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2024年07月17日 イイね!

大化けした往年のNICE MODEL VOL.8~マツダS102/124系サバンナ編~

大化けした往年のNICE MODEL VOL.8~マツダS102/124系サバンナ編~
少年時代~青春期~壮年期~老年期wと常に日本のクルマ達を愛して止まず公私に係わらずに凝視し続けてきた元Gureが送る”大化けした往年のNICE MODEL”VOL.8となります!

尚、この企画では詳しいスペックや改歴などは省きソフト面=当時とその後の市場反応や人気の推移を重点に振り返ってみたいと思います、長文になるんでお暇がある時にお付き合い頂くと幸いです<(_ _)>




※内容についてはあくまで元Gure個人の思い出話です、内容に正確性を欠く部分もあるかもしれない事をご了承願います。

それではVol.8~サバンナ、早速やりましょう!
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日本のモータリゼーションの発展期=1960年代、一通り庶民訴求→マイカー(大衆向け小型車)が各メーカーから出揃いマイカーへの需要が満たされつつの時期、次に求められたのがスポーツカー…

60年代後半になると各社これらの開発、発売が行われトヨタ2000GT、日産フェアレディ、マツダコスモスポーツ等が発売されます。
しかしこれらのモデルは専用シャシ/ボディ、専用エンジン等による高額帯で誰しも庶民が手にできる代物ではなく限られた富裕層のみの高尚な趣味的な存在でした。

そこで70年代になると各社、もっと身近に、もっとリーズナブルに、もっと手軽にスポーツモデルを手にして欲しいと大量販売ができるセダン系普及車種をベースにしコストを抑えたモデル=当時の新カテゴリーとして”スペシャリティーカー”と言われるモデルを続々発売、トヨタセリカ、三菱ギャランGTO、いすゞベレットGT系、日産2代目シルビア(75~)等がこれに属しマツダの回答が1971年に登場したサバンナでした!

サバンナは当時マツダが推し進めていた”ロータリゼーション”、自社が血の出る思いで開発した世界初の市販ロータリー(RE)エンジンを全モデルに搭載する方針を打ち出していました。

市販初の2ローターのロータリーエンジン!
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小排気量でも2ローター化によりレシプロ1.6~2L並みの性能を誇るREエンジン、RE市販1号のコスモスポーツに始まりファミリア、ルーチェ、カペラに続々搭載、そのパワーからファミリアやカペラのREもサーキットで暴れまくるもシャシや脚が負けているのが顕著、そこでマツダが用意したのが新車種となり足回りも強化したサバンナ!

車格ではファミリアとカペラの中間に位置しトヨタのカリーナや日産ブルーバード510→バイオレット、三菱ギャラン等に対抗するものでカローラ/サニーに対するファミリアの上位モデルとしての販売戦略も大きかったながらサバンナにはレシプロモデルのグランドファミリアも用意、ファミリー訴求はそちらに任せ主にスポーツ系ユーザーへ的を絞ったRE専用車でした。

デビュー後すぐにレース参戦もカペラやファミリアからサバンナに切り替えサーキットでは当時無敵を誇ったスカイラインGT-Rに挑戦、1972年にはパワーアップさせたサバンナ(RX-3)でついにGT-Rの連勝を止め王座に輝く事でモーターファンは大注目を集め日本最速の名を誇りサバンナ人気、この時にキャリアハイとなりました…。

491cc×2ローターを搭載した初期型サバンナ(クーペ)
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ただサバンナはより拡販を狙い兄弟車のグランドファミリアにコンサバなセダン、そして商用バンが設定していた事もありこれらボディを使いセダン、そして4ナンバーバンを5ナンバーとしたスポーツワゴンもラインナップ、あくまでメインはスポーティ訴求のクーペながらセリカやGTOにはない幅広い選択肢が可能だったのも特徴。

サバンナセダン
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サバンナスポーツワゴン
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ただこのセダンとワゴンは当時でもレア物、セダンという性格上選ぶのはファミリー層でREの高性能を望む層は皆無、ワゴンにしても遥か後年にレガシィから火が付くスポーツワゴンブームが訪れますがまだまだライトバンとワゴンが混同されていた時代にワゴンに高性能を求めるユーザーもこれまたほぼ皆無、サバンナと言えばクーペ!!という印象が強かったですねぇ…

セダンやワゴンがグランドファミリアの存在から平凡でシンプルなデザインだったのに対しクーペは獰猛とも思える挑戦的な派手なスタイリング、その迫力はREパワーを誇示するに充分で当時の若者には同じく派手なセリカやGTOにも損辱ない支持を得たものです。

この時期のマツダのスポーツモデルの象徴であるT型ダッシュ、70年代らしいメーターの連なる雰囲気満点のインパネも評価高かった!
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当初491cc×2ローターの10A型REでデビュー、72年には上述の対GT-R対策573cc×2ローターの12A型を搭載したGTを追加(クーペのみ、74年以降10A型廃止)GT-R連勝阻止でサバンナGTは名声を決定付けます。

レシプロ換算で1200ccにも満たない12A型は驚愕の120psを発生
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そんな順調な滑り出しをしたサバンナでしたが1973年、初のMCと前後してサバンナ、いやマツダにとって悪夢とも言えるOILショックが世界的に襲いかかり高性能の代償に燃費が著しく悪いREエンジンは一気に奈落の底に墜ちます。

中期型モデル(1973~1975)
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RE商品化に伴い高性能を武器に対米輸出も積極的に行っていたマツダ、このOILショックによりアメリカのマツダディーラーにはRE車の返品の山となり勿論国内でも掌返しのRE不要論も囁かれる始末、ロータリゼーション推しで当時ランナップの半分以上がREモデルだったマツダは倒産の危機に陥る大打撃を被ります。

このため73年以降はRE全面推しを改め他モデルではレシプロ推しへと切り替えるも”RE専用モデル”として売り出したサバンナはマツダのREに掛ける意地を見せるかのように継続、1975年以降の排ガス規制で元々排ガスがレシプロほど汚れていないREにやや見直しの傾向はありましたが終売の1978年まで途切れる事なくカタログモデルで細々ながら販売を続けたのはマツダのREに対する矜持でもありましたね~。

最終モデル(1975~78クーペ)
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排ガス規制と同時に世はスポーツモデル否定に転じたのもサバンナには逆境であり月販数十台という燦々たる売り上げでもレシプロ専用のグランドファミリアがOILショック以降、比較的順調だったのが唯一の光明でした。

このような惨状からサバンナ人気はデビュー2年程度で急落、78年にFMCされピュアスポーツに代わった2代目に充る初代サバンナRX-7になりREやサバンナとしての存在感は一気に高まりますが旧型となるA102/124に関して中古車市場でも鳴かず飛ばずの悪況、極悪燃費と当時のREは耐久性がなくレシプロに較べ寿命が短く場合によっては5~6万㎞でO/Hが必要という事もありほぼほぼユーザーからは敬遠され80年代は金くれてもいらない的に嫌われており80年代のマツダ協力のアクションドラマ(探偵物語、大激闘マッドポリス80等)では破壊されまくるという哀しい過去も(泣)

ただその高性能、長年レースで暴れまわった経歴、イメージからこの頃隆盛を誇った暴走族には持て囃されワークス仕様にカスタマイズされシャコタン爆音を響かすサバンナの族車、湘南地区に行けば2~3台はお目に掛かれるといった有難くない状況が社会問題になったりと…

一時期は”族車専用車”の不名誉な称号まで!?
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こんな事からマツダも再販見込みがない残存するサバンナをメーカー自ら買取り解体するといった事例も多く80年代末にはすっかり姿を消したサバンナ、これらが要因で90年代以降、残存するサバンナはその希少性から急激に価値が上がり2000年代になる頃には3桁オーバー、現在では大古要素も加わり状態が良ければ800万とも1000万ともなり正に大化けですナ(+_+)

今やスーパーカー並みの価値にもなりえるサバンナ、あの頃(免許取得時)はその安さながら極悪燃費を嫌いグランドファミリアクーペを買いFr/Rrをサバンナに変更した猛者も居たながらも敬遠されたモデル、その後は大人達に眉をひそめられるという真に不名誉な人(車)生を歩んできたサバンナながら令和の現在、間違いなく大化け名車確定!

往年のNICE MODEL VOL.8・マツダサバンナ編…終

Posted at 2024/07/17 20:10:09 | コメント(1) | トラックバック(0) | プレミアム化モデル | クルマ

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「ラッシュの買取りとPC新調(^^; http://cvw.jp/b/2682511/48478176/
何シテル?   06/09 21:43
元GureのHNで活動、新規ネタ&過去ネタをUP中、過去記事はかつてほぼ移住していた山梨や本拠でのクルマ弄り記録や過去シリーズ的に上げていた独自の企画モノを再U...

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