
一部では大好評の名車ザ・ベストテンシリーズ!今回は『マツダファミリア』をお題とします(^_-)-☆
マツダファミリア、52年前の1963年〜12年前の2003年までの40年間、マツダを代表する大衆ファミリーカーとして比較的マツダの勢力が弱い関東から東でもその名を轟かせました。
ワタシが居住する関東では今はそんな事なくとも70年代は”マツダ地獄””OILショック”で忌み嫌われたメーカーでしたし80年代までその後遺症が続き当時は第5第6メーカー、実際成人しクルマに関わる仕事始めても一番触るのが少なくなかったのがマツダ車、特に高額のルーチェやコスモなどはトヨタや日産の強い部分で西に較べと触るのも見かけるのも少なかったのは間違いないですねー。
ですのでワタシ脳内には80年代までスバルと並び?マイナーメーカーのイメージしかないのですがことファミリアに関してはその中でも比較的多く触れる機会もありました。
マツダ=1984年までは『東洋工業』でしたが例えば『トヨタカローラ』や『日産サニー』のように”東洋ファミリア”とは言わず何故か昔から”マツダファミリア”と言っていましたね、東洋工業の2代目社長さんの苗字ではありますが1931年に3輪トラックをマツダ号と命名しているのでそこからの流れだと推測しますがあまりにマツダブランドが普及したための社名変更でした、本文では東洋工業の時期のモデルに於いてもマツダと表記しますのでご了承下さい。
ファミリアデビューの63年はまだ、例のマイカー元年には3年も早い戦後の高度成長や国民車構想により小型乗用車への注目が集まっていた頃であり国民車構想に影響を受け発売された三菱500(1960)トヨタパブリカ(1961)に続き発売されました。
当時のマツダの最大のライバル社はダイハツ、これはまだまだ商用車がメインだった50〜60年代、この2社が3輪トラックにて激しくシュアを争った事が根本にあります。
時代の流れで3輪→4輪と移り変わる中、マツダもダイハツも4輪小型トラックやライトバンの開発を進めますがまずライトバンとしてファミリアを発売、これが63年の10月でありダイハツも同様に新開発のコンパーノをライトバンで63/11にて追従、両者それぞれの新鋭ライトバンの売れ行きと評判に自信を持ちセダンを設定、ファミリアもコンパーノも800cc、先発のパブリカもこの頃に700→ 800ccに排気量を上げちょっとした”800ccブーム”を作り3輪トラックの火花はライトバン、そしてファミリーセダンに移行した訳ですね。
このように60年代前半には先発の三菱500→コルト、パブリカと共に市場を賑わせたファミリアとコンパーノがその数年後の1L大衆車ブーム=マイカー元年を招き入れる事となった訳です。
と、いつものように長い前置きを終えファミリアの誕生経緯を理解して頂いたところでマツダファミリア“ザ・ベストテン” やってみたいと思います。
尚、定義としては“ファミリア”の名前が入ればどれもランク対象、ファミリアプレストもグランドファミリアも含めます。
但し明らかなファミリア一族であるエチュードやレーザー、ユーノス100などは名前が入らないもで対象外、半面、上で触れたグランドファミリアは別車種ではありますが名前を名乗る以上ランク対象としますし94年からもう20年も日産からADバンのOEMを受けるファミリアバンも対象とします!
さぁ、今週の!?第10位!!
【グランドファミリア後期型STC/SN系(1975〜1978)】

↑クーペ
いきなり亜流?ファミリアから行きます(-_-;)
グランドファミリア(Gファミリア)は71年に新開発されたかの有名なサバンナの双子兄弟版でFr/Rrがリ・デザインされたモデル、サバンナがRE専用モデルだったのに対しREに抵抗ある層向けにリリースされた言わばレシプロ専用モデルでした。
当時ファミリアは2代目を『ファミリアプレスト』としてラインアップしていましたがこれと上級カペラの間に投入されたのがGファミリア、プレストが1L〜1/3L、カペラが1.5/1.6/REという布陣の中、TC型1300、UB型1500というプレストとカペラからエンジンを移植していました。
当初主役のサバンナがレースでの活躍やREの大パワーで主に若者に注目される中、Gファミリアはレシプロらしい大人しい顔つきと全体的印象が地味でサバンナの日陰者扱いでしたが73年のOIL
ショック以降は立場が逆転、相変わらず地味ではありますがサバンナが在庫の山になる中で当時は絶大なる権力を持つファミリー層を中心に確実に捌けるモデルになりマツダも本流であるファミリア(プレスト)がOILショク打撃の中、ほぼ放置状態、その分をGファミリアの充実に費やし結果的に7年の長寿を誇ります。
大人気!とまでは行かないながらこの時期、Gファミリアは比較的確実に在庫が捌けるクルマでありマツダ販社としては苦しい時期で次期ファミリアがデビューするまで、特に後半ではライバルがどんどんFMCするのに対しGファミリアで攻めるしかなく苦労もある中、地味で目立たないながら一時期はマツダの屋台骨を支える縁の下の力持ちだった様相もあります…。
10位としたのは75〜78年の最終モデル、Gファミリアは2回のMCを受けますが1回目はそうイメージ変更はありませんでしたが2度目の対象モデルは前期、中期と大きく趣を変えたモデルでした。
前中期がサバンナの獰猛な?イメージの片鱗を見せていた印象がありますが後期はそれを消し去り大人しいファミリーカーに徹したデザインに変更、角目2灯の精悍さある顔つきは大人しい柔和な丸目2灯に改められ内装の色遣いなども優しいブラウンなどを採用、サバンナとは大きくイメージを変えたい!というマツダの意思を感じ取れたMCとなりました。
エンジンは中期でデビューした1600NA型と1300TC型の二本立てでRrなどは中期型を踏襲ているのでサイドやRrからの印象や当然乗り味は同一ながら豹変した顔付におは「別のクルマ?」を感じさえるモノがありました。
この後期10位はあくまで個人的趣味、内外共前中期の方が好みで取って付けたような顔の後期はどうしても馴染めずナマズの顔のようでマヌケな表情は今も好きにはなれませんがREでスポーツ=ガス喰いのイメージが張り付いてしまった当時のマツダが必死にその打消しを図ったのが手に取るように解りますねー。
Gファミリアにはセダン、バン、クーペが存在し全てサバンナと共通するボディ(サバンナはワゴン)、10位対象は全てですが何故かワタシの生息地域では後期のバンはかなり見かけた気がします、セダンやクーペ以上に普及しており78年まであったのでワタシがクルマ乗り始めた頃にはバンはバリバリ現役でした!
↓セダン
続いて第9位!!
【8代目ファミリアセダンBJ型(1998〜2004)】
本流ファミリア(バンを除くという意味)の最終型がこの8代目(※解釈の仕方によりこのモデルを9代目とする場合もあります、詳細は後述)ですね。
2004年までありましたから現在でもまだ見られるモデル、エコカー減税や後続アクセラが好評でしたのでかなり目撃度は減りましたが今見ても特に驚くモデルではないですよね(笑)
BJにはセダンとSワゴンと呼ばれる5ドアが存在、何でもSワゴンの”S”はスタイリッシュ、スポーツを表すらしいですが個人的には単なる苦手な5ドアにしか見えずちっともスポーツは感じない、スタイリッシュならよほど下級のデミオに感じましたのでこれは対象外とします。
セダンは特に特徴もないオーシドックスなデザインですがそこがスッキリしていて好感を持ちます、端正なセダンらしい3BOXは派手さはないながらフォーマル感もありまた乗った印象もマツダらしく程良い脚廻りの味付けと必要にして充分なパワー、誰が乗っても安心安全にドライブできる万人性と全てに於いてこのクラスのセダンに求められる部分はクリアしており取り立てて褒めるところもなければけなす部分もない、そんな印象。
コストダウンから上級カペラとパーツを共有、このため部分によってはクラスレス感もありますね、この時代のモデルですからFFに4駆、エンジンバリェーションも広く1.3L〜2L、同Deを設定、ファミリアには分不相応?の2L DOHCのスポルトや100台限定のスピードファミリアなどは以前からスポーツモデルの充実を欠かさないマツダらしいモデルとしてマツダマニアには羨望されたモデルでした。
9位対象は上記のようにセダンのみ、Sワゴンは上述の理由で苦手な部類、バンは当時既にADバンOEMとなっていますので含みません。
さぁ、8位行ってみましょー!
【2代目ファミリア&ファミリアプレストSPB/STA/FA3他型式多岐に渡り省略(1967〜1978)】

↑前期セダン
このファミリアが少々複雑…
67年、初のFMCで2代目としてデビューしたSPB他ファミリアですが70年のMCで名称を『ファミリア・プレスト』に変更、73年には型式を見直し公式にはFMCとするFA3型となりますが引き続きプレストを名乗っています。
FA3は従来型の車幅をを拡大、インパネ等も維新されFr/Rrのデザインが大幅刷新されておりメーカーではFMCと謳いますがワタクシとしてはこれは単なるBigマイナーとしか受け取れずFA3を3代目とするには異論アリです。
マツダは他にも初代カペラで同じ事やりますがインパネと前後の大幅刷新だけでFMCを名乗るなら他社、他モデルでも山のようにあるのであくまでワタシはFA3も2代目ファミリアとして扱いますしマツダもFA3時代のバン、トラックに関しては車幅拡大がないので従来型としています、車幅拡大→基本シャシを僅かでも変更しているのでFMCか否かは皆様の見識にお任せしますが。。。
2代目にはコスモスポーツに続く当時のマツダの売り→将来のメイン展開を目論むREモデルもラインアップしますが8位対象はあくまで本流のレシプロモデルのみとしコマーシャルカーであるバン、トラックも含みます。
2代目、初代ファミリアと比較しまず車格アップが施されます、これは後発のカローラサニーに対抗するべくの処置で初代が800ccメイン(1000ccも後追加)としたのに対し800/1000/1200のラインアップとし800を廉価、1000〜1200をメインに据えライバルと真っ向勝負!
ボディも一回り拡大、イタリアン調の小洒落たデザインになり中でも国産初のボディ一体型のバンパーは斬新でワタシも子供心に見慣れぬその形状には停めてあるファミリアをしげしげと眺めた経験があります。
また、クラス初の三角窓レスも新鮮でまだカローラやサニーにそれが存在する中、ライバルの1歩先を行く新しさを訴求していました。
ボディはテッパンの2/4セダンにクーペ(68〜追加)、そしてバントラックという先代同様の幅広い布陣、先代途中で追加され話題を呼んだクーペはよりスタイリッシュなファストバックの本格クーペとして高い人気を誇りこのボディを使う『ファミリアロータリークーペ』は色んな意味でエポックでしたし高い注目を浴びました。
正直、REは当時としては革新的なクルマでしたので高順位としています、レシプロ版はGファミリアとサバンナ程ではないにせよメーカー戦略もREに比重を置いていた時期なのでREの影に隠れるキライはありましたがそれでも名前の通りファミリー向けにはレシプロが本流、関東でもマツダの名前を広めたのはこの代のファミリアの功績が大きかったように思います。
しかし73年のFA3以降はメインをGファミリアに置いたため全くやる気のない放置プレイ状態、76年に一度Frグリルを変更し排ガス規制の絡みから1300ccのAPエンジン(排ガス対策エンジン)の1本に絞った程度の変更でこれを除くと5年間そのまま、全体意匠もFA3以降非常に安っぽくて気合いを感じさせませんし何より67〜73年時点で5年を経過、競争の激しいこのクラスでの延命は致命的でプレストのFA3なんてまず現役で街で見かける事なんて滅多にありませんでしたねー、東では。
↓73〜FA3型ファミリア4ドアセダン
まず5年に渡り印象付いた角目のイメージに無理やり丸目2灯としたのがイメージに合わずテールもヘンテコな意匠、あれほどREクーペではカッコ良かったのにこの改悪?によりクーペといえどもブサイクさしか感じずOILショック騒動でファミリアに費やす余裕がないのは理解できるもあまりのやる気のないラインナップに当時でも既にプレストは過去のモノ扱いでした。
それはデザインも60年代、シャシやハンドリングも同様、とてもライバルに立ち向かう素質は既に消え失せこの時代でも単なる安車、初心者の入門編的なとらえ方に成り下がってしまっています、まぁ、Gファミリアの存在があったからそれで良く営業車や信金の集金車以上のイメージはFA3にはないですねw
67〜77年(バン、トラックは78年迄)の10年という長きモデルライフに反比例し上述のようなメーカー施策もありFA3以降は忘れ去られている存在ですがOILショック、FMCしたくともできなかった悲運のFA3にも敬意を払いこれも含めこの順位としました!
盛り上がってまいりました(汗)第7位!!
【5代目ファミリアBF型(1984〜1989/1994)】

↑3HB
FA3を2代目にしていますのでBFはワタシ的には5代目になります!(公式では6代目)
バカ売れしたBD型の後続ですのでさぞFMCが大変だったのが容易に想像付くBF型、この為随所にBDの亡霊が見え隠れしますが中身は90年代に向かい各段に進歩、個人的にはスタイリングは斬新だったBDに軍配を上げますが真面目さではダントツでBFだと思います。
ペキペキながら軽量感、スポーティでお洒落感溢れるBDに較べるとBFは高級志向から大きく丸味あるデザインになった点が不評、この事で地味になってしまった印象は拭えませんがDOHCエンジンの搭載や国産初のフルタイム4WDのリリース、Deの設定などエポック要素はかなりのものがありました。
ボディは先代を踏襲するセダンと3/5HB、そしてファミリア唯一のオープンであるコンバーチブルも存在、また、85年まで3代目FA4型をキャリーオーバーするバンのラインナップ、85年以降はこのバンもBF型にFMCしワゴンも登場、7位ランク対象はFA4型時代のバン以外全てとします。
↓85〜BF型ワゴン
高級路線に走っただけありBFファミリア、これをベースとしたより高級なスペシャリテイである『エチュード』も87年に追加されますが素のファミリアでも上位グレードではまず内装の質感に大衆車離れを感じます、それも無駄にゴテゴテとするのではなくマツダらしくセンスのいい上質感を与えてくれワタシはBFで一番好きなのがインテリアのセンスでした。
先代まではどこかオモチャっぽい印象だったシートやインパネもセンスよく向上、バブルに向かう時期でしたのでコストも掛けたのでしょう、しかしトヨタ日産のようなこれ見よがしではなくさり気無い上質感に好感持てました。
どんどん行きます、第6位!!
【6代目ファミリアBG型HB GT-X/GT-A/GT-R(1989〜1994)】
ここは車型限定となります。
6(7)代目BG型はセダン、HB、アスティナと呼ばれる5HB、それに前半はBF型ギャリーオーバーのバン/ワゴンのラインナップとなりますが6位にわざわざ限定したのはタイトルモデルのグレード…
多分、ワタシという人間の好みを理解して下さる方は納得頂けるとは思いますがBGはセダンを除いて正直好みではありません、HBは個性は感じさせますがやたら尻の重そうなデザインが苦手ですしアスティナに至っては背の低い5ドアでしかもリトラ?昔も今も何を訴求したかったか理解不能のモデルでこれもNG、ここで選んだのは当時のハイパワー4駆ブームの先陣を切る先代からの継承を成すWRCホモロゲモデルであるGT-X、これをベースにする競技モデルとしてGT-A、GT-Aeとしました。
WRCにはそれ程興味はないながらもハイパフォーマンスには目のないGure、見かけはイマイチ好みでないながらもやはりこのグレードには惹かれましたねー。
1.8Lで180pg(GT-X)、旋廻性を優先してセンターデフロックからビスカスLSDを導入、リアデフにも純正でビスカスLSDを装備し前後輪の駆動力配分は理想的な前43、後57、I/C付180psのパワーはWRCでも高成績を収めました。
その後GT-Xの弱点を改良し92年によりパワーアップしたGT-R(210ps)をリリース、ファミリア以後に雨後の筍のように現れたライバル車にアップデートを欠かしませんでした。
この代にてファミリアのWRC参戦は終了、以後ハイパワーバージョンは最終のBJまでお預けになりましたしBJ時代では既にセダン離れも加速し始めあまり目立たない存在でしたのでね、パワーという面では一番華があったのがBG型GT系と感じ6位としました!
☆☆☆〜今週のスポットライト!!〜☆☆☆
今一歩、惜しくもベストテンに入らなかったファミリアはこちら…
【3(4)代目ファミリアFA4型(1977〜1980年)】
『ミディコスモ』『X508』と呼ばれた3代目ファミリアは先代が10年のモデルライフを貫き久々に新型として77年にデビュー、映画「幸せの黄色いハンカチ」でも劇用車として使われメーカーも久々の新型として気合いを入れたかなりの売り込みがなされたモデルでした。
それまでのオーソドックスな3BOXからなるボディをこの頃、小型クラスでは流行になり始めた2BOX
に変身、2BOXでは元祖のホンダシビックが王者的存在でしたがファミリアのFMC前後にトヨタがスターレットをやはり2BOX化したり日産もパルサー、三菱はミラージュを発売、アッという間に激戦区となった訳でこの中でファミリアは気合いも空回りで至って目立たずに地味な存在、ライバルは卓越した運動性能でファミリア同様のFRながら高い支持を受けたスターレット、サイズ的にスペースユーティリティに有利なFF方式のシビックにミラージュ、パルサーの中でFA4ファミリアはデビュー時から埋もれた印象、スタイリングもボテッとした印象でどこか田舎臭くてとても新型には見えない、また旧型からキャリーオーバーする1300エンジンにも特段注目点もなく10年ぶりの新型にしては全く注目されず不人気で僅か3年で次期型に切り替わったというオチ…
これは乗るとそこそこ軽快で取り回しもFRの素直さで安心して乗れるモノでしたがあの時期、ライバルに対し何ら訴求する点がない、それが致命傷だったと思いますね。
2/4ドアのHBをラインナップ、バン、トラックは67年発売の2代目を78年までキャリーオーバーしトラックは廃盤、バンはFA4ベースのモノが78年に追加、これは85年のBF型デビューまで一世代飛び越えてラインナップされていました。
スポットライト(11位)としてはHBモデルのみを対象、ファミリアの中でも1、2を争う不人気モデルなのでこの位置とします。
さぁ、ベストテンに戻ります!今週の第5位!!
【初代ファミリアSSA型他型式多岐に渡り省略(1963〜1967/1968)】
冒頭で少し語った初代ファミリア、ここに登場!
当時としては確実な需要を見込める商用バンを63年に先行発売、その評価の高い事に自信を持ったマツダが64年にバンのボディで5ナンバーワゴン、そしてセダンを追加設定しています。
バンのデザインをベースバン同様のフラットデッキスタイルを3BOX化したデザインは60年代では新しさを訴求する斬新さ、大人4人がしっかり乗れる端正なスタイルは好評でかつクラス初の4ドアセダン(他に2ドアセダンも設定あり)もファミリー層には高い支持を得ました。
エンジンは800ccでスタート、後に1000cccも追加され1Lカーマイカー元年に参戦しています。
車型は元祖のバンに2/4セダンとトラックを設定、バン/が63〜68年、セダンが64〜67年、トラックが63〜67年となります。
65年には初の1000ccを搭載したクーペを追加、2ドアセダンをベースにフラットデッキの腰下は従来型セダンと同一ながらルーフを低くRrスクリーンを寝かせたスタイリングは非常にスタイリッシュ、第一次スポーツブーム(第一次ハイパワーブームとも言います)の時流に乗りヤング層にはファミリアという大衆車クーペは値段的にも手頃で大人気を呼びこの種のモデルではマツダ初の人気車でした!
↓クーペ
5位ランクINは初代全てを対象にします。
いよいよ上位に行きます、第4位!!
【6代目ファミリアセダンBG型(1989〜1994)】
BG型2度目のランクイン!
4位はセダン限定です、6位のGT系でも述べましたがBGではこのセダンが一番の好みで数あるファミリアの中でも好感持てるモデルです。
ベンツ190を彷彿させるスタイリングがルーチェレガートでよく揶揄された”広島ベンツ”と変わりない?ですが全体のプロポーション、センスある内装のデザイン、バランスのいい脚廻りにFfの悪癖を感じさせない素直なハンドリングも好みでした。
13〜1.7Deと幅広いエンジンバリェーションの中、メインとなる1.5LB5型EGIエンジンは必要充分なパワーと燃費を誇りとても扱い易くバランスのいいシャシに相まって素直ないいクルマ、最高峰にラインナップするGT-Xは1.8LDOHCターボの羊狼でしたし限定車∞(アンフィニ)はGT-XをNA化したFFスポーツのいぶし銀のシブさを見せどれも魅力溢れるモデルでしたので4位としました!
いよいよベスト3に入ります!
【グランドファミリア前中期STC/SU/SN系(1971〜1975)】

↑セダン
Gファミリア2度目の登場ですね、10位に後期をランクしましたが前中期は堂々3位とします!
詳細は10位で記載しましたので割愛、このランクは単なる個人的趣味ですね、FrやRrのデザイン、全体の味付けにサバンナ程の獰猛さこそないながらも後期のあまりにも大人しすぎるのに対し若々しさも持つ前中期のデザインはなかなか良かった…
前期と中期の違いはFrは同じく角目2灯、グリル形状は異なりますが大きなイメージ違いはなくサバンナよりは弱められるも立体的バンパーが戦闘的、テールは前期ではサバンナがREの象徴だった○テールだったのに対し角型サイコロの3連でこれもなかなか高級感とスポーツ感を兼ね備えGood、中期は後期とほぼ共通な大型コンビネーションに改められています。
71〜73が前期、73〜75が中期、セダン/クーペ/バンの布陣でしたが特に前期時代は10位で記載したようにサバンナの日影者イメージ、OILショック以降の73年からは徐々に日向に出てきて後期でサバンナ、ファミリアを抜いて当時のマツダの重要戦略車の躍り出た!って感じです(笑)
↓クーペ
とうとう来ました!第2位!!
【4(5)代目ファミリア3ドアHB BD型(1980〜1985)】
ファミリアを語る上で絶対外せないのがこのBD型、赤いファミリアXGでしょうw
社会現象を巻き起こしたこのBD-XG、グレード限定まではしませんが車型は3HBのみで2位とします。
80年の発売と同時に爆発的人気を得たBD型、80年代の街角にはこれが溢れかえり主に若者層に赤いXGが人気、湘南の海にはこれがサーフボード載せてウヨウヨしていましたっけ、赤いXGにボード載せが一種のステータス?何故か清里や軽井沢の山ん中にもこれが現れて”丘サーファー”なる言葉も懐かしいですわ(^^♪
BD型は大人気もあり5年のモデルライフ、ボディは他に5HBとサルーンと言われるセダンがラインナップ、サルーンはHBにやや遅れて追加、プレスト以来の3BOXでしがた個人的にはバランスが悪く感じるスタイルがイマイチ、また、5HBのイメージがあまりに強すぎ5HBもランク外とします、これも6ライトのなかなか洒落たデザインでしたが3HBのお洒落さの足元にも及ばず買うなら使い勝手の悪さに目を瞑っても絶対3HBと思っていました。
チャライ兄ちゃんが数多く乗っていたいたのでクルマも軟弱なチャラさをどうしてもイメージしますが乗ってみると意外に硬派なクルマでしたしゴルフ?を徹底研究して開発されただけあり真面目な設計思想が感じられます、FFの癖はまだ顕著でしたが程よいパワーのある1.3/1.5エンジンとの相性も良く後にマツダのアイディンティになるラウンド型Rrシートや機能的なインパネのデザインも好感が持てました。人気のXGはサンルーフを装備する気分的なスポーツイメージのモデルでしたが83年のMC以後はEGIモデル、ターボモデルもラインナップし走りも訴求できるモデルになってゆきます。
若者対象のXGはやは安っぽいオモチャ的な印象もありましたが普及版のXTやXEにはそれもなく落ち着いた印象。
尚、この代から最終までフォードブランドの双子兄弟車である『レーザー』もデビューしますがこれはファミリア名がないので対象外、またバンも旧型をキャリーオーバーしている関係上含みません。
BD型は栄えある第一回COTY受賞車である事も有名ですね、発売僅か2年で100万台を売り上さすがのトヨタも大慌てして模倣したカローラ?を出すなどファミリアファンにはこれこそ1位!と言われるでしょうが天邪鬼Gureとしては2位に留めております(^^;)
さっ、そしてオオトリ!今週のTOPを飾るのは…
【ファミリアロータリー及びファミリアプレストロータリーM10A型(1968〜1973)】

↑ファミリアREセダン
ワタシ的にはファミリアNo1はやはりコレ!!
長いファミリアの歴史の中で唯一REが存在したのはOILショック前のこの5年、OILショックによりフルラインREの夢を絶たれたマツダはそれ以降、高級車とスポーツカーにしかREは設定しませんでしたので大衆車のREは後年の感覚で見れば”変わり種”かもしれませんが幼き頃、夢のREを引っ下げてデビューしたコスモスポーツはあくまで夢ながら第2弾のファミリアは夢を現実にしてくれるクルマとしてより身近にREを印象付けてくれました(^^)
何せこのクラス、60〜70psが常識だった時代にいきなりREパワーで100psを引っ下げデビューしたファミリアRE、コスモの10A型REエンジンをデチューンしている10B型エンジンですがたかが800kg台のファミリアでは鮮烈、スペックマニア小僧のワタシにはホンダ1300と並びもの凄いインパクト!
成長して免許取得時にはまだコイツも生き残りがおりファミリアRE、味わいましたがシャシ、ブレーキ、ハンドリングと全てがパワーに負ける典型的な危険を感じる類でしたが前を向いて前に向かって音もなく加速するこのクルマ、一種の不気味さをも感じさせる程速く鮮烈、しかも脚が弱いから緊張するし(笑)
ファミリアREは5位としたレシプロ版があくまで本流でしたが当時のRE推し戦略がすさまじくレシプロにはない味付けに魅了されましたねー、おむすびエンブレムを誇示する2分割のグリルに後年REモデルの象徴になった丸型テール、そして思わず惹き付かれるT型のダッシュボードはとてもムーディで虜になりましたっけ。
↓REのT型ダッシュボード
ファミリアREは当初の68年クーペのみに1モデル設定しますが69年にはセダンREをを追加、廉価版(T型ダッシュをレシプロの平面型と共有)するREクーペEタイプと逆にREでも平面ダッシュだったセダンにT型ダッシュを装備したREセダンSSを追加しReのバリェーションを拡大します。
70年にはMCが行われサブネームに『プレスト』が付いた事によりREも『ファミリアプレストロータリー』に改名、Frフェイスやテールをレシプロ同様に高級意匠にチェンジします。
↓プレストREクーペ
しかし当時ですら脚、、ブレーキの弱さが指摘されていたファミリアREは70年のカペラRE、71年のサバンナなど後発のよりシャシ強化のなされたモデルの発売によりお役御免となり同時にOILショックの悲劇もあり大衆車には相応しくないとの判断から73年に廃盤、後にも先にもファミリアのRE搭載はこのモデルのみ、ある意味無茶苦茶なモデルで何でもかんでもREを載せさえすれば丸く収まるというマツダの若さが象徴されるモデルですがデビュー時の鮮烈さ、そして手軽に高性能車に乗れるという夢を与えてくれた功績に1位を授けます(^^)v
以上がファミリアザ・ベストテン“” ですが如何でしたでしょうか?
ご意見、思いは各人それぞれですので文句言わずそれぞれのファミリア・ベストテンを考えて頂けたらと思います(*^-^*)
尚、ファミリアは全8(9)代ですが車型を分けたり同じモデルでも前後期で分けたりしていますので圏外もありますのでそれを記載しますと
12位:4(5)代目BD型5HB/サルーン(1980〜1985)
13位:6(7)代目BG型HB GT系以外(1989〜1994)
14位:8(9)代目BJ型Sワゴン(1998〜2004)
15位:7(8)代目BH型セダン/HB(1994〜1999)
16位:OEM2代目Y11型バン(1999〜2008)
17位:OEM初代Y10型バン(1994〜1999)
18位:6(7)代目BG型アステイナ(1989〜1994)
19位:OEM3代目Y12型バン(2008〜現行)
20位:7(8)代目BH型NEO(1994〜1996)
と言う結果となります。
ファミリア、かつてのマツダの代表作であったにも関わらず前回のランサー同様に今やその名はOEM商用バンでし聞けない寂しい事となってしまいましたが幼少期にREで鮮烈な印象を与えてくれ若き日にはBD型でウンザリする程の目撃を強いられ(笑)BF〜BGのハイパワーモデルではファミリアの意外性を見せてもらい数々の思い出が過ります。
2003年からは後続となるアクセラに後を託してファミリアはOEM以外絶版になりますがボディも排気量も全て拡大されかつてのファミリアの立ち位置からは値段的にもかけ離れたアクセラにかつてのファミリアの影はあまり感じず徐々にファミリアも忘れ去って行く感がありますがこれもかつてはカローラサニーと激烈な闘いを行った戦士、RX-7でもコスモでもなくマツダを支えた立役者!
ファミリアの名が消えてから早12年ですがこれも未来永劫に忘れてはならないクルマの一つだと思います(^^)/
夢大陸は消えてしまった…マツダファミリア“ザ・ベストテン” …終