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2011年07月05日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編⑤

  保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編⑤
今回取り上げるのは『A161~167A型ギャランΣ/ギャランΛ及び同エテルナΣ/エテルナΛ』となります。
このA16♯系はギャランとしては4代目、Σ/Λとしては2代目に当たるモデル、まず先代12♯/13♯系と大きく変わったのは…ネーミングです(^^;)
エテルナ系がこれまでサブネームを「エテルナ」としていましたがギャランの名前が取れ「エテルナ」をファーストネーム化し『エテルナΣ/エテルナΛ』となりました!
しかし立位置は先代同様ギャラン系の双子兄弟車でカープラザ扱いモデルという部分に変更ありません。

今回からはギャラン、エテルナではなくΣとΛで分けてご紹介致します。

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【A161・162・163・164・167A型ギャランΣ/エテルナΣ】
(以下まとめて紹介時は“Σ”のみで記載)

80/5、FMCにて登場、テーマは人気の高かった先代の“キープコンセプト!”
テーマ通りΣ(Λも)どこが変わったの?と言う位外見は先代のイメージを踏襲し悪く言えば外見上は代り映えのしないイメージながら中身はガラッと変わり脚廻り、シャーシは新設計、エンジン等機構もほぼ新たなモノが採用され見かけとは異なり一新という表現で誤りはないです。
また三菱がこの頃より凝りだした「ハイテク」化がなされ各部にコンピューター制御が採用され80年代を飾るに相応しい新型車でした!

↓80/5に登場した2代目Σ(㊤ギャランΣ2000GSR㊦エテルナΣ1600GL=前期型)



まず新型Σのスタイリングは先記の通り人気の高かった先代の直線基調のイメージや基本スタイリングを色濃く残しながら空力性能を向上、スラントノーズと徹底したスラッシュサーフェスが特徴、ボディ一体フォグランプ組込ヘッドライト、やテールを跳ね上げるダッテクテールのスタイルを採用し先代よりシャープで鋭い印象でした。
個人的にはスラントノーズ…どうなんでしょう。。。
確かに空力には有利ですし当時は流行りでもありましたから採用は当たり前でしたがやはりギャラン(エテルナ)に“逆スラント”のイメージが当時でもありましたので何か“フツーのクルマ”になってしまいギャランらしさがない顔付にはイマイチ魅力は感じませんでした、ギャランのファンにはやはり同じ意見の方が多くこれ以降も逆スラでないギャランは人気が出た試しがなくファンには共通の思いかも???

尚、特徴的な装備(ドラポジ・シート関係やパワー類等)は先代を継承しています。

では車両概要です。

(サイズ)
:全長4570全幅1680高1370ホイールベース2530(以上mm)
(車重)
1190kg =GSR
(エンジン)
1600シリーズ:サターン80 G32B型 直4OHCシングルキャブ86ps
1800シリーズ:シリウス80 G62B型 直4OHCシングルキャブ100ps
2000シリーズ:シリウス80 G63B型 直4OHCシングルキャブ110ps/ECI 120ps
2300シリーズ:アストロン804D55型ディーゼル直4 OHC 75ps/ターボ付き95ps
(以上全てMCA-JETシステムによる53年規制適合エンジン)

(駆動)
FR
(ミッション)
4速・5速MT/3速AT
(脚回り)
Fr:ストラット/Rr:4リンクコイル→A163 またはRr:ストラット(4独)→A164
(グレード)
1600(A161A):GL//SLスーパー
1800(A162A):SLスーパー/GT
2000(A163A):GSLスーパー/スーパーサルーン
2000(A164A):GSR/ロイヤル
2300D(A167A):SL/GSLスーパー

サイズは先代より一回り大型化、ホイールベースも延びています。
搭載エンジンは1600のみ先代からそのまま引き継いでいますが他は全て新設計のモノ、先代途中で変な排気量ながら最もΣに適していたと評された1850が廃版になりましたがこれに代る1800エンジンが新設定、これと2Lがこれまでの“アストロン”に代る新世代天体シリーズ、新設計のシリウスエンジンとなりました。
1800はG62B、2000はG63Bで後年E30系ギャラン以降三菱の看板エンジンとなりギャランVR-4~ランサーエボシリーズの顔としても有名な4G63型のベースがここで初めて登場した訳です!
G63B~4G63は産業車輛(フォークリフト)やトラック(キャンターのガソリン車)~WRCまで対応した名機エンジンで現在は一線を退きましたがこの2代目ΣからエボⅨまで約23年に渡り三菱のあらゆる車種に積まれ屋台骨を支えてきました。

さて、ΣのG62B/G63Bは当時の三菱の意欲作で旧アストロンを軽量化、タイミングチェーンをベルトに変更するなどしレスポンスを上げた新設計、2Lの63Bでは三菱乗用初の電子燃料噴射装置=ECIを採用、キャブの110psより10psUPを実現しこれにより先代で途絶えたGSRがツインキャブ→ECIにより蘇り久しぶりのスポーツグレードの復活はファンには嬉しいモノでした。
尚62/63ともサイレントシャフトはアストロン80を継承し“シリウス80”と名乗っています。

↓新搭載された新設計シリウス80 G63B(ECI)エンジン


↓シリウスとなってもサイレントシャフト(80エンジン)は健在!


そしてエンジンではもう一点、70年代後半の第二次オイリショック以来注目を集め始めていた乗用車用ディーゼルエンジン(以下D)の搭載がなされています。
Dは永年細々と造っていた日産(セドリックD)が存在していた時にオイルショックが発生し見直されD乗用の経験豊富ないすゞがフローリアンで参入以降トヨタもクラウン/マークⅡで参戦する等この時期ちょっとしたDブームがあり三菱もこれに加わっていましたが三菱は国産初のDターボ(NAもあり)にて名乗りを上げています。

↓新搭載された注目の三菱初の乗用ディーゼル、4D55ターボエンジン


Dエンジン、4D55型は三菱らしくサイレントシャフトを採用し騒音を抑える80エンジンでこちらは従来の“アストロン”を名乗っています、フィーリングはワタクシΛで経験ありますがターボDはもうそれまでのDのイメージを覆すに充分の実力、回転域は狭く引っ張るのはDの特性として無理ですが動力性能はガソリン1.6~1.8Lのドライバビリティと変わらず音を効かない限りはDを意識する事はなかったです、ハイパワー&省エネに挑んだ斬新なDターボで当初は注目度も高かったです。
Dターボではグレード名も「GT」を名乗りエクステリアもガソリンスポーツグレードとほぼ変わりなく見た目にもドライブフィーリング的にもDの概念を変えました!
DのNAは経験ありませんがトルクが15kg出ていて車重も1200kg切っているので恐らく鈍重ではなかったのでは?と推測できますしあの嫌なD特有の“ガラガラ音”もいすゞやトヨタに較べるとかなりマイルドだったのを憶えています。

室内ですがサイズが大きくなった割に先代から飛躍的に広くなってる感じはなく先代で感じたヘッドスペースの窮屈感もやはりスタイル重視に振っていたので拭われてはいなかったですねー、ただインパネが先代より低く抑えられ前方視界が開けた分広々感は大きくなったような印象、インテリアも全体的に明るいイメージに。

↓GSRのインンテリア


↓GTのインパネ


このモデルから電子化が顕著になりVELNAS(ベルナス)と呼ばれるドライブコンピューターやETACS(エタックス)と命名された電子ウォーニングシステムはある意味“高度なオモチャ”的でドアを開ければ喋り出したりカラフルなチャイムが鳴ったりと初めて乗った時は笑えました(^^)

2代目Σで一番進化したのは脚廻りで上級2000GSRとロイヤルのみながら遂に4独化がなされライバルのブルSSSに一番遅れていたリジットを卒業しようやくストラットの独立懸架を手に入れています。(他グレードは先代同様の4リンク)
この脚、個人的には結構好きな味付けでロイヤルはフワフワ感が強くてロールも激しく頼りないながらGSRでは120psのパワーには充分以上のスペック、バネストロークもたっぷりでそこそこしなやか、後発のターボではやや軟らか過ぎ?な印象ながらNA時代のGSRではジャストフィットでした。
またミッションは2LガソリンとDのMTにはフルードカップリング(流体継手)を採用し高トルクをロス、振動なくエンジン→駆動系に伝えると言う技術的にも斬新な仕掛けがありMTながらATのようにPレンジがあるという、少々初めて乗る時には目が点になるシフトパターンでした。

↓GSR/ロイヤルでは4独サスが設定!


尚、2代目Σ、ギャランとエテルナの違いはFrとRrの意匠のみでギャランはフルグリルの顔付に横線基調のテール、エテルナはハーフグリルの顔に縦線基調のテールで差別化されています。

↓ギャランΣ2000ロイヤルのRrビュー&インテリア



グレード的には先代をほぼ踏襲しますが先記のようにGSRの復活とこれまでの最上級、スーパーサルーンを上回る豪華仕様のロイヤルの設定が目新しい点でロイヤルは年々豪華になる上級ライバルのマークⅡグランデやローレルメダリストを意識したハイオーナーモデルでした。

ではΣの改歴に移ります、下記がモデル改歴となります。(ギャラン/エテルナ共通)

(80/9)
1600/1800にスーパーサルーンを追加。

(80/11)
2000ガソリンターボと1600に廉価版普及グレードのスーパーカスタムを追加。
2000ガソリンターボは三菱が当時目指した“フルラインターボ”(軽のミニカ~ふそう大型トラック・グレートまで全ての車種にターボモデルをラインナップ!!)の第2弾=第1弾は2300ターボD でG63B ECIに内製(三菱重工製)ターボを装着し120ps→145psにパワーアップ、先発の日産L20ETやほぼ同時発売のトヨタM-TEUと同一馬力を誇りこれらが縦6だったのに対しΣは4発の軽量さを生かした俊敏さが魅力、後発のA175ランタボには敵いませんがセドグロやクラウンとは性格が異なりスポーツに振った魅力的モデルで先代から電子燃料噴射を持たずツインキャブを失って以来どちらかと言えばパワーという部分では期待できなかったΣの大きな武器になっていました。

↓80/11追加の最強エンジン、G63Bターボ付145ps


尚ターボ発売によりGSRはターボ化、他に装備を落としたGTターボを設定しています。NAのG63B ECIは廃版になっています。

(81/11)
MC、前後の意匠変更が行われギャラン=フルグリル、エテルナ=セミグリルに変更ないもののグリルデザインが変更、テールは両車共通化され通称“ブラックテール”と呼ばれるスモークを施した精悍なイメージになります。

↓後期型ギャランΣGSRターボ、キャラクターは健さん!


↓後期型エテルナΣの“ブラックテール”


このMCではグレード/車種編成が見直されました。
と言うのもこの2代目は外見上のキープコンセプトが裏目に出てしまいさすがにデザインが飽きられたようでFMC以降前期型は地味な印象でパッとせずNGほどではないにしても“DOWN!!”状態、この為Rrスタイルの意匠も前期型が先代を色濃く残していたイメージを変えようとしたものでグレードも名称変更と新グレード追加を行い人気浮上を狙いました。
新グレードは1600GL、スーパーサルーンをそのままにSLスーパー→SXに、1800はスーパーサルーンとSX、そして2000がスーパーサルーンとロイヤルのみ継承しSXターボ、GEターボ、GSRターボをラインナップしています。
各シリーズに新設のSXは旧SL/GSLスーパーの統合モデルでありそれらより高級感を増したもの、2000SXターボではGE/GSRが4独サスに対し後輪リジットでターボの廉価版でした。
GEは旧GTの名称変更モデルです。尚、2300Dはターボのみとなりグレードもスーパーサルーン1種に絞られました。

↓後期型エテルナΣ2000SXターボ



(82/10)
小変更、三菱自動車のシンボルマーク変更により新アイテムとなる[MMC]エンブレムの装着がなされギャランΣではグリルセンター、エテルナΣではボンネット先端にあった旧マークをそれぞれグリル右端、ボンネット先端右端に寄せイメージを変えています。
この時同時に1800スーパーサルーンにターボを設定、これは下級ランサーEXに積んでいた1.8LのG62Bターボ135psを移植、ランタボやΣの2000ターボがスポーツ一色だったモノに対して“高級グレード・ターボ”を設定した というメーカーの売りでしたがこれには個人的に全く納得できない、と言うか意味不明のモデルでしたねー…
何上わざわざランサーからアンダーパワーの1.8Lターボ移植なのか?2000ターボを2,0LNAのスーパーサルーンなりロイヤルに設定すればいいだけの話で謎のモデル、この謎はどうやら市場も同様だったらしくこの1800ターボ、ディーラーさん以外で
ワタクシお目にかかかった事ございませんです(汗)

↓最終型ギャランΣ1800スーパーサルーンターボ


以上のように数々のテコ入れ策を行うも2代目Σの人気は上向くどころかますますDOWN化、この後不人気車、モデル末期の定番のようにGLサルーンAD、SXエクストラ等怒涛の特別仕様や限定モデルを発売しますが浮揚の夢は虚しく砕け83/9、3年4カ月という早いスパンで3代目E12/13/15系ΣにFMCします。
このように異例の早さのFMCは2代目が不人気DOWN車だった事もありますがこの頃、既に小型クラスでもFF化の波が訪れておりライバルも次々にこれに準じておりFF化の波に乗り遅れない為のFMCでもありました。

尚、ご紹介が最後になってしまいましたが先代で“お洒落なCMカー”として評判だったエステートバンはFrのみスラントノーズ化、インパネも2代目Σと同様ながらベースは先代を継続しています。このエステートは3代目Σ発売以降も継続され85/2まで生産、セダンのタクシー仕様も3代目以後も2代目が生き84/10まで継続生産されていました。

↓先代を継続したエステートバン(後期型)


以上が2代目ギャランΣ/エテルナΣでした。

引き続き2代目ギャランΛ/エテルナΛを取り上げます。

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【A162・163・164・166・167A型ギャランΛ/エテルナΛ】
(以下まとめて紹介時は“Λ”のみで記載)

こちらもΣと同時の80/5、FMCにて登場。
やはりΣと同様にエクステリアは先代のイメージを色濃く残しながら中身は新設計というもの、Σ以上にΛはそれこそ「どこが変わったの?」というイメージで遠目には旧型か新型か判断付きにくい程でこれまでワタクシも数々“キープコンセプト”は見てきましたがこの新旧Λほどキープされたのは他に類を見ないと言うか…

Λの機構上の概要はΣと共通、電子デバイス化や新エンジン搭載等も全て共通です。

車輛概要は下記となります。

(サイズ)
:全長4570全幅1675高1355ホイールベース2530(以上mm)
(車重)
1225kg =GSR
(エンジン)
1800シリーズ:シリウス80 G62B型 直4OHCシングルキャブ100ps
2000シリーズ:シリウス80 G63B型 直4OHCシングルキャブ110ps/ECI 120ps
2600:アストロン80 G54B 直4 OHC ECI 135ps(ギャランΛのみ)
2300:アストロン804D55型ディーゼル直4 OHCターボ95ps
(以上全てMCA-JETシステムによる53年規制適合エンジン)

(駆動)
FR
(ミッション)
5速MT/3速AT
(脚回り)
Fr:ストラット/Rr:4リンクコイル→A162/A163/A167 またはRr:ストラット(4独)→A164、166
(グレード)
1800(A162A):SL/SLスーパー/GT
2000(A163A):GSL/GSLスーパー/スーパーツーリング
2000(A164A):GSR
2600(A166A):ロイヤル
2300D(A167A):GSLスーパー

Σと異なるのは1600シリーズの設定がなく2300Dはターボのみ、4MTの設定がない、と言う点ですね。また、先代ではエテルナでも2600が設定されていましたが2代目まからギャランΛのみの設定でグレードもスーパーツーリング→より豪華仕様になったロイヤルとされています。
2600の搭載エンジンは先代アストロン80 G54Bを基本としますがECI化され出力を120→135psへUPしています!

↓80/5、FMCにより2代目となったギャランΛ2600ロイヤル



↓ギャランΛ2000GSR前期型



ギャランΛとエテルナΛの相違は先代及びΣに準じFrとRrの意匠違い、ギャランがフルグリルに縦基調テールランプ、エテルナがハーフグリルに横線基調テールでリ・デザインされています。
ギャランΛの方は当時のフォードマスタングの顔をウリ二つといった体で先代までの逆スラに継ぐギャランの伝統である分割グリルをやめてしまったのが何とも残念!
全体のスタイルは先記のように先代のイメージながら先代のRr部分がセミファストバックだったのに対してノッチバック化され後方視界はより良くなっていますがスタイリング、特に後方からの眺めは先代の芸術的美しさは消えて無くなったような。。。
Σもですが中国の劣化コピーみたくなってしまい2代目Λ、好きではなかったですネー
(-_-;)

↓2300ターボD GSLスーパーのRrビュー



↓エテルナΛは今回も前後意匠がリ・デザインされた双子!(エテルナΛ2000GSR前期型)
fbf0.jpg

それではΛの改歴です。

(80/11)
Σと同時に2000ガソリンターボを発売、これにより2000NA ECI及びギャランΛの2600を廃止します。
2000ECI NAは当然2600の廃止は2000ガソリンターボのパワーを下回る事による廃止ですが売れないながらも2600のあのトルクフルなフィーリング、少し残念でした~。

↓80/11に追加されたターボモデル(2000GSRターボのFr&Rrビュー)



ターボに設定されたのは豪華版GSRと装備を落としたGTとなっています。

(81/5)
2000ECI NAが復活、従来はGSRグレードでしたがこれがターボとなった為従来のTOPモデルであったロイヤルを2600→2000に落として設定しています。

(81/11)
MC、Σ同様に前後意匠の変更と車種整理が行われます。
意匠変更はグリルデザインとテールのスモーク化がなされていますがΛはΣ以上の人気“DOWN”ぶりが顕著でこれはΛそのものの原因ではなく(これもありますが…汗)この頃、急速に以前は花形だった2HTの人気が全体的に下がってしまっておりこの波をΛも被っています。
エアコンの普及でフルオープンにする機会がなくなった事、乗降に便利かつスタイリッシュな4HTに人気が移っていた点が2HT市場の縮小に繋がりこの時期これまでスポグレード定番の2HTモデルが次々にクーペや4HTに衣替えしてゆきました、確かに乗降性も悪くボディも弱い2HTでしたがカッコだけは文句なく良く70年代を風靡したこの形式の衰退は当時非常に悲しく感じてました。。。

↓後期型エテルナΛ2000GSRターボ


車種整理は思いきって今風に言えば徹底した厳しい“リストラ”がなされ1800 G62Bのスーパーツーリング、2000ガソリンターボのGE/GSRのみとなり他は全てカタログ落ちしています。
いすゞ117と並び2ドアモデルのDとして発売時は注目された2300Dターボ、やはり2ドア+Dはイメージ的にもミスマッチでこれもワタクシ見たのは2~3回程度だったような気がします、この頃(今もか?)はまだまだDはヨーロッパのように“スポーティ”とイメージには程遠くこの二つ(117も含め)の失敗もあり以降Dの2ドアのクーペやHTモデルは登場していません(2ドアHB等除く)

(82/11)
一部変更と車種整理。
変更は例のMMCマークが新たに装着、車種整理は遂に2000GSRターボのみのモノグレード化します。これは同年発売されたΛのシャーシを使いながらも新ボディを載せたスポーツクーペ、スタリオンが発売された事による縮小で三菱お得意の“新旧混在販売”ですね。
新らしいスタリオンは流行のリトラクタブルライトを持つ最新鋭のスタイリングでΛを残す意味があるのか?って感じですがワタシみたいな頑固で旧式で2HTにこだわるマニア向けだったのでしょう、事実2代Λ発売翌年の81年に17,000台弱の販売記録がありながら末期の83年では僅か900台超、最終84年では125台という数字になっていますからこの頃は三菱も余裕があったんでしょうね、マニアを大事にしてますわ(笑)

↓82/11~の最終型ギャランΛ(モノグレード化された2000GSRターボ)


83/9にセダン版のΣが3代目にFMC以降もΛは細々と販売継続されましたが84/10に3代目Σに4HTが設定されたのと同時に遂に製廃となりました。ΣがFF対策の為、異例の早さでFMCしましたのでこれ以後、スタリオンのデビューもあり急速に老け込んだ印象の2代目Λでしたが終わってみればこちらはほぼ正常に4年強のモデルライフ、その割には終息時は「やっと消えたか…」みたいな印象でした(;_x)

以上が2代目Λでした!
Λは系統をスタリオンに譲りこれにて終了ですので最終型でとなります。
ΣのHT版という意味では3代目Σの4HTにも系統はあると思いますが性格的ΣHTは高級バージョンで旧Λの性格は一部(ロイヤル等)を除き“スポーティ”さで言えばスタリオンに継承されると思います。シャーシはΛ(Σ)をそのまま使っておりスタリオンは90yまで生きていましたので結果的には長寿でした・・・
(尚スタリオンは過去“華麗なる一発屋!!!”…8 で取り上げてますのでこのシリーズでは触れませんです)

↓Λの発展継承モデルは「スタリオン」


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このように2代目Σ/Λ、せっかく築いた先代人気の貯金を取り崩しA50系→NGの悪夢を繰り返していますUP!!→急降下→DOWN!!のギャラン・エテルナ人(車)生、次作はいかに???

↓5代目ギャラン/3代目ΣとなるE1♯系Σ(写真はギャランΣ)


(次回3代目『E12/13/15/17/18A型ギャランΣ・エテルナΣ』に続く)
Posted at 2017/07/23 16:00:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ
2011年07月04日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編④

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編④
今回取り上げるのは『A121・131/122・132/123・133/135A型ギャランΣ/ギャランΛ及び同ギャランΣエテルナ/ギャランΛエテルナ』となります。




センセーショナルにデビュー、三菱始まって以来の高人気と高い販売台数を記録した初代A50系ギャラン(UP!)から一転、大きく豪華にをテーマに取った戦略が裏目に出て不人気車の代表のようになってしまった2代目ギャラン(NG)は完全なるDOWN!!でありこれの後を受けたΣ/Λはさていかなる事に…

てかあまりにも有名なので結果は先に述べます(汗)
Σ/Λはそりゃもう大成功でUP中のUP!!でした~。
その人気は発売と共にウナギ登りで終わってみれば初代ギャランを上回る販売量を誇った程で現在までその記録は生きているとか!
確かにΣ/Λデビュー以降はかなりの数を見かけそれまでどちらかと言うと“マイナー”“マニアック”イメージだった三菱車を瞬く間にメジャーにし同社を国内No3メーカーに持ちあげたのもこのΣ/Λの人気がモノを言っていました。

尚ΣとΛは新型ギャランのセダンとHTという関係で基本は同じクルマですが登場時期、改歴やランナップに異なる点も多い為別枠でご紹介してゆきます(エテルナ系につきましては最後にまとめます)


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【A121・131/122・132/123・133A型ギャランΣ】

まず発売されたのは前回でもご紹介したように『Σ』、76/5にNGのFMC版としてデビューします。
Σはテーマに“初代ギャランへの回帰”を挙げボディはNGより大きくなりながらもスタイリングは徹底してシェイプアップ! ダイナウェッジラインでエアロダイナミックスを取り入れ人気だった初代ギャランに倣い直線基調の空力を計算した鋭いくさび型のスタイイングを取り入れておりこれにギャランらしい逆スラントノーズにセダンながらも低い全高とセミファストバックの流麗なデザインが注目され高い人気の最大の要因でした。
セダンでここまでスタイリッシュなスタイルはΣ以前には見当たらなく新鮮でその出で立ちは見事なプロポーションでした!

↓新型ギャランセダンのサブネームは『Σ』が与えらました!
(前期型2000GSL)


Σの概要は下記の通りとなります。

(サイズ)
:全長4300全幅1655高1360ホイールベース2515(以上mm)
(車重)
1070kg =GSR
(エンジン)
1600シリーズ:サターン4G32型 水冷 直4OHCシングルキャブ92ps/ツインキャブ100ps
1850シリーズ:アストロン80 451型 水冷 直4OHCシングルキャブ97ps
2000シリーズ:アストロン80 4G52型水冷 直4OHCシングルキャブ 105ps/ツインキャブ115ps
(以上全てMCAシステムにより51年規制適合エンジン)
(駆動)
FR
(ミッション)
4速・5速MT/3速AT
(脚回り)
Fr:ストラット/Rr:4リンクコイル
(グレード)
1600(A121A):カスタム/GL//SL/GS
1850(A122A):GL/SL
2000(A123A):GLX/GSL/GSR/スーパーサルーン

上記を見て解る通り旧NGと比較して「広く、長く、低く」を実現していました。
この初代ΣはオヤジがA50ギャランを2台乗り継いだ後に発売と同時に購入、GSRとスーパーサルーンを悩んだ末、後者を買いました。
スーパ^サルーンはΣの最高グレードでこれは車種の少ない三菱がNGまでのライバル=コロナ/ブルに加え上級のマークⅡ/ローレルをもターゲットに据えたモデルでありそれらよりは小さいサイズながら装備はマークⅡのグランデ、ローレルのSGL~メダリストという上級車の最高グレードとほぼ同等の装備を誇りながらエンジンが4発の為比較的装備の割には安価で一定の人気を得ていました。

この当時では珍しいパワー装備(パワステ/パワーウィンドゥ等)を始め上級デボネアと同一のカーペットやファブリック地のシート等非常に豪華な内装でオヤジも倅もウットリでした(笑)
グリルもスーパーサルーンだけはリ・デザインされており気取った顔付でこの部分は標準グレードのΣのスポーティな顔が精悍で好きでしたが高級感は高かったです。

↓Σの最高グレード「スーパーサルーン」はデボネア並の装備!


↓スーパーサルーンのインパネ&室内


後年自らハンドルを握るようになり初代Σは結構乗りましたがスタイル重視のデザインだった為の弊害は室内の狭さでしょうか…。
幅と長さは充分でしたが頭上はやはり窮屈感があり後席に関してはセダンとしては失格かもしれません、もっともスタイル重視でしたからそんな事は気になりませんでしたが(^_^;)
走りですがエンジンはNGを継承していますが1600にA51ギャラン16L GS以来のサターンツインキャブの4G32が復活しています。
Σは上記の通りNGよりヘビーになってはいますが差は殆ど感じませんでした、MCA51年対策ですから2Lに関してもパワフルとは残念ながらいかずツインキャブ付(GSR)でようやく及第点かな?と言う感じ、この時代のモデルはどれもそうでしたが実際の排気量より4~500ccは下のエンジン位の実力、ただ三菱の場合表示ps→現実的なフィーリングでトヨタや日産では表示psが信じられないドライバビリティでした。

↓スポーツグレードの「GSR」にはNGのGSⅡ/GTO-GSRから移植の4G52アストロン80ツインキャブ


1850と2000のアストロン80はNGの項でも記載したようにメーカーが言うほどの直6同等の振動、フィーリングというのは個人的にはかなり無理がある感じ、1600サターンは下級ランサー/セレステではさほどの失力を感じなかったのですがΣではやはりヘビー感もろ出しでツインキャブGSであっても軽快なかつてのサターンエンジンの面影はなかったですネ~。

↓2000シングルキャブ4G52アストロン80


インテリア/インパネもスタイル同様セダンとは思えないカッコ良さでギャランGTOで好評だった連メーター&フライトコクピットを現代風に進化させたデザインでセダンでこれ程スポーティな印象のインパネは珍しいと思います!

↓GSRのインパネ


調整機構が充実したシートや可動式ステアリング等の快適装備はNGから継承、更にΣではRrシートに国産初のセダンながらのリクライン機構を採用、当時ではショーファーのセンチュリーたプレジですらない装備でしたのでワタクシもやたら後席に乗ってこのリクライン、意味もなく倒したり起こしたりしていたのが懐かしい想い出です。

↓セダン初装備のRrリクライニングシート


足回りはようやく長く続いたリーフをやめRrは4リンク式を採用、ブルSSSのセミトレには及びませんでしたがスポーツグレード以外の普及型/高級グレードでもほどほどに堅く設定され所謂ふわふわ感はなくしっかりしていました、少なくともコロナやブルの普及型よりはしっかりした印象でした。

Σの改歴は次の通りになります。

(77/2)
一部変更、1600の4G32型をサイレントシャフト内臓の80エンジン化、“サターン80”搭載となります。スペックに変更なし。
他に上級2000GSR/スーパーサルーンを13→14インチホイール化、同時に4輪ディスクを装備します。
尚、53年適合により1600は型式をA131Aに変更。

(77/6)
1600のみ51年のMCAシステムを改良・進化版であるMCA-JETシステムにて53年規制適合化、エンジン呼称をサターン80 G32B型と変更します。
ドライブフィーリング的には安定した排ガス対策で51年晩よりはかえってパワー感はありながらもスペックは92ps→86psにダウン、また残念ながらツインキャブモデル=1600GSはカタログ落ち、これに変わりエクステリア/インテリアにGSの味付けを残しながらエンジンをシングルG32Bとした「1600SLスーパー」を設定しています。

(77/8)
1850/2000シングルキャブも1600に次いでMCA-JETにより53年規制適合、1850=A132A 2000=A133Aとなります。エンジン型式も1850=アストロン80 G51B型、2000=同G52B型となり両シリーズ共スペックに変更はありませんがこちらも明らかに51年よりはドライバビリティは向上しており排ガス規制=完結を思わせてくれました。
尚、GSRは51年規制のまま、エンジン&車輛型式に変更なくそのまま継続しています。

またバンに関してはここまで旧NGのエステートバンを継続販売していましたがこの時ΣエステートバンにFMCし追加登場しています。
エステートバンもΣのおじゃれな部分は損なわずに商用化、エクステリア/インテリアも現代の商用イメージは皆無で特に最高グレードとなる「スーパーエステート」はセダンのスーパーサルーンと同一グリルを持ちインテリアもGLXに比例する豪華さで荷室までもカーペット張りでした。スーパーエステートにはopながらアメリカのステーションワゴンで流行った外装ウッドパネルも用意され結構この仕様は見かけましたがその存在感はバンではなくまさにワゴンでした!
エンジンは排ガス規制が緩い商用の為セダン(Σ)やΛよりもパワフル、ラインナップされた2L(4G52)が115ps、1.6L(4G32)で92psとスペックも上回っており事実これの1600はドライブした事がありますがセダンよりも軽量という部分もありますがパワフルな味はかつてのサターンを引き継いでおり商用が羨ましかったりします(^^;)
エステートには3グレードが用意され最上級が2000スーパーエステート、普及版に1600GL、廉価版に1600カスタムとなり1600はGLにサターン80(2000はアストロン80)、カスタムは非80エンジン。

↓バンモデルの「エステートバン」最上級スーパーエステート、内外装ともにワゴン並の豪華さ!



↓エステートバンの廉価版1600カスタム、廉価版であってもお洒落な商用車! 


(78/4)
GSRが53年規制不適合により廃止、残念ながらΣからスポーツエンジンがこの時点で消えてしまいます。尚、1600SLスーパーと同趣向のGSR代用版である2000GSLスーパーが翌5月に追加。

(78/11)
MCが施され後期型となります。
Fr&Rrの意匠変更とインパネの一部、グレードの一部変更が行われますが個人的にはギャランらしさが際立つ逆スラントの顔が直立になってしまい丸目4灯→流行の角目4灯に変更、Σにはやはり丸目が似合っていた感じでより新しさは感じながらも前期型の魅力が半減してしまった感じが未だあります。
また例の“かっこイイ”インパネは形状は同一ながらメーターは最小限に減らされその空いたスペースには空調表示が入ります、エンジンの状態を示す計器類を失くし下らない(?)空調表示なんてナンセンス!!と当時思いましたが今や水温計ですら無くなった時代ですからこれがあるだけまだいいのかな と。。。

↓78/11~ 後期型2000スーパーサルーン


↓“空調絵表示”が装備された後期型のインパネ


グレード一部変更は1600カスタム→1600L、2000GLX→2000GLとなり遂にあの“変な排気量”である1850がカタログ落ちとなっています。
このMCでは全体的にそれまでスポーティなイメージを売りにしていたΣですが高級イメージ化にチェンジ、スーパーサルーンには新色追加と本革仕様も設定されています。

↓後期型は格段に豪華さをUP!(2000スーパーサルーン非本革)


(80/5)
好評初代Σは4年にてA161~164A/167A型4代目ギャラン=2代目ギャランΣにFMC。

以上初代ギャランΣでした。
引き続き初代ギャランΛを取り上げます。

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【A121・131/123・133/135A型ギャランΛ】

発売はセダンのΣに遅れる事半年の76/12となります。
Λは旧NGのHTとこの時はまだ継続していたスペシャリティカーのギャランGTOを統合(GTOは77yいっぱいで製廃)した性格が与えられ旧NGのHTと言えども居住性を意識したモノとGTOのスペシャリティな性格を兼ね備える新時代の2ドアパーソナルクーペ、Σをベースにしながらトレッド/全長を広げより長く、低く、幅広くをデザインにも反映させイタリアン調のΣに対しバタ臭いアメリカンな出で立ちで事実輸出先の米国でも『プリマス・サッポロ』として高い支持を得ていました。

スタイル上ではこれまでにない斬新な意匠が各部に取り入れられ国産初採用の角目4灯、鋭いスラントノーズ、ロールバーRrルーフにRrアップラウンドウィンドゥ、ステアリングも国産初の1本バー式が採用され数々の話題と注目を呼びました!
特にロールバー~ は2HTでセンターピラーがないながらCピラー部を補強しボディ剛性を高めながらスタイリッシュも実現しそれまで「HTはボディが弱い」とされていた欠点を解消した画期的なモノでした。
Σの主なターゲットであるファミリー層から決別、若い世代と同時にコスモや117と言った高級パーソナルクーペをもターゲットにした上級グレードは富裕層にも人気を集めていました、セダンのΣには設定されていないダイアトーンの高級オーディオも上級には装備され“遊び”の要素でも高い魅力を備えていました~。

↓NG HT/GTOの統合モデルとして登場したΛ初期スーパーツーリング)


↓スーパーツーリングに装備されたダイアトーン製3WAYスピーカ


Λの概要は下記の通りとなります。

(サイズ)
:全長4430全幅1675高1330ホイールベース2515(以上mm)
(車重)
1120kg =GSR
(エンジン)
2000:アストロン80 4G52型水冷 直4OHCシングルキャブ 105ps/ツインキャブ105ps
(MCA51年規制適合エンジン)
(駆動)
FR
(ミッション)
5速MT/3速AT
(脚回り)
Fr:ストラット/Rr:4リンクコイル
(グレード)
(A123A):GSL//GSR/スーパーツーリング
シャーシは勿論、機構やメカニズムはΣと同一ながらΛはよりパーソナル性を強調し当初から全車14インチホイール、4輪ディスク(GSL除く)を装備、最上級のスーパーツーリングはΣスーパーサルーンに準じた高級装備が与えられながらもパーソナルクーペとして若々しいお洒落な味付けがなされています。
インテリアもギャザード地のシートやチェックが使われ2ドアとしては後席の居住性も良くGTOで頭を下げ顎を引いた姿勢で座っていたのが嘘のように改善されています。
インパネはこちらもGTOの発展形で6連メーターのスポーティなデザインです。

Λの改歴は下記の通りです。

(77/6)
1600シリーズ(A121A型)が追加されます。
Σの1600シリーズからG32B(53年規制)と4G32(ツインキャブ51年規制)を移植、廉価版1600SLとGSRに次ぐスポーツグレード1600GSの2ラインナップ。
尚、1600系は13インチホイールで2000と差別化されています。

(77/8)
一部変更、GSRを51年適合のまま残し2000も53年規制適合、型式をA133Aに変更。
最上級スーパーツーリングにはロールバーガーニッシュを装着、前後北米用5マイル大型バンパーが装着(5マイルバンパーはGSRにも装着)され出で立ちを他グレードと大きく差別化し高級感を増しています。GSR/GSは新デザインのストライプを設定。
スーパーツーリングはメッキのロールバーガーニッシュにターンシグナルを組み込む非常に派手な演出がなされ5マイルバンパーとともに良く言えば迫力を増し悪く言えば重々しく鈍重な印象になりましたが押し出しが強く個性的になりました、インテリアにも本革仕様が設定され豪華さを増しました!

↓77/8~のスーパーツリングはより豪華なイメージが与えられました!


↓スーパーツーリング本革仕様のインテリア


(78/4)
GSRがΣ同様53年規制不適合により廃止、1600GSもココにてカタログ落ちとなりΛからもスポーツエンジンが消えてしまいます。
Σ以上にスポーティさが訴求される2ドアのΛでのこの廃番はより残念感、強かったです~。
尚翌5月にGS/GSRに代わるΣの「スーパー」に準じる1600SLと2000GSLにそれぞれスーパーインテリア仕様(旧GS/GSRのインテリアを持つ)が設定されています。

(79/5)
最上級2600スーパーツーリング(A135A)が追加されます。
ギャランシリーズ初の3ナンバー普通車登録のモデルでこの2600は前年登場したトヨタセリカXX2600(MA46)をターゲットにしたモノ、XXはコスモとスポーツカー(S30)からツーリングカーに変化した当時のS130フェアレディZがオーバー2L(コスモはREエンジンによりそれと同等性能)の2ドアの贅沢なロングツアラーを2分していた市場にトヨタが既存セリカのボディを使いロングノーズ化してクラウンやマークⅡの直6を押し込みこの市場に切り込んだモノでΛもこれに続きました。
しかしやはりこのクラスでは直6が命!!でデボネア用アストロン80 G54B型エンジンは120ps/21.3kgというパワーを持ってはいましたがライバルのL28、13B、4M-EUの静粛性とスムーズさ、馬力は劣り評価は得られかったです、トルクではほぼ互角でしたのでワタシも後年一度運転経験ありますがトルクフルで三菱得意のロングストロークのエンジンは排ガス対策で重々しかった~2LまでのΛの走りを一変させる力強さが感じられました。
しかしライバルのスムーズさには勝ち目はなくより富裕層が求めるこのクラスで4発は相当無理があったと思いますが三菱、冒険しましたねー…
2600スーパーツーリングは2000スーパーツーリングをベースに2トーン新色ボディカラー、ボディ同色フェンダーミラーが装着され5マイルバンパーも専用デザインとなっていました。

↓2600スーパーツーリング


(80/5)
Σと同時にΛとしては2代目になるA161~A167A型にFMC。

以上が初代ギャランΛとなります。

初代Σ/Λには78/3に三菱としては初めての兄弟モデルである「ギャランΣエテルナ・ギャランΛエテルナ」(以下エテルナ)が存在していました、ここからはこのエテルナをご紹介します!

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【A121・131/123・123/135A型ギャランΣエテルナ・ギャランΛエテルナ】

初代Σでイケイケ調子の三菱は77年、翌78年に発売予定の新開発のFF小型車=初代ミラージュを別チャンネルで販売する事としいよいよ三菱も2チャンネル時代になる事が決まっていましたが新チャンネル=カープラザ店がミラージュ1本という訳にもいかず好評Σ/Λの意匠を変更した双子兄弟モデルのΣエテルナ/Λエテルナをカープラザ専売モデル(尚、従来の三菱販社はこの時から「ギャラン店」とされています!)として78/3に発売しました。

↓カープラザ店向け双子モデルの「Σエテルナ」(2000GSLスーパー)


三菱初の双子はトヨタ・日産のそれに倣った手法でΣ/ΛのFrとテールをリ・デザイン、ギャラン店より若い世代にアピールするカープラザ店モデルのエテルナは若々しくスポーティなデザインとされています。
ΣエテルナはΣの丸目4灯を角目2灯ヘッドライトに変更、テールをΣの横線基調のデザインを縦線基調にしています。
ΛエテルナはFrはグリルのみの変更でΛの2分割グリルを横1枚モノとしテールは縦2分割のΛに対してサイコロ角型3連テールが採用されています。

↓エテルナは双子モデルでは常のFr/Rr意匠以外は基本(Λ/Σ)を踏襲
  (Λエテルナ1600SR/同2000XL)


車輛概要は兄弟車ですのでΣ&Λに準じますがバリェーション展開は狭められ搭載エンジンもΣエテルナの場合、1850が当初からラインナップされず1600と2000の2本立てとなっていました(Λも同様)

バリェーション
Σエテルナ:1600GL/1600SLスーパー/2000GSL/2000GSLスーパー
Λエテルナ:1600SR/2000XL
搭載エンジンはデビュー時がMCA-51 51年規制(A120系)、直後から全て53年規制適合(A130系)のG32BとG52Bとなります。
Λエテルナはグレード名が変更されいますがΛのSL→SR、ΛGSL→XLに相当します。

Σエテルナ/Λエテルナの改歴は下記の通りです。

(78/11)
Σエテルナ、ΣのMCと同時にインパネのみ変更。

(79/3)
ΣエテルナにTOPグレードとなるスーパーサルーンを、ΛエテルナにやはりTOPになるスーパーツーリングを追加、内容はΣスーパーサルーン/Λスーパーツーリングに準じます。

(79/5)
ΛエテルナにΛと同時に2600スーパーツーリングを追加、内容はΛ2600スーパーツーリングに準じます。

(80/5)
Σ/Λと同時にエテルナとしては2代目になるA161~A167A型にFMC、この時、ネーミングから「ギャラン」の名前が取れ正式名称が「エテルナΣ/エテルナΛ」に改称されました。

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このように三菱の看板車種に大きく成長したギャラン(Σ/Λ)、エテルナという双子を追加し好調にファミリーを増やしました!
販売店の力量の差でエテルナはイマイチパッとせず地味めな存在ながら本家Σ/ΛはFMCまで順風満帆の人(車)生でした!!
さー、この次期モデルはそのUP調子を維持できるのか?はたまたNGの悪夢再びのDOWN!!になっしまうのか???
次回をお楽しみにぃ~(^^)v

↓次期型はギャラン4代目=2代目Σ/ΛであるA16♯系
 (㊤2代目前期ギャランΣ㊦2代目後期エテルナΛ)



(次回2代目『ギャランΣ/Λ・エテルナΣ/エテルナΛ』に続く)
Posted at 2017/07/23 15:16:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | 日記
2011年07月03日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編③

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編③
三菱500→コルト600→コルト800/1000F/1100F/11
       ↓
        →→→コルト1000/1500/1100/1200・1500

と取り上げてきましたがこの段階ではどれも残念ながら“DOWN”車ばかり…Σ(゜□゜)
この時代、世間での三菱車の評判=「頑強でパワフルながらデザインは野暮ったくてトヨタ/日産の敵に非ず」という感じだったようです。。。

し!しかし!…
そのイメージをガラリと根本から覆すモデルが69/10(=発表 発売は69/12)に誕生した『コルトギャラン・ギャラン』であり今回はこのモデルを取り上げます。
※派生モデルの『A5♯型コルトギャランGTO』『A6♯型ギャランクーペFTO』にも便宜上触れますがGTOに関しては後述理由で詳細割愛します。

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【A5♯型コルトギャラン/ギャランL】=(初代ギャラン)


『A5♯型コルトギャラン』は『コルト』のファーストネームが示すように従来型の全てのコルトのFMC版となります、コルト(三菱500)としては3代目ですが今も現役の“ギャラン”を名乗る記念すべき初代モデルとなります。

69/12発売の新世代セダン「コルトギャラン」(前期AⅠカスタム)


↓Rrビュー(前期型AⅠスポーツ)


コルトギャランは何と言ってもそのスタイリング!
60年代後半~70年代前半に流行ったアメリカ発でボディ後端がコーラの瓶のように盛り上がる“コークボトルライン”を三菱流にアレンジした派手な“ダイナウェッジライン”を採用、当時の提携先である米、クライスラーのアドバイスもあったとされる鋭角的直線美を前後の逆スラントで締めるこのラインはそれまでの三菱にはないスポーティかつ最新鋭の美しいデザインであり発売と共に大人気を得ました!
このスタイリングにより永らく“DOWN”だった屈辱を瞬く間に“UP”車に駆け登り後年は三菱の屋台骨をがっちり支える看板車種に成長、初代コルトギャランのスポーツイメージが後年でもギャラン=スポーツセダンの印象を踏襲していました!
尚、このコルトギャランは三菱史上で初代ギャランΣ/Λに継ぐ人気・販売を記録しているとの事です。

↓カスタムLのインパネと室内、サイケなミニスカのお姉さんもウットリ(笑)


余談ですがコルトギャラン発売時、それまでトヨタ派のカーキチ(死語!?)オヤジもこのスタイルに魅せられて近くの三菱販売店に行き即決でAⅡGSを購入しておりトヨタ車で慣れていた我が家で初めての三菱車のある暮らしを迎えました。
それまでのカローラに較べドアを閉めると“バーン”と鉄板丸出しの音が響いていたのが新鮮で今も鮮明にあの開閉音を憶えています。
この頃はクソガキなので横に乗るだけでしたが後年ギャランはあらゆるモデルに乗りこの初期型は所謂“ギャラン・ノート”と言われる独特な排気音が心地よく今でも《イイ音ベスト5》に入るのでは?と思います!!

さて、コルトギャランの概要ですがこれまでのコルトシリーズよりやや車格をUP!
ボディは4ドアセダンとこちらも商用ながら流麗なバン(2/4ドア)のラインナップ、エンジンは1300と1500の2本立てで1300をAⅠシリーズ、1500をAⅡシリーズに設定、車種の少ない三菱ですのでAⅠをカローラ/サニー、AⅡがコロナ/ブルーバードをターゲットとしていました。
全体的にスポーティ度の高いモデルでしたが最高峰AⅡGSは旧コルトスポーツセダンやコルト11SSを継ぐ伝統のスポーツグレードで丸型連メーター、ディスクブレーキ、ツインキャブエンジン他当時のスポーツモデルとして常識装備は全て備えた本格的なモデルでした。

↓最上級AⅡグランドスポーツ(AⅡGS)と同インパネ(タイトル画像も同一)



特徴としてはライバル他社に較べ格段にスポーティな味付けでこれはハンドリン&操縦性、エンジン、各部デザインの味付け等全てに於いてライバルを上回り玄人受けするモノ、この時代の最もスポーティでサファリラリー優勝と言う輝かしい記録を持つ510ブルーバードと乗り較べても何ら遜色なくかえって街中では三菱独特のロングストロークエンジンで俊敏でしたねー、“カチッ”と気持ち良く決まるシフトもよりドライブを楽しくしてくれました!
快適装備はお馴染「チルトステアリング」とポールがなくトランクそのものがラジオアンテナの役割をする「リッドアンテナ」を新たにに装備しラジオ受信時の風切り音を無くしています!

特筆すべきはハンドリングで後年のGTOで専門家にも評価高かったのシャープさは既にこのコルトギャランで完成していた感アリのバリアブルレシオ式ステアリングでラック&ピニオンには敵いませんが軽い中にもしっかりとした、シャープで素直なハンドリングはこの時代では考えられない軽さとクイックな反応で自分の腕が1歩上がったように感じたユーザーも多かったのでは?と思わせるほどの好印象でした!

エンジン他主なモデル概要は次の通り。

(サイズ)
:全長4080全幅1560全高1385ホイールベース2420(以上mm)
(車重)
855kg =AⅡGS
(エンジン)
AⅠ =4G30型 水冷 直4OHC 1300cc 87ps 最高速150km
AⅡ =4G31型 水冷 直4OHC 1500cc 95ps最高速155km
AⅡGS=4G31型 水冷 直4OHC 1500ccSUツインキャブ105ps 最高速175km
(駆動)
FR
(ミッション)
4速MT/3速AT
(脚回り)
Fr:ストラット/Rr:リーフリジット
(グレード)
AⅠ:STD、DX、カスタム、スポーツ
AⅡ:カスタム、カスタムL、カスタムL-AT/GS

中でもコルトギャランの為に新開発された4G3系エンジンは“サターンエンジン”とこの時から始まる三菱天体シリーズエンジンの元祖で先記のように特徴的なロングストロークの俊敏さとギャラン・ノートはファンには未だに語り継がれ三菱の名機となっています。

↓今や“名機”と言われるサターンエンジン(4G31型シングル)


発売と共に大人気となったコルトギャラン、翌70/5にトヨタが火を付けた流行の2ドアHTを追加します。
セダンの全高を抑えセンターピラー&ドアサッシュレス、セダンのセミファストバック
をよりRrを寝かせた手法は既にトヨタのコロナHTやマークⅡHTで見慣れたモノですがコルトギャランHTもこれによりスタイリッシュさにより磨きをかけて若者に熱い注目を集めました!
HTは1500AⅡのみの設定でカスタム/カスタムL/GSの3グレードを設定。

↓70/5~流行のHTボディも設定


しかしコルトギャランのスポーツマインドはHTだけでは終わらず70/10には今や名車の一つに数えられる『コルトギャランGTO』をコルトギャランベースのスペシャリィティカーとして発売、ギャラン系の数多い派生モデルの元祖の存在となります。(GTOの詳細は割愛します→興味とお暇がおありの方は【燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…1(前編/後編)】を見てやって下さい(^^;) )

↓コルトギャランのスペシャリティカー「コルトギャランGTO」


その後の改歴は71/3~71/9にかけてMCが行われ後期型になります。
まず71/3にHTのFrフェイスを変更し丸目4灯化→71/8にHTをMCしテールも変更、エンジンを前年発売のGTOと同一の1.6L 4G32型サターンOHC シングル100ps/ツインキャブ110psに換装、インパネを新デザインに変更、これに伴いAⅡのシリーズ名を16Lに改称しています。
71/9にはセダンもMC、HT同様にFr/Rrの意匠変更、インパネ変更、シリーズ名及び一部グレード名の改称が行われます。
セダンはAⅡがHTに準じ16Lシリーズへ、AⅠは4G30型のスケールUP版である1.4L サターン4G33型OHC 92psを搭載し14Lシリーズとなっています。

↓後期型HT16L GS


↓後期型HTのRrビュー


↓後期型(セダン)14Lカスタム


↓後期型セダンのRrビュー


↓“ダイナウェッジライン”はバンでも採用されお洒落な商用車でしした!
(後期型4/2ドアバン)


尚、このMCよりネーミングから永年親しまれた『コルト』が消滅、エンブレム他からこの文字が消えここから正式名称が『三菱ギャラン・Lシリーズ』となります。(但しGTOには最終型77yモデルまで『コルト』のエンブレムが残っていました!)
排気量UPにより全体的にそれまでのスポーティ路線に加え高級感も味付けされ特に新デザインのインパネは木目基調で立体的な豪華なイメージとなっています。

↓新デザインのLのインパネ


72/9、TOPモデルのGSには5速MTが設定されGS-5となり73/1、ギャランGTOが1.6LのM(MRを除くⅠ/Ⅱ)→1.7L Xシリーズに格上げになった関連でHTのGS-5のみGTOのツインキャブモデル、XⅡと同一となる1.7Lサターン4G35型OHC ツインキャブ115ps(ハイオク、レギュラー110ps)に換装しています。

73/3、50年排ガス規制に一早く対応した三菱独自の排ガス規制クリアモデル=CAⅡシステム搭載の「16L-CAⅡ」をセダンに設定、これは実際に“低公害車”としての認定は受けていないながらも次期型ギャラン→75y以降に強化される排ガス規制に対応したパイロット的先行モデルでした。

尚、忘れてはならないのが旧コルト1000/1100Fから始まった国際ラリー(サザンクロスラリー)への挑戦です!
コルトギャラン・ギャラン・GTOでも引き続きこれに挑戦、72yの第12回同ラリーにギャランセダン16L GSとGTO17XⅡを各2台を送りこみ同じ日本の日産勢(ブルーバード510SSS/610SSS/フェアレディ240Z)と激戦を繰り広げた結果、67yに同ラリーに参戦以来初めて16L GSにて総合優勝を飾っています!!
この活躍が後年のランサーGSR→同2000ターボ→スタリオン→ギャランVR-4→ランサーエボリューションと発展し“ラリーの三菱”を印象付けた第一歩でありました!

↓サザンクロスラリーを疾走する初優勝車16L GSラリーカーと三菱オート
ギャラリー所蔵の同車



以上のようにスタイリッシュなデザインとスポーティな走り、ワイドバリェーションで人気を得た“UP!!”車、初代コルトギャラン/ギャランLは好評ながら三菱の政策により発売4年を待たず73/6にFMC、2代目となる『A112/114/115A型ギャラン』となります。


2代目ギャランは後に廻し時系列的におかしくならないうちにココからは派生モデルの『ギャランクーペFTO』に触れておきます!

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【A61/62/63型ギャランクーペFTO】

ギャランクーペFTO(以下FTO)はコルトギャランベースのスペシャリティーカー、GTOの弟分として71/11に登場しました。
70年に発売されたGTOがDOHCエンジン(MR)を持つ本格的GTカーであり上級スポーツと位置付けたのに対しFTOは三菱スポーツのエントリーモデル、ギャランHTよりも低い年齢層をターゲットとし価格もこれらより抑えた今風に言えば“ライトウェイトスポーツ”的な存在です。
パワートレーンや脚廻り、外板のドアやボンネットはギャラン/GTOと共用、全体的にこれらより小さめサイズのボディ、搭載エンジンも1.4Lのみでギャランシリーズの末弟という立場でした!
但しこちらにはGTOとは違い当初から『コルト』ノネーミングは与えられておりません…

FTOの概要は下記の通りです。

(サイズ)
全長3765全幅1560全高1330ホイールベース2300(以上mm)
(車重)
835kg =GⅢ
(エンジン)
4G41型 水冷 直4 1400cc 86ps
4G41型 水冷 直4 1400cc SUツインキャブ95ps
(駆動)
FR
(ミッション)
4速MT
(脚回り)
Fr:ストラット/Rr:リーフリジット

ギャランとの違いはエンジン、新開発のサターンではなく商用系に搭載されていたエンジンを改良し搭載、こちらは“ネプチューン1400”と謳われていました。
グレードはSTDに値するGⅠ、普及型GⅡ、スポーツグレードのGⅢの3種のみ。

↓ギャランシリーズの末弟として登場した「ギャランクーペFTO」
  (前期型GⅢ)


↓GⅢ用4G41ツインキャブネプチューンエンジン


FTOはギャランやGTOより短い全長でスタイリングはやや寸足らず、しかし破綻なくうまくまとめその小柄なボディからツインキャブのGⅢは相当のジャジャ馬だったようです。ワタクシは後期GSRやSLのドライブ経験はありますが前期ネプチューンのFTOは経験はなく乗った経験がある人間に聞くと後期サターンよりもまだがさつなエンジンながらパワフルさは充分だったとの事です。
FTOのスタイリング上での最大の特徴がRrビューにあり横から見るとファストバックバック、後方&斜め横から見ればノッチバックと言う三菱が言うところの“ファストノッチ”にありスタイリッシュさと後方視界の確保を兼ね備えたデザインでした!
しかしテールフィンを持つ独創的スタイルはその後トヨタ初代カリーナHT(A1♯系)に見事にパクられ兄貴分のGTOのダックテールもセリカLB(A2♯系)にこれまたパクられれるという、三菱ファンとしては兄弟してトヨタにやられ(しかもパクった方が売れたし…怒)地団駄踏む思いを少なくともワタクシ周辺はしていました~。

FTO、インテリアやインパネは独自路線でGTOやギャランとは別のデザインでした。
インパネデザインはGTOで話題となった8連メーター&フライトコクピットは採用されず大人しめのイメージでした。

↓FTOのインパネ


その後の改歴は下記の通りです。

(73/2)MC
ギャランシリーズがGTOを含め上級移行に伴いFTOもこれに準じます。
上級でお馴染のサターン1.6L 4G32型(シングル100ps/ツイン110ps)の1600シリーズを追加設定、従来の1400シリーズもエンジンをギャラン14Lのサターン1400(4G33型92psに換装し一部に5速MTを設定します。
尚、グレードも改められワイドバリェーション化、(1400)EL/GL/SL-5(1600)SL-5/GS-5/GSRとなりシリーズTOPの1600GSRは兄貴分のGTO-GSR同様にワイド扁平ラジアル、オーバーフェンダー、ハーダーサス(GSも含む)にて武装しその俊敏さは軽量ボディとパワフルツインキャブサターンで街中ではGTOを以上の速さを持ち、最大のライバルでDOHCエンジン搭載の27レビン/トレノに何ら遜色ない走りを提供してました。
先記のようにGSR、ドライブ経験ありますがこれはホントにジャジャ馬でおもしろいクルマでした!また、下級1400SLでも軽量ボディが物を言い峠等では10年落ちでも当時の最新鋭DOHC車に十二分についていける実力がありました!!

↓後期型最強モデルの73/2~ 1600GSR


↓GSRのRrビュー、“ファストノッチ”が最大の特徴!


(74/10)
保安基準改正によりGSRはオーバーフェンダーレスとなります、この為GS-5はカタログ落ちとなります。

↓74/10~最終型となるオバフェンレスのGSR


(75/3)
後続ランサーセレステに譲って製廃

ギャランFTOはオバフェン付GSRが出た頃が一番の“UP!!”期でしたねー、初期はGTOに、最終では併売となった後続セレステの影に隠れ目立たなくどちらかと言えばオバフェン時代(73~74y)を除いては“DOWN”だったと思います、但し後年このFTOも見直され今では三菱傑作車、名車の一つに数えられています!


それでは長々恐縮ですが本流の『ギャラン』に戻ります↓

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【A112/114/115A型ギャラン】

73/6、3年半にてA50系ギャランからFMCし2代目ギャランとしてデビュー、CM等で大々的に“NEWギャラン”と謳われた為、通称“エヌジー→NG=NEW GALANTの略)”と呼ばれています!

2代目ギャラン(以下NG)の最大の売りはこのモデルから上級車にステップUP!!した点です!
これはライバル各車もこの頃に上級にグレードUPしておりA50系ギャランが登場した頃、1200~1400級だったカローラ/サニーは1600まで拡大、1300~1600だったコロナ/ブルは2L級まで上昇、旧A50系が大衆車で成功を納めたギャランは激戦化する2Lクラスに肝入りでしかも早急な勝負をかけるべくA50系から3年半でこれに呼応、NGは車格を1ランク上げ従来14Lが受け持っていた大衆車市場は新車種『ランサー』(A7♯型)に任せて撤退しています。

↓73/6、2代目になった“ニュー・ギャラン”(前期型1600カスタム)


↓前期型HT2000GSⅡのRrビュー


NGの概要は下記の通り。

(サイズ) 全長4200全幅1615全高1375ホイールベース2420(以上mm)
(車重) 980kg =セダンGSⅡ
(エンジン)
1600シリーズ:サターン4G32型 水冷 直4OHCシングルキャブ 100ps
1600MCA :サターン4G32型 水冷 直4OHCシングルキャブ 97ps 
1850シリーズ:アストロン451型 水冷 直4OHCシングルキャブ 105ps
1850GS-5 :アストロン451型 水冷 直4OHCツインキャブ 115ps
2000シリーズ:アストロン4G52型水冷 直4OHCシングルキャブ 115ps
2000GSⅡ  :アストロン4G52型水冷 直4OHCツインキャブ 125ps
(駆動)
FR
(ミッション)
4速MT/3速AT
(脚回り)
Fr:ストラット/Rr:リーフリジット
(ボディ)
セダン/HT/バン=エステート

上記から分かるようにホイールベースはA5♯と同一、つまりシャシは旧型を継続、外板もFrのドアは旧型の改良型で基本は同一であり言葉悪いながら旧型にハリボテ風ボディを載せ車格を上げたといった感じですかねー、早急なFMCだったので準備期間が足りずこのような短期間開発可能な手法をとった模様です。
スタイルも旧型のイメージは残しながら車格に相応しく豪華なイメージを演出する為にシャープなラインが身上だったボディラインを丸味帯びさせ、良く言えば重圧感溢れる、悪く言えば贅肉がついたようなボッテリしたスタイルとなっています。
上級モデルのGSⅡのみ独自のスポーテイなグリルを持ちますが全体的に彫が深く高級感を意識した顔付、テールも旧型の挑戦的なモノではなく柔和な印象のデザインでした。

搭載エンジンもボディの大型化に合わせベースグレードの1600が旧型ではTOPだった位置からアンダーに据えられサターン4G32(ツインキャブは廃止)を継承、そして上級には新開発で“アストロン”のネーミングが与えられた1850と2000/同ツインキャブが搭載されています!
ツインキャブは4G32時代のSUからストロンバークに変更、これもあるのかアストロン系はサターンに較べるとトルクは太いながらシャープさは劣りサターンの鋭い吹け上がりは体験できません、しかし下からのモリモリトルクで廻さなくとも結構俊敏でワタクシがかつて乗っていたGTO-GSRはこの4G52ツインキャブを搭載しており信号GPではまず負けない実力がありNGの場合GTOより僅かに軽量(GTOは1t超)でしたのでその佇まいとは裏腹な俊敏さは備えていたと思います、NGの4G52ツインは経験ありませんが中途半端で?みたいな排気量、1850は経験がありこれでもストレスない走りはしていましたので当時~後年言われた“鈍重なNG”はあくまで外見だけのイメージだと断言できます、もちろん旧A5♯系には比較できませんが決して「遅い」クルマではありませんがNGになりラリーの参加もランサーにその地位を明け渡していますのでこと“走り”の部分ではイメージダウンもあったかもしれませんね・・・

しかし余談ながら「1850」には子供心に笑えました、何故に1800か1900にしないのか?また1900だったとしたら2000と変わらんしいらないよね?みたいな不思議オーラのある排気量で後続の初代Σにも生き残ってましたがどれだけ売れたんだか???
親切/嬉しい装備は旧来のコルト時代から続くチルトステアリングに加えこのクラス初のシート・ランバーサポートも設定、「リッドアンテナ」も継承!

尚、旧型末期に追加された50年規制対策モデルは「MCA=三菱クリンーエア」を与えられ1600MCA-Ⅱとして継続し時は飛びますが74/9に正式に三菱初の50年排ガス対策適合モデルとなっています!

高級感を増したスタイルやインテリアはどことなくやはり贅肉が付いたブルーバードU 610型に似ていてブルもですがNGもこの時代=走り、またはそのイメージが一番重要視された時期、旧型からは一気に人気/セールスも文字通り“DOWN!”してしまいその不名誉な印象は70年代の不人気車の1、2を争う程のモノでしたねー。
旧型があまりにインパクトがあったのと急激な肥大化に市場が拒絶反応を示した様相です。。。

↓インパネやインテリアはより豪華になってはいたが…
(㊤GLⅡ㊦GSⅡ)



NGの改歴は次の通りになります。

(74/11)
MC、GSⅡのFrフェイスはそのままに他グレード及びGSⅡも含めたテールの意匠を変更し後期型になっています。

↓後期型セダン/HTのGSⅡ


↓後期型セダン1600GL MCA


↓バン(エステートバン)はAピラー以降は旧型と同一ボデイ


↓同時期のギャランGTO(2000GSR)


(75/2)
MCを施しても一向に人気回復とはならないNG、ここで三菱はNGテコ入れの為、新バージョンを投入します!
これまでその大きく重く、豪華に鈍重というイメージが災いしてジリ貧人気になっしまっている点を見直し新たなシリーズとして「ギャランGT」というモデル設定がおこなわれました。
GTは北米輸出NG(クライスラー・プリマス)のFrマスクを装備、オーバーライダーに太柄ストライプでスポーティさを強調したエクステリア、黒ベースや限定ながらデニム地柄をあしらったインパネ/インテリアを持つNGとは別隊になるモデルで「GT」はグレード名ではなくあくまで「ギャランGT」という一つのモデルでありこの中でグレードが設定され「1600GT-DX/1600GT-SL5」がセダンHT共にラインナップしていました。
しかしこんなこだわったギャランGT、メーカーの意図したようにはユーザーには受け入れられず既存NGよりも販売的には失敗だった様子、ワタクシもこれを見た記憶Dラーの展示モデル以外はないような(・_・;)
そもそもGTOとの棲み分けや分かりにくいグレード設定、オリジナルの丸目4灯の顔付から丸2にリ・デザインされておりこれがスポーティと言うより安っぽく見えてしまう感じが個人的にそれこそNG(ノー・グッド)でした(笑)

↓途中追加された「ギャラン1600GT HT SL-5」


(75/4)
2L 4G52型エンジンがアストロン80に換装、これは三菱が開発した低振動/低騒音エンジンでクランクシャフトの2倍の速さで回るサイレントシャフトを2本内臓、これをクランクシャフトの両側に配置し振動を打ち消し4気筒ながら6気筒、8気筒の静けさとフィーリングを実現する来る80年代(アストロン80の80=80年代を表す)に備えた新エンジンとして鳴り物入りでデビューしています、確かに低振動は認めますが6/8気筒の静けさというのは誇大広告かな と。。。
尚アストロン80になってもスペックには変更ありませんでした。

(75/10)
全車がMCAシステムにより50年を飛び超え51年規制適合化、1600MCA-Ⅱもここから1600レギュラーモデルになります。
これにより混合気の濃いツインキャブの1850と2000(GS-5/GSⅡ)は一時カタログ落ち、同時に1850 4G51シングルが2000同様にアストロン80となっています。
排ガス対策により補器類に力を取られ全エンジンとも軒並み出力ダウンが余儀なくされ1600 4G32が100ps→92psへ、1850 4G51シングルが105ps→97ps、2000 4G52シングルが115ps→105psとなっています。

(76/2)
一時中断していたツインキャブモデルが復活、但し2000のみでGSⅡ=4G52型ツインキャブが再ラインナップされます!
125ps→115psのパワーダウンと排ガス対策補器類による車重増で未対策の走りは大幅にスポイルされながらも従来通りのスポーツ車の証“ツインキャブ”にての復活は三菱ファンに朗報でした!
この時期トヨタや日産が2L級では次々にツインキャブを諦め電子燃料噴射に鞍替えする中で最後まで(53年規制)三菱はツインキャブで頑張りキャブフィーリングを大切にするユーザーには好まれました、うちのオヤジもこうした時代遅れで燃料噴射には目もくれずにツインキャブの三菱を追い掛けていました~。

(76/5)
セダンが次期型となる新型車、『A121/122/123A型ギャランΣ』にFMC、ギャランとしては3代目、Σの初代に代替わりします。
尚、HTはΣに2ドアモデルの設定がない為、継続生産されています。

(76/12)
セダンに遅れる事7カ月でHTも次期型となる『A123型ギャランΛ』にFMC、NGはこれにて全て製廃され正規にΣ/Λに代替わりしています!

↓76/12より後続となる3代目ギャランは『Σ』㊤と『Λ』㊦に分離!



このように他社ライバルが排ガス対策の混乱もあり通常のモデルライフ(4年)を大幅に上回り継続する中、あまりにも不人気の為NGはセダンで3年、HTでも3年半でお役御免となります。
旧コルトの“DOWN”状態からA5♯系で急激な右肩上がりで“UP!!”、そしてNGで急降下のジェットコースター人(車)生のギャラン、さて次期モデルは如何なモノでしょうか? お楽しみに!

(次回ギャランΣ/Λ・ギャランΣエテルナ/ギャランΛエテルナに続く)
Posted at 2017/07/23 14:17:13 | コメント(1) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ
2011年07月02日 イイね!

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編②

保存版・偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編②
三菱500→コルト600と発展してきた三菱の普通車展開は63/6、既存コルト600の上位車種として『コルト1000』を発売しより幅広いユーザー層の獲得に名乗りを上げました。
そして従来の600のユーザー/カテゴリーを継ぐ為、63/11にもう一つのコルト→『コルト800』が1000の下位車種としてデビューしました!

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【コルト800(1000F/1100F/11)】

従来型三菱500/コルト600で全く歯が立たなかったオーバー軽自動車/エントリー普通車部門での再挑戦で新開発されたのが63/11に発売された『コルト800』です。

800は上級クラスにデビューした1000が完全3BOXの普遍的、常識的なセダンであったのに対し独創性に富んだクルマでした。
最大の特徴はボディ形状にあり当時ヨーロッパで流行していたファストバックスタイルを採用、まだまだ日本は車文化が始まったばかりで4ドアセダンや2ドアセダンオンリーだった時代に非常に目新しく斬新なモノだったと思います!

国産初のファストバックスタイルでデビューした「コルト800」


コルト800の概要は下記の通り。

(サイズ)全長3650全幅1460全高1390ホイールベース2200(以上mm)、車両重量750kg、定員5名
(エンジン)水冷直3 3G8型2st 800cc シングルキャブ45ps 最高速120km
(搭載/駆動)縦置きFR
(ミッション)4速コラム
(脚回り)Fr:Wウィッシュボーン/Rr:リーフリジット

先にデビューしたコルト1000より一回り小さいサイズながら広いグラスエリアとまだ珍しかったカーブドグラスの採用から室内は外見以上の広々感があったとの事、このクルマは子供の頃オヤジの知り合いが社用車で乗っていて時々乗せてもらいましたがとにかく当時は変わった形が物珍しくて乗せてもらう度に目を輝かせていました、2st独特の甲高い排気音もバイクの加速音みたいで痺れた記憶があります!

性格的にはスポーティを謳っていたようで1000と較べるとカタログ等も若々しい摸写がなされていました、確かに2st 800cc と言う部分、想像ですがスポーティなエンジンだったのかな?思います。

しかしスタイルはクーペと言う程のRr部の傾斜はなく特徴的な6ライトのサイドウィンドゥのデザインが何か重々しい印象を与える感じがします。
上ヒンジ下ロックで開閉可能なサイドウィンドゥですがどちらかと言うとライトバン的イメージでした。
ボディラインにはアクセントを付け洒落っ気も取り入れFrやテールの意匠、造形も凝ったモノではありましたが居住性を優先に考えた結果、スタイリッシュさは追及できなかったであろう三菱の良心と受け取りたいものの個人的には重々しい猫背のスタイリングに当時メーカーが売りにしたかった“スポーティ”は感じませんでしたネー。
尚、65yにはこちらの方がデザインがスッキリくる?商用バン/ピックアップも追加されています。
バンは5/2人乗り最大積載量400㎏という小型バンとしての常識的な能力はを備えながらスタイリッツィュでなかなか洒落た感じでワタシ的には2ドアモデルよりも惹かれますネ(^^;)

↓コルト800バン


インパネや内装がはコルト1000ではが高級志向でクラスの割に重厚感のあった造形に較べコルト800ではクルマの性格を示すかのような軽快な印象でした。

↓2st 3気筒800cc 3G8エンジン


↓軽快な印象のインパネ


しかしこのコルト800も残念ながら“DOWN”症状を発してしまいました、原因は2stエンジンとやはり変わったスタイリングに拒絶反応があったようです。
当時のライバルだったパブリカ、ファミリア、コンパーノベルリーナ等は全て4stエンジンを搭載、他に2stは65y~のフロンテ800位であり2stエンジンはパワーや軽量、コスト面では有利ながら静粛性、環境(排ガス)的に問題も多く実用的に優れる4stの前に2stはバイク、軽自動車のモノみたいな印象であり安っぽさを与えイメージが悪かったようです。
今見れば800cc 2stエンジン車なんて凄く魅力的ですがねー、まだモクモクも許された時代でもこと普通車ではフロンテ800も失敗してますし失格の烙印だったみたいですね2st…

そこで66/9、不評2stのコルト800の上位モデルとして上級のコルト1000のエンジン(水冷直4 KE43型OHV 1L シングルキャブ51p)を移植した『コルト1000F』を追加します。
またまたややこしい車名になってきましたが『F』が従来の1000とは異種のモデルである事を示し800のファストバックボディに1000のエンジンを載せ800でさんざん言われた弱点(2stの)を克服した新モデルでした。(これの発売により従来のコルト1000は1100へUP!!)
尚、1000Fはエクステリア/インテリアや機構は800を踏襲。

↓外観には変更ない1000FのRrビュー


1000Fは“ラリーの三菱”の第一歩になったクルマという歴史的モデルでもあります。コルト800をオーストラリアに輸出するに当たり開催されたばかりのサザンクロスラリーの出場を検討、パワーUPしたコルト1000Fにて67y年の第2回サザンクロスラリーに出場、三菱初代ラリーカーとして好成績を残しています。
海外ラリー初参戦、977ccという小排気量ながら総合4位(クラス優勝)という好成績を達成、後年の1100Fに渡り内外のラリーに参戦し実績を残しています!!

↓ギャラン/ランサーで大活躍する海外ラリーでの第1歩を築いた67y1000F㊤と68y以降の1100F㊦ラリ-カー



その後800/1000Fは67/5にグリルとインパネの一部の小改良が行われた後の同年12月、このクルマの価値を最大に発揮できるモデルが追加されます!
これは「1000F・3ドア」であり国産初のハッチバック(HB)モデルでした!

現代では珍しくも何ともないこの形状ですがセダンと2BOXしかないこの時代にまたまた斬新なモデルだったと思います。
通常は4~5人が普通に乗れるセダン、必要時は可倒式シートにより広大なラゲッジスペースを出現させ長寸物やがさばる荷物も難なく積載可能と言う多用途性はこれまでのセダンにない概念、しかし時代が早過ぎた?ようでライトバンと混同されたイメージで話題にはなりながらもセールス的にはコルト1000Fの人気を“UP!”させる起爆剤にはならなかったようです・・・

↓“第3のドア”を装備し多用途性をアピールした3ドア


↓3ドアは可倒式Rrシートによる広大なラゲッジルームが売り!


3ドア追加でもイマイチ飛躍にならなかった800/1000F、68/8にMCを行い更に新しいボディを追加します。
2BOXスタイルに抵抗のある保守層に訴求する4ドアを新設定、これによりファミリーユース、実用性をアピールします。

↓68/8に追加された4ドアモデル


MCでは従来の2/3ドア含めてFr/Rrの意匠変更とインテリアネデザインの一部変更が行われたのと同時にスポーティグレードとして1100Fスポーツ(S)を追加、同年11月には更にこれを充実させた1100Fスーパースポーツ(SS)も設定しています。
1100F S/SSは内外装を若々しいイメージに仕上げておりタコメータ、ディスクブレーキ(FR)、オーバーライダーに3本スポークステアリング等の装備が奢られます。
Sでは他グレードとの性能差別化の為に上級コルト1100のKE44型 1.1L 直4 OHV 58psが移植搭載されSSはこれをSUツインキャブで73psにパワーUP した本格スポーツでした!
SSの発売と入れ替わりに遂に800がカタログ落ち、ある意味このクルマの看板だった2stエンジンも時代の要求(環境問題)が主原因で消える事となりました。

69/5、1100Fが名称を『コルト11(イレブン)』と変更、S/SS以外にカスタムグレードを設定(1キャブ)します。
内外装はこの時は小変更程度でしたが同年11月に最後のMCが行われ前月発売されたコルトギャランの存在もあり大幅な車種整理が行われました。

まず1Lの1000Fはカタログ落ちし11のみに集約、ボディバリェーションに変更はないながら2/3ドアは特徴的だった6ライトのサイドウィンドゥを改めRrは1枚物のガラスに変更しスッキリした印象になっています、この変更で旧態以前だった上ヒンジ下ロック式のRrサイドウィンドゥの開閉機構が一般的な前ヒンジ後ロックとなりCピラーに大型のエアダクトを設けガラリと印象を変えています。

↓最終型の2/3ドアモデル


このように数々の改良やモデル追加を行いながらも最初から最後までパッとした成績は残せず低空飛行の“DOWN”のままながらコルト800から始まったこのモデルは結果的には7年の長寿を誇りました。一般受けはあまりしなかったようですが3ドアに関してはその多用途性から社有車やサービスカーに活躍する姿、結構見かけました。
まぁ、ワタクシの近所にたまたま三菱電機のサービス店やコカコーラの営業所がありそこに大量にその企業のカラーに塗られた3ドアが停まっていたのでその印象が強いんですが(汗)

尚、このコルト11も70年いっぱい迄、お仲間の上級旧型のコルト1200と新星ギャランと併売された後にコルトギャラン1300に吸収→FMCという形になりました。

(次回『コルトギャラン・ギャラン』に続く) 
Posted at 2017/07/23 13:41:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ
2011年07月01日 イイね!

保存版・《新企画》 偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編①

保存版・《新企画》 偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!…三菱ギャラン編①
※このブログは2011年当時みんカラのサーバーの問題で大量の画像がまだUPできなかったためFC2に投稿しておりましたが改めて今更ながらみんカラにもUPしました。

今後、自分的に思い入れがある車種に限り時間のある時に再検証しUPしてゆきたいと思っております<(_ _)>

新企画ブログ、『偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!』、始めちゃいました(^^;)
そうです、UP=高人気、DOWN=不人気を表しています!

先日までの『華麗なる一発屋!!!』と大して変りないというクレーム覚悟ですがこれまでは一応そのモデル“1代限り”(拡大解釈やこじ付けもありましたが…汗)の存在を原則としておりました。

しかし今回からの『偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!』ではそのタイトルが示す通りモデルライフに関らず大人気を得たかと思えばジリ貧不人気車に転落したり(これを繰り返した壮絶な猛者も!)または製作側の都合で気合いを入れられたりやっつけ気味な立場に追いやられたり…
そんな上がったり下がったりの人生を歩むクルマ達にスポット当ててみたいと思います!

このような趣旨なので高値安定株、例えばスカイラインとかカローラなんかは当てはめにくいのですがそこはこの卑怯なGure、裏技で取り上げるかも?しれませんです(;^_^A
またまた偉そうに評論家気取りになりますが独断なるワタクシ目線で斬って行きたいと思いますので
よろしくどうぞ!

まっ、そんな訳で早速始めたいと思います!! 『偉大なる“UP! DOWN! 野郎たち”!!!』第1弾は菱ヲタGureらしく恒例三菱車から取り上げます!
このモデルは正に“ジェットコースター”人(車)生ですヨ!愛車でもありますし第一回に相応しいと勝手に満足。。。(^w^;)

第1弾=『三菱コルト&コルトギャラン、ギャラン』を取り上げます。
(※現在ラインナップされている『Z21/23A型コルト』は02yに新開発されたコンパクトカーでネーミングのみ復活、昔の名前で出ています!的なモデルでかつてのコルトとは何の脈略のないモノです、ここで今回取り上げるのはそう、“かつての”コルトですので…。)

三菱車って一種の癖?特徴?かもしれませんが車種系統の秩序が守られない事が多々ありコルト&ギャランにも随所にそれが見られ正しい系統を理解するのにやや複雑かもしれませんがどうぞついてきて下さいネ!

まず、現行モデルで『ギャラン』を名乗るモデルは国内に於いては『ギャラン・フォルティス』となりますがこの段階でもうコルト系とは系統違いとなります。
フォルティスは海外名ランサーであり元来ランサーとして開発されたもの、当然系統は歴代ランサーになりますのでフォルティスはランサーの代替わりで車格UPがなされたモノという事になります。
長年三菱セダンの代表車種、看板だった『ギャラン』を名乗りかつてのギャランユーザーとランサーユーザーの両方に訴求する策となっておりますね。これはセダンがもう第一線を張れる時代ではなくなった事やリコール問題後遺症からなるリストラ策の回答でもある訳です。

では正規のギャランはと言うと…
と言うか何をもって「正規」と定義してるのか?それは先祖をコルト、もっと遡れば三菱500とするラインとなりこの辺はこのクルマの歴史を振り返りながらピックアップしたいと思います!

まずは『三菱500』…これは間違いなく“DOWN!!”位置に君臨していたようです(汗)
発売は60/2、まだ三菱自動車工業誕生前の新三菱重工(戦後の財閥解体で三菱重工が3つに分離したうちの一社、他に三菱造船と三菱日本重工があったが自動車製造は主にこの新三菱)の三菱初の自社開発車としてデビューしました!

これの前にA型リムジンで自動車製造に参入した三菱(東日本重工=新三菱の前身)は51yにヘンリーJという米、カイザーのノックダウンモデルを3年程生産しておりこれに次ぐ3番目の車種、初の自社モデルとして歴史的にも三菱車の原点として有名です。
500は時の通産省が提唱した国民車構想(①最高時速100km②定員4名、または2名と100kg以上の貨物積載が可能③60km低地走行時燃費30km④10万㎞の耐久性⑤月産2,000台で販売価格25万円以下⑥排気量350~500cc、車重は400kg以下。)に一定の回答をしたモデルでした。
全ての呼応できたモノではないながら来るマイカー時代に名乗りを上げるのに充分な内容のものでそれなりの評価を得ていたようです。

500の概要は下記の通り 。

(サイズ)全長3140全幅1390全高1380ホイールベース2065(以上mm)、車両重量490kg、燃料タンク20L
(エンジン)NE19型 空冷 直2 OHV 493cc 馬力21PS/トルク3.4kgm リア搭載リア駆動 最高速90km
(ミッション)3速コラム工型パターン
(脚回り)Fr/Rrともトレーディングアーム+コイルスプリング4独式

このような500、メカニズム的には先進的で凝っていたと思いますががスタイリングはもうデザインという感覚はないに等しい感じでただ3BOXの箱が走る!といった感じでしょうか?
顔付は深海魚のようなスゲー顔でFrエンドとRrエンドはボディラインが下がり視界を考慮したものでしたが見た目にはしまりのないだらしないイメージ、室内やインパネなどこの年代ですのでやはり「座れたらいいんだろ?」的で色気も何もないもの、インパネは鉄板の上にメーター1個というこの時代なら当たり前のものでした。
このような簡素なエクステリア/インテリアのため発売後もほぼ鳴かず飛ばず、この為同年10月にメッキ製サイドモール&グリルモールを追加しやや豪華イメージにした「DX」を追加、従来型をSTDと位置付けします。
「DX」はエクステリア以外にベンチレーションを兼ねた三角窓を装着、ヒーターも標準化。
しかし翌61y、同様に国民車構想に応えたトヨタパブリカが発売されより現代的なスクエアなスタイルと時速100kmを可能にした700ccエンジンを搭載、強敵現ると言う事で同61/10、社名は“500”ながらエンジンをパブリカに少しでも肉薄する為100㏄UPし25ps/4.2km、594ccのNE35A型(空冷直2 OHV)を搭載した「スーパーDX」を追加しています。

↓各部モールや三角窓で高級化した「500・スーパーDX」
(タイトル画像も同一)


ところがこのテコ入れも市場での人気には得られず62/7に大幅なマイナーチェンジ(以下MC)は行われ大手術、社名を『コルト600』とし後年~現在まで三菱では非常に伝統的で大切にされた『コルト』=若駒の意 を初めて名乗っています!

コルト600は従来のスーパーDXの600ccエンジンに統一、不評のボディラインは前後とも引き上げられFrは見切りのいいようにライト部分を際立たせる当時の王道のデザインとなり顔付も柔和に!これによりFrのトランクスペースもUPしています。
Rrもテールランプ部をヘッドライト同様際立たせバランスを取りテールランプ部をピーンと張る直線的なデザインとしており内外装を高級化、三菱普通車の今後を担うに相応しい味付けがなされています、機構等はほぼ500を踏襲しますがシフトパターンのみ一般的なHパターンにに改められています。

↓62/7、大幅なチェンジで「コルト600」となる。


同年62/10に三菱は軽商用の三菱360バンが好評でこれをベースに乗用車化した軽乗用の「ミニカ」を発売、これにより車格が600ccとミニカとあまり差がない上にライバルのパブリカの700ccにはまだ足りない排気量で勝負にならず評判、売れ行きは“DOWN”のまま僅か3年(63/10)で製廃となってしまいます…。
しかし、モデル無くなるとも名前は死なず!『コルト』のネーミングは63yに二つの車種に冠されて生き続けます。

まず63/6、この時はまだ継続していたコルト600の上位車種として『コルト1000』が発売、63/11には600のフルモデルチェンジ(以下FMC)版の『コルト800』がその2車となります。

ここからはこの2車、一応別車種となるので概要を分け初回である今回にコルト1000を、次回にてコルト800を紹介してゆきます!

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【コルト1000(1500/1100/1200)】

63/6、新設計の中級セダンとして発売、それまでのエントリーカー、三菱500やコルト600の思想とはまるで異なり生産性が高くあらゆる用途に広く訴求できるオーソドックスなFR機構、3BOXの端正な4ドアセダンとして本気で三菱が自動車部門に名乗りを上げるモデルでした。
エンジンやサイズなど600に較べ格段に大きくなりこれまでが国民車構想からなる最低限の乗用車=入門車 の域を出て中級車としての機構、装備、性格が与えられています。
尚、このコルト1000が後の一部をランサーに分離しながらコルトギャラン→ギャラン→ディアマンテ/シグマと発展してゆきますが代としては下級コルト800と共にコルト2代目となりますね!!

↓63/6に新発売された中級セダン「コルト1000」


コルト1000の概要は下記の通り。

(サイズ)全長3820全幅1490全高1420ホイールベース2285(以上mm)、車両重量840kg、定員5名
(エンジン)水冷直4 KE43型OHV 1L シングルキャブ51ps 最高速125km
(搭載/駆動)縦置きFR
(ミッション)4速コラム
(脚回り)Fr:Wウィッシュボーン/Rr:リーフリジット

スタイリングは翌年発売されたフルサイズカー、初代デボネアのデザインに関与した事で有名なGM出身のS.ブレッツナーがデボネアに先んじて参加、当時流行のフラットデッキスタイルでアメリカンナイズされたモノ、1Lとしては大柄なボディは鼻と尻をピーンと張る現代的デザインを手に入れておりエクステリアもふんだんにメッキパーツを採用、高級感を漂わせています。
大柄ボディのおかげで大人5人が充分に乗れたとの事、そのサイズは上級他社のコロナ(RT40系)やブルーバード(410型)に匹敵する大きさなのでこの時代としては“余裕”だったかと思います。ワタシはこれの最後期型は経験あり乗った当時は80年代ですのでお世辞にも広いとは思えませんでしたが60年代の水準では充分以上のモノだったのでは?と推測します。
室内やインパネデザインや装備も500/600に較べ格段に高級化、この部分ではライバル上級他車に何ら遜色ないものだったとの事です。

↓1000のインパネ、上級装備だった横バー式メーターやラジオ/灰皿
 ホーンリング等を当たり前に装備!


新開発の三菱量産初の水冷エンジンは力強くさすが飛行機屋!と言わしめる秀作で難なくMAX125kmを実現、素直なドライブを提供する500/600から一転したFR機構が功を奏し1000、発売時はそれまでの三菱のイメージを変えた!と言われ発売当初は順調で“UP!!”だったようです。
1000はその後64/10に「スキャット」と呼ばれるATを、65/4に一般向け低価格のポピュレールを設定、65/7にインパネの一部を変更しています。

↓コルト1000、Rrビュー


65/10、大柄ボディを生かした1000の上級車となる『コルト1500』が追加されます。
1500は前年発売のデボネアとコルト1000の中間を担う重要車種、基本部分は1000を踏襲しながら車格に相応しいKE45型1500cc 水冷直4 OHV 70ps MAX140kmというパワーが与えられ一気に当時のミディアムクラスに駆け上がるモデルになり老舗コロナ/ブルに挑んで行きTAXI等にも使用範囲が拡大されています。
KE45型エンジンはデボネアの直6 KE64型エンジンのシリンダーをベースに4気筒化しボアを広げたもの、この大きなエンジンを載せる為ボディはホイールベース、全長を伸ばしています。他FrとRrをリデザイン、1000の丸目2灯ヘッドランプ/丸型テールから1500では風格を与えFr丸目4灯デュアル/Rr横長コンビとされていました。

↓65/10に追加されたミディアムクラスのコルト1500


↓1500のRrビュー


1500は一定の評価は得ながらもやはりライバルの牙城は強くなかなかの苦戦だった様子、そこ三菱はマイカー元年と言われた66/9、従来型1000を後発ライバルのサニー、ファミリア、コンパーノ等に差をつけるべく排気量を100ccUPした『コルト1100』にMCします。
“プラス100ccの余裕”で大成功を収めたのは後発KE10型トヨタカローラですがこれより2カ月早くコルトが1100となっていますがこれはカローラのそれを謳ったセールスに較べあまりにも無名で残念な限りです(涙)

1100となりFrのフェイスリフト(テールは1000を踏襲)、インパネデザインの変更が行われこの頃から流行り出したスポーティモデルにも対応、「1100スポーティDX」という地味なイメージのコルト初、三菱初の若者向きモデルとして注目されました。
Frのデザインはこれまで1000/1500が大きく口を開けたようなグリルが特徴だったものを横一文字の横線グリルに改められています。

↓カローラにその話題は持って行かれた国産初の1.1L「コルト1100」
 (STD)


↓新デザインの1100インパネ(㊤スポーティDX㊦DX) スポーティDXには
 フロアシフト、丸型(タコ込み)4連メーター、ホンリングレスステアリング
 等のスポーツ装備が奢られる。


1100はエンジンをKE44型 1.1L 58psを新たに搭載しています。
この1000→1100化は後述しますが下級モデルだったコルト800が発展し旧コルト1000のKE43エンジンを搭載し『コルト1000F』となった為、上級として1100に格上げをしたという内情もありました。

66/12、1500スポーツセダンが追加されます。
1500スポーツセダンは1100スポーティDXの1500版、ボディや意匠等は1100を使用、パワーユニットを1500のKE45型を搭載しています(性能は標準の1500と変わらず)
1100スポーティDXと共通の黒塗りグリルを装着、三菱初のFrディスクブレーキ採用となっいます。

↓66/12追加の1500スポーツセダン


このように年々充実させているコルト1100/1500ですがライバル、コロナの絶対的人気、ブルーバードは後に名車となる510の誕生(67y)、そしてマイカー元年時に急激に増殖したカローラ/サニーを代表とする大衆車市場での生き残りは1000発売から既に5年目に入りかなり厳しく充実度とは逆にセールス的には下降“DOWN”という結果になっていました…
そこで三菱はこの旧いクルマを68/5、大幅に手直しした大規模MCを敢行します!
基本は従来型を踏襲しながらも通常のフェイスリフトにとどまらず外板プレスまで変更、インパネ/室内も新デザインにするという気合の入れよう、また新たに2ドアセダンを設定、この2ドアは変わっていてRrサイドウィンドゥが4ドア同様巻き上げ式を採用し夏場の2ドアの暑苦しさを開放したもので一見すると4ドアに見えるスタイルは解放感はあったでしょうがスタイル的には4ドアのシルエットでドアがないという奇異なイメージを個人的には感じました、子供の頃に何回か見ていますが馴染めませんでしたね~。。。
新たなフェイスは角目2灯式、テールは横長コンビでしたが先発ライバルの510ブルそっくりでオリジナリティは感じさせませんでした。
尚このMCより商用バンを追加、バンはこれまたテールはカローラバン(KE10V)そっくりという何とも…

インパネデザインは2段式の現代的なものに変更、上段をメーター、下段に各スイッチ類をまとめ機能的にも優れたものになり国産初のチルトステアリングを採用しています。

↓ビックチェンジで延命となった68/5~の新コルト(4ドアセダン1500)


↓新型コルトとなり一見4ドア?の2ドアセダンを設定(2ドアセダン1200)


↓510ブルにそっくりな新型コルトの Rrビュー 


↓インパネも新デザインとなる。


新型となりエンジン排気量は1200と1500とされ1500は従来のKE45型を、1200は1100のスケールUP版KE46型 1.2L 62psが搭載されています。
従来型では1100と1500のボディを分けていましたが(スポーティDXとスポーツセダンを除く)このMCでこれを統一、同時にこれまでは『1500』と『1000→1100』を単体車種的に扱っていましたが『新型コルト1200/1500シリーズ』とイメージ統一化がなされています。

68/8、マイカー市場は各車年々スポーツモデルが注目を集めるようになりコルトの最大のライバル達であるコロナとブルーバードもそれぞれコロナS、ブルSSS等ますます魅力を高めておりコルトも旧スポーティDXとスポーツセダンを統合したスーパースポーツ(SS)を設定します。
SSはその後のギャランに繋がった三菱=スポーツセダンのイメージの原点となる本格モデルで1.5L KE45型は圧縮比を高め(8.5→10.0)SUツンキャブで武装して85ps、MAX155km の性能を持ちエクステリア/インテリアも大幅に従来型からスポーツマインドを高めたモデルでした。

↓新設定のハードモデルの1500SSとそのインパネ



その後69/4に主に安全大作の小変更が行われこの時グリル中央にオーナメント装着のみのエクステリア変更も施されています。

↓69/4~のバンモデル


69/10、三菱は新設計のコルトギャランを発売(三菱500から数えて3代目、ギャランとしては初代)、これは実質的にコルトのFMCであり63y以来6年に渡りコルト、ようやくお役御免かとも思われましたがコルトギャランが1.3L/1.5Lのラインナップをとった事とコルト下級のコルト11(イレブン=コルト800→コルト1000Fの発展型)がギャラン発売時にこれに吸収消滅した為、エントリーモデルとしてコルトの1200のみはカタログに残されています。
1200のみとなり最後のMCを受けグリルを変更、1年強継続され70yいっぱいで生産中止とされました。

↓コルト最終型となる69/10~70/12の1200シリーズ


68/5のビッグチェンジ以後もその古さから“DOWN”状況だったコルト、時期型コルトギャランは三菱史上空前の大ヒットを記録するモデルになりこれ以後も不評の旧型1200を何故残したか?三菱としては次期型ギャランはかなり思いきったモデルに仕上がりエントリーモデルの1300版もありながらあまりの変化に固定ユーザー、保守的ユーザーに配慮して旧型を残したようです。
ただ旧モデルが元来不人気でギャラン人気が順調に高まりそのような施策は杞憂に終わったのは三菱にとって良かったですが時々同社はこういう事やるんですよねー、旧型が人気があり未練たらしく新型以降も造る、という例は他にもありますが三菱は後のFTO(セレステと併売)、Λ(スタリオンと併売)等でモデル末期で不人気モデルと新型車種の併売という同じような事をやっていてセールス的にどんだけ価値があるのか理解し難いですが…

↓後続となる新型コルトギャラン


(次回『コルト800』に続く)
Posted at 2017/07/23 13:21:43 | コメント(1) | トラックバック(0) | UP!!DOWN!! | クルマ

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