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2012年08月12日 イイね!

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝…パブリカvsチェリー(後編)

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝…パブリカvsチェリー(後編)
(前編より続く)


それではモデル改歴も兼ねて両車の遍歴を時系列で見てゆきます!
尚、パブリカは計5回、同スターレットが1回、チェリーが2回のMCを行っていますのでパブリカを前・前期/前・後期、後・前期/後・中期/後・後期と表記、スターレットを前期・後期、チェリーを前期・中期・後期と表記します。



(71/3)
パブリカ、ハードスポーツモデルとして『1200SR』を追加します。
SRはカローラやコロナにも同名グレードがありこれら同様にベースのSLを元に装備を落とし脚廻りをハードに固めたモノで硬派のスポーツグレード、派手なストライプやキャップレスホイール、ラジアルタイヤ等スポーツ心をくすぐる装備がより本格派ユーザーに歓迎されました。

(71/9)
チェリー、クーペモデルがラインナップされます。
発売以来1年を経過しようとする71/9にチェリークーペが追加されました、世はまさにハイパワー競争全盛期でもありセダンでも充分速いチェリーでしたが“速そうな”スタイルも人気の秘訣であった時代、それを表す『クーペ』や『ハードトップ(HT)』モデルの設定も人気の秘訣とばかりこの時期は各モデル、これらの設定が不可欠でした。
チェリーは発売以後、やはりまだFFは時期早尚な部分とその独特なスタイルが今一つ市場には受け入れられず70~71年、パブリカの販売台数が約10万台に対しチェリーはその約半数、商業的には決して順調ではなくサニーの20万台(70y)にも遠く及ばないモノでしたのでテコ入れの意味とライバルに同趣向のモデルがないのも狙目であったと思います。

↓71/9に追加されたチェリークーペ(㊤1200X-1・L㊦1000DX)



クーペはセダンの個性が失せる程のより個性的なスタイルで登場、まだ当時では馴染み薄だったハッチバック(HB)クーペでしたがそれまでの『クーペ』の概念にはない不思議なスタイリング。
それまで『クーペ』とはセダンに較べより流麗なモノでしたがチェリークーペの場合、そのいでたちは流麗の反対にあるむしろ『バン』に近いモノで出た当初はそのネーミングが違和感アリアリでしたね~(*_*;

“背むし”“パネルバン”と揶揄されるそのスタイルは非常に強い個性を打ち出していましたが後方/側方視界はもうないも同然!しかしこの形状のお陰でラゲッジは思いのほか広大で可倒式Rrシートと合わせるとそれこそ“バン”並の積載も可能でした。
現役時は個人的に決してスタイリッシュさもなく鈍重なイメージで好きではありませんが後年このクーペを見ると妙にイイ感じで友人がコレをシャコタンにしカスタマイズしたのを見た時は「カッコイイ!」と呟いた程(汗)
71年としては早過ぎたデザインだったのでは?と思います、今見るともちろんこんな個性派なかなかなく非常に当時の日産のセンスをい意味で再認識する感じがします。

↓チェリークーペの後方/側方視界はあってないも同然!


クーペの機構はセダンを踏襲しますがFr/Rrやインパネはセダンをベースにリ・デザインがなされいずれもセダンよりスポーティさを強調、特にテールランプはこれまた個性的な大型の丸型1灯にブレーキ(赤)をベースにセンターにフラッシャー(アンバー)を配しそのその脇に角型2段のバックと反射板を配置、非常にユニークで可愛らしさをも感じさせるRrスタイルが特徴的でした~。
サイズは全長3690全幅1490全高1310(mm)となりベースのセダンに較べ長く、低く、幅広くを実践しています。

↓クーペ、セダンにはない左右対称型インパネを採用!


クーペのバリェーションは1000DX/1200GL/1200X-1/1200X-1・Lとなり搭載エンジンはセダンにはない1200シングルキャブ68psのA12型をラインナップ、これを1200GLに搭載しています。
セダンには設定のなかったX-1・Lはスポーツ色濃かったX-1にファッショナブルなイメージを加えたグレードであり後にはこの『・L』はセダンにも設定され豪華モデルとしてX-1とGLにラインナップします。

(72/1)
パブリカ、大幅なMCを実施し後・前期型となります(型式変更なし)
前年に改良されたインパネと左右ドア以外は新たなプレスとなり全体のスタイリングは大幅に変わりFMCに近い印象、スポーティさを強調するセミファストバックスタイルに変貌、Fr/Rrのデザインはスポーツグレードと普及グレードでリ・デザインされ特にスポーツグレードは迫力あるツラ構えと大型分割テールも凛々しいデザインとされています。
この時、グレード編成、車種編成を見直し普及グレードを『ファミリーシリーズ』=1000STD/1000DX/1200HI-DX/1200XL、スポーツグレードを『ヤングシリース』=1200S/1200SL/1200SR と命名、セミATのトヨグライドは消滅しています。

↓FMCに近い大幅なデザイン変更が施された後・前期型(72y ファミリーシリーズ1200XL KP31)


↓従来にも増してスポーツグレードはそのイメージを強めます!(72y ヤングシリーズの広告)


このMCで永らく搭載されてきた2U型空冷800ccを廃止、これは導入が決定された48年度→50/51年規制パスが不可能と判断されたもので規制内容の異なるバン/ピックには継続されるもセダンではデビュー以来10年以上パブリカの顔として頑張った“名機”引退となりました・・・。

新たに追加されたのはファミリーシリーズの1200XLとヤングシリーズの1200S!
XLはそれまでのHI-DXを超える最高級バージョン、エンジンも1200シングルながらハイパワー仕様の3K-H 71psを搭載していました。
1200Sは3Kシングル68psを積みながらも内外装はSTとほぼ意匠を統一させたもので手軽なスポーツモデル入門バージョンでした。
ST/SRのHOTバージョンはより磨きがかけられインパネは流行の7連メーターを採用しよりムーディなイメージとなっています。

↓“ヤングシリーズ”最高峰となる1200ST(72y KP31)




(71/2)
チェリー、セダンにもA12シングルキャブを設定、1200DX/1200GLとしてラインナップします。
また、2ドアセダンのルーフを延長しファストバック部を手直しした商用バンも追加、Rrサスをバン化のためリジット式に変更し積載物に対応、全体のスタイルは2ドアセダンのそれが色濃く通常のバンモデルが6ライト方式を採るのをチェリーバンはセダンの特徴=オリエンタルアイをそのまま残し4ナンバーと言えどもどことなく洒落た感じを与えていました。

(72/6)
チェリーがデビュー2年を待たずにMCされ中期型となります。
デビューからまだ間がさほどないクーペはコンソロールデザイン、グリル内の[N]オーナメントの装着という小変更ですがセダンはグリル/テールデザインを変更、普及(STD/DX/GL)、スポーツ(X-1/X-1・L)、豪華(GL・L)でこれまたパブリカを意識してグリルデザインを分けそれぞれのグレードキャラを鮮明に表すデザインとされています。
中身では48年規制に適合する排ガス対策を実施。

↓72/6、後・前期型チェリー2/4ドアセダン(㊤1200GL㊦1200X-1)


↓後・前期型の㊤1200GL・Lと㊦1000STD



(73/3)
チェリー、クーペに最高級スポーツバージョンである『X-1・R』を追加します。
X-1・Rは従来のX-1に当時スポーツカーの証であったビス止め式オーバーフェンダー+13インチワイドラジアル(他モデルは12インチ)を装着、、Frサスにはスタビライザーも装備、スカイラインGT-Rのように走りに徹しラジオすら装備されないスパルタンなモデルで後年の“ボーイズレーサー”の元祖的?なスーパーFFマシンでした。

↓オバフェンで武装した“男”のモデルであるX-1・R(73yPE10型)



(73/4)
パブリカ、シャーシはKP30/31を流用しながら全くの新設計ボディを載せたクーペモデルの『パブリカ・スターレット』を発売します。
ベースは当然ながらパブリカでありネーミングにもそれが入っていますがJアーロデザインの美しいボディは「よくこの大きさでこれだけの見事なスタイリングが表せるな~」が率直な感想、ロングノーズショートデッキというお約束の日本人好みはしっかり押さえ低く長く幅広感も実現、サイズは全長3790全幅1530全高1315(mm)となりベースのパブリカより長く、低く、幅広くを実践しチェリーの“背むし”的ズングリではなく至って流麗で素直に「カッコイイ」と思えるデザインは個人的には大好物でした!

↓小さいボディながら見事なクーペスタイルを実現した『パブリカ・スターレット 73y前期1200ST KP47型)



スターレットのデザイン上での最大のポイントは台形をモチーフした前後のサイドウィンドゥとその間に挟まる骨太のセンターピラー、当時、HT全盛だった時期にあえてセンターピラーを目立たせるデザインはそれまでの国産車にはない斬新さがあり先端、後端で切れあがるウィンドゥラインとの相性も良く今でも秀逸なデザインに思います。
尚、スターレットも搭載エンジンはパブリカと同一で2Kの1000、3K/3K-Bの1200をラインナップ、型式を1000がKP45、1200をKP47としています。
バリェーションはセリカで好評のフルチョイスシステムを簡略化したフリーチョイスシステムを採用、外装XT、ST、SRを内装D、L、G、Rとインテリア5種、エンジン3種(2K/3K/3K-B)、ミッション2種(4MT/5MT)を組み合わせると言う内容。

スターレットはインパネデザインも非常にスポーティかつ斬新で視認系を上部、操作系を下部にまちめる2段式インパネですが横方向に狭いスペースながら流行りの連メーターやドライバー側に湾曲するフライトコクピットも採用、このため空調S/Wやラジオ配置に工夫が凝らされこれらが独特な縦型配置とされていたのも話題となりました。
確かにこのスターレットも何度か乗りましたが横方向の狭さはけっこうきつくおまけに車高が低いのでパブリカではさほど感じませんでしたが標準体型?のワタシでも窮屈感は結構ありました。
この横方向のないサイズであれだけカッコ良くスポーティなデザインのインパネは工夫の賜物でこの辺はやはりトヨタ!うまいですよねー。

↓ラジオ/空調SWを縦配列としたスターレットのインパネ(画像は後期型のモノ)


(73/10)
パブリカ、MCにより後・中期型となりスターレットには4ドアセダンを追加します。
永らく2ドアモデルで頑張ってきたパブリカシリーズも時代の要請からライバル・チェリーの4ドアの存在も無視できなくなりココでクーペモデルだったスターレットを4ドア化して発売しました!
4ドアなってもオリジナルの鋭角的な流麗さは失われずさりとてフルファストバックのクーペを目立たない程度にセミファストバック化し視界や後席居住性も配慮し全高をクーペ比で+2cmとしていました。

↓永らく4ドア不在のシリーズに遅まきながら誕生したスターレット4ドアセダン(73y 1200DX KP47)


スターレット4ドアはエンブレムには“パブリカ”が残るもメーカー広報では一切その名前は飾られず『トヨタ・スターレット』とされており丁度、コロナ→コロナマークⅡ→マークⅡになったのと同様、スターレットの独立を予見させるモノだったと思います。この時から従来のパブリカ・スターレットも『スターレット・クーペ』と呼び方を変えてきています。
スターレット4ドア発売によりパブリカは車種編成をMCと行い後・中期型になります。
MCはファミリーシリーズのFr/Rrのデザイン変更ですがヤングシリーズ(このファミリー/ヤングの呼び方自体が廃止)はSTのみを残しSとSRはスターレット・クーペに吸収されます。
残るSTも派手な装飾は控えめとなりスポ系のスターレット移設を認識させるものでした。
尚、MCにより安全対策が施されています。

この時点でのグレード編成は下記の通り
【パブリカ】
1000STD
1000DX
1000HI-DX
1200XL
1200ST
【スターレット4ドア】
1000DX
1000HI-DX
1200HI-DX
1200XL
1200ST
【スターレットクーペ】
1000XT
1200XT
1200ST
1200SR

↓73/10~の後・中期型パブリカ(1000DX KP30)


尚、スターレットはクーペ、セダンともにパブリカ同様にダイハツに『コンソルテクーペ/コンソルテ4ド』としてOEM供給されています。

(73/10)
チェリー、初代としては最後のMCが行われ後期型となります。
MCは約束通りのFr/Rrの変更、セダンは前回MCで比較的大幅なデザイン変更をしているのででデザイン上は小変更程度、クーペは前回小変更でしたので大幅なデザイン変更が行われています。
セダン/クーペとも中身は安全対策が強化!

↓Frバンパーにスモールを独立させた程度の変更だったセダン(73y後期1200GL)


↓クーペは大柄なグリルデザインとなりより迫力強化!(73y後期X-1・R)


↓強い個性のクーペのテールランプは円周上にギザギザまつ毛が・・・


チェリーはこのMCで最終型となり翌74/9、次期型である『チェリーF-Ⅱ(F10型)』がデビューします。

↓74/9、FMCでグレードUPした2代目F10型チェリーF-Ⅱ


しかしF-Ⅱはサイズアップが行われエンジンも1200/1400のラインナップ、FF/FRの違いだけでサニークラスに格上げとなった事から従来型チェリーは1000ccの存在が重要視され日産のボトムとして74年末まで生産、75年にも500台強の販売実績を残しています。
正式には74年いっぱいの廃版ですのでパブリカ/スターレットとのガチンコ関係はここで終わりますね、F-Ⅱは格上げによりトヨタではカローラがライバルという事になります。

【ライバル不在の?パブリカ/スターレット】

F-Ⅱ=カローラがライバル、と記述しましたが当時、実際にはサニーvsカローラの闘いの場にF-Ⅱが加わるのは稀で車格UPでも実際はスターレットとガチンコになるケースが多かったようです。
この時期既にパブリカは商品寿命を終え一部営業用などに使用されるのが殆どでありファミリー&スポーツユースはスターレットとF-Ⅱで競存のカタチはこのブログの趣旨には外れますが実際には多々見受けられました(*_*;

パブリカとスターレットはその後、50/51年の排ガス規制にお家の事情で手間取りFMCの機会を逸し最終的には78/2まで生産される長寿モデルとなります。
チェリーが上級クラスに移行した事により真の意味ではライバル不在となります、強いて言えばOEMのコンソルテが唯一のライバルという皮肉な結果に(+o+)

まぁ、流れなのでパブリカ/スターレットの改歴、ついでに記載します。
(76/2)
パブリカは後・後期型へ、スターレットは後期型にMCしています。
このMCで1200の3KエンジンをTTC-C(触媒方式)により51年規制適合化、対策エンジンは3K-U型となり未対策3Kより4psダウンの64psとなるがそのドラバビリティはこのFCブログでも事ある度に書いてますが最悪の一言・・・
上級車のように車重がまだないだけ我慢できる範囲ながら未対策の元気さと比較すると同じいでたちながらこれほどまで!とショックですらありましたね~・・・

↓後期型スターレットクーペ(76y1200ST)



MCそのものはパブリカ/スターレットともに小変更でグリルデザインを改め各装飾類の意匠変更及びワイパー&ライトS/Wをマルチユースレバーとしています。
搭載エンジンに関しては1Lの2Kとツインキャブの3K-Bはこの時点で規制適合不可により廃止、パブリカはともかくスポーツ色の濃かったスターレットでは大きな痛手となっています。
パブリカはSTそのものを廃止しますがスターレットは外見だけのスポーツに成下がったST/SRをより豪華に味付けしお茶を濁していましたがスターレットの存在価値はここで大きく低下、人気もモデル末期ということまおありDOWN!!の一途でしたねー、尚、型式を排ガス規制適合に併せてパブリカ/スターレットを共通化、B-KP51型となっています。

↓TTC-Cにより51年規制適合となった3K-U型エンジン


(76/5)
パブリカに5MTを設定、これは排ガス対策による燃費悪化を回避する為の施策。

(76/9)
パブリカ、スターレット共にAT(3速)を設定、パブリカではトヨグライド以来の復活、スターレットでは初搭載でした。

(77/1)
両車小変更で最終モデルとなります。(変更内容は装飾品意匠変更等)

(78/2)
パブリカとスターレットを統合し新コンセプトであるハッチバックボディを採用した『トヨタ1300スターレット』に後を託しパブリカは30となって8年、スターレットは通常スパンの4年で生廃となりました。

↓78/2、パブリカ+スターレット=トヨタ1300スターレットにFMC!


以上がチェリー移行後のパブリカ/スターレットの生涯でした!

尚、最後に来て触れない訳にはいかないのがこの2車がレースシーンでも重要な役割を果たした事です!

【レースでの活躍】
パブリカ・スターレットとチェリーはこの時期隆盛を誇ったレースシーンでも活躍、少しそこにも触れなければチェリーファン、パブリカファンにも叱られますので(汗)

(チェリー)
72/4、 レース・ド・ニッポンに新設定されたばかりのクーペが参戦、富士グラチャン他、国内レースにも日産ワークスとして積極的に参戦しました。

↓72y富士グラチャン300マイルで優勝したチェリークーペレーシングモデル


この他ラリーでも活躍、目立った戦績はないものの76yのアクロポリスラリーにプライベーターにより参戦も果たしています。

(パブリカ/スターレット)
パブリカは先代のUP20時代から日本GP等で活躍していましたがスターレットを含めレースをはじめ、ラリー、ジムカーナ、ダート等広く用いられ中でも有名なのが富士スピードウェイでのマイナーツーリングレース!
日産のB110型TSサニーとTSスターレットのバトルは当時~後年のレースファンにも語り継がれる名勝負を繰り広げました。
トヨタのチューニング部門であるTRDからもスターレットは各種の競技用部品も市販され一時は市販スターレットををワークス風に改造するの流行り若者だけででなくその方面(暴走族)にも注目を浴びたりしました。

↓TSサニーと数々のバトル、名シーンを創ったTSスターレット


スターレット=レースのイメージは後年も引き継がれ日本初のワンメイクレース、81年から「スターレットカップ」シリーズが開催されたり00年の「ネッツカップ ヴィッツレース」もKP47時代に植えつけられたレージングイメージを継承したものでした。
素直な挙動やリーズナブルな車輛価格からビギナーにもベテランにも楽しめるレース、ベース車輛としてスターレット~ヴィッツは人気が高かったですね。

70年代初期、ハイパワーブームで国産車市場が活気ついていたイイ時代に庶民の足を支えながら様々なユーザーの希望をも出来る限り受け入れた2大メーカーのパブリカ(スターレット)とチェリー、その販売台数的ガチンコでは・・・
チェリーが70~75yまでで約23万台
パブリカ/スターレット連合で同期間のみ34万台オーバーという結果で圧倒的大差でパブリカ/スターレットの勝利ですね!

ただ、本文でも記載した通りオーソドックスで悪く言えば金のかかってない、カローラミニそのもののパブリカやスターレット、一方サニーとは全く違う社内初のFFにはタップリ金をかけ旧プリンス陣の才能も活用し開発されたチェリー、時期早尚のきらいはありましたが世が世ならばもっと高評価をされるクルマだったと思います。
クルマそのものの出来栄えはあくまで凝った造り、先進性ではチェリーに軍配が上がりますが“エントリーカー”“大衆車”としての観点では誰でも気軽に、普通に乗れるパブリカ(スターレット)に分があるように思います。
依ってこのガチンコ対決、どちらにも存在意義はありドローって感じでしょうか!?
後は読んで下さった皆様のそれぞれの判断にお任せします(*^^)v


燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!”パブリカ・スターレットvsチェリー…完
Posted at 2017/08/16 16:57:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | ライバル | クルマ
2012年08月12日 イイね!

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝…パブリカvsチェリー(前編)

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝…パブリカvsチェリー(前編) 燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!
今回は東西の横綱対決となる『2代目トヨタパブリカ(U/KP30系)及びパブリカスターレット(KP40系)VS初代日産日産チェリー(PE/E10型)をガチンコさせてみたいと思います!

さて、『パブリカ』と言えば後のトヨタ大看板車種である『カローラ』デビュー以前の60年代、クラウン~コロナ~パブリカというトヨタの車種編成の底辺を支え当時、軽自動車からのステップアップユーザーをダイハツコンパーノ、三菱500~コルト600、マツダファミリアと競いながら吸収する大役を担っていました。
65~66年に日産サニーとトヨタカローラによって火を付けられた“1Lマイカーブーム(この時の相次ぐ1L~の新型車発売により1965年を「マイカー元年」と言います)”以前、軽の360cc以上は500~800ccが軽卒業ユーザーの受け皿、これはご承知のようにマイカー普及を政府が推進、1955年に時の通産省で立案/想定された『国民車構想』に基づき各社か自社なりの受け止め方、提案による商品化を行い製品化していました(国民車構想についてはwiki等をご覧ください!)
トヨタのこの『国民車構想』の回答がそのネーミング(パブリカ=パブリック=庶民、国民)を表すように『パブリカ』と名付けされ61年にコロナやクラウン、ブルやセドリックのような当時の最大の顧客層である営業向け(タクハイ他)にはなり得ない完全ファミリーユース向けとして登場しました。

↓61yに“国民車構想”の回答としてデビューした初代UP10型パブリカ


デビュー時は決してパブリカは商業的には成功ではなく質素すぎるそのいでたちが大きな要因で敬遠されてしまいました、『この出来栄えなら従来の軽で充分』と言ったところでしょうか?
それでも700ccを積む一応の?普通車ですから軽と大差ない価格(38.9万円…軽自動車が30~38万円位の時代)で倍の排気量による余裕とワンサイズ大きなボディによる室内空間は魅力的でしたが時は高度成長期の真っ只中、少しでも“豪華”を希望するユーザー層にはただ維持費が上がるだけで大して外観や装備に満足いかないといった評価になりデビュー後は泣かず飛ばずの状況でした。
トヨタとしては新たに専売店の『トヨタパブリカ店』(現カローラ店)まで立ちあげ気合を入れたモデルであっただけに市場の反応に戸惑う場面も多かったようです…。

余談ですがこの初代UP10パブリカはワタクシの家でのマイカー第3号車!
初めてのクルマが親類の裕福な伯父からのお下がりだったDATSUN210、そしてやはりお下がりのブルーバード310…
ようやく自己資金で車を買えるようになった亡き親父が初めて自分でチョイスした車でして僅かな記憶ながら親父が慈しんでたのを憶えています。
真冬は空冷エンジンがなかなかかからずクランク棒を突っ込んで『どっこらしょ』と廻しようやくかかると辺り一面の白煙とすさまじい“パパパパーン”という排気音^^;
いやー、懐かしい思い出が蘇ります、今じゃ許されない車ですよネ(笑)

さて、そんなパブリカですがトヨタは料理に例えれば「食材や味は問題ない、後は盛り付けだ!」といった感じで質素過ぎると言う意見を取り入れDXモデルを追加したりオープンモデル(コンバーチブル)も設定、65年のMCでは大幅改良のUP20をデビューさせどんどん豪華/スポーティにも変身、これにつれて販売、人気もうなぎ昇りとなり66年のカローラデビュー→大成功の下地をUP10→UP20で学びながら造っていった形になりました。
UP20となりキャッチコピーを『1000ドルカー』として大々的にセールス、基本モデルが約36万円でこれは当時の為替レートが1$=360円だった事から割安感を強調したものでした。

サニーやカローラのデビュー後はトヨタのボトム、普通車エントリーカーとして1000ccのサニーに対する“プラス100ccの余裕”と言ったキャッチコピーが有名な1100ccのカローラと700→800ccにスケールアップしたこのパブリカ800でサニーを挟み撃ちする作戦を取り有名な“CS戦争”の一役を担っておりました。
現軽自動車ユーザーの『カローラでは大き過ぎるけど軽はもう嫌!』という心理を付いたこの作戦は大成功しカローラで取りこぼしてもサニーには渡さずパブリカで吸収する!という手法はその後のトヨタ常套手段となっていますね。

そんなパブリカも69/4、デビューより8年を得て絶好調カローラの拡販、改良に躍起だったトヨタにようやく余裕が出てきたところでFMCが行われようやく2代目となる『UP/KP30系パブリカ』がデビューしました!

↓69/4、8年ぶりに一新された『2代目パブリカUP/KP30系(前・前期型)』


尚、今回の『燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…3』ではこの2代目パブリカ/パブリカ・スターレットvs初代チェリーを題材としますがその根拠を先に述べさせて頂きますネ(^.^)/

①初代UP10/20時代はチェリーに相当するモデルは日産には存在しない。
②2代目パブリカに対抗、パブリカから1年半遅れながらライバルとして初代E10チェリーを日産がサニーの格下(つまりはカローラの格下=パブリカ)として発売。
③71年チェリークーペ追加後、73年にパブリカのクーペ/4ドアモデルの『パブリカ・スターレット』が追加された為これもチェリーのライバルとして記述。
④74/9以降の2代目チェリー(F10型チェリーF-Ⅱ)はFRとFFの違いだけのサニー同ランク車に格上げ(サイズや搭載エンジン)されパブリカのライバルからは離れていると判断。

以上のGure的根拠から69/4のUP/KP30パブリカ、70/10のPE/E10チェリー、73/4のKP40系パブリカ・スターレットをガチンコライバルとして認定、74/9にチェリーF-Ⅱデビュー以後もパブリカ/スターレットは30/40→50系に型式変更がなされるも継続生産されますがこの時を境に再び日産にはライバル不在となりますのでガチンコ期間は70/10~74/12の約4年強の間となりますm(__)m

さてさて、かな~~り前置きが長くなりましたが『燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…3』、本題に入ります!

【2代目ガッツ!パブリカ登場!!】
永らくトヨタのボトム、そしてカローラ発売以降は悪く言えばカローラの下請け?的存在で8年間生きた初代パブリカは予想を超えたカローラの好調さでパブリカまで手が廻らないトヨタ、UP20以降ほぼ放置に近かったパブリカですがカローラの拡販に一段落ついた69/4にようやく全面改良し発売しました!

2代目では50~60年代初期の設計だった初代と較べ当然ながら70年代のより現代基準に合わせた改良が施され“カローラの下請け”的立場は同様ながらよりモータリゼーションの進展による自家用車の保有台数の増加ににも対応、初代が「国民車」という位置付けから「若者が最初に購入する車=エントリーモデル」の色彩を鮮明にしたのが大きな特徴でした。
このためCMキャラには若手二枚目俳優で人気だった石坂浩二氏を起用しコピーも若々しさを強調する『ガッツ!パブリカ!』『カモシカ・パブリカ(=ハイウェイ時代を象徴し脚の速い“カモシカ”をイメージ)』と謳われそれまでの大衆車然としたイメージを一新しようと躍起になっていた様子、この時代は正にハイパワー競争真っ只中で1psでも高い出力のクルマ、少しでも流麗でスポーティなクルマが良しとされていた時期でしたので本来ならスポーティ度合いはあまり関係ないエントリーカーや大衆車、軽自動車にまでそのブームは浸透、パブリカもこの時流に乗るモノでした。

↓『ガッツ』『カモシカ』とスポーツ度合いと若々しさを強調する2代目パブリカ(69y1000DX KP30型)


↓1000に搭載されたカローラでお馴染K型OHVエンジン(2K型=カローラK型のデチューン)


2代目パブリカは先代での大きな特徴だった空冷800ccエンジンは継承しますがこれを廉価版としメインはカローラの水冷K型OHV1100ccをデチューンした2K型1Lを搭載、スポーティモデルの最高グレード『SL』にはカローラSL同様のK-B型1100ccツインキャブを搭載しメイン、SL共にコピーだけではなく1サイズ上の性能が与えられました。
サイズはまだまだ車格にによる寸法の序列が厳しい時代ですから当然カローラより小さくトヨタ最少ですが70年代先端を行く現代的なスクエアなデザイン、三角窓を廃しプレーンでスパッとしたノッチバック2ドアセダンとなって
います。
尚、コマーシャルカーとして先代から継承した4ナンバーのバンとピックアップも新型でラインナップ、ピックは本流セダン=パブリカ廃止後も永年造られピックは同趣向のサニトラ同様にマニアには非常に高い人気を示していました。ピックは78/2にパブリカそのものが後続のKP61スターレットに譲って廃止後、10年間も継続され88yまで現役という長寿を誇ったのは有名ですね!

↓廉価版として先代からの空冷2U型エンジンを搭載したパブリカ800DX(69y UP30)


↓カローラを100ccデチューンした水冷2K型を搭載する普及モデルの1000DX(69y KP30)


↓ソフトパッド等安全対策&豪華になった30系のインパネ(69y1000DX)


尚、2代目パブリカはトヨタとダイハツの業務提携によりダイハツの『コンパーノ・ベルリーナ』代替わりである『コンソルテベルリーナ』としてダイハツに供給、今で言う“OEM"ってヤツですが実際にはトヨタ傘下に入ったダイハツの工場でコンソルテは勿論、パブリカや後年のスターレットも造られていました。

↓2代目パブリカの“OEM"モデルである『ダイハツコンソルテ・ベルリーナ』(69yEP30型)


このようにFMCで順調に人気/販売UPを進捗させるパブリカですが一方のライバルメ-カー、日産は対カローラでは善戦しながらもこのクラス、サニー一本では苦しく本来、サニーの顧客である層をパブリカ流出という事態が少なからず見受けられこれに歯止めをかけるため元々は合併前のプリンスがグロリア/スカイラインの下級車種として開発していた小型車をこのパブリカにぶつけるべく70/10に新型車をデビューさせ“打倒!パブリカ”を打ち出します!!

【日産初のFFモデル!初代チェリー登場!!】
70/10、満を辞して発売された日産の新星小型車は『チェリー』(PE10型=1200 E10型=1000)と名付けられデビューします。販売店も『日産チェリー店(後のパルサー店を経て現在はサティオ店に吸収)』を新設する気合の入れようでした。

ターゲットは軽自動車からのステップアップユーザーや初のマイカー購入を検討する若者層としておりモロに2代目パブリカに被せに行ったモノ。
この分野では長い歴史と知名度のあるパブリカを駆墜するには並のモデルでは不可と判断した日産、チェリーに最大の特徴である先進的な“横置きエンジン+FF駆動”方式を採用しパブリカとの違いを大きくセールスポイントとしていました。
従来のサニー(B10/110)のパーツを巧みに使用しながらまだ日本では珍しいFF方式を採用したのはさすが当時言われていた『技術の日産、販売のトヨタ』を象徴するものでそれまでFFを日本で採用していたのはスペースに制約が厳しい軽自動車(スズキスズライト、同フロンテ、ホンダN360…70年当時はスズキ勢はRRに転換)と普通車では富士重のスバル1000、その発展型のff-1/1300G位なもの。
欧州では当たり前だったこの機構で小型車には特に有効なFFながら欧米文化から入った日本のモータリゼーションではFRが日本人が日本語を喋る位に当たり前の事であり日本人がロシア語やスペイン語?を喋る位珍しかったFFはまだまだ色眼鏡的に見られる事が多くまだ在野的でマイナーメーカーだった富士重やホンダ技研とは違い当時でも横綱級のメジャーな日産がFFを発売したのは大きな驚きでワタクシも子供心に正直チェリーは奇異に映ったモノです。

↓“日産初のFF”として鳴り物入りでデビューした初代E10型チェリー(70y前期型2ドア1200X-1)


チェリーはその先進的指向を示すようにスタイリングも未来的な“カプセルシェイブ”、全体的に丸味帯びた優しいラインで構成されるデザインでサイドウインドゥは『オリエンタルアイ』と名付けられた特徴的な逆三角に近い形状、ファストバックのRrデザインと合わせてクォーターピラーは正三角の富士山をモチーフ、丸味美ながらもウェッジを適宣効かせてスポーティさも表現、非常に個性の強く好き嫌いが分かれるデザインでしたがこの初代チェリーのデザイン、よほど日産は自信があったらしく後のブルーバードU(610)、ケンメリスカイライン(C110)、バイオレット(710)、サニー(B210)やセドグロ(330)、シルビア(S10)等、看板車種含めて次々採用、このデザインはスポーティではあるものの後方/側方視界が著しく奪われバック時には運転に支障が出るほど乗り辛いもので一連のこのデザインで評価を得られたのはケンメリ位、先記の採用車種も次期型では全て改められるという結果に終わっています。
ワタシもチェリーは勿論、上記日産車は数多く乗りましたが穴蔵に入ったような閉塞感、狭い道で譲る場合のバックは涙モノで常にアゴを突き出して運転していたような?印象が残っていますね~…

横置きに搭載されるエンジンは今では名機!と呼ばれるA型エンジン!
B10サニーでお馴染のA10型と70yのFMC後、B110サニーに搭載されていたA12型をFF横置きに改良して搭載、古い歴史を持つ英国BMC・ミニをお手本にしこれと同様にシリンダーブロックの真下にトランスミッションを置く二階建て方式のパワートレインとされていました。

パブリカが古典的な縦置きFR、脚廻りもFrストラット/Rrリーフリジットというレイアウトに対しチェリーはFF化の利点を生かしFrストラットの独立、Rrにデフが存在しない分、高度な追従性と快適な乗り心地を実現するトレーリングアームの独立式を採用、まだまだ上級FR車がRr固定だったのに対しエントリーカーながら贅沢な脚廻りが与えられパブリカに大差を付けています。

↓高度な“4輪独立”を最大にアピールするチェリーの脚廻りイラスト図


↓OHVとは思えない軽快な吹けが“名機”の所以であるサニーB10/110でお馴染のA型エンジン
(㊤A10㊦A12ツインキャブ)



チェリーはハード面だけではなくソフト面でもパブリカをリード、パブリカが2ドアモデルだけの設定に対して4ドアモデルもラインナップされよりファミリーユース需要に気を配った車種編成を採っていました。

↓ライバルに差を付ける4ドアモデルもラインナップ!(70y 4ドア1200X-1)



インパネ、室内装飾などは70/1に発売され好評を得ていたB110型サニーを基本にしサニー同様に内臓型の丸型連メーターを採用、ソフトパッドを多用してよりスポーティかつ高級なデザインとされ上級車並に大型のセンターコンソロール(上級グレード)等の装備も施されています。

↓好評B110サニーを基本としたチェリーのインパネ(1200X-1)


一方のパブリカもチェリー迎撃態勢!まずはチェリーデビュー前の69/9、最高グレードの1100SLをカローラが1100→1200にグレードアップし1200SL(3K-B搭載)に変更、同時にパブリカも1200SLとなります。
この時、先代には設定されていたトヨグライド(セミAT)が1000DXに復活、70/4にSLのインパネのみ全面改良、新デザインのインパネは60年代的テイストを廃しソフトパッドを多用しスポーティかつ豪華な造形を採用、勿論インパネ内臓連メーターや上級グレードには大型センターコンソロールも装備、60年代テイストだった従来型を一気に豪華&スポーティに変更し70年代に相応しい見かけも機能性も現代的となりまるで別の車のように変貌しました!

70/9、チェリー発売の直前にMCを行い2代目前・後期型となっています。
外観はお約束のフェイスリフトとと若干のRr廻りのデザイン変更ですがインパネは先のSLに準じて全車全面改良が施されました。
新デザインのFrグリルは普及グレードとスポーティグレードではリ・デザインがなされどちらも彫が深く高級感、スポーツ感をより強調するモノとなっています。
このMCで新グレードとなる豪華版1200HI-DX(ハイデラックス)を追加、エンジンはSLの3K-Bツインキャブ→シングルキャブにデチューンした3K型を搭載、これもカローラ1200からのキャリーオーバーとなっています。

↓MCで高級感をプラスした70/10~の2代目前・後期型パブリカ


↓全面改良されたインパネ


パブリカvsチェリー、正確にはこのパブリカ前・後期モデルからがチェリーとの競存期間となりますのでさんざん書いてきましたがガチンコはココから始まりますネ^_^;

それでは両車の諸元比較から入ります!!

[パブリカ(2代目前・後期型70/9~)]

(バリエーション)
800STD/DX
1000DX
1200HI-DX/SL
(ボディバリェーション)
2ドアセダン、2ドアバン、ピックアップ
(型式)
トヨタUP30(800)同KP30(1000)同KP31(1200)バン、ピックはUP/KP36、37と呼称
(サイズ)
全長3645mm全幅1450mm全高1380mm
(ホイールベース)
2160mm
【車重】
660~690kg
(搭載エンジン)
2U-C型 800cc 空冷2気筒 OHV シングルキャブ 40ps/6.8kgm
2K型   1000cc 水冷直4 OHV シングルキャブ 58ps/7.9kgm
3K型   1200cc 水冷直4 OHV シングルキャブ 68ps/9.5kgm
3K-B型 1200CC 水冷直4 OHV ツインキャブ 77ps/9.6kgm
(ミッション)
4速MT/2速トヨグライド
(脚廻り)
Frストラット/Rrリーフリジット
(駆動方式)
縦置きFR
(価格)
800STD 365,000円
800DX 395,000円
1000DX 445,000円
1200HI-DX 475,000円
1200SL 495,000円
※4MTの価格


[チェリー(初代70/10~)]

(バリエーション)
1000STD/セミDX/DX/GL
1200X-1
※全種2/4ドアをラインナップ
(ボディバリェーション)
2ドアセダン、4ドアセダン
(型式)
日産E10型(1000)同PE10型(1200)
(サイズ)
全長3610mm全幅1470mm全高1375~1380mm
(ホイールベース)
2335mm
(車重)
610~655kg
(搭載エンジン)
A10型 1000cc 水冷直4 OHV シングルキャブ 58ps/8kgm
A12型 1200cc 水冷直4 OHV ツインキャブ 80ps/9.8kgm
(ミッション)
4速MT
(脚廻り)
Frストラット/トレーリングアーム
(駆動方式)
横置きFF
(価格)
1000STD 410,000円
1000セミDX 415,000円
1000DX   460,000円
1000GL   500,000円 
1200X-1   545,000円
※2ドアの価格、4ドアは35,000~40,000円UP。

以上をご覧頂ければお分かりの通りエンジン搭載/駆動方式とチェリー4ドアモデルの存在を除いて両車、ガッツリ四つに組むといった感じでサイズ的にも両車それぞれの兄貴分であるカローラとサニーより若干小さく秩序を守っています。
パブリカがチェリーより若干長いながら幅はチェリーが若干広い、ホイールベースは全長が短いチェリーがパブリカより+175mmも大きくFFらしく室内長さ、足元空間でパブリカに差をつけていました。

パブリカもチェリーもかつてドライブ経験はふんだんにありますがこう正反対(FFとFR)ですと甲乙は付けられません、あくまで個人的な好みの問題となりますね…
その意味で言えば我々世代ではオーソドックスなFR方式のパブリカが慣れている分挙動は素直、FF創世記と2F階建てパワートレーンのお陰でFrヘビー感が強くFF挙動の感性が慣れないチェリーは異端の感じではありましたが良く言えば素直なパブリカ、カローラと何ら変わりないドライバビリティでおもしろくもおかしくもないカローラの“70点主義”をそのまま受け継ぐものでした。
ダルなハンドリングとやや頼りないサスもそのまま、唯一カローラと同じパワーユニットながら軽量なパブリカに俊敏さをより強く感じた点でしょうか。
600kg台の軽量ボディのパブリカですからカローラですら必要充分なドライバビリティでしたのでパブリカは1000ccでも何のストレスも感じずイキイキと走れたモノでした(但し空冷800ccはバンで経験ありますが明らかにオーバーウェイト、1200トヨグライドもまだ未完成?のATでしたので同じエンジンか?と思う程ダルかったです。)
一方のチェリーは2F建てのお陰で左右同サイズのDシャフトの恩恵もあり意外にFFの悪癖であるアクセルの踏み込みと同時にハンドルを取られるトルクステアはそれほど気にならずこれがアリアリだったホンダやスバルに較べ素直に近いモノ、しかしFrヘビーのためハンドルは高度なラック&ピニオンながら異様に重くコーナリングも結構強いアンダー特性だったのを記憶しています。
ドラポジも軽自動車のようにホイールハウスが出っ張り座る位置と足先が中央にOFFセットされており慣れるまではペダルの踏み間違いに注意を要しました。
エンジンは定評あるパワフルなA型!1000でも充分に力強く1200ツインキャブに至ってはやはり600kg台の軽量さも加わり充分以上の速さがありFFの癖をねじ伏せる実力があれば上級のブルSSSやスカイラインGTですらカモれる実力があったと思います。
エンジンそのものがライバル名機とされたK型とA型ですがあくまでノーマルの状態でしたらそのパワフル感はA型に軍配アリ!とワタシは感じます。
もちろんK型もOHVの割にはよく廻り軽快で燃費もいい素晴らしいエンジンですがA型はそれを上まわる“名機の中の名機”とても言えばいいのでしょうか…。

FFのため高速安定性も高く直進するだけならかなり安心感のあるモノでしたがブレーキがこの時期の日産特有の“カックンブレーキ”のためこれも慣れるまでは怖くて強くは踏めない感じでした。

このようにFF玄人になればかなり楽しく走れるチェリー=一部は100点に近くともある部分は20点…
そして今までさんざん慣れ親しんだFRで何ら緊張する事無く適度なパワー感と適度で素直なハンドリングとブレーキのパブリカ=ALL70点…
やはり“甲乙”の判定はできないと思います(汗)

’後編に続く)
Posted at 2017/08/16 16:55:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | ライバル | クルマ

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