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2023年06月29日

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第27弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第27弾!!
変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る、第27弾は我が国のVIPカー創世期を飾ったモデルをお届け!

まぁ、これは”変態”と言っても車格的に一般に出回るクルマではなく当時、日本の中枢である永田町で位しか見れなかったモノ、しかし長い歴史あるクラウンの中で異端児である事は間違いなく後にも先にもVIP専用クラウンというのはこのモデルだけなので言わば”クラウンの中の変態”と受け止めて頂けたらと…


と言う訳で今回のお題はこのクルマ!


『VG10型クラウン・エイト』
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1955年に我が国初の本格的純国産としてデビューした初代クラウン(RS10~30)、7年間のモデルライフで一部富裕層のオーナーカー、官公庁の公用車、タクシー/ハイヤー、パトカー等と幅広く普及、まだまだクルマが一家に1台なんて夢のような時代ながら日本人に国産車の存在感を植え付け戦後10年を超えて”日本にクラウンあり”と言わしめる存在となります。

そんなクラウンが1962年(昭和37年)に初のFMC、より現代的にアメリカンな低く伸びやかなフラットデッキスタイルを採用、どこから見ても高級車然となる佇まいは当時高級車と言えば輸入車!と言われる中でクラウンはそれらと肩を並べても遜色ない存在…

昭和37年に初のFMCで2代目となったS40型クラウン
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S40クラウンも先同様に幅広く普及、しかし当時、ショーファードリブン(運転手付きの本来の意味のVIPカー)がアメ車に占めらている内情に飛躍的技術力で大型乗用車(法規上は普通車)を各社開発、既存高級モデルをベースにボディを拡大しベース車を超える大排気量エンジンを搭載した内製VIPカーがデビュー、高級車の老舗であるプリンスからグランドグロリア、日産からはセドリックスペシャル、そしてトヨタはS40クラウンをベースにしたクラウン・エイトを1963年に発売しました。

1963年に発売されたクラウン・エイト
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同年2月発売のセドリックスペシャル、5月に発売されたグランドグロリアが既存のボディはそのまま、若しくはホイールベースをやや伸ばした程度でエンジンを直6 2.5/2.6リッター級に拡大したものであったのに対しクラウンエイトは全長(W/B)のみならず全幅も大幅に拡大、エンジンも2.6LながらV型8気筒を搭載、わが国初のV8セダンでした!

国産乗用車初のV8エンジンを搭載
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クラウン・エイトの概要…

駆動 FR

搭載エンジン
V型 ALLアルミ製2.6L 直4 OHV キャブレター 115ps

ミッション
トヨグライド2速AT/4速MT(後期型のみ)

足回り
Frダブルウイッシュボーン/Rr5リンク/リーフ

車両寸法
ホイールベース 2740mm 全長4720mm 全幅1845mm 全高1460mm

車重
1375kg

型式はVG10型としSを基本とするベースのクラウンとは別車種扱い、売出し価格は東京店頭渡し165万円という当時としては超高額、同時期の一般訴求大衆車パブリカ4台分の金額でした。

生産台数は年間500台、ライバルのグランドグロリアが長き伝統から皇室、宮内庁向けに納入されたの対しクラウンエイトは内閣総理大臣を始め政府要人の公用車に採用、他にグランドグロリアやセドリックスペシャルと並んでハイヤー等でも使われていました。

クルマの性格上、ベースのクラウン含みまだ日本では殆ど普及していなかったパワー装備がふんだんに与えられ2速トヨグライド(AT)、パワステ、パワーウィンドウ、電磁式ドアロック、コンライト(オートライト)、オートドライブ(クルーズコントロール)等VIPカーに相応しい内容、後席優先を表すS40クラウンにはないRrセンターアームレスト、Rr開閉式三角窓も与えられています。

基本的にはS40型クラウンのデザインを踏襲したエイトのインパネ


1800mmを超える全幅からなる室内は広大そのもの!
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このクラウンエイト、さすがにワタシも触れた事はありませんが幼少期に1度目撃、都内で前を走るやたらベタンと幅広な異様なクラウンに驚き運転していた父に「あのクラン何?」と尋ねエイトだと言う事を教えてもらい知った次第、MS40クラウンは父が会社の社用車を時々乗って帰ってきていたので馴染みあるもその”異様”なエイトの姿は当時4~5歳の幼児でも腰抜かす驚きw 三つ子の魂百まで!じゃないですが半世紀以上前の衝撃は今も覚えています、首都圏ながら神奈川でVIPカーなんて見る事はまずなかったし都内、しかも永田町に行けば見れる程度の希少なクルマ、恐らく同世代のクルマ好きでもこれ実車見た人間は数える程かと思います…。

1965年MC後の後期型エイト
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以上のように国産VIP市場に一定の功績を納めたクラウン・エイトは1967年にベースのクラウンが次期型にFMCした際に消滅、僅か4年のモデルライフでしたがトヨタはエイトの経験、実績を元に専用設計の新車種『センチュリー』を開発、1967年よりエイトから切り替え新開発のV8エンジンを搭載したセンチュリーを国産最大級の乗用車としてリリース、一時はV12まで搭載する我が国の最高級車として歴史を刻み現在に至ります!

尚、クラウンのV8、エイト以降はセンチュリーの兼ね合いから設定されませんでしたが1987年、S130時代、後の別ブランドであるレクサスLS(国内名セルシオ)の先行モデルとして一時復活するまで20年間未設定、長い歴史の中で直6、或いはV6メインだったクラウンの中で60年近く前に存在したV8のエイト、その少なさ、その知られざる?存在感は充分”変態”の資格があると思いますがどうでしょうか…!?!?

変態度指数:★★☆☆☆
ブログ一覧 | 変態車 | クルマ
Posted at 2023/06/29 15:19:49

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元Gureさん

この記事へのコメント

2023年6月29日 19:29
こんばんは。

クラウンエイトは「イイね!」を100個くらいつけたいほど好きな車です。といいながらワタクシもカタログや取説を眺めるだけで、実車にお目にかかったことは1度しかありませんが…(笑)。

ブログで書いてらっしゃる通り、クラウンであってクラウンでないところがいいですねぇ。名前からしてクラウンは『トヨペット』クラウンですがエイトは『トヨタ』クラウンエイトですし、車幅1845mmはこれまで販売されたどのクラウンより幅広ですもんね。

さすがに現存台数は数えるほどでしょうけど、もう一度実車をじっくりと拝見したいものです。
コメントへの返答
2023年6月29日 19:57
こんばんは。

エイトを見た衝撃、姿形は確かにクラウンながらフルサイズのアメ車にヒケを取らない堂々とした佇まいに釘付けになりました…

近々発売されるであろうクラウンのサルーン?セダン?がどうやら幅でエイトを上回るようですが余計な加飾がなくシンプルなエイトの風格には敵わないでしょうね。

実働残存は博物館所蔵位しかないでしょうが国産初の大型乗用車、その歴史的価値は永遠に思います!
2023年6月29日 23:58
お疲れ様です。

こらまた超レア物を(笑)
ド田舎在住(笑)な私は 1回しか、それも20年くらい前に見ただけですよ!
あの時代によくこんな車を造ったな!と思いますね(笑)
コメントへの返答
2023年6月30日 21:11
どうも…

広島にもエイトがいたんですか、てっきり都内にしか生息はないかと思っていたので驚きです。

プロフィール

「続・また壊れた💦 http://cvw.jp/b/2682511/48472767/
何シテル?   06/07 15:11
元GureのHNで活動、新規ネタ&過去ネタをUP中、過去記事はかつてほぼ移住していた山梨や本拠でのクルマ弄り記録や過去シリーズ的に上げていた独自の企画モノを再U...

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