
出ましたよ、“あの”愛知会場から久々ド級珍車!!
いやー、もうこれも国内には何台も残っていないでしょうナ~
⇒『昭和52年(1977)5代目VJ 810型ブルルーバードバン1600GL』!!
このコーナーでも時折4ナンバー貨物の珍車を取り上げていますがコレは中でも珍度は高い!
何せ810ブルって人気なかったですからね、バンも現役時代はそうはいなかった印象…
但しこれは日産のかつてのドル箱という意味ですのでそれでもそこそこは810系は見れましたがバンに関しては先代610ブルUの方が多くいた気がします。
しかし間違いなく街角にはバンよりセダン系の方が多かったのは事実、業オクでも510や410、910等ほこれまでも出品歴があり都度紹介させてもらってきましたがまさか810のバンが出てくるとはねー、驚きました!
810の時代ってのは日産に限らずコマーシャルカーも立派な一つの戦力でしたので日産も乗用車のラインナップをそのままバンにも適用、下はチェリー(→パルサー)バン、サニーバン、バイオレット/オースターバン、そしてブルバン、上はスカイラインバンのセドグロバンと今ではADバンだけになってしまった商用ラインナップ、目を見張ります(゚∀゚)
これだけのラインアップでしたから下のバイオレット/オースターバン、上のスカイラインバンに喰われた部分もあったのでしょう、セダン系の不振がそのままバンにも飛び火していたのかも?しれませんね~。
出品車は810の初期型77年のバン、セダンとHTは78年のMCが行われ前期後期が存在しますがバンはセダン前期モデルと同一意匠の顔を最後まで通しています。
Bピラー以降は旧610バンとどこが変わった?って程新鮮味のないデザイン、テールもそれに酷似するキープコンセプトでしたねー。
まぁ、セダンそのものがどことなく610を彷彿させますがバンはそのお度合いが高かったです。
↓希少810バン、総評3.5、実走7万km代は驚き!まだ残ってるんですねー…
810のモデルライフは77年~79年のたった3年、出だしはともかくも伏兵ながら当時大人気を博した76年発売の初代三菱ギャランΣ(A120/130系)の好調な煽りを受け撃沈、この時期は決して最大のライバル=コロナもT80~120系のモデル末期及び排ガス対策の目を覆うパワーダウンで芳しいものではなかったですがそれでも“トヨタ”の金看板を武器にそれなりの販売台数、もちろん810もそんな苦しい最中でも健闘はしましたが610から継ぐボテッとした70年代前半を引きずるデザインやNAPS(排ガス規制)による出力ダウンが嫌われ不評、78年に大規模FMCをし伝統のSSSをよりスポーティ路線に振ったり高級モデルのGシリーズを更にローレル並みの贅沢さを与える等のテコ入れをしますが一向に人気/販売は上向かず通常4年のモデルライフを待たずに79年、次期910にFMCしています。
↓内装はC評価ですが40年近く前の貨物車です、働くクルマでこの評価、年式考慮すればAかも!?
出品車、画像の限りダッシュ割れやシート破れも見られず室内はかなりイイ状況!
コアサポ曲がりがあるようですが事故落ちは取られていないので大した事ないみたい、A/C不良が一番大きいかな?
しかしこのレベルになればA/Cは諦めるしかないでしょうしマニアさんはそれでも慈しむ事でしょう(^^)
810ブルを思う時、いつも一番思い出すのは最悪なハンドリング…
70年代のクルマはどれも大なり小なりハンドルはダル、まだラック&ピニオンなどの技術もなかったですし今ほど路面が良くない時代ですからあまりシャープ過ぎても悪路では苦労、このためわざと遊びを大きく取り万人向けとしたモデルが多かったのは事実でしたがコロナやブルーバード、サニーやカローラという大量販売車は特にこれが顕著、中でも810は酷かった と言うよりも遅れてた?ですねー。
77年と言えば名神や東名は全通してましたし東北、中央、関越が部分開通ながら共用されており高速時代にもはや突入していた頃、上に挙げた車種もMC及びFMCを契機にハンドリング向上がなされていましたが何故か810は乗った印象では610よりも古臭い味付け、応答性が悪くグルグルとかなり廻してようやく曲がりたい方向に向く、相変わらず遊びが凄く高速走るものなら昔のドラマでクルマ運転するシーンで直進にも関らず大袈裟にハンドルを右に左に動かす、正にあの運転になってしまいとても長い時間の運転はしたくなかった感じ、910では嘘のように改善されましたし610でもここまで酷くなかったですから設計者の手抜き?なーんて思ったものです。
まぁ、パワーアシストのない時代ですから路面状況がダイレクトに伝わりますから余計に感じたのかもしれません、同時期のコロナもダルながらここまで頼りなささはなくまして70年代からハンドリングには定評ある三菱とは較べようもなかったです(+o+)
シフトの位置も悪かった、これは810だけではなく日産で言うとブル、ローレル、スカイラインに言えた事で6発モデルが控える関係か?またはサイドブレーキをセンターではなく運転席側に備えるこの頃の日産流の影響か?(サイドがセンターにあるサニーやバイオレット等ではこういった印象、皆無でした…)他社では手を下ろせば自然にシフトレバーにかかる って感じがなくやや遠く意識して“ヨイショ!!”って感じで…
まぁ、最初からこれら車種の乗っていたなら問題もなく慣れてしまうでしょう、他社から乗り換えた直後は妙にシフトが遠い印象、今も強く残っていますねー…
悪口ばかりじゃ810の立つ瀬がないので褒めなきゃ(^_^;)
さんざん欠点を突きましたがパワー的にはワタシはΣでもコロナでもなく810のL16/18に軍配上げますね~…
上記の通りNAPSにより未対策とは較べようもない惨状であったのは間違いないですがトヨタ、三菱よりは同排気量でしたら日産が一番マシ、1600ですとトヨタは2T-U、三菱は4G32、1800ですとトヨタは16R-Uまたは13T-U、三菱は4G51(1850cc)…
これらはそれぞれTTCやMCAで排ガス規制が施されかつては元気なエンジンだったのですが見る影もない程のドライバビリティになってしまいとてもまともに走れる代物ではなかった!
日産も含め53年規制以後はまともになりましたが各社、50年/51年規制は悲惨、そんな中でもL16/18はまだマシ、これとてマツダや富士重の同クラインのエンジンと較べると劣りましたがね(笑)
まっ、出品車はバンですので排ガス規制の数値も5ナンバーよりは緩く同じL16ならセダンよりはいくらかパワフルでしたが…
↓Rrビユーも綺麗!高級ゲレードGLだからこその木目ガーニッシュ入り!
ブルバンにはSTD/DX/GLの3種のバリェーションがありまだバンを乗用に使うライフスタイルもあった時代なので比較的最上級のGLモデルも現役時代は見かけました、しかし圧倒的に業仕様のDXが多かったのですのでGLの生存はかなり希少に思われます!
↓A/W以外はオリジナル!色褪せやプラ部品の経年変化がありますがこれは致し方ないですね~
気になる?落札価格は…おー、結構行きました!
プレミア付きの第一段階ですね、20万までは乗りませんでしたが乗り捨てが基本の商用モデル、法定耐用年数も短いので比較的早く査定は0になりますしこれにより古いバンは残っていても乗用のように値段が上がる事はかなりの年数を経過しないと起きない現象ですから長い事日影にいたブル810バン、ようやく陽が当たった!!って感じですかね~(^^)/
Posted at 2018/02/11 18:10:54 | |
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