のウィングロード(サニーカリフォルニア)と並んで庶民へリーズナブルにSワゴンの多用途性や楽しさを提供した最大の功労モデルであるカローラワゴン、これも結構古くから存在し遡れば4代目のE70系の時代からラインナップされていました、勿論教科書通りバンモデルベースです。
ただ、E70系時代はまだまだSワゴン文化前夜でありエンジンは廉価の1300 4Kのみ、グレードも2種というワイドレンジを誇ったカローラとしては淋しい限り、この頃はワタシも販売の一線におりましたが本来のSワゴンという選択ではなく“2年車検のバン”=ビジネスワゴンで選ばれる事が多くとてもオシャレとかスタイリッシュとかは語れない時代でした。
そんなカローラワゴンですがセダン系がFFの80になった時点(83y)で従来のFRである70系をキャリーオーバー、しかしワゴン人気に火が付き始めた頃ですので大幅にイメージを一新し乗用車的かつオシャレさも身に付けこれがカローラワゴンを最初のイメージ付けたモデルだと思います。
FFが浸透する間、80時代はこの70で過ごしたワゴン系は2代飛ばした90系で初のFFワゴン化がなされ上級は“ツーリングワゴン”と名乗りこれらはセダン系に遜色ないエンジンやグレード充実がなされそして91年のワゴンとしては3代目となるE100系がCMで“カロゴン”を謳いワゴンブームの最中に大ヒット!最盛期にはあの4A-Gを搭載したり非常に魅力溢れるライト級リーズナブルワゴンとして一時は行楽地に行けばこれがウヨウヨの時代もありました。
スタイリングもフォードトーラス的にバックウィンドウをワゴンとしてかなり寝かせバン含め積載性では問題あるもワゴンは逆にクラスレスの高級感を得て好評、元々のE100系がバブル期の設計ですので質感も高かったのも味方しましたね。
小さいワゴンですので後席は非常に窮屈ながらラゲッジは広々、ウイングロード同様に夫婦二人に小さい子供なら充分2〜3泊分の荷物も積載できる庶民性はカローラならではのモノでした。
個人的にはE70〜100系まで(カローラ110系の時代は100をキャリーオーバー)どれも嫌味がなく好きですがやはりスタイリング的に選ぶならば100系が一番好み、しかし途中97年のMCで上級グレードは高級感を増すため大型テールランプを採用しますがこれはNG、大袈裟でクルマに合わない感満載で取って付けたオーバーデコレートが嫌でしたね、細かいですが。
↓97〜の上級グレードのテールは除く(汗)
↓バンと同一テールながらこれの型が好感持ちます!
このためツーリングワゴンと謳われたRV&乗用向けモデルは2000年に後続のカローラフィルダーに切り替わりましたが対象はそれ以降も販売されたビジネスワゴン(2000y〜はアシスタワゴン)も入りますのでブロボックスにこれが切り替わる2002年までを5位とします!
いよいよ上位に行きます、第4位!!
【5代目マークⅡワゴン X70系(1984〜1997)】
ベースとするバンからカスタム族に人気となった事で同じボディのワゴン含め通称“マーバン”と今でも親しまれる70系マーク?ワゴン、これもセドグロワゴンと同じ理由でベースとなるべきセダンモデルの消滅から図らずも長寿化したモデルです。
マークⅡも古くからワゴンは存在、68年デビューの初代RT60系からラインナップされておりクラウンに次ぐハイオーナーワゴンとして長き歴史を持ちます。
70系は実質的にマークⅡのワゴンモデルの最終型、70セダン系の時代(84〜88)はまだワゴンの爆発的人気以前の時期、ハイソブームでその先人を行くさすがのマーク?(4HT)もワゴンモデルはそれほど注目される事もなく従って販売量を望めないと判断したトヨタ、次期型X80系でもセダンは存在したにも関わらず70ワゴンをキャリーオーバーしましたのでね、勿論この後ワゴンブームが訪れたので70ワゴンも大幅にオシャレに、そしてグレード充実したりと高級化&RVイメージも与えられましたが本格的にワゴンに力を入れたのがカムリグラシアに100系マークⅡの頭を付けたマーク?としては邪道な?FFの『マーク?クオリス』からですのでこれが出る97年の時点ではセドグロワゴン同様に“前時代の遺物”のイメージしかなかったです、ハイ。
しかしこれがやはりセドグロと同じくアメリカンワゴンチックな佇まいとして中古人気が沸騰した時代がありローラライダーなどカスタム族には定番車種になり未だマニアにはセドグロと並び高い支持を得ています。
このように歴代、そして70途中までは完全のビジネスワゴン的存在だったマークⅡワゴンですが70後期からは充実、2000年代に入り希少になるFR+縦置きの直6の信頼の1Gエンジンが現役時代は当たり前ながらも妙に愛しさと切なさと心強さを感じ別段カスタム派ではないですが4位という高順位とさせて頂きました!まぁ、旧車好きならば当然かな!?www
ベスト3に入ります!尚、今回はチョイスが割れましてね、止む無く同率3位としています!!!
【マツダサバンナREワゴン S102/S124型(1972〜1978)】

↑前期型
10位で述べさてもらったサバンナREスポーツワゴン、やはりルーチェに先んじた“スポーツワゴン”のラインナップ及びレガシィ以前では“最強のワゴン”という部分に敬意を評して堂々3位としました、その位このクルマは当時子供ながらに衝撃を受けたモノです。
これぞスポーツワゴンのパイオニアでして後年のレガシィやらレグナムやらアベニールやらもこれの存在感には適わない!!がワタシの持論です。
何せ当時はクドいですがバンと混同されていたSワゴンですしね、獰猛なスタイリングでいかにも!って感じのクーペとは異なる大人しく何の変哲もない“バン”に100psのREエンジンと言うのは当時としてはあり得ない出来事って感じでデビューを見ていました、こんなクルマ誰が買うのか?と(笑)
RE専用がサバンナ、レシプロ専用がグランドファミリア(Gファミリア)の布陣で71年にデビュー、このためサバンナワゴンのベースになった商用バンはGファミリア専用モデル、しかし何でもかんでも自慢のREを載せれば全て丸く収まる!と考えていた当時のマツダ(東洋工業)は無謀にもGファミリアバンのボディに10A型REを搭載、もちろん5ナンバー準拠ですがサバンナの獰猛顔を与え大人く地味なバンスタイリングにはおよそ似つかわしくない出で立ちで登場、スポーツワゴンが市民権を得た後年なら理解できるもまだ「ワゴンって何ぞや?」の時代ですからねー…
まぁ、当時マイクロバス(パークウェイRE)やボントラ(プロシードRE=海外専売)にまでREを積んだマツダですから今考えれば普通だったのかもしれませんが(笑)
このため街中で見かける事は皆無、73年にOILショックが起きてREが壊滅状態になったのもありますが元々コスモスポーツと言うスポーツカーで強烈な印象を与えたREの“バン”への搭載、マツダがまだまだ若く市場分析も出来なかった時代の無謀さを表す1台でありますねw
しかし71年のデビューから全く売れもしないのに最終の78年までラインナップし続けたのはマツダのREに対する意地を感じさせます!
↓より精悍さを増した後期型でもワゴンは堂々ラインナップ!
一体何台世に出たか?ってレベル見れないモデルながら上述の通り色んな意味で存在感は強烈、今では伝説的存在でもありますしとにもかくにもマツダの情熱を感じさせる1台としてベスト3に相応しいと信じて疑いません!
↓前期〜後期までほぼ不変のRrスタイルはGファミリアバンそのものでした!
【三菱リベロワゴンGT後期型 CD5W型(1995〜2000)及び三菱ランサーセディアワゴン CS5W型(2000〜2003)】

↑リベロGT
菱ヲタですからねw サバンナワゴンにも負けず劣らずリベロにセディアワゴン、三菱の数少ないステーションワゴンの普及作ですし特にセディアワゴンはワゴンブーム終盤にも関わらず安価ながらスタイリッシュ、そして当時話題の先進エンジンであるGDIを搭載した事から好評でセダンよりも人気は高くワタシも一時は購入を考えた程です、それが現在同じボディであるCS2V型ランサーカーゴ導入にも繋がるのでこの順位は当然ですって(^_-)
カローラワゴン、サニーカリフォルニア(ウイングロード)に並ぶライト級ワゴン、80年代の終わりから訪れたRVブームを引っ張る三菱は3代目ランサー(フィオーレ)及び2代目ミラージュにワゴンを設定、流行の兆しが見え始めた時代、4WDを最大の売りにしてRV要素タップリの上級グレードとリーズナブルに多用途性をアピールする2WDもラインナップし比較的早くからSワゴンを提唱し一定のファンを掴んでいました。
そんな中、92年のFMCからはランサーとミラージュを併合、ワゴンモデルは新たに『リベロ』の名称としてスタート、従来ミラージュとランサーに設定していたバンモデルを統合しリベロとした訳です。
バンモデルはリベロカーゴとされていますがボディは共通、リベロワゴンは教科書通りのワゴンに仕立てられたモデルですが正直、普及型はこの代のランサー/リベロはスタイリングはイマイチ、どことなく田舎臭くオシャレ度はトヨタ、日産に適わないと思いますのでランク外、ここで3位にしたいのはそう、別名“リベロ・エボリューション”と言われたリベロGT限定です!
ご存知第一世代のエボと同じ型であるのを幸いとし95年の後期から顔付きはエボの顔面をそのままスワップ、エンジンこそエボの4G63ではなくランサーGSRの4G93型という一段下のエンジンながらもお得意のフルタイム4駆でI/C付きターボ215psというハイパワーはいかにもこの時期の三菱!顔面以外比較的地味で大人しいリベロをスーパーワゴンに印象付け三菱ファンとしてはこの分野で遅れていたスバルの存在に溜飲を下げる感じがしたものです(笑)
前期でもGTは存在しましたが顔が普通のランサー、リベロと共通、羊狼という点では前期が勝りますがワゴンらしかぬド迫力は断然後期であり後期GT限定でベスト3入りとしました!
↓ランサーセディアワゴン
セディアワゴン、セダン系が2000年のFMCした時点で『セディア』のサブネームが与えられたので『ランサーセディアワゴン』のネーミングになりましたが実質はリベロ後継のランサーワゴンですね。
セディアワゴンで変っているのがこの手のモデルは大概最初にバンがありこれをベースに乗用車化するのが普通ですがセディアの場合はワゴンが先発、2002年まで商用モデルは旧型のリベロカーゴを充てていたのがどうでもいっちゃどうでもいいですがオモロイところです、2002年にそのリベロカーゴがセディアワゴンをベースにした我がランサーカーゴが産まれる訳ですねー…
今となっては悪名高きGDIエンジンメインのラインナップでしたので年式の割には残存も低くカロゴンやウイングのように値段が付く取引は難しいですが現役当時はセダンでは不評だったスタイリングもワゴン化により非常に洗濯されたスタイリッシュな出で立ち、バックドアを切り立てたロングルーフのボディはロングホイールベースを生みこの手のモデルでは群を抜く後席空間を実現、カロゴンウイングでは後席は子供専用のイメージでしたがセディアワゴンは立派に大人5人が寛げしかも広大なラゲッジも当然保有、ライトワゴンでは人気高かったです。
三菱らしくラリーアートというハイパワーバージョンや若々しいスポーツエディション、フルタイム4駆モデルとバリエーションも充実しており時代的にMTが設定されずATもCVTメイン(一部トルコンもあり)と言う点が引っ掛かりはありましたが菱ファンとすれば恐らく三菱製のSワゴンでは1,2を争う販売t人気ではなかったか?と思いますし個人的にも4ナンバー版をマイカーにした程ですから3位は至極当然の結果ですわな(^^ゞ
尚、2003年以降はMCされセディアが取れ『ランサーワゴン』となていますがこれは菱ヲタですら忌み嫌うブーレイ顔ですので対象外とします。
とうとう来ました!第2位!!
【三菱レグナム EA/EC系(1996〜2002)】

↑後期Fr
レグナム、最終8代目ギャランのワゴンである事はご承知の事と思いますが意外にもギャランにワゴンが設定されたのはこれが最初で最後、コレ以前はまぁ、ワゴンの存在が限られたものであった部分もありますがコロナ(カリーナ)やブルーバードに比較的古くから存在したにも関わらずライバルであるギャラン系に設定がなかったのは今更ながら不思議です。(※ギャラン、ギャランΣ、エテルナ死Σに“スーパーエステート”という限りなく乗用モデル、Sワゴンに近いグレードはありましたがこれも4ナンバーでした)
レグナム=8代目ギャランの2世代前であるE30型ギャランの時代に最大のライバルであったスバルレガシィがツーリングワゴンの空前のヒットを飛ばしました、セダンではレガシィとギャランはWRCに同時期に参戦し良きライバルでしたが商業的にはギャランが圧勝、しかしギャランはワゴンを持っていなかったのでスポーツセダンとしての評価は上回るも時代の花形であったSワゴンには乗り遅れた感が強く次期型E5〜80系ギャランでも何を血迷ったか?ワゴンではなく欧州では販売の見込めるワゴンに近い?ながら日本では鬼門の5ドアHBに手を出し完全にレガシィワゴンに水をあけられていたこの分野では遅まきながら参入した三菱気合のSワゴン、レガシィの一人勝ちに歯軋りする思い出いでいた菱ファンとしてはようやく、やっと全ボディでレガに対抗できる!と狂喜乱舞でしたものでしたw
レガ同様にバンモデルを持たない乗用専用モデル、ベースは8代目ギャランで当時既にギャランは3ナンバーのミドル級でしたのでレガ以上の余裕のある空間、メインは当時三菱の自信作であったGDIエンジンでしたが頂点にはギャランVR-4と同じ6A13型V6ツインターボを搭載するレグナムVR-4もラインナップ、レガシィツーリングワゴンのGT系に対抗する頼もしい存在感は非常に魅力的でスタイリングも三菱らしい先鋭的で迫力のある出で立ちは文句なく“カッコいいワゴン”であり先人であるレガ、ステージア、カルディナ等に勝るとも劣らないモノがあり菱ヲタでなくとも市中の人気は高く販売もワゴンブーム衰退と例の事件が同じ時期になった2000年前後までは好調、街中でもレガには負けるも結構見かけこれも子供が小さい時分には検討したクルマでした。
やはりGDIメインですので残存は少なくプレミアム的に非GDIだったVR-4は残りますがあれ程見かけたレグナム、最近ではめっきり見なくなり淋しく思いますが三菱の快調な時代に“打倒レガシィ”を旗揚げした気合に2位という高順位とさせて頂きました!
↓イケイケ時代の三菱でしたのでド派手な内外装を誇るスーパーVR-4もギャランと同時のラインナップしていました!
さっ、そしてオオトリ!今週のTOPを飾るのは…
【初代〜4代目スバルレガシィツーリングワゴン BF,BG,BH,BP系(1989〜2009)】

↑初代BF
いやー、Sワゴンと言えばやはりレガシィでしょ!
いくらワタシがスバルアンチと言えどもこればかりは否定しようもない歴然とした事実、Sワゴンの王者はコレに尽ききますよ、えぇ。
これはレグナムなんて次元ではなく天下の大トヨタが対レガシィをむき出しにしたカルデイナ、日産はセダンのプリメーラには搭載しなかったSR20のI/Cターボまで載せたアベニールサリューやあのRB26DETTをGT-Rから移植したステージア260RSと両横綱がレガシィ撃沈を目標にリリースした最強ワゴンモデルですら適わずワゴンブームが過ぎ去った中、今でも残るのはレガシィワゴンを継承するレヴォーグだけとなっている結果が全てを物語っていますよね!
それだけ支持されたレガシィワゴン、やはりその地位を決定付けたのは89年デビューの初代BH型である事は誰しも認めるところ でもあり一人勝ちの要因でもあります。
まずはその存在がエポックだった事!従来はバンの延長でありボディもバンと共用、いくら乗用チックにお化粧されようが中身は積載優先で設計されたバンですから乗用車として成り立たすのは無理が多少なりともあった訳ですがね、既に85年のR31型スカイラインが専用ボディのワゴンをリリースしていましたがスカイラインとワゴンのイメージが繋がらず失敗、これもあり市場が成り立たないSワゴンは専用ボディを造る余裕もなく大メーカーは採算を取るためバン共用が当たり前であった時代にスバルはこれを無視、レオーネツーリングワゴンである程度の顧客層を築きジワジワ来ていたRVブームも真っ先に捉えたこの時期に“ワゴン専用設計”(ベースはセダン)を謳いデビューさせたのが大きな話題、また、従来一部を除いてワゴンにハイパワーなんて不要!と信じられていた時代に上級モデルにはWRCで鳴らしたEJ型ターボエンジンを搭載、オーバー200psのモンスターワゴンというのも第二次ハイパワー時代というご時勢に見事にハマりスバル始まって以来の大人気を獲得、レガシィブームまで作った程でした。
↓2代目BG
大成功のレガシィワゴン、2代目(93y)、3代目(98y)、4代目(03y)にも初代のコンセプトは確実に受け継がれ5代目では主要輸出先での要望からボディが肥大化した事によりレガシィらしさを失い人気も急落、これにより現行レヴォーグがデビューする訳ですが5代目を除き“Sワゴンの王者”の称号は消えておらず同じ車型でほぼ四半世紀を君臨しているのですからね、“ステーションワゴンベストテン”の1位はこれ以外には考えられんでしょう、いくらアンチスバルでも(しつこい…爆)
↓4代目BP
尚、レヴォーグは一応別車種になるのでここでは含んでおりません、あくまで『レガシィ』としてその真髄が見れる初代〜4代目までを1位とさせて頂きます!
ランキングは以上となります!
恒例、圏外は下記の通りとなりました。
11位:ホンダシビックカントリーWD型(1980〜1983)
12位:スバルレヴォーグVM系(2014〜現行)
13位:三菱ミラージュ/ランサーワゴンC1/3系(1989〜1992)
14位:6代目日産スカイラインワゴン R31型(1985〜1989)
15位:初代三菱ディアマンテワゴンK45型(1993〜1997)
16位:トヨタカローラワゴンE70系(1979〜1991)
17位:初代日産ステージアC34型(1996〜2001)
18位:初代マツダデミオDW系(1996〜2002)※車検証上、これもSワゴンです。
19位:日産アベニールサリューPW10型(1990〜1995)
20位:初代トヨタカルディナT190系(1992〜1997年)
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21位以降には順位不同ですがトヨタカローラワゴン(E90系)、トヨタカローラフィルダー(E140系)、8代目クラウンワゴン(S130系)、クラウンエステート(S170系)、2代目後期セドリックワゴン(130系)、日産サニーカリフォルニア(310型)、初代日産プリメーラワゴン、2代目ステージア、三菱ランサーエボリューションワゴン、2代目三菱ディアマンテワゴン、初代三菱マグナワゴン、初代マツダカペラカーゴとなります。
如何でしたか?毎回〆では書きますがクドイですがあくまでもこの企画はお遊び、『それは違うだろ?』とか『あれが入ってねーじゃん!!』的な反論もあるでしょうがこれはワタクシの基準、これを読んで皆様も独自なベストテンを楽しんで頂けたらと思います。
長い間日本人にはなかなか受け入れられなかったSワゴン、一時的にレガシィによりその存在感は高めましたが現況ではこれの発展型でありより頭上が広くスペース効率に優れるミニバンが主流、そもそもミンバンは旧来の1BOXワゴンがルーツではありますが現在の姿はかつての1BOXとSワゴンの掛け合わせにようなモノだと思います。
Sワゴンの利点はドライバビリティは慣れ親しんだセダン系と大差なくクルマとしての挙動は素直、これより背高であるミニバンは走りの点では劣りますがスペース的にはSワゴンの比ではありません、個人的にはSワゴンでも工夫によっては充分過ぎるスペースが確保できますし現在のレヴォーグのようにスポーツ心も満喫できるこの車型は失せない魅力があると思うのですがね、やはり広大な空間と余裕ある定員スペースの確保という部分ではミニバンには完敗!?
しかし現在はそうでもセダンも含めクルマに愉しめる要素を求めたら道具としては優秀なミニバンもこれには物理の法則からどうしても勝てませんしね、流行は繰り返す!という常説もありますしワタシとしてはSワゴン、そしてセダンの復権を願って止みません。
勿論ミニバン1BOXも必要なクルマです、しかし今は異常とも言えるこれの幅利かせはクルマ好きとしては憂い以外の何者でもありませんです、ハイ。。。
おしまーーい(^^)/~~~