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2022年12月28日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第14弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第14弾!!さぁ、年内最後の”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る やりましょー♪

今回の14弾は往時は少ないとは言え見かけたし”変態”と言っては失礼かもしれない、しかし新車時の評価もソコソコ良かったながら中古再販時期ではかなりの不人気車、ベースのコスモ(クーペ)が新車~中古期まで高い人気を示したのに対し再販もせいぜい1度、元々の販売台数が少なく80年代後半にはスッカリと見かけなくなったコスモLを取り上げたいと…

コスモLは1975年に発売された2代目コスモの何と言ったらいいか?年配向けバージョンかな!? 2代目コスモが流麗なファストバックとウィンドモールがセンターピラーに回り込みRrサイドウィンドを挟み込む独特なデザインが好評で当時としてはクラウンやセドリックに次ぐ200万級の高額(最上級)モデルながらパーソナルクーペとしては異例な発売1年で約6万台を売り上げる大人気車種、セリカXX2600やギャランΛ2600、ソアラ等の高級パーソナルクーペが発売される3~6年前にこの分野に進出したマツダ(当時東洋工業)、ライバルはいすゞの117クーペ位しか存在せず117よりはリーズナブルかつワイドレンジで選択肢が広くもてたのも大成功しに73年のOILショックで瀕死のマツダの救世主となった程でした!

1975/10、初代コスモ(スポーツ)とは路線を変え4シーターのパーソナルクーペとしてデビューした2代目コスモは大ヒット作!!
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コスモの好調を更に高めようとマツダはボディバリェーション拡充を施し『コスモL』を77年に追加、派手なスタイルとCMで使われた真っ赤なボディが印象深いコスモは当然?若者による支持が高く年配層には”カタギのクルマじゃない”的印象が強く評判はイマイチだった事もありコスモのBピラー以降をプレーンなノッチバックとしルーフ後半をレザートップ(マツダではラウンドゥトップと呼称、コスモLのLはこのラウンドトップから命名)をあしらいRrサイドウィンドウは小ぶりなオペラウインドウ的とし全体的に落ち着いた印象としコスモより年配層をターゲットとしたものでした。

77/7に追加されたCD22型コスモL
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コスモクーペとLのRrビユー



コスモLバリェーション
カスタムスペシャル/カスタム/スーパーカスタム/リミデット(LTD)

エンジン
1.8L 直4 OHC VC型/2L 直4 OHC MA型/573cc×2ローター 12A型/654cc×2ローター 13B型

ミッション・駆動
4速MT/5速MT/3速AT・FR

サスペンション
Frストラット/Rr4リンク

サイズ・車重
ホイールベース2510mm/全長4545mm/全幅1685mm/全高1325mm/車両重量 1220kg(LTD)

コスモクーペ/Lの最大の売りはやはりマツダならではのREエンジン、73年のOILショックでオワコンと思われるも改良型12A/13Bを搭載したコスモにより市民権を取り戻しました!
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コスモLは登場時、既にアメリカ等でキャデラックやクーガー、フォードサンダーバードでお馴染みで日本人には憧れの形態であるこれを日本初のマツダ的に言うランドゥトップが注目を集め話題を呼びます、室内もボディ後端をコスモのファストバックからノッチバックに改めた事でヘッドスペースに余裕が産まれ2ドアクーペながら居住性の良さも評価できた点、ワタシもこれ、過去経験ありますが2+2丸出しのクーペに対しLは2ドアセダンと言っていいほどの後席の居住性は良く当時、車格に対しデザイン優先からなる後席の狭さが常識だった2Lクラススポーツモデルの中で普通に大人2人が乗れるサマはセリカXXやΛ、117よりも余裕があったのが印象に残っています。

2ドアの割に居住性がよかったコスモLの室内
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その後79年にクーペと共にMCを実施、但しこの頃になるとクーペはデビュー4年、Lはその地味なスタイリングが飽きられコスモデビュー時の勢いは完全に失ってしまっています、81年には3代目にFMC、コスモはルーチェと共用化され4HT、クーペに変更されLなるモデルは消滅します。

79年MC後の後期コスモL
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79年のMCは不評で特徴あるFrマスクを良く言えば現代的、悪く言えば没個性に変更した事とデビュー4年(クーペ)を経過し陳腐化、販売台数は全盛期の1/10レベルに低下、中でもLはその地味さから後期型ではマイナーモデルに分類できると言っても過言ではない普及に留まり先述の通り、新車の台数がなく再販もほぼナシ、更にREの燃費の悪さという悪評価は拭う事ができず有名な”マツダ地獄”により80年代後半にはクーペ/L共にほぼ潰され数少ないレシプロモデルが細々残るといった印象、今ではクーペはそのインパクトから国産車の歴史、マツダ車の歴史でも語られるモデルながらLに間してはほぼ忘れ去られた存在になっているので失礼ながら”変態車”に認定させてもらいました(^^)v

変態度指数:★☆☆☆☆
Posted at 2022/12/28 20:51:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2022年12月07日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第13弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第13弾!!
”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る、前回はほぼ誰も知らんようなモデルでしたが今回の12弾は間違いなくド変態ながらトラックマニアなら割と有名なカルト車、そう、トラックの変態車を取り上げてみまっサ(^^;

そのカルトトラック、50年前の1972年、小型トラックシュアNo1を誇るいすゞからデビュー、2tトラックの最先端を走るいすゞらしく新機構で独創的なモデルを発売します、トラック屋を長くやる元Gureですがさすがこれも転がすのは勿論、触った事ナシ、直近では5年位前に神奈川藤沢にあるいすゞミュージアムに展示してあるのを眺めており現役は子供の頃多分現金送車だったかな?警備会社のドライバンで見て当時でも滅多に走ってなかったんで「ウォーッ!」と目で追いかけた記憶がありますw

実働現存はいすゞ自動車が展示用に保存しているそれ以外にはないんじゃないのか!?ってレベルの超希少車!

『KUD20系エルフマイパック』
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クルマ自体は超マイナーながら後にも先にもこのエルフマイパック以外の市販のトラックにはない機構を持っておりいすゞマニア/トラックマニアには割と有名な存在…

その唯一無二の機構とは!!そう、トラックにはないFF機構を採用した点、前述の通りトラックというモノが世に表れてから現在まで、4WDはあってもFFを背負って市販されたのはこのエルフマイパックのみ!

いすゞエルフ、1959年に2tクラスのトラックでデビューして以来、戦前からなる永い商用車造りを生かし質実剛健とトルクフルで商用として扱いやすく耐久性に長けたエンジンによりトヨタや三菱ふそう等のライバルと激闘の末、1975年にシュアトップを奪い現在までトラックのベストセラーを守る昔も今も”トラックの国民車”。

マイパックは68年デビューの2代目をベースとしながらも荷台架装の多用途化、荷役の省力化を目指しフレーム等を新設計、本来プロペラシャフトが通る荷台床部にこれがない為床面をギリギリまで下げ最低床面地上高は450㎜を実現、平ボディで段ボールであれば通常のFRトラックよりもう1~2段多く積載でき他にもレッカーや高所作業車等々、低床を必要とする業種での架装の自由度を増し様々従来では実現できなかった”超低床”という部分、高い注目を集めました!

荷台架装の自由度や工夫度は従来型の比ではなく様々な用途が提唱されたカタログ
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ペラシャがない分シャーシ(フレーム)も限りなく低く抑えられ荷台実寸の増大、荷役の省力化には大きな効果を発揮!
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シャーシは勿論ボディもドアパネルやガラス、インパネの一部などは通常(FR)エルフと共通ながらFF化の為専用設計にした部分も多く通常、エンジンが載るFrアクスル上は動力伝達系統が搭載、この為Frオーバーハングを伸ばしエンジンを目一杯前側に搭載、見かけはFRエルフと大差ない”キャブオーバー”ながら正確にはこれに当てはまらない特殊なモノで運転台もフロアセンター部に縦置きされたエンジンがある為足元はかなりタイトな印象…

マイパックのキャビン、通常3人乗りになる乗員は2名とされエンジンがセンターに入る分、床面はタイトな印象、クラッチ操作もやりにくそう…
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ここでマイパックの概要をご紹介

(ロングボディ)
全長5345㎜
全幅1980㎜
全高2020mm
エンジン 直列水冷4気筒ガソリン1600cc G161型OHV 75ps/直列水冷4気筒ディーゼル2400cc OHV C240型 74ps
最大積載量 1750kg(1.75t)
MT4速 最高速95km/h

マイパック、外観上はFRエルフと較べエンジンが前方移動している為セミキャブ的に鼻が伸ばされている、このため欠点としては同じサイズであるとFRエルフより鼻がある分、荷台長は短くなってなってしまい上方向の寸法制限が緩和された分長さでは不利。

ベースのFR版2代目エルフ
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伸びた鼻(顔)に付くFrマスクはFRとは一線を画す丸目縦4灯ライトが特徴的でFRとは比較にならない大口のラジエータグリルが大きな個性を放っている、この特徴的な顔は一度見たら忘れない?ワタシも冒頭申し上げた40年以上前の目撃でも記憶しており印象深いモノには間違いない!

マイパックは独創的新ジャンルのFFトラックを提唱した点は日本のトラックの歴史を語る上で非常に重要な1ページ、しかしFRに較べ機構が複雑で耐久性が重視されイザ壊れた場合整備性が悪いFFは荷台の自由度アピールよりこちらの悪印象が勝りかつ少量ロッド(注文生産)だった事により車両価格がFR同タイプと比較すると1.5倍という高額なのも致命的で商業的には失敗、2022年現在、最初で最後のFFトラックは静かに消えてゆきます。

1972年~1978年まで、受注生産のカタチでカタログモデルでもあり75年のFR版が3代目にFMC以降も続投されてはおりましたが実際に存命の5年間で出た台数は極少数、お膝元神奈川でも川の中で砂金を拾うレベルの珍車、見たい方はいすゞプラザへどうぞ!! って事ですナ。。。

(^^)v

変態度指数:★★★★★
Posted at 2022/12/07 20:07:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2022年12月04日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第12弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第12弾!!怒涛の如く上げまくる”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る、今回はこれぞド変態ってのを持ってきましたぜ(^^;

いやー、これはよほどのマニアじゃないと知らんのでは?にわかホンダマニアも絶対知らんと思うけどどうでしょうw

って訳で今回はこのクルマ↓がお題!


『ホンダL700/L800・P700/P800』

どうでっしゃろ、変態マニアの方大喜びか!?www

いやいや、これなんか古過ぎてさすがのワタシも触った事皆無、しかし若い時分、まだホンダSF(SF:簡単に言えば後発で4輪に参入したホンダは販売/サービス網が少なくかつ昭和40年代はバイク屋や下手すりゃ自転車店がホンダ4輪を売っていたのでメーカーが主要都市にアフターや部品供給を行うセンターを設置、これをSF=サービスファクトリー)に自分のホンダのバイク部品買いに行った時にSFの片隅に草ヒロ状態になっていたのを見かけしげしげ眺めたって事はあるけど転がした事もないし街中を現役で走る姿も記憶になし、ただ幼少時に父に連れて行ってもらったモーターショで見た記憶はかすかにあるかな、恐らくその時もらったカタログあるしで…

幻と言っても相違ないホンダL700!
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L700は1965年(昭和40年)に発売された商用バン、この時代はまだまだ乗用車は脇役で”平日は仕事に、日曜日はレジャーに!”を謳い文句としたライトバンが主役、各社殆どの乗用モデルにもライトバン等をラインナップ、まだまだ贅沢だった乗用よりバンがメインであり三菱ミニカ(三菱360)やマツダファミリア、ダイハツコンパーノは先にバンから発売される程、そんな中L700はこれらライバル&トヨタパブリカバンに対抗してホンダがスポーツカーSシリーズで4輪参入以来の第二弾、あの超メジャーなN360発売の2年も前にデビューしたホンダ気合のモデル!!

スポーツカーS360用に開発したDOHC高性能エンジンをS360が認可を得られず止む無く軽トラに積んでT360を発売した事はホンダの伝説として有名な話ですがこれと同じような事を普通車(登録車)でもやってくれておりそれがL700!!

軽トラのT360にしてもそうでしたがまだ4輪というモノへの挑戦期だったホンダ、Sシリーズのようにレーシング/スポーツという部分では2輪の発展形?で勝負になるもT360やL700のような商用車にホンダ得意の高性能エンジンを積んだモノだから実用性が低く総スカンを喰らったという何ともお気の毒な結果になってしまいます…。

S500/600のエンジンの発展形であるL700E型エンジン
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DOHC 700cc 52ps、アルミブロックというスポーツカーそのものの性能でカタログも堂々スポーツカーばりの最高速や高性能さをアピールしたL700、しかし昔も今も商用車はどれだけのモノが積めるか、荷台寸法や開口部寸法、シートアレンジが重要な要素で性能は二の次三の次でいいい訳でこの辺がまだホンダ、4輪/商用という部分が分かっていなかった感じ、まぁ、まだ4輪進出して間もない時期だから致し方ないですがね(笑)

ホンダとしてはSシリーズが好調の中、いよいよ一般ユーザー市場にも殴り込もうと大々的セールス展開を行うも当然?こんなスポーツカーもどきの商用車が売れる筈もなく大苦戦、L700以降のLN360/TN360といった軽商用が順調なのもあり1968年、デビュー3年で早くも生廃、試作車レベルの販売台数で終わったという…。

性能的にはライバル各車が700cc~800ccで30~40ps台のところ50psオーバー、MAX120㎞はこの時代としてはスポーツカーそのもの、正に変態ライトバンの極致www

L700の概要は下記の通り

全長3695㎜
全幅1485㎜
全高1400mm
エンジン 水冷4気筒700cc ツインキャブ(一体式2キャブ)DOHC
グレード L700/LA800/P700/P800(ベースグレード)LM700/LM800(DX版)
DX版はライトバンのみの設定
駆動方式 スポーツ=FR

一方この時代のもう一つの主役であるピックアップにもホンダは果敢に挑戦、大御所はダットラ、同クラスではコンパーノ、ファミリア、パブリカにピックアップが設定されこれらも高い支持を得ていたのでL700の2か月後の1965/11にP700のネーミングでL700のBピラー以降を荷台としたモデルも追加するもこれはL以上に販売不振、そこでホンダは販売力向上=性能向上とはき違えた!?翌66年にL700を含めS600→S800がデビューした事によりエンジンを更に高性能となるS800用のS800E型58psに換装、(ネーミングはP800/L800)700同様にS800の4キャブから2キャブにデチューンしたとは言え高回転が顕著な小排気量DOHCはピーキーさを極め結局はユーザーの支持を一切得る事なく68年、L700(800)と共に短命で終わる事となります。

ピックアップのP700
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敗因はあまりにピーキーなエンジン特性とL/P共に性能を誇示する割には個性のない平凡な出で立ちもあったのではないか?と思われます、それこそ商用にスタイリングは関係ないかもしれませんがこんな太古の時代でも少なくともパブリカやコンパーノ、ファミリアはスタイリングにもう少し気が利いていたしSシリーズで強烈な個性を放ったホンダにしては大人しくオーソドックス過ぎたきがしますネ、そこで…

さぞスーパートラックだった事でしょうw、心臓はレースで活躍したS800と同一エンジン、一度体感してみたかった!
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実はそんなL/Pをベースとした乗用モデルもホンダは開発、当時は珍しいドアサッシュ、センターピラーを廃した所謂2ドアHTボディでエンジンはS800のモノを4キャブ→2キャブとし65psにデチューンして搭載(S800は70ps)、これを1965年のモーターショーにN800のネーミングで参考出品、コンパーノやファミリアの例に倣いまず商用を発売しこれの評価を得てから発売という計画だったところL/Pが大スベリし結局は発売されずショーモデルで終わっています…。

ショーモデルで終わったL700ベースのN800!
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どうっすか?このL800が出ていたら売れたような気がするのはワタシだけ!? 日本初の2HTで有名な3代目RT50コロナHTとほぼ同時期に採用された2HTのボディはあの時代としてはかなりのスタイリッシュ、鼻先はL/Pと共通ながらAピラー以降はホンダらしい個性とスポーティさが宿りほぼオープンが主流だったS800のクローズボディ/実用性も高いN800、これこそがその高性能エンジンが活きるモデルと思うので発売されなかったのが非常に残念な思いがしませんか…!?

ユーザーニーズを掴めず幻的に終わったL/Pシリーズ、マーケティングの重要さを肝に銘じたホンダはこの失敗を糧にして67年に発売したN360に生かし大成功を収める、文字通り『失敗は成功の基』って事ですナ!

(^^)v

変態度指数:★★★★★
 
Posted at 2022/12/04 22:06:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2022年11月24日 イイね!

変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第11弾!!

変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第11弾!!
”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る”熱し易く冷め易い元Gureの特性!?を発揮して復活後早速の連投ってこんで(;^_^A


てな訳で今回は第11弾になりますね、11弾のお題はこのクルマ↓

『E54A/74A型ギャランスポーツ』!!

変態マニアにはそこそこ有名な?ギャランスポーツ略してギャラスポ!元ギャランマニアのワタクシとしては 保存版 “変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第7弾!! に次ぐギャランからの選別という不名誉な思いですがwww

しかしこのギャラスポ、先見の明があったと言うか何と言うか、現代のクロスオーバーSUV=ヤリスクロスやカローラクロス、新型クラウン等々…出るのが20年早かった感じ?当時はスポーツセダンなんだかRVなんだか多用途を売りにするんだか訳分からんモデルで三菱バカのワタシですら「何じゃこりゃ!?!?」って受け取ったモノ、市場の反応も大方こんな見方であり例によって結果は”鳴かず飛ばず”って有様でした。

しかし三菱ってのはこういのタマにあるんだよなぁ、このギャラスポを始めミニカトッポ、ekアクティブやシャリオ、新しいジャンルを提唱しながら出す時期が早すぎて大した話題、普及にならず終了、その後に他メーカーが2番煎じ的に出してきた類似モデルにまんまと油揚げさらわれるというorz…(スズキワゴンR,ハスラーやホンダオデッセイ等)

まっ、ギャラスポに関しては当時似たようなコンセプトでインプレッサグラベルEXやダイハツミラRV-4、日産S-RV等も存在したけど現代に至るまで被るようなモデルは国産では薄かったかな?欧州車や近年のSUV、しかしあれから20数年してクロスオーバーブームが訪れギャラスポを思い出すとは思わんかったw

そのフレーズも”GTRV”として1994年(平成6年)に華々しく?デビューしたギャラスポ、当時は三菱自ら作り出したRVブームの中でスポーツモデルやスポーツセダンの需要が落ち始めた時期、そんな中RVブームに乗り89年に発売以降ワゴン市場の独断場を走るレガシイィツーリングワゴンを各社苦々しく思う中、トヨタはカルディナ、日産はアベニールサリュー、マツダはカペラカーゴでRV風味付けとハイパワーエンジンを組み合わせてそれの神髄であったレガシィに対抗、三菱はこの当時、レガシィに対抗できる車格のワゴンモデルの存在はなく格下のリベロを対抗させるもやはり大衆車ランサーベースのリベロではレガシィの敵にはなり得ずレガシィのライバルであるギャランにRV+ハイパワーモデルを設定する事によりレガシィに戦いを挑む訳です。

鮮烈に”GTRV”と銘打ってウインドサーフィンの場面と走りの場面で演出してCMが印象的だったギャランスポーツ
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しかし当時の7代目ギャランは国内ではセダンモデルのみ、他にエメロード(4HT)、エテルナ(姉妹車)が存在するもワゴンはなし、そこで白羽の矢を立てたのが海外専用輸出モデルだった5HB!


欧州ではメジャーな5ドアモデル、日本でも割と古くから各社設定されてきたがらこの車型は長い事日本ではNGとなる不人気車型、2000年代に入るまでどれも成功した試しはなく三菱もコルトイレブン、E30エテルナ、4代目ランサー等をリリースするもどれも撃沈、そんな5ドアにスポーツセダンで名を馳せたギャランVR-4から6A12型V6DOHC 24バルブI/Cツインターボ 240psエンジンをメインに据えエクステリアは流行りのRV要素である三菱お得意のカンガルーバーやルーフレールを纏わせながらもランエボやVR-4ばりの大型エアロを備えるという何とも不思議な出で立ち、その上駆動はフルタイム4WD(GTのみ)、確かにそのサマはCM通り”GTRV”には間違いなかったながら使い勝手はセダン以上でもステーションワゴン程の多用途性、積載力はなくレガシィどころか他社ライバルワゴンにも惨敗、互角の勝負は次期型ギャラン8代目の時に加わったステーションワゴンである『レグナム』まではできなかったという哀しい歴史がある訳ですね~…。

ルーフレールにデカ羽っていうセンスが当時では信じられん出で立ち
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ギャラスポは94/9~96/8までの2年にも満たないモデルライフ、商業的には完全なる失敗作、元になった7代目ギャランそのものが先代E30系ギャランからの大幅な路線変更で売り上げを一気に落とし不人気車のレッテルが貼られておりその不人気車に更に不人気な5ドアを追加したところで何のクスリにもならいどころか傷口に塩を塗った的になったのは想像に容易いですよね!?

ギャラスポの概要は下記の通り

全長4705㎜
全幅1730㎜
全高1460mm
車両重量1480kg
グレード スポーツ/GT(AT)/GT(5MT)
駆動方式 スポーツ=FF2駆/GT=フルタイム4WD

ベースのギャラン較べ全高がやや高くなり長さも5ドアでラゲッジを大きくとる分長い、グレードはギャランから大幅に縮小されベースモデル(2L 6A12 NA)とGTの実質2車型、ベースモデルは4ATのみ、GTはATとMTを選択可能といった内容、ツインターボを積むギャランVR-4では先代VR-4から継承する4WS付(E84A)が設定されるもギャラスポGTはこれは未設定、内装の意匠はベースのギャランを踏襲、GTはVR-4より”RV”らしく?少し若めな意匠。

ギャラスポGTの室内
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ギャラスポ、ワタシも1度だけ経験ありバブル期設計の為仕上がりは上質で質感等はバブル崩壊以降設計の次期型EA/ECギャラン・レグナムよりも上質、ハイパワーな6A12ツインターボは音も良く動力性能には何の不満もなくかつてのVR-4やエボⅠ~Ⅲまでと較べても見劣る事はなかった、ただギャラン同様無意味な3ナンバー肥大化で扱いにくくなったのとワゴンの多用途性を知っていると5ドアHBに大した魅力は感じず今なら注目でも当時はゲテモノ感が拭えずでした。

5ドアで240psのツインターボってのも選ぶのは大変質者しかおらんでしょうw
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クロスオーバーとかSUVとかの名前の下で車型が曖昧?な現代と違いセダン・HT・クーペ・ワゴンがきっちり棲み分けされていた時代、セダンでもなくファミリーユースが主な5ドアながらハイパワーメインという中途半端な立ち位置が理解されず僅か2年の短命で終わったギャランスポーツ、世が世なら大スターだったかもしれませんがこれも変態車には相違なし、いずれにせよ先見の明を例によって生かせなかった三菱の哀しい歴史の1ページである事はご理解頂けたかと(笑)

(*^^)v

変態度指数:★★★☆☆
Posted at 2022/11/24 20:00:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ
2022年11月22日 イイね!

変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第10弾!!

変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第10弾!!
6年ぶりのこの企画=“変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る 変態好きのお方には大変長らくお待たせどころじゃないけど突然元Gureの脳内に蘇ってきたんで復活、きっかけは先日街角捕獲したベレットセダン、マトモならベレット→ジェミニ→アスカとかせいぜいフローリアンや117クーペって出てくるんだろうけど何せ筋金の変質者はベレット→ワスプ→ユニキャブとなるんでやっぱオレ、頭おかしいwww

ベレットと言えばいすゞ、若い世代では知らんで当然ながら90年代まではいすゞも立派に乗用車をリリースしていた会社、かつては三田明・舟木一夫・西郷輝彦(50歳以上限定w)に因みクルマ界の御三家と言われたモノ、トヨタ・日産・いすゞが普通に一般にも認知されていた乗用車部門、時代の流れでそのいすゞがトラック専業になり早30年近く、しかし60~70年代のいすゞはトヨタや日産にはできないような個性的、意欲的なクルマ造りをし一定数以上のファンもいたのが事実、そんないすゞがまだまだやる気満々の60年代にリリースした”変態車”はこのクルマ!

『KR80/85/86型いすゞユニキャブ』!!
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あっ、ジムニーじゃないっすヨw
いすゞが1966年、将来の自動車マーケットを見据えて開発した意欲作であるいすゞユニキャブ、翌67年に市販化され1974年までの8年間、ベレット、117クーペ、フローリアンと並んでいすゞ乗用の商品構成を務めておった訳です、トヨタや日産のように車種構成が広く取れない弱小メーカーですんでその存在意義も重要な訳で…

いすゞお膝元神奈川県で生きてきたワタクシ、他県ではまずなかったであろうユニキャブですが幼少の頃から何度か見かけた事はある、勿論転がせるようなお年頃の頃には絶滅?してるんでさすがに経験はないですが…。

まぁ、変態好きには有名なこのカタチで普通のFRと言う点がユニキュブの最大の特徴かな?ユニークなキャビンだからユニキャブ!?知らんけどw

インパネは駆動切り替えレバーがないのが不思議な程ジープ的で男臭さ満点!
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後年90年代のRVブームの頃、ジムニーやパジェロミニに2駆FRが存在した事ありますがそれは流行りに乗り雰囲気だけRVであればいい、時代的にATメインだったりとRV=オシャレ!という需要に対応したもの、しかしユニキャブの時代はこのカタチで2駆なんて有り得ない、三菱ジープ、トヨタランドクルーザー、日産パトロール、スズキジムニー、ダイハツ初代タフトなどどれもジープ型車両は切り替え4駆を装備した本格的走破性を備えておりまだまだこういった車型は一般向けではなく業務用需要としての意味合いが強い、そんな中いすゞは来る日本に必ず後に言うRVブームを予見し仕事にも使えオープンカー的遊び心を満喫できるという点でジープ型デザインを採用し世に提唱した訳ですな、マイカー元年と言われた66年、各社が1L前後のセダン型大衆車を次々にリリースする中、我が道を行く的いすゞらしいやり方と言えばその通りながら採算やマーケティング無視のいすゞの生き方、これが後のいすゞ乗用車撤退に繋がる一因ではなかったか?ワタシはそんな思いも拭えない(-_-;)

さてユニキャブの概要ですが下記の通り

全長 3,655mm
全幅 1,500mm
全高 1,710mm
車両重量 985kg
エンジン 直4 OHV G130型1.3L/G150型1.5L/G160型1.6L
駆動方式 FR
乗車定員 4名/8名


今から見れば現代の軽自動車に近いサイズ、しかしFR、オープンの割には900㎏超えと当時としてはヘビー級で走りの評価はイマイチ、当初はベレット1300からG130型を換装したながら後にベレット/フローリアンの1.5~1.6Lに換装し走行性能を高めます!

後半搭載されたG160型エンジンはベレット/フローリアンの流用
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ベースとなったのは当時いすゞがダットラやブリスカに対抗させていた小型ボントラのワスプ、このワスプは乗用ベレットのBピラー以降を荷台にしたようなデザインでベレットのイメージを引く当時のボントラとしては異例なスポーティな見かけ、ベレット同様の1963年デビュー、正確にはベレットはモノコックボディでワスプはフレーム付だったので完全な別車ながらベレットのコマーシャルカー的立ち位置、ライトバンのベレットエキスプレスとワスプという商用を揃えやはりそれらをラインナップしていたコロナやブルーバード(ダットラ)に対応した訳ながらこの分野でのいすゞは弱く72年、より現代的にリファインしたフローリアンベースのファスターに後を託しワスプは廃盤、しかしユニキャブはそれでも生き残ります!

いすゞワスプ(1963~1972)
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既存頑強シャーシを使いコストダウンしつつ斬新な?ジーブスタイル、背面タイヤや可倒式Frスクリーン(保安基準改正により73年以降は固定式)など本格ジープ的装備を持ちながらそれらに較べ遥かにリーズナブルで登録車ながら50万円を切る価格、これは当然当時の人気車であるサニーやカローラよりも安価、いすゞは当初遊び心ある商用車(トラック、ピックアップ)を提唱し4ナンバー商用登録で最大積載量400㎏(2名乗車)で設定、しかし目論見通りには売れず経年と共に乗車人数を増やしたりエンジンをパワーUPしたりキャラクターを変化させるもやはり4駆ではないのが最後まで祟り8年造り普及したのは数千台というレベル…

自衛隊の隊員輸送やドカチンをダム工事派遣にでも使えそうな8人乗りを68年に追加するも4駆でないのでそういう用途には使えずこれも鳴かず飛ばず。。。
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三菱ジープや日産パトロール同様にオープンボディで架装のし易さから一部消防にも用いられるも走破性が低い為普及せず。
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4人乗りはマルチパーパス的な雰囲気を売りとしたが支持は得られず…
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ユニキャブ、現代で言うならばクロスオーバーSUVなんでしょうが時代的にそうしたクルマにはまだまだ理解も需要もなくファミリーカーにも商用にも使えない何の目的で使えばいいんだ?的な存在意義すら疑われた時代によく8年もモデルライフが続いたモンですよね、当時の三菱もそうですがトラックという莫大な利益があるからこそ許されたこうしたお遊びにも寛容な時代だったと言えばそれまでですが…。

しかしその後ファスターロデオやビッグホーン、ミュー等本格4駆や90年代トレンドのRVブームに参入しそれなりの成功を収めたいすゞ、それらの原点としてユニキャブの先んじたRV精神は生かされたと思いますし珍車?迷車?変態車?に疑う余地はないように思うもあの時代にこうした意欲作をリリースしたいすゞの心意気に感服です(;^_^A

変態度指数:★★★★★
Posted at 2022/11/22 18:50:06 | コメント(0) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ

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