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2012年03月17日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編⑤

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編⑤いよいよターセル・コルサ・カローラⅡの最終回となりますネ!

と言う訳で94/9発売のEL/NL50系『ターセル/コルサ(5代目)及びカローラⅡ(4代目)』、及び95/8発売の『サイノス』(2代目EL50系)を取り上げます!
尚、97/4にL50系のプラットフォームをベースにしたミニバンである『ラウム』も加わりますがこちらは型式、EXZ10型を名乗っておりベースはL50ながら一応メーカーは別車種としておりましたのでココでは“サラっと”取り上げる程度にします!

さて、L50系ですがこれと言った特徴がないとでも言ったらいいのか…
シャーシ、脚廻りやエンジンは先代からのキャリーオーバーでありガワだけ変えたモノ。
但し造りは先代の頃とは急激な時代の変化によりバブリーチックだったL40系に対して大幅なコストダウンを計り特に内装の材質は20系時代のようなペキペキプラスチックの多用がなされ見えない部分の接合もビス→フックやグロメットに変更されておりました。
まぁ、この時期のモデルはこのクルマに限らずこうしたコストダウンが顕著でバブル崩壊をこの部分でも嫌でも意識させられこの部分ではあまりいい印象がないモデルでしたネ~。
ただ、カロⅡだけは当時売れっ子ミュージシャンの小沢健二がCM内で唄う ♪カローラⅡに乗ぉって~ が結構話題になり記憶/印象に残っている御同輩も多いかも(笑) 

このモデルもあるテストでしばらく乗りましたがやはり感想は可もなく不可もなくでプライス並のドライバビリティとトヨタ車らしく誰にでも難なく乗れる“ゲタ”車であり刺激は全くないものの何の心配もなく扱える気楽なクルマでした。

ただ先代から前進も確実にしておりこの頃から各社安全対策を充実化、これに呼応しこのモデルも衝撃吸収ボディ(トヨタでは“GOA”とネーミング=後期より)やエアバッグ&ABSの装備(デビュー時は最上級でもOP設定=全車OP、96/8~全車標準装備)が施された事でしようか。
上級モデルでは既に当たり前化していたこれら装備がいよいよボトムに位置するこのクラスでもお目見え、既にこの種のモデルは女性比率が多く安全性向上はもちろんの事、これらユーザーにアピールする意味でも大きな前進であったと思います。

50系となって先代が丸味を強く強調したスタイルから一転、先々代の30系に近い直線基調で軽快さをアピールするスタイリングになっています。
個人的には女性に媚を売り過ぎた40系に較べシャッキっとスッキリした50系のデザインは好感を持て安っぽくなったという意見もありましたがボーイッシュだった30系に回帰したかな?と。。。
ボディバリェーションは先代同様に4ドアセダンと3HB、クーペ(サイノス)を設定、ターセル/コルサにセダンとHB、カロⅡにはHBのみという設定も変わっていません。

↓上からターセル4ドアセダン、コルサHB、カローラⅡ、ターセルHB





各モデルの扱い店も変わらずターセル=ビスタ店、コルサ=トヨペット店、カロⅡ=カローラ店でバッジ違いの三つ子(サイノス含めると四つ子)も伝統的なモノ、但し各社の相違点はかなり差異がなくなりお決まりのFrグリルの意匠も網目が多いか少ないか?太いか細いか?程度になりテールは以前であればアンバー/レッド/バックの配列やデザイン自体までコストをかけたリデ・ザインだったものをこれらは共通としエンブレムの差異でしかなくなり所謂着せ替えモデル、双子/三つ子モデルの終焉を感じさせるモノでした。

それではEL/NL50系ターセル/コルサ/カローラⅡのモデル概要です。

(サイズ)
3HB :全長3915全幅1660高1370~1385(mm)
セダン:全長4120全幅1660高1370~1385(mm)

(車重)
870~1010kg
(定員)
5名
(エンジン)
4E-FE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1300cc EFI-D 100ps
5E-FE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1500cc EFI-D 105ps=FF 100ps=4WD
1N-T型水冷直4 OHC1500ccディーゼルターボ 67ps

※型式:4E-FE搭載車=EL51型 5E-FE搭載=EL53型 4WD(5E-FE搭載)=EL55型 1N-T搭載=NL50型
(駆動)
エンジン横置き式FF/フルタイム4WD
(ミッション)
4速MT/5速MT/3速AT/2W・OD付4速AT
(脚回り)
Frストラット式/Rrトレーリングコイル式
(ボディ)
3HB(全種)/4ドアセダン(ターセル/コルサ)
(バリェーション)
ターセル
ジョイナス・同4WD/ジョイナスEパッケージ/アベニュー//VX・同4WD/VXサルーンパッケージ・同4WD

コルサ
モア・同Eパッケージ・同4WD/ソフィア/AX・同4WD/AX-X/シンシア・同4WD/VIT-X・同4WD/VIT-Xサルーンパッケージ・同4WD

カローラⅡ
ウィンディ・同4WD/ウィンディカスタムパック/ライム/ティアラ・同4WD

上記の通り各部スペックを見ても先代とほぼ同一、但しコストダウンによるリストラも行われ各モデルグレード縮小と搭載エンジンからハイパワーバージョンの5E-FHEが省かれています。
5E-FEとFHE、走らせてみれば性能に大差がなくリストラも致し方ない気がしますがこれに呼応しスポーツグレードのSZやVZ、SRが消えた事はAL20以来これらを設定し廉価、女性版以外にもスポーティさも忘れていなかったターセルファミリー、ご時世とは言え淋しさを感じざるを得ませんでしたねー。

↓搭載エンジンは5E-FHEをリストラし3種類に!(㊤5E-FE㊥4E-FE㊦1N-T)




3車ともインパネや室内はグレードによる差異こそあるものの名前による違いはなくデザインは共通、先記の通り大幅なコストダウンが顕著ながらインパネは特徴的で好き嫌いが分かれる先代と比較すると一般的で万人受けするオーソドックスなモノになっています。

↓奇をてらわずにオーソドックスなデザインとなったインパネ(写真はカロⅡティアラ opエアバック付)


↓HBのインテリア(カロⅡティアラ)


↓セダンのインテリア(ターセルVIT-X)


↓フルタイム4駆も健在!


それではモデル改歴に移ります。(特別/限定モデルなどは全てを網羅していません!)

(95/4)
特別限定枠にてお馴染のターセルにジョイナスエクストラ、コルサにAXスペシャル/モアスペシャル、カロⅡにスーパーウィンディをラインナップ。
(95/8)
旧40系を継続していたクーペモデルのサイノスもFMCにより50系となります。
サイノスもバブル崩壊後のリストラ設計で40系の着せ替え、但し基本は先代同様にαとβによる2グレードの設定ながらαとβの中間グレードにαジュノパッケージも設定、α、同ジュノに4E-FE型を搭載しβにはターセルファミリーではリストラされながらサイノスでは性格上5E-FHE型1.5L 110psエンジンを搭載しています。
先代では2種類の1.5Lエンジンでグレードを分けていたものを50系では排気量別としα/β差異が広がったためβの装備・外観にαのエンジンを搭載したのが得意の“お買い得モデル”としてジュノが設定された訳ですね!
尚、こちらはCMキャラに当時人気絶頂の『globe』が果たしていたのも記憶に新しいかと。

↓2代目50系サイノスβ


↓同αジュノパッケージ


↓βでは4兄弟で唯一、外観同様スポーティな味付けがなされたインパネ


サイノスには全グレードに運転席エアバッグが標準装備されていたのもベースとは異なる部分でした!

(96/4~8)
タコⅡ全車にデュアルエアバッグ、ABSを装着した『セーフティパッケージ』を設定、その後これらはサイノス含め全車標準装備化。

(96/8)
サイノスにオープンモデルの『コンバーチブル』を追加設定します。
これは上級車のセリカ→コンバーチブル化と同じ手法でクーペボディを補強、このボディをアメリカASC社へ送りルーフとクォーターピラーをカットしFr三角窓や手動式ソフトトップ等、各部艤装を施し日本へ送り返すという工程で販売されていました。
グレードは1.3αと1.5β、そして特別限定の1.3αイエローバージョンを設定。
イエローバーションは内装に派手でお洒落なイエローカラーを取り入れたモノでした。
尚、コンバーチブルでは「安全装備の全車標準装備化」がなされABS・デュアルエアバッグを標準装備としており従来型(クーペ)もこの時これに倣います。

↓オープン人気にあやかる『コンバーチブル』(1.3α)


(97/5)
L50系のシャーシを使ったコンパクトミニバン風味の『ラウム(EXZ10型)』を発売、ラウムは既にこの時期には従来型セダンが訴求力を失いかけており新世代のコンパクトとしてスライドドアを持ち背高としウォークスルーも可能とした広い室内を持つトールワゴンとして登場しています。
ラウムは96yに登場したトールワゴンの『マツダデミオ(初代DW型)』の人気/販売が好調でこれを意識、デミオは既存のセダン型レビューのシャーシを流用しながら遊び心&多用途性の高いそのパッケージングが受けておりこれを倣ったモノでした。
ラウムは先記の通りL50系のシャーシを持ちエンジンやパーツに共通部分は多いも型式は分けられ一応ターセルファミリーとは“別のモデル”とされていますので触れるのはこの程度にて(汗)

↓新世代のコンパクトカーを提案したL50ベースの『ラウム』


(97/7)
ターセル・コルサ・カロⅡに再度限定モデルを設定。

(97/12)
ターセル・コルサ・カロⅡはMCにより後期型となります。
お決まりのフェイスリフトとテールの意匠変更、堀の深い(HB)デザインのグリル(HB)及びルーバーを細分化したグリル(セダン)とアンバーをクリア化したテールで高級感を増すイメージ変更がなされています。

↓後期型ターセル(㊤HB㊦セダン)



↓後期型コルサセダン



↓後期型カロⅡのバリェーション








↓後期型ではボディ剛性も見直し衝突安全ボディ化→『GOA』に進化!


↓後期型ではインテリア質感をUP!明るい色彩が採用され全体的に高級感が高まってます!(カロⅡティアラ)



(98/9)
ターセル・コルサ・カロⅡに三度限定モデルを設定。

(99/7)
78yのターセル・コルサAL10型デビュー以来、途中スターレットと共通シャーシとなりながら20余年に渡りトヨタのボトムを受け負ってきたターセルファミリーでしたがこの時をもって後続を99/1、既に発売されていたのヴィッツ(NCP10系)にスターレットと統合の形で譲り製廃の時を迎えます。
ターセルファミリー時代、完全ボトムをスターレットに置いてややこれの上級な立位置を与えていたのもあり正確にはターセル系後続は02y発売のistが受け持つと考え方もできますが3年近くはヴィッツが受け皿、L40以降は地味に地味になっていき人気や注目度も薄れたターセルファミリーと裏腹に98yに既にパリサロン(パリのモーターシュー的イベント)で『ヤリス』として出展され人気高かったヴィッツは日本で発売以来大人気を博し99yのCOTYを兄弟車『ファンカーゴ』と共に受賞、すっかりトヨタ・コンパクトの地図を塗り替え現在に至ります。
尚、ターセルファミリーのHBは上記のようにヴィッツに、セダンは99/8ターセル系製廃後に登場したヴィッツのセダン版の『プラッツ』が引き継いでいます!

↓HB後続となる『ヴィッツ』


↓セダン後続の99/8~『プラッツ』


↓2002年にヴィッツ上級としてデビューした『ist』がターセルファミリーの立位置的には後続!?


さて、一時は大人気を得“華麗”だったターセル・コルサ・カローラⅡ(サイノス)、その生涯のUP!!!DOWN!!!を振り返りますと…

初代AL10系デビユーから低空飛行(DOWN!!!)→2代目AL20系=大幅なUP!!!→3代目A30系=高値安定(前期UP!!!後期ややDOWN!!!)→4代目L40系=DOWN!!! サイノス低値安定(DOWN!!!)→5代目L50系=ややUP!!! サイノス同様 ッ感じでしょうか…

最終50系はまだまだ街中を走る姿が見れますね!セダンは特にお年寄りの方々が多くお乗りになられている姿が印象にあります。
ただこのクルマの立位置を表すように痛んだ個体も多く後続が人気モデルでもありそのヴィッツやistにしても既に2、3世代目に突入、既に遠い過去のモデルになってしまいましたがトヨタFFの処女作として気合を入れてデビュー、2代目3代目ではブームに乗り高人気を得、華々しい時代もありました。
かつてワタクシの若き頃に販売の楽しさをを教えてくれた(AL20)このモデル,、忘れたくない1台です!

ターセル・コルサ・カローラⅡシリーズ・・・終
Posted at 2017/09/03 00:51:51 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ
2012年02月12日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編④

 保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編④“偉大なるUP! DOWN! 野郎たち”!!!
前回から引き続き90/9発売のEL/NL40系『ターセル/コルサ(4代目)及びカローラⅡ(3代目)』、91/1発売の4人めの兄弟となる『サイノス』(EL44型)を取り上げます!

先代のL30系はライバルの自滅、バブル期突入とベーシック/女性向け/ファミリー向け/若者向けスポーティという幅広いユーザー層に訴求するグレード展開で3兄弟計で約12万台を売り上げた成功作、下級スターレットより豪華であり上級カロスプよりも若々しいトヨタらしい絶妙な味付けが人気でした!
新型L40系ではバブル期設計もあり決してカロスプを上回らない範囲ながら高級志向に振られ価格は先代と大差ないものながらも作りは好景気の恩恵を最大限与えたプライス<クオリティが特徴でした。

スタイリングはこの時期のトヨタを表すオーバルフォルム=曲線基調のものに一新、先々代L2系のカクカクスタイルを先代L30系で各部に曲線を取り入れそしてこのL40系では一気に丸味帯びたモノへと改め時代のトレンドを巧妙に取り入れており同じトヨタでも他車種では歴代モデルのイメージや固定ファンの存在を考慮しここまで激変したスタイリングアイディンティがとれなかったものを歴史の浅いターセル/コルサ(カロⅡ)だからこそ思い切ったこの時代のトヨタ・スタイリングを如実に示せたモデルでした。

↓先々代、先代とは一転し丸味帯びたデザインとなったL40系 (カローラⅡ1500ZX前期型)


この丸味は従来型でも女性の支持が高かったのですがより女性への訴求が強くなった感があり男性、特に旧リトラを支持していたユーザーには逆にかなりのアレルギーを持たれた様子(このワタクシもその一人・・・汗)
また、ターセルとコルサでは1世代ぶりに4ドアセダンも一新されそれまでHB重視だった両車、L40ではセダンボディを強調し従来通りHBのみのカロⅡはこれまで通り女性/若者向けをアピール、ターセル/コルサにもHBは存在するも販売の主力は完全にセダンに移しファミリー層にアピールしています。
尚、HBはこれまでの5ドアを廃止し3兄弟全てが3ドアHBのみとされています。

↓ターセル/コルサは1世代、9年ぶりに新ボディとなったセダンがメイン化 (コルサセダンVIT-Z前期型)


↓ターセル/コルサにもカロⅡ同様の3HBを設定、ボディ共通の3兄弟は健在! (ターセルHB VS㊤同キャンバストップ㊦前期型)


3車とも主にグリルデザイン、テールランプの細かな意匠違いでターセル=ビスタ店、コルサ=トヨペット店、カロⅡ=カローラ店扱いは伝統を守りシャーシは先代からをキャリーオーバーするもボディサイズは幅、全長とも若干拡大されています。

個人的見解ですがこのEL40は先々代、先代と較べると個性的なスタイルながら特に取り立てて何の特徴もないモデル、かつてトヨタがカローラを世に送り出した時の思想=所謂80点主義を思い出させる可もなく不可もなく性能や機構にもこれといった目立つ点はなく悪く言えば“面白くもおかしくもないクルマ”って感じですね・・・
シャーシを共有するEP70/80系スターレットには初代KP47からのDNAの継承が見れ例えFFになろうとも良くも悪くも“スターレット”らしさ、強いて言えばカローラにはカローラ、クラウンにはクラウンらしさが生きていながらもEL40系にはそれがなく何とも退屈なクルマといった印象、ワタクシは基本丸味帯びたデザインは好きではないのもあり全く存在の印象がない!!そんな感じです(汗)
まぁ、このカテゴリーのクルマはそのような意味を考えないセカンドカーやエントリーカーとして一瞬だけ注目されるだけが運命なのでそれでも違和感はないながらAL10~E/NL30までがそれなりの特徴と魅力を持ち合わせていただけにこのモデルの『無個性』ぶりは残念な気もしますね~。。。

それではEL/NL40系ターセル/コルサ/カローラⅡのモデル概要です。

(サイズ)
3HB :全長3935全幅1645高1360~1435(mm)
セダン:全長4110全幅1645高1370~1385(mm)

(車重)
830~940kg
(定員)
5名
(エンジン)
4E-FE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1300cc EFI-D 100ps
5E-FE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1500cc EFI-D 105ps=FF 100ps=4WD
5E-FHE型水冷直4 ハイメカDOHC16バルブ 1500cc EFI-S 115ps
1N-T型水冷直4 OHC1500ccディーゼルターボ 67ps
※psは全てネット表示
※型式:4E-FE搭載車=EL41型 5E-FE搭載=EL45型 5E-FHE搭載=EL43型 1N-T搭載=NL40型
(駆動)
エンジン横置き式FF/フルタイム4WD
(ミッション)
4速MT/5速MT/3速AT/2W・OD付4速AT
(脚回り)
Frストラット式/Rrトレーリングコイル式
(ボディ)
3HB(全種)/4ドアセダン(ターセル/コルサ)
(バリェーション)
ターセル :VC/ジョイナス・同4WD/アベニュー・同4WD/VE/VS・同4WD/VX・同4WD/VZ
コルサ  :TX/モア・同4WD/AX/ソフィア/AX-X・同4WD/VIT-X・同4WD/VIT-Z/SZ/SX・同4WD
カローラⅡ:TX/ウィンディ・同4WD/ライム/SR・同4WD/ZS

上記のように大幅に変わった外観と較べ機構面ではシャーシを継承した事もありFFモデルに関しては特には変化なし、冒頭でも触れたように内装の作り込み、トリムなどは値段の割には上質で好感の持てるモノでした。
インパネなども外観に合わせるように丸みを主体としたデザインで大衆車然としていた先代と較べスポーティさは皆無となりながらも柔らかな上質感を与えました!

↓コルサセダンVIT-Zのインパネ&インテリア


↓コルサHB SZのインテリア


L40系となり大きく変わった点の一つは4WDモデルが時代の要請もありフルタイム式となった事です。
フルタイムといってもフレックス式でロータリープレートカップリングにより路面状況変化により自動的にFF→4駆の配分をコントロールするものであり通常時は燃費節約を大きな目的にしFFに近い走行、路面μが低くなるにつれ適正にリアにもトルク配分を行うという先代まで旧態化した80年代の技術であるパートタイム式を採用したL20系から最も発展したものでした。
実際、これもテスト走行しましたが全く4駆を意識させず「FFとどこが違う?」位拍子抜けするモノでワタクシは本格的悪路での乗車体験はないので何とも言えませんが悪く言えば頼れたのかな?なんて思います、ただ特に悪評やクレームも聴いた事無いので大丈夫だったのでしょう(笑)

↓“新”4WD機構はフレックスフルタイム式に進化!



尚、4WDモデルは先代までは古めかしい20系セダンのみでしたが40系からは新機構を誇るかのように?HBにも設定されています!

そしてもう一点、大きく変化?したのは搭載エンジンでありディーゼルを除き全てEFI、ハイメカDOHCエンジンを採用しました!
この時期トヨタがやたら力を入れたハイメカ=実用型狭角DOHCの4E-FE(1300)と5E-FE/5E-FHE(1500)は従来のE型の発展改良型、メカニカルノイズがDOHC化によりOHC時代よりも高くなった点を除いてはドライバビリティは確かに向上していますが体験的にはそれほどOHCのE型と大差ない感じをワタクシは持ちました、吹け上がりの点ではDOHCならではのものもありますが実用域、低速トルク重視型のモノでありDOHCの恩恵はそれほど感じと取れませんでしたねー。
まっ、性格が走りのクルマではないので充分以上のエンジン性能ですがそしてらDOHCにしなくとも・・・なんて思ってしまいますが。。。
但し最高峰5E-FHEに関しては旧ターボに置き換わるエンジンだけあり吸排気系を改良し鋭いレスポンスを実現するEFI-S採用によりボディに似合わない元気さを得ていました!

↓吸排気系をチューンし1.5Lながら115psを実現した5E-FHE型エンジン


↓普及型1.5L、ベーシックの1.3Lもバブル期らしくともにDOHC/EFI化!


↓ディーゼルは先代を継承した1N-T型ディーゼルターボを搭載


それではモデル改歴に移ります。(特別/限定モデルなどは全てを網羅していません!)

(91/1)
4兄弟モデルとなるL40系をベースとしたクーペモデルの『サイノス(EL44型)』を発売します。
サイノスは先代L30時代、北米向け専用に設定されていた2ドアクーペの発展型であり国内では初のターセルファミリーのクーペモデルでした。
しかしサイノスは特別な本格高性能バージョンという訳ではなくあくまでも雰囲気を楽しむファッショナブルモデルで北米同様に日本でも若いシングル女性の足やこの時期流行ったデートカー的需要が多かったようですネ。

“デートカー”=狭いスペースを逆手に捉え二人だけの空間と都会的なお洒落なスタイリングを売りとした2ドアクーペがバブル期に一時人気となり代表的なのがばソアラ、シルビア、プレリュードでした。
ただ、300万を軽くオーバーするソアラ、デートというよりはFR機構のためやんちゃ系に大注目だったシルビア、そして最もこのジャンルでは人気を博したプレリュードも200万オーバーは当たり前の時代にターセルベースの100万円代のファッテショナブルクーペは若い女性やカップルにそれなりに注目されていました。

↓“デートカー”需要の高まりに応えデビューしたL40系ベースのクーペ『サイノス』


サイノスの機構、エンジンなどは当然ですがターセルファミリーと共通(サイノスは1500・FFのみ)、クーペらしく全長はファミリー最長の4145mmとなり高さは一番低い1295mmでこの種のモデルの教科書通りのロングノーズ/ショートデッキの“低く、長く”のスタイリング、丸味一辺倒のターセルファミリーに較べやや直線的デザインがなされスポーティさもアピールしていました!
ただこれも個人的見解で恐縮ですが昔のFF丸出しの長いFrオーバーハングに小さいキャビンに小さい窓は腰高な印象だけが残り売りである『流麗さ』はあまり感じず思い切りの悪い中途半端なイメージ。
どうしても大衆車/コンパクトカーベースのこの種のモデルはある程度元来の使命か?キャビンスペースや日常ユースにも気を遣い過ぎ日産サニーRZ-1/NXクーペやパルサーEXA等にも言えますがもう一歩足りない“残念”なスタイリングになってしまう感を持つのはワタクシだけでしょうか・・・!?

↓“ファッショナブルクーペ”としてそのデザインを強調するも・・・!?


サイノスには2種グレードを設定、ベースグレードを『α(アルファー)』、上級グレードを『β(ベータ)』としαに5E-FEを、βに5E-FHEを搭載、扱い販売店はトヨペットとカローラで併売でした。

↓スポーツシートとモノトーンの配色で雰囲気はスポーティだったサイノスのインテリア(β)


↓インパネはターセルファミリーとほぼ同一(β)


(92/4)
特別限定枠にて所謂お買い得モデルとなるターセル『HBジョイナスエクストラ』『セダンVXサルーン』、コルサ『HBモアスペシャル』『セダンAXスペシャル/VIT-Xリミデット』、カロⅡ『スーパーウィンディ』、サイノス『αリミデッド』をラインナップ。

(92/8)
MCで後期型となります。
サイノスに関しては外観上の変化はほぼ見られず室内装飾品の変更や新設程度、3兄弟はお決まりのFrフェイス、テールも意匠変更、バンパーも大型化しサイノス含んでサイドインパクトビームも内蔵され安全面でも向上がなされています。

↓後期型コルサ(VIT-X)&ターセル(VX)セダン


↓後期型ターセルHB(ジョイナス)


↓後期型カローラⅡライム


↓後期型カローラⅡZS


↓後期型サイノスβ


(92/12)
全車に再度お買い得グレードを特別限定枠でラインナップ。

(93/8)
小変更。外観はそのままながら全車エアコンを新冷媒化、一部グレードでカラードドアミラーや後席3点ベルトの装備がなされています。

(94/9)
L40系はあまりにも女性指向に振り過ぎたキライがあり男性ユーザーからは10~30系よりも低評価、人気DOWNで売上も激減、このためモデルライフの4年を待たずに94/9に3年8カ月でFMCされ次期型でいよいよ最終型となるターセル/コルサ(5代目)/カローラⅡ(4代目)L50系がデビューします。

↓94/9発売の最終型となるL50系
(上からカローラⅡ、ターセルHB、コルサHB)




↓同じく最終型L50系ターセルセダン㊤とコルサセダン㊦



尚、サイノスに関しては発売時期の関係とこの種のモデルとしては比較的販売も好調であった事によりベースのターセルファミリーがFMC後も従来型をしばらく販売し95/8、ベースの約1年遅れでFMCし2代目がデビューしています。

↓ベースに遅れる事1年の95/8に2代目となったL50系サイノス


40→50系代替わり期はちょうどバブル崩壊もあり各社厳しいコストダウンの追及を余議なくされた頃、丸っこいスタイリングが嫌われたL40系もプライスを上まわる上質な造り込みだけは評価されていましたがそれすら許されなくなったコンパクトカークラスでの新型L50系の活躍はいかに!!

(次回、EL/NL型5代目ターセル/コルサ及び4代目カローラⅡ、2代目サイノスに続く)
Posted at 2017/09/03 00:24:55 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ
2011年12月17日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編③

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編③偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!
今回も前回から引き続き『ターセル/コルサ及びカローラⅡ』、3代目(カロⅡは2代目)となる86/5発売のEL/NL30型を取り上げます!

L30系となって最大の変化はこれまで専用設計だったシャーシを今回から立位置的にはアンダーとなるEP70系スターレットに置きこの部分では開発費をコストダウンしています。
これによりデビュー以来(AL10)このモデルの最大の特徴であり他ライバルにはない“縦置きFF方式”を遂に止めFFとしては一般的なエンジン横置き方式のFFモデルとなってた事です!

AL10デビューの78年とは変わりこの時代では既に軽/コンパクトの世界では横置きFF方式が定着、FFの悪癖を嫌ったトヨタはAL10で極力FRのドライバビリティを得るため生産性の悪い特殊なドライブトレーン+縦置きFF方式を採用、先代までこれを通してきましたが既に一般化した横置きFF、トヨタも82yのSV10カムリ/ビスタ、83yのE80系カローラ、84yのEP70系スターレットと続々と横置きFFを発売しており生産性が悪い縦置きをあえてこれ以上継続する意味もなくここでお役御免、既に存在する下級スターレットとシャシは共有となった訳ですね…
ただ、変わりモノ?のワタクシはやはりFFアレルギーがあり当たり前FFのL30系よりAL20の走りに魅力を感じますが(;^_^A

↓86/5にHBモデルのみFMCにてカロⅡ2代目、ターセル/コルサは3代目となるL30系がデビュー
(㊤コルサ3ドア1500EX㊥ターセル3ドア1500VX㊦カローラⅡ3ドア1500ZX)


尚、スプリンターカリブとターセル/コルサの4ドアセダンは前回ブログで触れました通りMC、車種編成を行いAL20系を継続販売していますのでFMCは3/5ドアHBモデルのみとなります。(ここではカリブ及び4ドアは前回で取り上げていますので詳細は割愛します。)

↓ターセル/コルサ4ドアはMCしてAL20系を継続
(㊤ターセル4ドア4WD 1500VEサルーン/㊦コルサ4ドアFF1500EX)



↓ターセル4ドア(4WD VEサルーン)のインパネ



3兄弟、前後の意匠違いと販売店違いは従来通りでターセルをベーシック、コルサをやや高級イメージ、カロⅡを若々しく仕立てたのも先代をキャリーオーバーしています。
実際、シャーシ面で弟分スターレットと共有となっていますので広い意味で言えばグレードダウンしスターレットと並ぶ4兄弟ともとれますがシャーシとエンジン以外にスターレットととの共通性は殆どなくイメージは全く異なるモノ、この代に於いても依然スターレットよりはやや上の位置とされスターレット~カローラ間を埋める役割、イメージには変更ありません。

シャーシ(エンジン)部分ではコストダウンした訳ですが世はバブル突入期!これを安く抑えた分、30系は歴代モデルでも最もワイドバリェーション化されておりその仕上がりもコンパクトカーとしては驚くもの、“さすがトヨタ”と思わせる造りの丁寧さ?仕上がりの良さは同時期のやはり歴代最高に贅を尽くされた90系カロスプに通じるものがありトヨタのうまい部分をいかんなく発揮!!カロスプを絶対に上回らないながらも確実にスターレットよりは貧しさを感じさせず先代からの代替及びスターレットからの代替ユーザーを満足させていました。
内装ではセミトリムが殆どだったAL10、フルトリムながら質感薄い硬質プラ丸出しのAL20に較べソフトパッドを随所に用いた質感高い一体成型のトリムや成形天井は上級車と遜色ないものでした!
先代では今一歩王者BDファミリアに届かなかった売上UPを目指しBDが特にインテリアにクラスを超えた品質間が好評であった事、そしてスポーティかつお洒落であった事を徹底的に研究、BD駆墜の為シャーシを落とした分見かけは去る事ながら歴代最も華やかなるワイドバリェーションや充実のスポーツグレード等、バブルのイケイケどんどん調子と持てる知恵と経験を最大限に生かしたL30系は20系以上の成功を収めました!

↓質感大幅UPのインパネ&インテリア(ターセル3ドア・リトラVSスポーツパッケージ)



それではEL/NL30系ターセル/コルサ/カローラⅡのモデル概要です。

(サイズ)
全長3865全幅1625高1385(mm)
(車重)
810~870kg
(定員)
5名
(エンジン)
2E型水冷直4 OHC12バルブ 1300cc 可変ベンチュリーシングルキャブ73ps (希薄燃焼システムは67ps)
3E型水冷直4 OHC12バルブ 1500cc 可変ベンチュリーシングルキャブ79ps
1N-T型水冷直4 OHC1500ccディーゼルターボ 67ps
※psは全てネット表示
※型式:2E搭載車=EL30型 3E搭載=EL31型 1N-T搭載=NL30型
(駆動)
エンジン横置き式FF
(ミッション)
4速MT/5速MT/3速AT/2W・OD付4速AT
(脚回り)
Frストラット式/Rrトレーリングツイストビーム式
(ボディ)
3HB/5HB
(バリェーション)
ターセル :VC/VL/キューティ/リトラVS/リトラVSスポーツパッケージ/VX
コルサ  :TX/GX/ソフィア/リトラSX/リトラSXスポーツパッケージ/EX
カローラⅡ:CD/TX/GL/ライム/リトラSR/リトラSRスポーツパッケージ/ZX
※各車ボディ、排気量により未設定あり

上記の通りサイズは全長がスターレットベースになった事からややダウン、これに伴いホイールベースも50mm縮少され初代ではロングホイールベースを最大の売りにしたのも今は昔、初代比-120mmとなっています。

幅は先代よりもやや広がり全体的スタイルは台形そのものの2BOXらしい安定感のあるもの、スタイリングはペキペキ直線だった20系に柔らかいラインをプラスしスポーティ度合いの強かった先代と比較すると重厚感が与えられています。
人気モデルのFMCで大体の失敗パターンは人気高かった先代のイメージを残しながらもゴテゴテと盛り付け肥大化し無意味な贅肉が付いてしまい先代の評判を落とす、というのが多く実際あれほど強力だったライバルのBDファミリアが85/1のBD→BF型へのFMCでこのパターンの失敗を犯しまた、かつてのこのクラス王者だった初代シビックも2代目FMCにてこのドツボにはまっていましたorz…
人気モデルの後続は非常に難しくキープコンセプトは“両刃の剣”でありこれで失敗するモデルは多いですがL30系は先代のシンプルで軽量感のある好印象をうまく残しながら豪華さ、重厚感をも得てバブル期という時代にもマッチし相変わらずの好評でした!

デザインは直線美を生かしスッキリした3ドアと高級感を醸し出す先代同様の6ライト式の5ドアが基本ながら3ドアスポーツグレード(ターセルのVS、コルサのSX、カロⅡのSR)には当時流行したスポーツカー並のリトラクタブルヘッドライトを採用、2階建てドライブトレーンをやめ鼻先が低く抑えられるようになった横置きFFがスタイリングにも自由度を与え基本デザイン=普及グレードのスッキリしたスタイリングを崩す事無く非常にスポーティな顔が与えられベーシックカーらしかぬその出で立ちは当時話題になりました!
リトラクタブルからこの顔を持つモデルにはサブネーム『3ドア・リトラ』(3車共通)が与えられています。
ベルトラインは普及型と同一、ボンネット先端もほぼ同じ高さながら大型バンパーとエアロを使用しスタイリングバランスを崩さず見事にリトラクタブル顔にしたリトラのデザインは見事!!と言うしかなくこの辺がトヨタならではのうまさだと思います。これが日産になるとかつてのパルサーEXAやサニーRZ-1のようにいかににも“取って付けた”ような顔付になってしまいセンスの違いを個人的には感じますネ~。
コンパクトカーらしくこのリトラは大袈裟過ぎずにスポーティ、全体のバランスもしっかりしておりトヨタの数ある車種の中でも隠れた名デザインだと独断ですが感じます!
リトラにはスポーツパッケージと呼ばれたフルエアロバージョンも存在しこれは先代AL20のスポーツグレードからの発展継承でありより迫力を増していました。

↓顔だけ見たらまるで“スーパーカー”だったリトラのFrマスク(カローラⅡ3ドア・リトラSRスポーツパッケージ)


↓同じく“リトラクタブル顔”のターセル3ドア・リトラVSスポーツパッケージ)


リトラ=3車ともスポーツグレードには先代で高評価(見かけのみ)だったスポーツシートも引き続き発展改良されて採用していますがこのシート、と言うかトヨタのスポーツシート(A60系XXのGT系やT140コロナ、A60系カリーナ/セリカのGT系、86レビン/トレノにEP72スターレットターボ)はどれも見かけ倒しでホールド性や長時間ドライブにも耐えられる程良い堅さはイマイチ、20系~この30でも残念ながら見かけほど高性能なシートではなかったですがまだ他社が見かけに気を配ったスポーツシートが少なかった事もあり結構注目度は高かったですね!

↓見かけだけはかなり高性能をイメージするスポーツシート(画像はカロⅡ)


エンジンはこの代から従来のガソリンエンジンに加え新開発の1.5Lディーゼルエンジンもラインナップ!
ガソリンはEP70スターレットやEE80カローラ1300で既に搭載されていた横置用に開発されたE型エンジンに換装、旧A型が縦置きベースの設計であった為、これにに較べコンパクト、軽量化されたものでもちろん『LASER』を名乗っています。
E型はスターレット、カローラから換装の2E型1.3Lとこれのスケールアップである3E型1.5Lの2種のチューン、1.5は先記2モデルには積まれておらず専用エンジンです。
3バルブ×4の12バルブが大きな特徴のE型エンジン、新型可変ベンチュリーのキャブによりこの代からネット表示された出力は2Eで73ps、3Eで78psとなっていますが1300ベースグレード(ターセルVC/コルサTX/カロⅡTX)に設定されたパーシャルリーンシステム=希薄燃焼エンジンでは同じ2Eながら燃費/環境重視の触れ込みのため67psにデチューンされていました。

※L30デビュー時はまだ他モデルにはエンジン型式に横置きエンジンを示す社内呼称(L)が添付されていましたがAL20を最後に縦置きFFは消滅、トヨタFFは全て横置きになった為、他モデル(コロナ、カリーナ、セリカ、カロスプ等)を含め87~90年までにこの(L)は表記がなくなります。これは当初AL10の時のようにトヨタは横置きFFに消極的でこれを“特殊”としていたため表記していました。尚、排ガス対策を示す(U)もこれとほぼ相前後して表記削除、30系はデビュー時は80カローラやEP70スターレットでは『2E-LU』と表記していたものを同じエンジン、搭載ながら単なる『2E』(『3E』)と改められています。

↓新搭載された『E型』エンジン


そして注目のディーゼルは新開発のトヨタDエンジン最少となる1.5L+ターボチャジャーの1N-T型となります!
1N-Tは70年代後半から始まったディーゼル乗用車人気の高まりもあり既に86y当時は以前のDブームは沈静化していたもののその低燃費性能、Dエンジンならではの頑強設計による耐久力から主に距離を走る地方都市などのユーザーには高い支持を受けておりかつてはクラウン、マークⅡクラスの特別なユーザー向けだったモノがこの時期はカローラやサニーなど大衆車クラスにも広まりダイハツでは世界最少1Lディーゼル(83yG11系シャレード)も存在、これに刺激された?トヨタの最少版ディーゼルをラインナップに加えた訳です。

↓トヨタ最少の1.5Lディーゼルエンジン『1N-T型』


脚廻りは当然ベースのEP70系スターレットと共通Frストラット式/Rrトレーリングツイストビーム式を採用されています。
これは先代同様に『PEGASUS』を名乗りますが味付け、乗り味は当然ですがスターレットそのもの、もちろんAL20のALLストラットと比較しても設計が新しい分快適なサスでありしなやかさは30が上だった印象でハードな走りもスターレットで定評があっただけあり踏ん張りも先代を上回っていました。
ややストローク不足を感じるも軽快感を維持しながらしっかり地に足を付けた安心感があったように記憶しています。

↓シャーシ共有のスターレットと脚廻りも共通。


脚廻り同様、30系の乗り味は先にデビューしているEP70スターレットそのもの(EP70普及/NA版)でしたがスターレットには1300のみながらもハードなターボモデルがラインナップされておりこれは明らかにシャーシがパワーに負け気味、見かけはリトラクタブルでイケイケながらも1500ながらパワーとシャーシバランスにL30系は安心感がありました。
EPターボではFFのハイパワーで扱いにくいハンドリングと頼りなかったRrサスも30系では安定感があり絶対パワーは不満ながらもスターレット以上にファミリーユース層の多いターセル/コルサ/カロⅡにはベストな感じでした。(EPでも普及/NA版はもちろん問題ないレベル)
ただ30系ほど3ドアと5ドアのボディ剛性の差を感じるモデルもなく3ドアなら峠を少々羽目外した走りをしても気にならないものが5ドアですとボディの歪みが手に取るように解る、そんな感じでした。
2(3)ドアと4(5)ドアモデルやHTとピラー付きではどれでもこれに差はありますが30系はこの度合を強く感じたのを憶えています。

A型に較べ明らかに回転、吹け上がりは軽々しくてMTであれば1300でも必要充分、ATですと変則比の関係でどうしても1500は欲しい感じではありますが1300ATでも街中ユースであれば無問題!ただ高速はコイツは禁物で一度この1300AT(1300では3速ATのみ)で長距離走行する羽目になり100km程度でもやたら唸り燃費も極悪で参った事があります。まっ、これはL30系だけではなく未だ3ATの宿命ですから街中専用として割り切れば問題ないのですが…
逆に1500はMTならばキビキビとストレスないドライバビリティが得られており1500上級グレードの4ATなら快適イージードライブが街中~高速に於いて楽しめました!

一方の1N-Tディーゼルエンジン(以下Dで記載)はロングストロークタイプであり非常にトルクフル、出だしを含め低速域はこのロングストロークのお陰にて、また中高速域はターボチャジャーのお陰でDとはいえ音以外は全くガソリンエンジンと遜色ない、いや、かえって1300ガソリンよりはパワフルだった気がします!
騒音/振動も全く気にならずトルクでは2Eの10.3kgm、3Eの12kgmを上回る13.3kgmを発生、Dですから当然高い回転まで引っ張る楽しみはないながらも街中では俊敏そのものでレアモデルながら結構都会でも燃費節約で当時社用車として使われるケースも多くこれの下取りなど10万kmオーバー車を時々転がしましたがD故の頑強さでガソリンモデルよりしっかりしたものが多かった気がします。
例のD特有の~ガラガラ~音だけは消しようはなかったですがこれほどDを意識しないDエンジンは同じ1.5Lでいすゞの名機と言われたJT600型ジェミニ搭載の4EC1/4EC1-Tとこの1N-Tだったと思います!

尚、3車とも呼び名違えど同仕様グレードを設定するのは伝統でターセルキューティ/コルサソフィア/カロⅡライムなる女性専用モデルも健在、カロⅡのみにSTDに当たるCDがラインナップされているのも先代同様ですが30系ではスポーツグレードは3ドア・リトラのみの設定とし5ドアは未設定となっています。

↓EL30/31及びNL30ファミリー(バリェーションの一部 全て前期型)
(ターセル3ドア・リトラ/3ドア)



(コルサ3ドア・リトラ/3ドア/5ドア)





(カローラⅡ3ドア・リトラ/3ドア/5ドア)




それではモデル改歴に移ります。(特別/限定モデルなどは全てを網羅していません!)

(86/9)
3車ともスポーツグレード最高峰となる『リトラ1500GP(グランプリ)ターボ』を追加設定します。
GPターボは3E型エンジンに空冷式ICターボを装着、燃料供給はEFIとした3E-TE型ネット110ps/17.2kgmを搭載、ようやくリトラのスポーティな出で立ちに相応しい心臓が備わりました!
3E-TEは既存スターレット1300ターボ(EP72)の2E-TE同様のHi/Lowの2ウェイ切り替え式ターボであり一般走行時はその性能をいかんなく楽しむHiモードを、雨天/降雪時や燃費優先ではLowモードを推奨、GPターボで870kgを切るウェイトのため110psという高出力はパワーウェイトレシオ7kg台を達成、例えLowモード(Lowモード時は97ps)であってもその俊敏さは胸のすく加速と圧倒的トルクは正に“ボーイズレサー”でありこれまでの見かけだけのリトラを大幅にイメチェン、IC用パワーバルジをこれ見よがしにボンネットに配置した出で立ちは“HOTハッチ”“過激ハッチ”として2BOX好きの若者に熱い視線で迎えられました!

↓EP72同様の“2way"ターボを装着した強心臓の3E-TE型エンジン


↓3兄弟全てにラインナップされたGPターボシリーズ(ターセルリトラGPターボスポーツパッケージ)


(㊤コルサリトラGPターボスポーツパッケージ㊦同GPターボ)


(カローラⅡリトラGPターボスポーツパッケージ)


GPターボは5速MTのみの設定、グレードはベースグレードとこれまでの最高スポーツグレードであったVS/SX/SRのスポーツパッケージと同様な派手なエアロパーツをまとったGPターボスポーツパッケージをラインナップ、人気の中心はやはりスポーツパッケージで当時これは数多く見たもののベースグレードは殆ど見た記憶がない!そんな感じでした。

(86/10)
特別仕様枠でターセルに『ジョイナス』、コルサに『MOA=モア』、カロⅡに『ウィンディ』を追加設定します。
カロⅡのみ先代のグレード名が復活、これらが示すようにベースグレードに+αの装備を施す買い得モデルでした!

↓得意のお買い得モデルも追加!(コルサ3ドアMOA)


(87/2)
Dモデルに最高グレードとなる豪華版、ターセル『デーゼルターボVX』、コルサ『同FX』、カロⅡ『同ZX』を追加設定、GPターボに4ATモデルもラインアップしています。

(88/5)
MCで後期型となります。
3車ともにお約束の前後意匠の変更が行われ彫が深いグリルデザインや大型化されヨーロピアンチックとなったテールランプがより高級感を醸し出すイメージとなっています。
普及型に関してはやどこか安っぽかった前期に較べ高級感を得ていましたがはリトラは個人的意見で恐縮ですが前期のスポーティさをゴテゴテしたFr周りがややスポイルしてしまいオーバーデコレーションの風味になってしまったのが残念です。
人によっては大型化されたターンシグナルやフォグ等が迫力!という意見もありましたがワタクシには豪華に振った分スッキリとした軽快感がなくなりリトラに関しては個人的に前期支持ですねー…

尚、この時に流行のオープンエアモータリングを実現する『キャンバストップ』を一部グレードに設定しより魅力を高めています。

↓遊び心満載で快適オープンエアモータリングを実現した新設の『キャンバストップ』


キャンバストップは新設グレードのターセル『キャンバストップVS-i及びキャンバストップジョイナス』、コルサ『同SX-i/同MOA』カロⅡ『同SR-i/同ウィンディ』に設定、iシリーズは上級のためそれなりのプライスでしたがお買い得廉価版にもこれを設定するのがトヨタらしい商売上手なところで性能や速さは二の次の雰囲気だけを大事にする遊びクルマを求める層にも上手くアピールそしていました。

また、“i”にはこれまでEFIターボかNAキャブの選択のみの3E型にNAのまま燃料供給をEFIに変更した3E-E型ネット88ps/12.2kgmを搭載、NA派のスポーツユーザーに訴求しています。

↓”キャンバストップ”と“EFI”、二つの新たらしい武器?を得た 後期カロⅡ『リトラキャンバストップSR-i』


↓カロⅡSR-i『スポーツパッケージ』㊤/『キャンバストップウィンディ』㊦



↓同ターセル『リトラキャンバストップVS-i』㊤と『キャンバストップジョイナス』㊥㊦




↓同コルサ『リトラキャンバストップSX-i』


↓後期型でのエンジンラインナップ(3E-E追加、3E-TEの出力UP以外は従来型と変わらず)




(88/10~90/5)
怒涛のように特別仕様や限定モデルが3車に追加されてゆきます。
下級のスターレットも同様ですがこのクラスは若者向けロープライス、女性向けグレード、お買い得ファミリー向けグレードと非常に求めるユーザーの好みが幅広くこれに対応した数多い仕様が存在しました。

↓特別仕様、限定グレードの一例 (ターセル10周年記念特別仕様車1300キューティエクストラ㊤3ドア㊦5ドア)



(ターセル10周年記念特別仕様車3ドアジョイナスエクストラ)


(カロⅡ90`s特別仕様車スーパーウィンディ㊤3ドア㊦5ドア)


(カロⅡ特別仕様エアコン付スーパーライム)


(90/9)
希薄燃焼エンジン搭載モデル、ターボモデル、リトラクタブルヘッドライト採用、エアロ武装のホットハッチ、キャンバストップと様々な話題を巻いたL30系は好評の為、モデルライフを上回る4年4カ月で次期型のL40系にFMC、先代AL20のままだったターセル/コルサの4ドアもようやくこの時同時にFMCされました!

↓90/9、FMCした次期L40型ターセル4ドア㊤コルサ4ドア㊥カロⅡ3ドア㊦




L30系はターセルが平均約15,000台、コルサ約43,000台、カロⅡ約60,000台の計約12万台は先方の失敗FMCにも助けられ遂に念願の宿敵ファミリアを抜き86~87yはクラス1位を獲得、L30後年の2年(88/89年)で同時期“ワンダーシビック”でやはり高い人気を得た3代目シビックに抜かれるものの4年トータルでは1位に揺るぎなく日産パルサーファミリーや三菱ミラージュ/ランサーフィオーレ、先記のBFファミリア等並居るライバルには余裕の勝利でした!

バブルも絶頂期に設計されますます質感を赤めた次期L40型、4ドアの1世代ぶりのFMCやクーペモデルの派生車種『サイノス』の追加と話題も豊富で好評L20を更に人気/販売をUP!!!UP!!!させたL30系の勢いは続くのか!!

次回をお楽しみに!

(次回、EL/NL型4代目ターセル/コルサ及び3代目カローラⅡ、初代サイノスに続く)
Posted at 2017/09/02 22:53:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ
2011年12月11日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編②

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編②
偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!

前回から引き続き2世代目となる『AL20系ターセル/コルサ及び初代カローラⅡ』を取り上げます!




↓82/5にFMC、カローラⅡを加え当初三つ子でデビューしたAL20型!!
(㊧ターセル5ドア1500VS/㊥コルサ4ドア1500EX/㊨カローラⅡ3ドア1500SR 全て前期型)


トヨタ初のFFモデルとして気合を入れ真面目に設計された初代AL10系がその意気込みに反して鳴かず飛ばずの不人気車の烙印が押され日産パルサー/三菱ミラージュ/マツダファミリア/ホンダシビック等、並居るライバルの後塵を仰ぐ結果になってしまいましたorz…
これのリベンジを賭け俄かに起こった2BOX車ブーム、HBブームもありこのクラスの生殺与権を握るユーザー層はファミリー派というよりも若者層に移っており真面目にファミリーユースを第一に考えた結果失敗(?)したAL10とは打って変わって遊び心が多く若者層に最大限アピールしたのが82/5発売の2世代目AL20となります!

あまりの不人気から先代が4年のモデルライフを待たずにFMC、AL20からは同じ間違いを避けるべく派手なイメージをまとわせAL10デビュー当時のFFに消極的なトヨタを象徴するような地味な出で立ちを止め、各ライバルの人気もありようやくFFが広く認知された事も加わりそれまで遠慮がち?だった販促も大々的に行われたモデルでした!
バリェーションは大幅に拡大、兄貴分の名前を借りた『カローラⅡ』、『スプリンター・カリブ』(82/8発売)という三つ子/四つ子もラインナップに加え当時VWゴルフをお手本に日本流の味付けをし2BOXブームの牽引役となり神がかり的人気を得ていたBD型ファミリアを第一ターゲットに据えこれに比較すると劣りながらも順調に安定的人気/販売を継続していたパルサーファミリー(ラングレー/リベルタヴィラ)、ミラージュに対抗すべく強力な布陣を敷いた訳です。

話が逸れますが80/6に登場したBD型ファミリア、発売と同時にあれよあれよという人気UP!!!
時代の急激な変化でREをメインとしたマツダ(東洋工業)はこれが仇となり傾きかけましたがこのBDの大人気がマツダ再生の大きな力にもなった程!異常人気とも思えるその現象はワタシら世代には物凄く印象に残るモノであり当時も今も若者の人気スポットの湘南には赤や青、黄色といった派手な原色のBDがあちこちに生息、できもしないのにサーフボードを積んでればナンパできるといった感違い地方ナンバーのこのような仕様も溢れ返っていました(笑)
女の子に人気の軽井沢や清里にもこのような“同型”は現れ、高原や森林、美しい南アルプスの麓でサーフボードを積むBD、笑かしてくれたのも若き日の愉快な想い出です(^w^;)
この時代、ブル910、そしてこのBDは1日に何台見た事か!石投げれば910かBDに当たる、そんな時代でしたねー。
その証拠に両車とも80~83年はそのカテゴリーではTOP人気/販売を誇っていたのは言うまでもありません!

↓80~83yのベストセラーカー、AL20が焦点とした最大のライバル『BD型マツダファミリア』


さて、話しをAL20に戻しますが“元祖”的存在のターセルとコルサを差し置いて後発カローラⅡをメインに大々的セールスがなされたのはやはりこのクラスの販売には長けていた“王者”カローラを扱うカローラ店専属扱いのこのモデルを先代の“不人気車”からのイメージ脱却を計り新作効果を見込んだものであり『カローラ』Bigネームに浮上を託したトヨタの願いでもありました。
このため先代では後発ビスタ店と併売だったターセルをビスタ専属扱いとしコルサは変わらずトヨペット系列としています。
ワタクシ、しつこくて恐縮、個人的なお話ですがこの時期(83/4~)はフレッシュなるカローラ店の営業マン!メカを1年やり営業に移され販売第一号車がこのAL20カロⅡでやはり人生初めてヒトに物を売った、しかも高額?商品ですから未だに思い入れ多きクルマです!
小型メインのカローラ店ですからマークⅡやコロナが本業のトヨペット店(コルサ)、売れなくて当然の新設ビスタ店(ターセル)とは違いメーカーからの販売期待度、プレッシャーは相当なモノで失礼ながらオマケで売ってる様な他店には負けられず日産や三菱/マツダに負けてもペット/ビスタには負けるな!が上司の命令でもあり同じマーク同士の“仁義なき闘い”で世の中の厳しさを教えてくれたクルマでもありましたね~…。

ターセル・コルサ・カローラⅡは完全なる三つ子でしたがカロⅡは当時旬なHBモデルのみ(3/5ドア)のラインナップ、ターセル/コルサは伝統のセダン(2ドアは廃止、4ドアセダンのみ)と5ドアHBという設定でFrやテールをリ・デザイン、グリル意匠とテールランプの配列違いというお約束でカロⅡが一番若々しいデザイン、コルサは扱い店イメージに合わせマークⅡ/コロナ的な豪華さを加えグレード名にもコロナ的ネーミングが与えられていました。
コルサは先代同様にセダンをメインにしコロナアンダーユーザーに対応、カロⅡが若者向けHB専属、ターセルは全てを広く普及させたい!という売り出し方でしたねー。
ターセルは一般ファミリー層にもアピール~普及を担い、奇をてらわない落ち着いた大人しいイメージを与えられていた感じです。

↓兄弟中一番前後デザインを控えめにしファミリー層にも訴求した『ターセル』
(㊤5ドア1500VS㊦同VE)


↓トヨペット店扱いらしく豪華さをアレンジした『コルサ』


↓後発ながらメインに据えられた若者ターゲットの『カローラⅡ』 (3ドア1500SR)


↓カローラⅡのインパネ&インテリア
(前期3ドアSR、尚インパネや室内意匠はグレードに合わせて3兄弟共通)


先記のように時代は若者中心の2BOXブームですからこれに一番ターゲットとしたカローラⅡが目論見通り一番人気!
しかしながらそのエクステリアや内装の至る所にBDファミリアを意識した意匠が見られターセル/コルサではあまり聞きませんでしたがカロⅡに関しては「トヨタ版ファミリア」「ファミリアの猿真似」とかなり悪口も言われてましたネ~…
確かに売ってる方も内心「真似っ子車」と思っていましたが似ているのは出で立ちだけでBDが横置き+FFの型通りのモデルだったのに対し、AL20は先代を踏襲した縦置き+FFであり走らせ比較するとそのドライバビリティは全く異なりまだまだこの時代は一般的な“FR"の乗り味に近かったAL20のセールストークでもありました!
但し先代の大きな特徴かつ最大の失敗要因となったロングホイールベースは影を潜めており何と-70mmも短縮、結果=車室空間(後席足元)では明らかな退歩となりますが反面、万人受けするデザイン優先のスタイリングとなりライバルに遜色なくバランスの取れたプロポーションになり扱い易さや常識的ドライブ感覚をも実現しています。
先代では『長さ』を主張しましたがこれを引っこめ全幅を上級70カローラとほぼ同一な1615mmまで拡大、先代時代にライバル各社が『幅』を主長していたのに同調しトヨタ当初のFF思想はこれにて敗北宣言になった感じですね…

↓カロⅡは当時のテニス界の貴公史?暴れん坊?、J・マッケンローがキャラを努めました!


それではAL20、ターセル/コルサ/カローラⅡのモデル概要です。

(サイズ)
全長3880全幅1615高1385(以上mm、3/5HB)
全長4080全幅1615高1385(以上mm、セダン)
(車重)
865kg=(カロⅡ3ドアSR)
(定員)
5名
(エンジン)
2A-UⅡ型水冷直4 OHC 1300cc ツーバレルシングル75ps
3A-UⅡ型水冷直4 OHC 1500cc ツーバレルシングル83ps
3A-UH 型水冷直4 OHC 1500cc ツーバレルシングル86ps
(駆動)
エンジン縦置き式FF
(ミッション)
4速MT/5速MT/3速AT
(脚回り)
Frストラット式/Rrストラット
(ボディ)
ターセル/コルサ:4ドアセダン/5ドアHB
カローラⅡ:3ドアHB/5ドアHB
(バリェーション)
ターセル :VC/VL/VS/VE
コルサ  :DX/GX/SX/EX
カローラⅡ:CD/DX/GL/SR/SE
※各車ボディ、排気量により未設定あり

サイズは先記のように幅を広げてトレッドを拡大、ホイールベースを短縮し安定感がありHBに関してはバランスの取れた均整なスタイリングとなります。
デザインはこの時期のトヨタらしく直線基調のスパッと鋭角的なモノ、HB系、先代では2BOXながらガラスハッチという中途半端随なボディでしたがテールゲートも持つ完全なるHBとなり多用途性は向上、デザインの随所、特にフロントマスクの処理、サイドウィンドゥのラインや5HBでは6ライト方式というのもBDファミリアの影響が見られますがこれをトヨタ流にアレンジといったところでしょうか…

HBの大きな特徴として今では当たり前ながらこの時期ではまだ見られない後席フル可倒式シートが挙げられます!
これは当時、HBの可倒式シートはシートバックのみを前に倒すもので座面はそのまま、このためラゲッジの床も高く用途は広がりながら高さが今一つというものが殆どでしたがAL20では後席座面を引き起こしてからシートバックを倒し低床のラゲッジを実現、これは積載効率を考えるライトバンでは当たり前でしたが乗用車にこれを採用しFFの利点をも活かすモノで事実ワタシも社用車のコイツをライトバン代りに使い引越し経験もありそれほど驚く位の積載能力(サイズの大きいモノ)がありました!

↓ライトバン方式の後席格納も売り!!


↓そしてワイドなラゲッジは想像以上の積載能力を提供!!


セダンはトランクの分を+200mm延長、ミラージュやファミリアにも見られましたがこれは基本2BOXHBのデザイン/シャーシに無理矢理3BOX化、トランクを取って付けたデザインで個人的にどう見てもアンバランス感が拭えず最初から3BOXセダンとしてデザインされたモノ(カローラやサニー)に較べると醜悪!!
近年のプラッツやフィットアリア、スプラッシュなども同じ手法ですがメインのHBと同じRrドアや可能な限り同じ外板を使いコストダウンを計るのは解りますがもう少し美的感覚も考えて欲しい…そんな思いが強いです、ただ、スタイリングは主観ですからワタシの美的感覚が狂ってる可能性もありますが(汗)
ターセル/コルサのセダンもシャーシをHBと共用、このためRrオーバーハングとルーフ長さ、Rrウィンドゥの角度やFrとRrドアのサイズが微妙にアンバランスで何かしっくりこない、絶妙な“ブサイク”さを醸し出しているような…そんな気がします(汗)

↓HBとシャーシや可能な限り外板を共用するセダン、どうですか?何かアンバランスな気が…
(ターセル4ドア1500VE)


搭載エンジンは先代を踏襲する2A/3Aながらピストンやマニホールド、圧縮比等出力特性を見直しこの時期大々的にトヨタが売り出だしていた“軽量・低燃費・新世代”エンジンである『LASER』エンジンに移行、これにより同じエンジン型式ながら主に中低速域の粘りや吹け上がりにその進化が感じ取れより高出力チューン(可変ベンチュリーキャブ採用によりベース+3psの86ps)とされたスポーツ仕様(ターセルVS/コルサSX/カロⅡSR)に搭載の3A-UH型は文字通り胸のすく加速が楽しめました!

そしてこのエンジンは先代同様に縦置きに搭載、ここだけがトヨタのFFに対するこだわりとも感じられますが既に2代目及び初代カムリ/ビスタSV10型(82/3登場)にて通常の横置きFFもデビューさせている事から先代キャリーオーバーによるコスト削減が主だったようです、2階建てエンジン/駆動系も従来通り。

しかしFFアレルギーにはこれが功を奏した?感じで猿真似と言われたファミリアを始めミラージュ、シビック、パルサー系と比較してドライバビリティは至ってFFの割には素直、まだまだライバル陣に見られたFF特有のクセも感じずスパッと気持ちのいいラック&ピニオンの操舵感と先代から見直されたRrサス(セミトレーリングアーム→ストラット)、そして短縮されたホイールベースと相まって先代にはなかった軽快で小気味いい乗り味を実現しこの部分でもBDファミリアとは似て非なるモノを感じましたねー。
セミトレだったAL10の独特ながらファミリーユース主体の穏やか?柔らか?な乗り味とは異なるしっかり地に付いた走りを提供してくれしなやかさは欠けファミリー派にはややゴツゴツ感があるとは思いますが全体的にしっかりした味付けでセミトレのコスト高→ストラットのコストダウンが主目的ながら副産物として軽量&スポーティな乗り味が実現されワタシなどには喜ばしい結果でした!
脚廻りも『LASER』に続いてトヨタが凝っていた新世代サスペンションであり後期型からですが『PEGASUS』を冠しています。(ネーミングのみで前期後期とも同一サス)
また、スポーツグレードよりかえって廉価版のDXやVC等の低グレードがおもしろいのもちょうど弟分のスターレットKP61が豪華装備の『S』より廉価軽量の『DX』『DX-A』が持てはやされたのと似ておりFR/FFの差こそあれ“軽量”が如何に大事か!を認識させてくれるモデルでした。

↓先代から見直されコストダウンが第一の目的ながら軽快さを増した新4独のサスペンション


↓ステアリングは先代やKE70で好評だったシャープなラック&ピニオンを踏襲!


尚、3兄弟のグレード設定はカローラⅡにビジネス用CD(従来のSTD相当)を最廉価に設定する以外は呼び名違えど同仕様のラインナップがなされていたのは先代同様です。

それではモデル改歴に移ります。
※限定モデル、特別仕様等全ては網羅しておりませんので悪しからず。。。

(82/8)
AL20をベースにしたワゴンモデルの『スプリンター・カリブ(AL25G型)』をラインナップに加えターセルファミリーは四つ子となります!
カリブは単にワゴンというだけでなく三菱が火を付けた4駆ブームに対抗しパートタイム4WDを採用、この当時は古くはスバルFF-1→レオーネ、これに続くシャスティ4WDや三菱トレディア/コルディア4WD等主に雪国を中心に乗用4駆が注目を集め始めた頃で更には本格クロカン4駆のパジェロやランクル、いすゞロデオビックホーン等と相まって4駆の走破性やステータスも高まった時期でもあり慎重なトヨタとしては珍しく4駆専用モデルとしてデビューさせたもの、このためマニアックという視点からグレードはベースのAV-Ⅰと豪華装備のAV-Ⅱのみ、エンジンも3A-UⅡのみ、ミッションも5速MTのみというトヨタらしかぬ小さいラインナップでしたが全長を4125mm(AV-Ⅰ、AV-Ⅱはウレタンバンパー装着のため4310mm)まで延長してルーフをハイルーフ化、お洒落で個性的なRrスタイルとファッション的RV要素が強い中にもベースのAL20より最低地上高をとり超ローギヤードを持つミッション等、走破性も高めた事から雪国ユーザーやワゴンによる積載量の拡大もありスキー愛好家にも高い支持を得ていました!

↓“ALL4駆のみ”というトヨタとしては冒険的だった『スプリンター・カリブ』
(前期型AV-Ⅱ)



カリブは4駆化によりRrサスをリンク式リジットに変更しますがこのRrサスは70系カローラ/スプリンターからの流用であり縦置きである事が容易に4WD設計が可能である事と既存のパーツの流用により比較的安価な価格設定だった事も注目されました!

↓カリブの駆動系とサスペンション


↓ミッションは“エクストラロー”と言われた超ローギヤードも装備し急こう配や荒れ地走行も可能に!


↓カリブAV-Ⅱのインパネ&インテリア、基本はAL20と共通ながら傾斜計が装備され4WDのヤル気が!!


↓ワゴンとしてその多用途性はベースを上まわりRVとしても注目されました!


もちろんベースにワイドレンジのターセルファミリーがあるからこそのラインナップですがまだまだ4WDが一般的ではない時代でのカリブの登場はスポ車にしか興味のなかったワタクシでも驚きましたねー、何か新しいジャンルのモデルを発売するに当っては非常に神経質なトヨタですがブームがまだ完全に一般化する前でのカリブ発売は突如?とも感じるものでRVワゴンとしてはレオーネはあったもののメジャーな日産や三菱にはまだなく珍しく“後出しジャンケン”ではなく“先んずれば~”で行動した感じに驚いた次第です。

尚、車名に“スプリンター”を冠していますがこれは販売店がオート店扱いとされたためのもので本家『スプリンター』とは何ら車的関連はない事はカローラⅡと同様です。

(82/9)
女性向けお買い得グレードとなるターセル『キューティ』、コルサ『アベニュー』、カロⅡ『ライム』をラインナップします。
これは先代AL10時代のDXソフィァ同様に低グレードをベースに女性向け装備を施したモノでありコルサには先代の最高峰だった『GSLアベニュー』からネーミング復活(仕様は異なりますが…)がなされています。カロⅡの『ライム』は70系カローラ・ライムと合わせた女性ターゲット版の普及を狙った設定でした。

(83/1~84にかけて)
カローラⅡに各特別仕様、限定モデルが順次ラインナップされます。
内訳は人気のSRを専用ブラックカラーとし認可済ドアミラー装着の『ブラックSR』、お買い得格安プライスの『DX-S』、DX-Sをベースに洒落っ気を味付けした『ウィンディ』となります。

↓より若者層に訴求した特別仕様のカロⅡ『ブラックSR』


余談ですがカロⅡ『DX-S』と『ウィンディ』は低グレードお買い得モデルでコイツはよく売れましたねー、土日展示会につっ立ってるだけでも2台3台とおばちゃん、お姉ちゃんが買ってくれて今では信じられない売る苦労がないクルマでした、安物が故、会社~営業に対するマージンも車検や保険勧誘より安かったですが台数が捌け見た目の成績UPには非常に貢献してくれたモデルで忘れられませんです…

『ウィンディ』は次期EL30で原田知世ちゃんが可愛く“やだやだ、ウィンディじゃなくちゃやだ”と駄々こねたCMで有名になりましたが既にAL20初期から存在していました!

(83/8)
全種認可済みのドアミラー装着モデルをラインナップ、また、ターセル/コルサに3ドアを設定します。
これは当然の如くカロⅡの人気3ドアをターセル/コルサにも設定した訳ですがやはり時代に即応した3ドアHBはシリーズ中一番人気で売上も良くこれをこれまで専売していたカローラ店営業マンには2車の同仕様ラインナップは最大の危機でしたねー/('ё')\
ユーザー、特にペット/ビスタ系ユーザーには朗報でも我々カローラ店営業としては「ったく、メーカーのやつ余計な事しやがって!!」が本音…
しかしターセル/コルサに3ドア設定後も幸いカロⅡ人気は奪われずに済みましたが~!

(83/10)
カリブに“4駆でもイージードライブを!”の声に応えた3ATモデルを追加。
(84/8)
3兄弟がMCを行い後期型に、カリブは三兄弟MCで積まれた新エンジンに換装されています。
基本の2A/3Aのラインに変更ありませんがターセルのVS、コルサXS、カロⅡSRとカリブ全種には3A-UHを更に発展させた3A-SU型が搭載されました!
3A-SUは例の排ガス対策以前はスポーツモデルの定番であった“ツインキャブ”を蘇らせたモノ、可変ベンチュリーVキャブの旧3A-UHをツインキャブ化し90psまで出力をUP!これに合わせてカリブを除いたスポーツグレードはイケイケのエアロパーツをまとい後年ちょっとしたブームにもなった“ボーイズレーサー”の先駆けでもありました。
“ボーイズレーサー”と言われたスーパーHBは各社本来ベーシックモデルでありファミリー性と多用途性が売りの筈の2BOXHBモデルにスポーツカー並のDOHCやターボを備えエアロで身を固めたベビーギャング、まだAL20時代はそこまでエスカレートはしていませんがそれでも久しぶりのツインキャブエンジンはスポ車ファンには熱く迎えられいぇいましたネ~。ただ、乗った感じは素生のいい3Aエンジンでしたから劇的なパワー感というのは全くなく従来型3A-UⅡや同UHと大差ないのが正直なところ、まぁ競争でもさせたら加速は3A-SUが勝つのでしょうがそういった実験はしていなくあくまで体感に変化はなかったという感じでご理解下さい!
尚、従来型3A-UⅡは3A-U(2A-UⅡ=2A-U)に呼称を戻し3A-Uは85psに出力UPがなされています。

↓後期型のエンジンラインナップ


↓エアロパーツをまといボーイズレーサーの先駆けとなったスポーツ系
(後期型カローラⅡ3ドアSR)



↓後期型カロⅡのラインナップ







MC自体は3兄弟は従来型が人気も高く販売も好調のため大幅な変更は避けグリルとテールランプの小変更程度、ターセルとコルサの4ドアにはカリブの4駆機構をそっくり移植した『4ドア4WD』が登場、雪国用セダンがラインナップされます。
こちらは4駆と言えどもセダンの為、3グレードを設定し1500のみながら最上級が3A-SU、普及型は3A-Uを搭載。

↓4ドア4WDはカリブから4WD機構を移植、EXローのミッションも装備!



(85/1~9)
3兄弟とも順次特別仕様、限定モデルを追加します。
ターセルVCエクストラ/VEエクストラ、コルサDXエクストラ/EXエクストラ、カロⅡスーパーウィンディ等既存モデルに+αの豪華装備をしたモデル。

↓後期型コルサ3ドア1300DXエクストラ


(86/5)
カローラⅡ全種とターセル/コルサのHBモデルはモデルライフの4年できっちりとFMCを実施しターセル/コルサ3代目、カロⅡ2代目となる『EL30系』がデビューします!
2BOXモデルの市場人気はこの頃、バブル期に入り若者の所有欲の高まりや富裕層のセカンドカー需要がより見込まれ高水準、このため新型EL30系は大成功だったAL20系を更に発展改良しバリェージョンも拡大、20時代には遂に勝てなかった王者ファミリア人気をかっさらうのを目標としこの分野でもTOPを目指すトヨタの執念が掛けられたモデルでした!

↓86/5にFMCしたHB3兄弟モデル!
(3代目前期ターセル3ドア・リトラ1500GPターボスポーツパッケージ)

(3代目前期コルサ3ドア1300ソフィア)

(2代目カローラⅡ後期3ドア1300スーパーウィンディ㊤同5ドアスーパーウィンディ㊦)


尚、カリブとターセル/コルサの4ドアは従来の20系を継続販売、カリブはデビューも遅くマニアックで少量(トヨタとしては)な4WDモデルで一定の販売量もあり継続、4ドアは20時代でも売れ線ではなく元々これをメインにしていたターセル/コルサもHBモデルが主力に移っおりまだカローラ(80系)に4駆が設定されていないための一部北国向けセダン及び営業向け廉価セダンとして残されたモノで両種ともにグリル/テールのMCが施されています。

↓86/5に初のMCを受けた後期型スプリンター・カリブ(AV-Ⅱ)


カリブはバリェーションがこの時増やされAV-ⅠとAV-Ⅱの間に『RVスペシャル』、最上級に『AV-Ⅱツーリングスペシャル』を設定、AL20では設定のなかったOD付4速ATをラインナップ、エンジンも従来の3A-SUに加え廉価版AV-ⅠとRVスペシャルに85psの3A-Uを搭載し価格引き下げを行いより4WDの高性能をリーズナブルに味わえ選択肢も広げる施策をとりました。

一方、ターセル/コルサの4ドアモデルはFF版を大幅整理、営業用グレードに特化し一般向けグレードはターセルVE、VL(営業用VC)、コルサのEX、GXのみとされていますがその代り4WDモデルは充実、全4種の展開がなされHBにはない“4WD乗用"としての性格を強めています。

↓86/5~のターセル4ドアのラインナップ



↓同時期のコルサ4ドアのラインナップ


尚、ターセル/コルサ4ドアはHBで数えると90/2に4代目EL40系にFMCするまで1世代飛び越え細々とHBと新旧混在にて生産/販売がなされました。
三菱がよくやるこの手法、トヨタとして20/30系カローラの併売(74~75y)に次ぐ珍しいモノでHBに較べ不人気な旧型ながら4駆に価値を見出す一部ユーザーに対応するもの、今では少しでも売れない!となればたちまちリストラされるラインナップ編成ながら当時はバブル期でしたしトヨタならずともかなりの余裕?の表れの一つですねー。。。

カリブはこの後も安定人気を維持、デビュー5年半となる88/2にようやくFMCし2世代目に移りますが2代目カリブはその名前通り当時の90系スプリンターをベースとしターセルファミリーを離れます。
よってココでは2代目以降は『スプリンター』に分類されるため解説は今回の初代のみとさせて頂きます!

↓88/2、念願叶い?名前通りの『スプリンター』になった2代目カリブ(AE90G型)


ターセル/コルサ、トヨタとしては失敗と言われた先代AL10の両種合わせて5万台というセールスはカローラⅡ/カリブという援軍を加え20系最大販売時が83yの15万台オーバー(カロⅡ9万台オーバー、ターセル2万弱、コルサ4万強、カリブ=スプリンター計上の為別カウント)という大幅なUP!!!UP!!!を記録、20系HBモデル末期の85年でもトータル11万台をキープしておりBDファミリア末期(85y)の12万台オーバーに僅かながら及ばないながらもパルサー一族、ミラーシュ、シビックは抑え堂々2位の位置に付けてきました!
BDには20時代は遂に一度も登録台数で肉薄すれども抜く事はできませんでしたので30系、“宿敵ファミリア打倒!”を第一目的に突き進んで行くのでした~!!

次回をお楽しみに!

(EL/NL30系3代目ターセル/コルサ/2代目カローラⅡに続く)
Posted at 2017/09/02 21:50:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ
2011年11月27日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編 ①

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!カローラⅡ/ターセル/コルサ編 ①偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!、懲りずにまだやりますヨ!(汗)

今回からは“トヨタ”という大家に産まれながらも生涯地味めの人(車)生、バブル期前後にパッとした時期もありながら今では存在した事するら忘れ去られてしまったような印象の『ターセル/コルサ』を取り上げてみたいと思います!

さて、ターセル/コルサですが1978年~1999年の21年間に渡りトヨタのコンパクトカーとしてスターレットと共にエントリーカー、ボトム部分を受け持つ兄弟車であり2代目からは名前のみ兄貴分の“カロ-ラ”“スプリンター”をもらいながらの三つ子、四つ子となる『カローラⅡ』『スプリンター・カリブ』も加え一時はターセル一族、大ファミリーを形成していたのはご存じの通りです!
今回は78/8に登場した初代モデルのご紹介、従ってターセル・コルサ(AL10型)のみとなりますネ。
ターセル/コルサ、当時絶大な人気の百恵チャン(初代途中から)をCMキャラに使ったり♪~あぁー広さのコルサーぁぁぁ~というフレーズが忘れられない御同輩も多い事かと思いますが(^w^;)

初代ターセル/コルサは最初から最後までパッとしなかった地味なクルマでしたがトヨタにとっては大変重要な新モデルであり開発陣の新世代に向けたコンパクトカーとしての意気込みとトヨタらしい発想を入れたモノでした、ただ不幸な事にその気合はなかなか受け入れられず低調人気DOWN!!!の生涯でしたが…

その“気合”とか“新世代”は何かと言うと…そうです!このクルマが現代のコンパクトカーではもはや常識となった《FF》モデル、トヨタの処女作品という事です。

↓78/8、トヨタ初のFFモデルとして気合を入れて初代がデビュー!
(初代前期AL10型ターセル㊤3ドアS㊦4ドアセダンSE)


量販メーカーとしては日産に遅れる事8年(日産は70年に初代チェリーでFF量販小型車を既に発売済)にしてようやく発売したFFターセル/コルサ、70年代はまだまだFRが“クルマの基本”的駆動方式でありFFは異端児扱い、FFに積極的だったホンダや富士重でも今では信じられませんがまだまだユーザーにはマイナーメーカーのマイナー技術的受け取り方がされているのが大半、日産チェリーにしてもオーソドックスなFRのサニーが数を捌いていたからこそ大メーカの余裕で販売されていたような感じ(実際チェリーの人気もかなりのDOWN!!!気味でした)でしたがそれら“マイナーメーカー”のシビックやレオーネを始め新星三菱ミラージュ(初代、78年発売)の大人気とスペース的に厳しい軽自動車の世界では以前からFFの利点が認められておりいよいよコンパクトカーの世界もFFに転換が必要な時期が迫ってきていました。
トヨタのベストセラーカーであるカローラも軽を除く上記FFコンパクトにはスペース的には大幅に不利、さすがに保守的ユーザーが多い同社ですから黙ってても売れるカローラをいきなり癖があり従来のFRとは挙動が変わるFFににする事はできずこれまでFFには消極的姿勢でしたが世界的見地で見ても当時でも既に小型車にはFFが最適!という空気になっており来る80年代、日本もこれがメインになると確信されこれのパイロットモデル的役割を背負わされたのがこのターセル/コルサだった訳です!

ターセルとコルサの違いはこの時代は常識だった同じクルマをバッジ替えし違うクルマに仕立てもちろん異なるディーラーに売らせ競わせより拡販を狙う双子政策、通常同じクルマを幅広いユーザー層に当てはめるのが大きな目的の為、片や豪華仕様に、片やスポーティに等と味付けを異なるモデルに仕立てていました(例:マークⅡvsチェイサー、カローラvsスプリンター、サニーvsローレルスピリット、ギャランvsエテルナ等)がこの2車の場合は~FFを浸透させる~が大きな役割の為、トヨタ系販売会社の中でも量販を誇るカローラ店(ターセル)とトヨペット店(コルサ)を売らせるための施策、よって外見の相違も他双子ほどの差別はなく性格も同一でした。

カローラ店は元々パブリカを販売するためにできた会社(店名もパブリカ店でした)のでこのクラスの販売はお手の物ながらトヨペット店ではコロナアンダーは初の取り扱いで異なるユーザー層に苦労が多かったとの事、特にワタクシの生息する関東圏ではカローラ店やオート店(スターレット扱い)からのトヨペットによる顧客の引き剥がしが横行、他社との闘いよりも身内での“仁義なき闘い”が多くこれはカローラⅡデビューの2代目ターセル/コルサの発売以後、カローラ店で働いたワタクシも数多く経験しましたネ~…
2代目当時はBD型マツダファミリアが神ががり的な大人気の時期、これを意識した2代目ターセル/コルサ及びカローラⅡの販売合戦は熾烈を極め歩合は安いクルマなので大した額ではないながらも数かこなせるモデルとしてワタシなどメインのカローラなんかよりも真剣に売ったりしました(汗)
ファミリアやミラージュに負けてもターセル/コルサだけには負けたくないと頑張ったのも若き日のいい思い出です(^^;)

※ターセルは80年のビスタ店設立時にカローラ店と併売となり2代目でカローラⅡがデビュー後はビスタ専売車種となっています。

↓双子兄弟のコルサ(前期3ドアGSL)


ターセルとコルサの識別は教科書通りのFrグリルとテールランプの意匠違い、コルサは縦縞グリルで右端にオーナメント、ターセルは格子状グリルにセンターオーナメントのデザインでテールランプはアンバー/レッド/バックランプの配列違いでした。

それではターセル/コルサの車輛概要です。

(サイズ)
全長3960全幅1555高1375(以上mm)
(車重)
815kg=(3ドアSE)
(定員)
5名
(エンジン)
1A-U型水冷直4 OHC 1500cc ツーバレルシングル80ps TTCによる全車53年排ガス規制適合
(駆動)
FF
(ミッション)
4速MT/5速MT
(脚回り)
Frストラット式/Rrトレーリングアーム式コイルスプリングによるALL独立懸架
(ボディ)
2ドアセダン/4ドアセダン/5ドア
(バリェーション)
ターセル:2セダン=STD/DX/Hi-DX 4セダン=DX/Hi-DX/SE 3ドア=DX/Hi-DX/S/SE
コルサ :2セダン=STD/DX/GL 4セダン=DX/GL/GSL 3ドア=DX/GL/S/GSL

車輛寸法は当時、まだまだ車格によるサイズ棲み分けがきちんとなされていた時代ですからスターレットとカローラの間に位置するターセル・コルサ、サイズもこれらの中間(高さ除く)でした。
ただこのクルマの最大の特徴はFF化によるロングホイールベースであり実に4mを切る全長ながら2500mmというコロナ・カリーナクラスの驚きの超ロングホイールベースを得ていた事です!(当時のコロナT130系のホイールベース2530mm、全長4360mm以上)
このロングホイールベ-スはライバルのチェリー後続である日産パルサー(初代N10系)がアンダークラスのモデルながら5ナンバー枠いっぱいに近い1620mmという幅による広さを主張した事に対抗し室内長での広さをアピールした結果で確かに室内、特に後席の足元はかなりの余裕がありこのクラスのモデルとしては異例な程の広々感でしたがそれが故にスタイルは胴長短足の“ダックスフンド”みたいな異様なデザイン、日産の主張する『幅』もトヨタの『長さ』もFFコンパクトとしてどちらも正解でありそれそれの利点欠点はありますが少なくともスタイリング一点だけを見れば常識的デザインのパルサーに分があり事実、市場の受け入れもターセル/コルサは低くトヨタ的主張は残念ながらこのスタイリングが主な原因で退けられパルサー、ミラージュ、シビックなど当時のFFコンパクトの後塵を仰ぐ結果になってしまいました、最大の武器である長いホイールベースもこのクラスとしては小回りが効かないという欠点も嫌われた要因ではないかと…

↓驚くほどの室内長を実現し縦長の広さを最大限アピールしたが…(ターセル3ドアSEの室内)


ターセル/コルサはいかにトヨタが情熱を注いだか!という証拠にエンジンは新開発で同車専用に用意した1A-U型を搭載した事にも表れています。

↓新開発でターセル/コルサ専用の1A-U型OHC 1.5Lエンジン


当時トヨタのこのクラスのエンジンは設計が古く重いいずれもOHV機構の4K-U(1300)、T-U(1400)、12T-U(1600)でありたたでさえFrヘビーになるFF車には不向きのためこれらの手直しではなくスムーズな吹けを実現するOHC機構を採用し軽量化を実現、FFに相応しい軽量エンジンを搭載した訳です。
悪夢の50~51年規制を乗り越えた53年対策を設計当初から盛り込んだ言わば産まれながらの規制エンジン、パワー的には大した事ないスペック(80ps)ながらまだ後付け排ガス対策のツケで青色吐息だった既存型T系がアップアップしていた頃なので1tに満たないボディのため見かけとは裏腹に結構軽快に、俊敏に走らせていました。
そしてこの1A-UをそれまでのFF車の常識でありパワートレーンが容易に組める横置き方式ではなく縦置きにしたのもトヨタ流でした!
これは横置き+FFがオーソドックスな縦置きFRとハンドリング、トラクションイメージ(ドライバビリティ)が決定的に変わってしまう点を嫌ったトヨタ、保守的ユーザーが大半のメーカーだからこそこだわった理由の一つで縦置きFF化により横置きFFで一番嫌われるオーバーステア、トルクステア、タックイン等の現象を少しでもFRの味に近づけたいがための“奇策”!?でありこれをFFアレルギー層にアピールするポイントとしていました。

ただこれによりパワートレインの構造は複雑化、エンジン後方にトランスミッションを配しそこからの駆動力はプロペラシャフトで前方へ反転させエンジン~ミッション間のクラッチ下に配置したデフに伝達するという凝りよう、このためFrヘビーはせっかくの新エンジンでも解消にはならずエンジンとミッション~デフが2階建て構造となる為、エンジン~デフが非常に高くなりこれに応じたスタイリングは自然と腰高なモノとなりこれもこのクルマを“ブサイク”にした要因の一つかと!?!?

↓独特な構造のドライブトレーン


このクルマも何度か下取りで乗りましたがメーカーが言う程のFFの悪癖は抜け切れておらず確かに当時のトルクステアがバリバリのシビックやパルサーよりはハンドリングは常識的なもの、しかし長いホイールベースも原因なのかオーバーステアは強くカローラから乗り換えると違和感全開!って感じで好きな乗り味ではなかったですねー。
コーナリングでは後ろ足がかなり遅れてついてくるような異和感があり取り回しは決してラクな車ではなかったです。
ただ、ステアリングは当時では斬新なラック&ピニオン方式でパワーアシストなしでも無問題、低速ならカローラが頭下げる程のシャープ(当時の50系カローラは旧態依然のボールナット式)さは感じ4独の足はFrはオーソドックスなストラットながらRrはFRの4独に使うセミトレという高級メカ?をわざわざ採用、デフがないFFは比較的構造が簡単で軽量をも実現できるのでRrでもストラット方式等を与えるのがFFコンパクトや軽の常でしたがターセル/コルサはここでもこだわりを見せていました。
しかしその味付けはスポーツグレードの『S』であっても頼りない程の柔らかさ、少し攻めれば大袈裟にロールし発進~停止では激しいノーズダイブと尻下がりを繰り返す70年代そのものでしたが当時はこの味付けがクラウンやマークⅡ、セドリックやローレルで持てはやされた“高級車の乗り心地”でしたのでその意味では大衆車の粋を離れた乗り心地だったかもしれません…

↓縦置き+ロングホイールベ-ス+4独サスがこのクルマの売り!!


↓RrサスにはFR上級4独車のセミトレーリングアーム方式を採用


ミッションはデビュー当初は4速と5速のMTのみの設定でした。

ボディバリェーションは平凡な2/4ドアセダンとガラスハッチを持つ3ドアの3タイプ、シビック/ミラージュ/パルサーがHBをメインにして主にその多用途性を武器にファミリー~若者層に訴求したのに対しターセル/コルサは敢えてフォーマルなセダンをメインに据えておりまだまだ保守的セダンがメインであるカローラやサニーを焦点に捉えた展開をも睨んでいました。

↓トヨタらしく3種のワイドなボディバリェーションを展開!
(㊤ターセル2ドアセダンSTD㊥同4ドアセダンSE㊦同3ドアSE いずれも前期型)





3ドアに関してはHB同様に2BOXタイプの多用途性(ガラスハッチにスプリットシート)を持っておりセダン~HBの幅広いユーザーにアピール、セダンのそれは何の変哲もなくおもしろくも色気もない仕上がりでしたが3ドアに関してはスタイルは不評ながらも遊び心を持つモデルであったのは間違いなかったですし今見れば非常に個性溢れるモデルだとも思います。
3ドアはX30/40系マークⅡをイメージさせるテールランプに独創的なガラスハッチのRrスタイルはなかなかトヨタとしては冒険的なデザインであり地味なターセル/コルサの中で唯一個性を強く主張した部分だと思います!
尚、先程セダン系は「おもしろくもおかしくもない」なんて言いましたが(汗)トランクスルーや可倒式シートを採用するなどカローラ/サニーにない進歩性も持っていました!

↓3ドアはライバルに遜色ない多用途性を最大限にアピール(コルサ3ドアGSL)




↓更にセダンでも3ドア同様の多用途性を誇っていました!



グレード展開はターセル/コルサとも同じで基本5種を設定しそれぞれを2/4ドアセダンと3ドアに振り向けていますがSTDは2ドアセダン、Sは3ドア専用グレードとなり中間グレードでターセルがHi-DX、コルサがGL、最上級グレードがターセルSE、コルサGSLと装備や仕様は同じながら呼び名が変わっています。

尚、インパネは70年代後半から始まった目線を低く抑え前方視界を確保しスクエアな機能的配置のモノとなりそのテイストは先にFMC(78/2)したKP61型スターレットに通じる新世代のデザインでした。
カローラがまだ70年代前半に流行ったデザイン優先でインパネ全体が盛り上がり目線が上に行ってしまい前方視界が悪く閉塞感があった時代(50系)でしたので非常にクリーンに感じスターレットの上級のため通常のグローブBOX上にも小物入れのスペースを設けたりと当時には見られない機能/デザインも目新しいものでした。

↓機能的かつ見やすいインパネ(コルサGSL)


インテリアはトヨタと言えどもまだバブル前のつつましいもので大衆車のターセル/コルサですから中級以上でないとフルトリムもなくもちろん最上級でもパワーウィンドゥ/エアコンなんて影も形もございませんです(;^_^A

それではモデル改歴に移ります。

(79/6)
小変更、搭載されていた1A-Uはエンジンを換装、79/3に新型AE70型カローラ/スプリンターに1A-Uを手直しした3A-U型が搭載されておりターセル/コルサも3Aに換装されました。3A-Uは出力アップがされており1A-U+3psの83psを発揮。
また、これのスケールダウンである2A-U型1300cc OHC 74psの1300シリーズをラインナップしトヨタお得意のよりワイドなバリェーションとなります。
これによりSTDは1300専用グレードに移され新設のカスタムDX(ターセル)、DX-A(コルサ)も1300専用、従来のDX/Hi-DX(GL)は1300/1500をラインナップしS/SE(GSL)は1500のみとされています。

↓79/6~、1300追加時のターセルセダンラインナップ



↓79/6~、1300が新たに加わったコルサ3ドア1300DXと1300DX-A


(79/8)
軽~コンパクトクラス、女性人気の高まりによりイージードライブを実現する3ATモデルを設定します。

(80/8)
MCで後期型となります。
お決まりのFrとRrのデザイン変更でFrは流行のスラントノーズを採用し顔付のイメージを大幅に変えてきますがテールに関してはモールの大型化程度の目立たないモノです。
またFrもオーナメントがS以外センターに統一されグリルの横縞がターセル、格子状がコルサとなりその差が前期に較べ目立たなくなっています(Sは右端に【S】オーナメント)

↓後期型ターセル3ドア(㊤1500Hi-DX㊦1300DX)



このMCではトヨタの意気込みに反して一向に人気UP!!!とならないターセル/コルサを大幅にテコ入れ、最上級のターセルSE/コルサGSL(セダン/3ドア両種)をベースに高級2トーン地のシートやインテリアを持つ『アベニュー』仕様をTOPに据えそれまで1500のみだった上級SE/GSLを1300にもラインナップ、またスポーツグレードのSもそのスポーティ度合を増した『Sマイウェイ』に変更、KP61スターレットのSで人気が高かった赤/黒の2トーンカラー&デカール、フルトリムのインテリアや専用バケットタイプシート等を採用しています。

↓見た目の豪華さは大得意!とばかりにテコ入れで追加された『アベニュー仕様』
(ターセル3ドア1500SEアベニュー) 


↓後期型コルサセダンのバリェーション



↓後期型コルサ3ドアのバリェーション





(81/4)
低価格で装備充実の女性向けお買い得モデルである1300DXソフィアを追加します。
ソフィアは低グレードのDXをベースに赤/白2トーンのシートやインテリア、運転席バニティミラーや小洒落たステッカー、色つきモールなど女性に訴求するモデル、もちろんAT比率が高くまた、ちょうど軽ボンバンの低価格化が女性に大注目されている時期、これだけの装備で845,000円という普通車としてはかなりの低額で設定され軽自動車ユーザーにも訴求するものでした!

↓旬な低価格&女性向け路線を謳った『1300DXソフィア(コルサ)』


(82/5)
数々のテコ入れも虚しく一向に人気/売上UP!!!とならないターセル/コルサ、通常4年のモデルライフの4年を待つ事なく3年9カ月で次期型2代目となるAL20系にFMCします!

↓82/5には新設カローラⅡも加えたFMC!!
(㊤ターセル5HB/㊧カローラⅡ3HB/㊨コルサ4ドアセダン)


2世代目からは四つ子となり“カローラ”“スプリンター”のBigネームを冠する『カローラⅡ』『スプリンター・カリブ』も加えこのクラスのライバルであるパルサー、ミラージュ、ファミリアが軒並み10万台オーバーだったところターセルとコルサ合わせても5万台という体たらく、初代→2代目になり神かかり的人気だったシビックがFMCで人気DOWNし失敗と言われながらも約8万台をキープしていたためTOPメーカーとしての意地で猛攻撃・猛追撃をこれらライバルにかけていきます!!

小さな出で立ちながら広い室内の為、初代AL10型ターセル/コルサは輸出は比較的好調で大柄な欧米人、欧州人には高い評価を得ながらもFFである事よりもこれを売りにしたいがための超ロングホイールベースによる独特なスタイルと狭い日本でのこのクラスとしては取り回しの悪さ、そしてまだまだ派手めなスタイリングが好まれていたこの時代、地味な印象が最後まで抜けきれなかったのが敗因だったと思われます。

地味地味でデビューいきなりのDOWN!!!だったターセル/コルサ、リベンジを賭けた第二ラウンドは如何に!!

(次回AL20系ターセル/コルサ/カローラⅡ/スプリンターカリブに続く)
Posted at 2016/11/14 02:29:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ

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「ラッシュの買取りとPC新調(^^; http://cvw.jp/b/2682511/48478176/
何シテル?   06/09 21:43
元GureのHNで活動、新規ネタ&過去ネタをUP中、過去記事はかつてほぼ移住していた山梨や本拠でのクルマ弄り記録や過去シリーズ的に上げていた独自の企画モノを再U...

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