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2024年10月29日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第36弾!!

 ”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第36弾!!変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る、大メーカーの立場を活かし以前から日本ではウケの悪い”小さな高級車”というカテゴリーに果敢に挑戦したトヨタの今回はブレイドを取り上げたいと思います(^^)v

ブレイド、ともすれば安っぽい、造りが華奢、質感がコストダウン丸出しという印象しかないHBモデルの概念を変えるクルマでもありある意味新カテゴリーのモデル、この命運がどうなって行くのか?を追っかけてみましょー(*^^)v

2006年発売のトヨタブレイド(E15H)
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”小さな高級車”言うは易し売るのは困難!? 日本人はどうしてもクルマにステイタスを求めるモノ、大きくデカい静々とした大トルクエンジンを載せる誰しもが想像できる高級車、四隅をピーンと張り威風堂々の存在感は昔から日本でもポプュラーな存在、トヨタクラウン、日産セドグロ/フーガが代表例ですがこれ以外にも三菱デボネア/プラウディア、マツダロードペーサー、いすゞベレルなど日本も高級大型(正確には普通車/小型車に分類される)車が花盛りの時代もありそれを示す80年代の有名なコピー「いつかはクラウン」…

しかしこうした高級車は当然高額で庶民には手の届かない存在、そこで各社高級車の概念を小型車にフィートバックし価格を抑えながらも高級感はそのまま!というモデルを提唱します。

最初にこれを始めたのはワタシの知る限り日産、1977年、当時の小型大衆モデルのバイオレットA10型をベースにセドリックのアイデンティティを持ち込み見かけもサイズが小さいのみで各部にセドリックの出で立ちを盛り込んだスタンザというモデル、装備そのものはバイオレットと大差ないながら内装の質感は大幅に上げられ商業的には芳しくないながらも”新カテゴリー”としての爪痕は残しこの後もローレルスピリット~ティーダラティオ等でスタンザの継承は見られましたねぇ…。

このように生まれた”小さな高級車”文化は他社にも波及、ダイハツのシャルマンや三菱ランサー/ミラージュ6、マツダエチュード等がそれらに充る感じ。

しかしどのメーカーもどのモデルもヒットから程遠くやはりステイタス、見栄を重視する日本人にはなかなか受け入れらえず売り上げ/人気はどれも低迷、そんな状況でもトヨタからもこれを提唱するモデルが90年代~そこそこリリースされプログレ、ブレビス等が思い浮かびその一つが今回のお題『ブレイド』になります!

クラウン、マークⅡ(X)、カローラ等の大量生産、多利益モデルの多いトヨタならではの余裕からハナから売り上げを期待せずにリリースされたブレイド、発売は”失われた30年”のど真ん中である2006年でした。

ブレイドは日本でも人気の高かったVWゴルフをターゲットに開発、ゴルフが日本ではコンパクトカーに扱われるHBの2BOXスタイルながら欧州らしいしっかりとした足回りや上質な内外装から国産コンパクトと同列に見られる事は皆無、価格的にも国産高級車並みながらそれらに勝るとも劣らない存在感が人気で車格からすれば”異例”な捉え方をされていました、そんな部分に商運を見たトヨタはゴルフを徹底研究、ルーツは2006年当時では先代に充るコンパクトモデルのE120系カローラランクス/アレックス、これの後継がオーリスとなりブレイドとオーリスは同じ2006年デビュー、つまりは大衆コンパクトのオーリスをベースに内外装、エンジンを大型化した”小さな高級車”であった訳です!

HBで何の抵抗もなく市場に受け入れられているゴルフにあやかりオーリスベースでコストを抑えながらHBモデルでは異例の3ナンバー専用モデル、2Lオーバーの2.4L(直4)の大排気量エンジンを載せ”大人しくない大人たちへ”をキャッチコピーにしてデビューしたブレイド、その異例な立ち位置に注目度は結構高かったです。

コンパクトには有り得ない?2.4L 2A-ZFEエンジン
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更に翌2007年にはよりブレイドの個性を際立たせクラウンやマークXに搭載されるV6 2GR-FE 3.5Lを搭載するブレイド・マスターも追加、これはさすがにやり過ぎ?3.5LのHB誰が買うの?って冷めた見方も多かったですがインパクトは凄いモノがあったと思います…。

ブレイドマスター
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3.5L V6 2GR-FEエンジン
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ブレイド、ブレイドマスターの概要

全長4260㎜
全幅1760㎜
全高1515~1530㎜
ホイールベース2600㎜

エンジン
2AZ-FE型 2400cc 直4 DOHC 16V 167ps
2GR-FE型 3500cc V6 DOHC 24V 280ps

タイプ
5ドアハtチバック

駆動方式/ミッション
FF,4WD(ブレイドのみ)/CVT(ブレイド)、6AT(マスター)

サスペンション
前: ストラット
後: Wウイツィュボーン

車重1400~1480 kg

ブレイド、同マスター共に商売柄?そこそこ経験はありますが確かに見かけオバチャンイメージのランクスなのに中に座るとクラウンと大差ない高級車!違和感しかなかったし今でこそ3ナンバーボディなんて当たり前ながら2000年代でHBモデルでやたら横幅だけ大きくて落ち着かない印象だったような…

質感はかなり高く中だけ見ればランクスやオーリスとは車格の違いを思い知らされる!?
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しかし乗ってみるとターゲットとしたVWゴルフには遠く及ばず剛性感、足回りのしなやかさも較べると悲惨でやはりアウトバーンで鍛える欧州とは根本的に異なる点を実感させられましたね、まぁ60年代からのクラウンやセドグロのようにフワフワとただ柔らかくグニョグニョなステアリングの高級車を知る世代ならば違和感ないかもしれませんがw

数値だけみれば車重とスペックから想像できるパワー感もない、いや、決してパワーがない訳ではなく充分ストレスなく走るけど2.4LはCVTの影響もありモッサリ感しかない、V6は期待したほどの静粛性はなくマークXやクラウン程の遮音性も実感できない、高級感というよりそれなりに速く踏めばスムーズな加速、さすが280psという感じはありましたが…

ブレイド/同マスターはデビュー時は一定の注目はなされますがとてもゴルフ同等の存在感は示せず2012年のモデルライフの中でMCや改良等のアップデートは行われるもジリ貧と言わざるを得ない状況、6年間で5万台強という生産台数で月販100台を割り込む時期もある等散々な結果となり1代限りで消滅、ベースのオーリスはこの後2世代目に継続するもブレイドは最早忘れ去られた存在になっていますねぇ。。。

VWゴルフという高い目標を目指したブレイド、
ゴルフの何が支持されているか?をもっと真摯に研究すれば結果は違っていた筈、ランクス(オーリス)にデカいエンジンを載せ内装を豪華にしただけのアンチョコな”小さな高級車”、、は受け入れれられず短い生涯を終えましたが60~80年代ではこのような車種でもある程度は成功できたものの2000年代では最早これに騙される庶民はいなかったって事でしょうかね!?

意外に変態度の高い車種の多いトヨタの中でも黒歴史に近いブレイド、決して悪いクルマではなかったながら”高級ランクス”以上のアピールができず変態車の烙印が相応しいと思いますが如何でしょうか!?!?

変態度指数:★★★☆☆
Posted at 2024/10/29 18:19:02 | コメント(1) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ

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