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2023年04月22日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第19弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第19弾!!
”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る、第19弾、前回に続いてまたしてもトヨタ車からの取り上げで…

まぁ、これまでラインナップした車種が数えきれない程多いトヨタ車ですんでその分”変態”も多いって事でトヨタファンの方々、スンマセンです(^^;

今回のお題は『MCX20型プロナード』!!

一時一部アメリカン好みには熱狂的な人気もあったようながら一般にはサッパリ、このクルマが存在した事を知らない?って方もいるかと思いますがそれもその筈、元々は米国専用に開発されたあちらで生産される『アバロン』という車種の国内版、初代アバロンは逆輸入で日本でも売られておりこれのFMC、すなわち米国2代目アバロン=日本向けプロナードと言う訳です。

プロナードもアバロン同様米国からの逆輸入、アメリカ人の体格に合わせた各部設計が特徴で大柄な車体は当時の国内最高峰クラウンを上回る大きさでセルシオを凌ぎ特にまだ当時は5ナンバー全盛時代の影響が残り横幅と長さの比が従来型国産モデルからは逸脱した異例な幅が特徴、全長4.89に対し幅1.82というボディサイズは正に国産車離れした印象でした!

大柄ボディと上質さを売りに2000年にアバロンから代わって国内訴求!
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米国人に合わせただけありアメリカでは後年のカムリ以前に高い支持を得ていたアバロン=プロナード、しかし国内では当時クラウン、マジェスタ、アリスト、ウィンダム等同クラスに車種が複数ラインナップされており日本人には異端児的出で立ちから評価を得る事ができず2000年デビュー、2004年にはセダン人気の衰退もあり国内販売は中止という憂き目となるも米国では引き続きアバロンの名称で3代目~も継続され現行モデルも存在、国内向け初代アバロン、プロナードは既に忘れ去れた存在ながら変態マニアにはヴェロッサと並ぶ?珍度で注目のモデルかもしれませんw

冒頭記載したアメリカマニアに最もウケたのがこのクルマに当時でも既に死に絶えたベンコラ、ベンチシートの6人乗りモデルが存在した点、70年代まではクラウンやセドリック、その下級のコロナやブルーバードですら当たり前に存在していたベンチシート&コラムシフトが2000年代には新鮮かついかにもアメ車ぽっさを演出、まぁ昔のベンコラコラムはMTだったんでその独特なシフト操作が面白かったながらプロナードは全て4ATなので面白さは皆無、個人的にはコラムATは操作性が好みじゃないんでササりませんがゆったりとふんぞり返ってダラっとヤカラ運転するのにはいいのかもしれんですナwww

ベンコラベンチが最大の魅力!?
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一般的なフロア/5人乗りも用意され大柄ボディを最大限に生かす既存国産同クラスモデルよりも余裕がある室内&シート、これも一度だけながらドライブ経験はありますが何か落ち着かない位広くかつ全てが良く言えばアメ車的、悪く言えば大味で広さ以外何の特徴もない、サスもフワフワでハンドリングもダルい印象、車高もあるので横揺れロールも気になる感じ?パワーは3Lで1.6t位のウエィトなので充分、アメ車チックにトルクでグイグイ走るって感じで静粛性も高い、しかし何だろう、上質感はクラウンやセルシオに負けてた印象が残っています、まぁ自分で運転するより後席で寛ぎたいクルマって事で…

フロア/5人乗りモデルの室内
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ここでプロナードの概要を…

駆動 FF
搭載エンジン
1MZ-FE型 3L V6 DOHC(狭角ツインカム)24バルブEFI 220PS/31.0kgm

ミッション
4ATフロア/同コラム

足回り
ALLストラット

車両寸法
ホイールベース2720mm 全長4895mm 全幅1820mm 全高1460mm

車重1540㎏(TOPグレード3.0G)

10系初代アルファード、エスティマでお馴染みの1MZ-FE型エンジン
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1MZ-FEはOIL消費等色々問題のあったエンジン、アルファードやエスティマは出た台数が違い一時Dラーもパニくっていたという噂も聴くもプロナードで問題アリと言う話は聞かない、それだけ数が少ないって事でしょうがね(笑)

Rrスタイルもそのままアメ車?異国情緒を醸し出すプロナード!
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米国人と日本人のクルマに対する好み、考え方の違いで向うでは順調でも国内では惨敗だったプロナード(アバロン)、国内セダン需要壊滅で遂にアメリカでは人気車種の現行カムリも国内では廃盤になる現在、上質セダンは日本ではもう過去のモノになりつつですが過去星の数程存在したそれらセダンモデルの中でもバタ臭さではNo1の変態性を持ったのがこのプロナードだったと思いますが如何なモンでしょうか(;^_^A

変態度指数:★★★☆☆
Posted at 2023/04/22 16:41:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2023年03月23日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第18弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第18弾!!
久方ぶりにこの企画やりまひょ(^^;


前回に引き続いてコロナからの変態モデル、かつては”国民車”と言って良いほど普及したトヨタの基幹車種であるコロナですが時折?変なモデルが現れたりと…

今回取り上げるのは1990年に販売店であるトヨペット店累計1000万台達成記念で500台限定販売されたこのモデル!

「9代目ST171改型コロナスーパールーミー」!!

これは前回のコロナ2ドアセダンと較べても甲乙付け難い変態度、あまりに変態なので2ドアセダンよりは知られた存在!?ある程度のカーマニアなら聴いた事あるモデルかもしれません…。

1990年(平成2年)突如として現れてド肝を抜いた”リムジン”であるスーパールーミーw
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何故にド肝を抜いたかと言えばいくら当時バブル期と言えどコロナなんて高級モデルではなく大衆車に毛の生えたモノ、後に続くプレミオ同様に当時でもオーナーの大半は年配層だったし当時の若者wであるワタシら世代には”オヤジ車”の代表的存在のコロナに何故にリムジン?と開いた口が塞がらないというか何と言うか…

まぁ、当時扱っていたトヨペット店の代表的存在だったのがコロナ、かつては”トヨペット・コロナ”が正式名称だったのもありその名残が販売店名にあった訳ながらこの頃でもトヨペット店の主力は既にマークⅡに移行、バブル期、ハイソブームの真っ只中で高級イメージがコロナより格段に上のマークⅡセダン(当時X80系)でリムジンを設定するなら理解もできるながら上級大衆車、小型ファミリーカーのコロナでリムジン?何じゃコリャ~(-_-;) って感じでした。

この当時はとにかくバブリー、センチュリーやY31セドグロセダン、三菱デボネアV等にもリムジンが存在しましたがこれら車種は当時としたらあって当たり前?ながらコロナにはいくら何でもって印象しかない、ベースの170コロナのW/Bを210mm延長したそのスタイルは間延び間はあるものの比較的破綻の少ない落ち着いたスタイリングは個人的には好感は持てるもののこれ見ると「やり過ぎ…」といつも思い今振り返るとさすが狂乱の時代だわなw と納得ですが(笑)

210㎜の延長は全て後席に恩恵が行きその空間は縦方向では落ち着かない程!
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ベースは87年にデビューした9代目コロナ、これのMC版90年~後期型モデル
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インパネや内装も基本的に170コロナを踏襲し特に豪華絢爛さはなし、インパネは当時流行の山型デザインで視認性、操作性に優れるもハイソなイメージはナシ


限定500台全て売り切ったか否かは知りませんが一度これ、中古で入ってきた事があり仲間と確か河口湖だか山中湖にドライブに行った記憶アリ、ドライビングはたかが210mmだし全長も5ナンバーレベルなんで気を遣うってレベルではなく至って普通の170コロナ、但し後席はとにかく足元が広く縦方向にはラクに足を組める、いや、組んでもまだ前席背面まで距離があり航空機のファーストクラスもビックリ!って感じ、何せFR世代の旧い人間、FRセダンの後席で慣れてたんで80年代後半から増殖したFF中級セダンの後席ですら充分以上の広さという感覚だったんでスーパールーミーの後席にはブッ飛んだ感覚でしたね~…。

ここでコロナスーパールーミーの概要を…

駆動 FF
搭載エンジン
3S-FE型 2L DOHC(狭角ツインカム)16バルブEFI 140PS/19.0kgm

ミッション
4AT

足回り
Frマクファーソンヅトラット/Rrストラット

車両寸法
ホイールベース2735mm 全長4690mm 全幅1690mm 全高1370mm

車重1190㎏

価格
205万円(1990年当時)

後席が広い(長い)以外特筆する事はなくリムジンの名の割に価格も廉価、サイズも小型枠、4気筒の3S-FEエンジンは当時トヨタが推し進めていた狭角ツインカムでガサツでDOHCらしさはそれほど感じなく高回転まで廻しても頭打ち感が常につきまとう感じはあるものの1200㎏に満たない170コロナを走らせるには充分、高回転が不満ある分、低中速域ではストレスなく扱えそれは”リムジン”には似合わずともコロナという性格のクルマには非常に似合う、そんな印象がありますね!

トヨタハイメカツインカム3S-FE型エンジン
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このような”コロナリムジン”バブル当時でもやはり”コロナ”という事でほぼ注目は集めず誰が買ったんだろ?的ミステリーさすら残るモデル、現存はトヨタ関連に数台と一部マニアなオーナードライバーにより動態保存はなされているようですが昔も今もほぼ陽の当たらない超マイナーモデルである事は間違いない、長年トヨタの重要戦略車であったメジャーなコロナの中のどマイナーモデル、変態モデルとしての存在感だけはピカイチですナ(^^;

変態度指数:★★★★★

Posted at 2023/03/23 15:13:10 | コメント(2) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2023年02月05日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第17弾!!

 ”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第17弾!!

前回の 変態と~…第16弾 ではブルーバードの中の変態を取り上げたんで東の横綱から登場したからには西の横綱、トヨタからもご出場願おうかと…



かつて”BC戦争”と呼ばれたほど熾烈な戦いを演じたコロナvsブルーバード、セダン衰退の波を受け今や両車ともに過去の遺物となってしまいましたが1960~1990年代での両車の存在感はトヨタ・日産の車種ラインナップ上の重要な立場であり重要基幹車種であるのは当然、一時(1960年代)では両社売り上げの1/3~1/4の売り上げを示していたという程売れまくり街で見かけない日はなし!と言うほど普及したモデル、1クラス下のカローラ・サニーに次いで国産車の代表的小型車だったのは往時を知る世代には当たり前の事ですね…。

そんなメーカーの存続や発展にも影響を及ぼすモデルながらコロナ・ブルーバード共にやらかした?変態チックのモデルは意外に設定されていたりしてその一つが前回ご紹介した810ブルーバードG4!! まっ、日産ならあり得るよね!?なんて思いがちですが大トヨタさんもコロナでやってるんですわ、これがw

今回はそんなコロナの変態モデルの一つである『5代目RT100系コロナ2ドアセダン』がお題となります!

1957~2001年、実に44年の長い歴史を誇るコロナの中で2セダンが設定されたのは後にも先にもこの5代目のみ、しかもわざわざ途中追加で設定したものの売れ行き不振で5代目モデルライフ続行中にも関わらず僅か3年程度で廃盤となるという有様、「予防安全」をテーマにしトヨタ初のOKモニターを装備し大人気を誇りあれだけゴロゴロ生息した100系コロナながら2セダンなんてまず見ない、川の中から砂金拾う位に珍し過ぎる存在でワタシも見かけたの、1~2度くらいしかないですね~。

昭和48年(1973)10月~1976一杯で廃盤となった2ドアセダン!
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しかしこの時代は2セダンというのは特別珍しいモノではなかった、カローラサニーにはデビュー時から80年代に入るまで設定されていたしライバルのブルにも410、510、そして510を継いだ710バイオレットにも設定されておりコロナ下級の70年発売のカリーナにも設定、むしろコロナにこれまで設定のなかったのが不思議な程、まだチャイルドロック機構が普及以前だと幼子を後席に乗せると子供が勝手にRrドアを開け転がり出してしまう危険があった4ドアセダンに対しファミリーユーザーには一定の支持があった車型であったのも事実、カローラサニー等はデビュー~2代目までは2セダンがメインだった時期もありました。
しかし純粋なセダンタイプの2ドアは前述のチャイルドロックの普及や2ドアHTやクーペでも代用可能な事から80年代初頭には先記したモデルからも廃止、2BOXや3ドアHB、軽自動車にその形態を残すのみとなった訳です。

子供の転落防止さえ整えば乗降に手間の掛かる2セダンは嫌われ始めスポーツモデルや廉価版としての存在価値に変化、T100系2セダンはこの過渡期にデビューした印象ながらスポーツバージョンはHTが、廉価版にしても4セダンが充分にその役割を果たしほぼ無意味な存在?であったと言っても過言ではないでしょう…

73/8、5代目として登場したT100系コロナのメインはあくまで4ドアセダンと2ドアHT!
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T100系デビューの2か月後に追加された2セダン、元々は輸出モデルに存在していた事から一定の需要を見込んで国内にも投入、しかしメインは長年4セダンで浸透してきたコロナなのでグレードは絞り1600DX/1600GL/1800SR/2000SRの4車型、1600に純ファミリー向けのGLと廉価版DXを、1800と2000はスポーツバージョンという布陣!

スポーツ性を強調する2セダン1800/2000SR
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2セダンはどちらかと言うと硬派なスポーツ性を強調、コロナ、と言うかトヨタのスポーツモデルと言えば頂点にGTを設定、その下にSRやST等を配するのがこの時代の定番でコロナも4セダン/HTに2000GTを頂きその下級にHTのみSRを設定して5代目は発売されました。

SRというグレードはカリーナやカローラ/スプリンター、パブリカ/スターレットにも設定されGT(カリーナ、コロナ、カロスプはレビン・トレノ、パブリカ系はSTが頂点)のような強力DOHCエンジンは持たないながらもツインキャブ付き(若しくはEFI)で標準エンジンよりパワーUP、内装や装備はGTやSTのような豪華さはなくラジオさえ廃され足回りは同じエンジンを積むST等よりハードなセッティングという豪華さと高性能を兼ね備えたGTやSTの陰に隠れたツウ好みのグレード、DOHCでもなく装備も簡略なためGT/STより廉価でありながらLSD付も選べ硬派な印象が強く決して廉価版にはない存在感がありました!

2セダンがSRメインだったのは当時のスポーツ=2ドアという概念が強く4ドアセダンにSRが未設定だった事が大きな要因、ご丁寧にHT同様1800と2000に設定しワイドバリェーションの一角を担うというのもトヨタらしいやり方でした。

SRのスポーティなインパネはGTに準じる!
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ここでコロナ2ドアセダンの概要を…

駆動 FR
搭載エンジン
2T型 1.6L OHV 100PS/13.7kgm・16R型 1.8L OHV 105PS/15.0kgm
16R-B型 1.8L OHVツインキャブ110PS/15.3kgm・18R-E型 2L OHC EFI 130PS/17.5kgm(1973~1975年)

ミッション
4MT/5MT/3AT
足回り
Frダブルウィッシュボーン/Rr4リンクリジット
車両寸法
ホイールベース2500mm 全長4210mm 全幅1610mm 全高1390mm
価格
83万円~93万円(1973年当時)

※尚76/1以降は昭和50~51年規制実施により1600DX/GL(2T-U TTC排ガス適合エンジン)のみに車種整理、1800/2000SRは搭載エンジンの規制不適合の為廃盤となりカタログ落ち。

上記のようにバリェーション以外、サイズや機関は4セダンを基本的に踏襲、エンジンはグレード毎に専用エンジンが1機種という4セダン/HTに比較して大幅に縮小されるもまだ当時では珍しくかつ高額だった電子燃料噴射装置(EFI)付きの2000SRが設定されたのが目を惹きます、GTと大差ない価格で馬力も15PS程度の差、まだまだキャブレターが当たり前の時代にコロナ(トヨタ)でなくともコンピュータ制御されたインジェクションモデルの設定はまだ当時、トヨタではマークⅡ、コロナ、カリーナ/セリカだけの設定でありそれなりにコロナ2セダンにも排ガス規制前までは気合を入れていたのが解る布陣ですね。

当時は新時代の新技術だったEFI装着の2L 18R-Eエンジン
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3代目T40系コロナでライバルのブルに決定的な差を付けクラスNo1の実績を叩き出しながら4代目T70/80系コロナが510ブルに肉薄され5代目ではより商品力UPの為に投入されたT100系2ドアセダン、しかし結果は惨敗、2セダンが衰退期に入り始めた時期でもありライバルのブルーバードは610系では2セダンは廃止、他ライバルに充る三菱ギャラン、マツダルーチェにも2セダン設定はなく(いずれも2ドアはHTモデル)このような時期にあえて2ドアセダンを新設定したコロナ、もう少し時代が早ければ支持は拡大できたでしょうがT100系の売り上げ&商品力UPには何の貢献もなく目撃度も極少数という失敗作、現存は恐らく0ではないか?と思える程BIGネームの中のレアモデルとしてその変態度はかなり高いと云わざるを得ないですナ(^^;

変態度指数:★★★★★
Posted at 2023/02/05 16:47:08 | コメント(1) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2023年01月26日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第16弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第16弾!!”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第16弾はモデルそのものではなく”変態グレード”って事で(^^;

いやー、これは出た当時も今も?理解に苦しむグレードで「日産、なんでこんなヘンテコなグレード出すんだろう?」と…。


そういう訳で今回のお題はコレ→『5代目810型ブルーバード1800G4」になります!

ブルーバード(ブル)G4、ブルには先代610ブルーバードUの時代にスカイライン(C110ケンメリ)の神的人気、販売にあやかろうと二匹目のドジョウを狙い2代目スカイライン(S50系)の時と同様、4気筒のブルの全長(ノーズ)を伸ばしてL20型直6エンジンを搭載したGTシリーズ(GT/GT-X)を追加、しかし日産の目論見は外れスカイラインGTに値段も性格もほぼ被るブルGに支持は集まらず商業的失敗作となってしまいました。

これを反省し次世代となるお題の810型ブルは性格をローレルに近い豪華版としスポーティ色を弱めスカGに干渉しないよう刷新しブルの高級バージョンとして新たに設定したのが旧GTに代わるG6シリーズでありG6は610から引き続き6気筒エンジン(L20/L20E型 115/130ps)を搭載、当時6気筒=高級車の証という不文律からは外れていないG6、610時代よりは狙いは間違っていなかったと思います。

1976年、810デビューと同時に設定されたブルーバードG6(前期2HT)
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スカGと違い価格面でも車格の違いからローレルと較べるとリーズナブル、装備はほぼ同等だったのでお得感もありG6の存在価値は旧610GTよりも上だったと思うし日産は610の失敗で学んだなぁと(笑)

この方針変更により旧GTより販売も上向いたG6でしたが78年の810ブルMCでやらかします、そう、新たに謎のG4というグレードを追加した訳ですナ!

G4、早く言えばG6の外観に1.8L4気筒Z18S型OHCシングルキャブ105ps、つまりは4気筒ショートノーズブルのエンジンを搭載したGシリーズの廉価版というグレード、G6が基本のG6にG6-L(E・L)、G6-E・Fとバリェーション化しているのに対しG4という基本グレードのみの設定、外装はG6同様なロングノーズながら各部装飾が簡略化、G6では標準となるバンパーオーバーライダーやホイールリング等が省かれフェンミはG6のメッキに対し黒、ブレーキもG6やSSS系の4輪ディスクに対し後輪ドラムというグレードダウン、中身はともかく見た目でも一発で4気筒がバレると言うw

78年新追加の意味不明グレード?のG4(セダン)
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元来6気筒のモデルに廉価版として4気筒の1.8Lを載せる手法は何もG4が初めてではなく上級ローレルは72年のC130にて、そのライバルマークⅡや兄弟車チェイサーでも76~77年のRX30/40で行っていたのでそれを責めるつもりはない、4気筒でも見かけ高級セダン(HT含む)であればいい…と言う究極見栄張り需要、一定数あったしこれらの1800版もそれなりの支持を得ていましたしね。

しかしG4の場合は4気筒シリーズがブルのメインとして昔から立派に存在しており云わば6気筒が邪道?変わり種?でありしかもその6気筒を積むためにわざわざ鼻を伸ばしたのにそこに4気筒を載せるという何とも理解に苦しむ本末転倒と言うか無謀と言うか(*_*)

ローレル/マークⅡは6気筒も4気筒もボディ差別はなくブル(スカイラインも)はショートとロングが存在したのも6発出で立ちの4発は尚更見貧ぼらしさを感じたりで…(個人的見解)

ボンネットを開くと小さい4気筒エンジンと長~いファンシュラウドが滑稽だったブルG4のZ18エンジン
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ここでブルG4の概要を…

駆動 FR
搭載エンジン Z18S型 1.8L SOHC 105PS/15.0Kgm 日産NAPS-Z 昭和53年規制
ミッション 4MT/3AT
足回り Frストラット/Rrリーフリジット
車両寸法 ホイールベース2650mm 全長4520mm 全幅1630mm 全高1385mm
車重 1085kg
(以上セダンのデータ 参考:当時のC230ローレルセダン1800GL 123万円 ブルーバードセダンG4 115万円)

Gシリーズの廉価版という内容の為、4気筒シリーズの上級グレード(SSS系や1800GF等)より装備/機構は落とされ一時はブルの売りでもあった(510時代)4輪独立式サスでもなくSSSやG6がこれを継承する中G4はRrリジット、ミッションもメインは4MT、内外の装備、意匠も4気筒中間グレードに充る1800GLレベルだったのでG6の立派な長い鼻の出で立ちでながらG=グランドを意味するグレード名に相反する中身のショボさ=ローレルやマークⅡ1800以上に究極な見栄張りで謎なグレード(?)だった訳です、肝心の見た目も個人的にはブルは4気筒の方がスタイルのバランス取れていたと思うしケンメリやジャパンのようにロングノーズだからカッコいい!とはとても思えずで。

HT G4の内装、G6と較べ簡素で1800GLと基本同一(インパネ以外)


こちらは本家!?収まるモノが収まるべき所に収まったL20搭載のG6(-E・F)
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この時代の日産車、というかマツダのRE以外各社、悪夢の51~53年排ガス対策の過渡期、未対策時代のエンジンに無理やり排ガス対策を施す事により後年のそれを含む新設計された適合エンジンになる以前のフィーリングはもう最悪であり特に日産、トヨタのパワーダウン感は著しくワタシはG4そのものは転がした経験はなく過去下取りで触った程度ながらより軽いショートノーズL18/Z18エンジンの810はさんざん経験しておりその走りはもう残念という以外にない、そんなアンダーパワーのL18/Z18をより重量のあるG4の走り、想像に容易く今となっては味わうのは不可能に近いながらあの時、転がしておけば良かった!!と激しく後悔しますナぁwww

このようなブルG4、わざわざ810シリーズ途中から追加したのにも関わらず結果はご多分に漏れず鳴かず飛ばず、元のG6ですらそれほど売れているモノでもなく追加の意味あったんか?テコ入れ!?
まぁ当時G6は少ないながらも見かけたのでその目撃に紛れている可能性もあり意識してG4を探さない限りはまずお目にかかれなかったモデル、そんなブルーバードG4、究極の”変態グレード”と言っても過言ではないでしょう…
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しかし日産は先代ブルUのGT、そして810のG6/G4の芳しくない成り行きから79年の6代目910型では思想、内容をガラリと一新、以前から言われていた「ブルーバードに6気筒は不釣り合いだ!」という巷の意見に耳を傾け再び4気筒専属モデル(輸出モデルを除く)として再出発し大成功を納める事になります✨

ただ、これにも910の成功に気を良くしたのか?7代目U11時代に再び6気筒に手を出し=V6搭載のマキシマ でまたまた撃沈というオチもあるのが”その瞬間が日産”としか言いようがないですがネ(;^_^A

変態度指数:★★★★☆
Posted at 2023/01/26 00:00:25 | コメント(1) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2023年01月09日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第15弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第15弾!!今年もやります”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る 年が改まってもやる事は変わらん、暇オヤジの道楽ブログは相変わらずスタンス同じ、珍車シリーズやベストテン、変態と呼ばないでを軸に今年もお気楽に上げますんでよろしければ2023年もお付き合い下さいまし<(_ _)>

って言ってもみんカラの過疎化はこの1~2年凄いっすねぇ、限界集落並み?よく来られていた方も大分少なくなった印象、何ナニ?それはアンタが嫌われてるからだろうってか!? それはないとは言えないなwww

そんな中でも懲りずに?訪れてくれる方々には心から感謝です!

さて新年のみんから抱負?を語ったところで”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…今回は第15弾って事で。

今回のお題は誰もが認めるド変態車であるLB11S型スズキX-90を取り上げたいと思います!

国内総販売台数、4年間で1300台強という正真正銘のマイナー変態モデルであるX-90、発売は1995年10月(平成7年)、製廃は99年1月という正確には4年にも満たないモデルでした…。

スズキX-90
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しかしこれも当時のレア度から現在ではプレミアム化、中古市場ではプレミアムも付き始め程度のいい個体ですと新車価格を上回るモノまで散見されるようになってきており「このクルマ、何に使うんだ?」的に奇異な目を向けられた20数年前とは事なり今では称賛の眼差しで迎えられるんだろうか?ワタシの目には今も昔も”変質車”にしか見えんですがのうw

X-90は当時のエスクードをベースにした今で言うSUV、今でこそSUVという車型は人気ですが当時はその言葉すらなく時代はこれを「RV」と呼んでいましたよね、RVと言えば4駆(中には2駆の見かけ倒しのモデルも存在)で大径タイヤを履き車高も高く走破性に優れるモデルが一般的、X-90もエスクードから継承する本格ラダーフレームと大径タイヤ、パートタイム4WDを備える立派な?RV…になる筈でしたw

今でこそSUVはスポーティなクーペ風ボディとかも認知されているも当時は所謂ジープ型の概念、元祖三菱ジープを始めパジェロやランクル、サファリにビッグホーン、そして変節型?で元々はボントラだったハイラックス、ダットラ(テラノ)、プロシード等のワゴンタイプで占められる中、X-90はある意味その固定概念に風穴を開けるモデル、ラダーフレームの大径タイヤに何と2シーターのTバールーフのセミオープンボディを載せるという大技を繰り出し注目を集めました!

RVベースながらいかにもスポーツカーのような売り出し方?Tバーを大々的にアピールするも内装の雰囲気は当時のカルタスやアルトと大差ない質素さw
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発売前、各国のモーターショーで参考出品されその評判は上々、日本でも好評だったX-90は参考出品から2年後、”売れる”と判断したスズキは意を持って発売、しかしイザ蓋を開けてみると…

大径タイヤに背高の2シーターノッチバッククーペボデイ、そのスタイルも決して流麗ではなく当時2ドアのエスクードベースの為、W/Bは僅か2200㎜という寸詰まり、そして荷物スペースも殆どなく2名しか乗れない実用性皆無、ルーフはオープン気分満点の無意味なTバーというこれだけ聞けば完全なスポーツカーながらもラダーフレーム付きパートタイム4駆というどっち付かず、RVとしての走破性もエスクードや他のRVに較べると最低地上高が低く悪路走破にもイマイチという内容、前々回このコーナーで取り上げたギャランスポーツもそうですがこのクルマ、どういう用途、愉しみに向くのか?意味不明 という印象しかなくスズキとしてはあれだけショーモデルで評価されたから出したのに…評価した連中は責任もって買えよ!ってな心境だったと思います(笑)

うーん、一部では”カワイイ”と言われたスタイリング、ワタシ的にはその前に”キモ”を付けたくなり未だ首傾げなデザインに感じる(個人的見解)
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走破性を訴求する場面もあったながらこれとて2駆の一般車よりはマシってレベルでRVとしては落第!?
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X-90内容

駆動 パートタイム4WD
搭載エンジン G16A型 1.6L SOHC 100PS/14.0Kgm
ミッション 4AT/5MT
足回り Frストラット/Rrトレーリングアームコイルスプリング
車両寸法 ホイールベース2200mm 全長3710mm 全幅1695mm 全高1550mm
車重 1100kg

これはワタシも未経験なクルマ、ラダーフレームで1t超えで100psのG16Aエンジン、このエンジンはエスクードで体験していますが絶対パワーがない代わりにフラットなトルク特性で扱い易いエンジン、ただX-90では見かけ的にやや苦しいエンジンじゃないかな?って気がします、このボディで1.6Lだから遅いって事はないだろうけど…

G16A型エンジン
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X-90、ここまで述べてきたようにRVなんだかスポーツカーなんだか分からない、RVとスポーツカーというイメージの乖離が激し過ぎたしTトップからなるオシャレな演出も大径タイヤと寸詰まりボディで台無し、去りとて道楽者の遊びクルマとしては高くつく1.6Lモデルって事で売り上げはサッパリ、3年強で1月平均33台と言う内容で廃盤となりました。

古くはマイティボーイ、そしてツイン等と並びスズキの旺盛な冒険心を表した代表的モデルには違いないX-90、お寒い評価しかなかった往時とは異なり現代では再評価される趣もあるのは認めますしSUVというカテゴリーが浸透した現代ではそう違和感のないモデルかもしれません、時代がX-90に追いついた?SUVとかスポーツカーとかワゴン(シューティングブレーク)等の線引きが曖昧になった今だったらひょっとしたらX-90、”変態”なんて正しく呼べなかったかも!?!?しれませんナ(^^)v

変態度指数:★★★★★
Posted at 2023/01/09 17:54:07 | コメント(2) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ

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