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2011年08月31日 イイね!

保存版・“華麗なる一発屋!!!”…ランサーセレステ編

保存版・“華麗なる一発屋!!!”…ランサーセレステ編
“華麗なる一発屋!!!”今回は…愛する三菱の70年代の人気一発屋!である『A72/73/142A/143A/144A/146A型ランサー・セレステ』を取り上げます!!

※特典映像付

コイツは気合い入ってます、ベレット以来の気合いです(笑) 子供の頃、結構好きでしたからねー、前2車とは違い自然にテンション上がります!(汗)
写真も多くなりますので菱ファンの方以外にはしつこい?ウザい?感じを与えてしまうかもしれませんがご容赦を!!

ランサー・セレステ(以下セレステ)を一発屋にするのには迷いがありました、何故ならコレは前身が菱ファンなら“いぶし銀の存在”である、あの『ギャラン・クーペFTO』になりますのでコレのモデルチェンジともなる訳でして更にランサーの1クーペモデル/バリェーションと考えると当然ランサーは数代に渡る長い歴史を持ち現行(エボX)でから???な感じ…しかしFTOとはネーミングが変わりギャラン一族→ランサー一族となっている点、そしてランサーのクーペ、ファーストネームを持ちますが当時メーカーはランサーシリーズ(セダン)とは明らかに別動的にで展開したモデルであり独立臭プンプンでしたから“1代限りの三菱エントリー・スペシャリティカー=一発屋”と認定した次第です!

↓75/2、FTOに代る新星スペシャリティとして登場したセレステ(初期型1600GSR)


さて前置きはこの位にしてセレステですが発売裏話は結構複雑です…

75/2にランサーのスペシャルバージョンとして登場、73yに発売の大衆車であるランサーは2/4ドアセダンモデルのみのラインナップ、当然ライバルのカローラ/スプリンターやサニーにクーペモデルが存在しておりランサー登場時、これらとの対戦能力が疑問視されました。
しかし、既に存在していたエントリー・スポーツクーペのギャラン・クーペFTO(以下FTO)をその闘いに充てた訳です。
FTOはファーストネームが示す通りのギャラン一族、69yに登場して大人気を得たコルト・ギャランA50系及びこれの派生車種のスペシャルバージョン、ギャランGTO、そしてFTOがその弟分として最後発の71yに追加設定され一族の末梢を務めていました。
ギャランが当初1.3/1.5L、GTOが1.6Lにてデビュー、車種が少ない三菱なのでこの微妙な排気量でカローラ、サニー~コロナ/セリカ、ブルーバードと幅広いライバル設定しますが年々排気量をUP、FTOは71yにギャランがマイチェンした際に1.4/1.6Lとなりこれのボトムである1.4Lを搭載したエントリー的スポーツクーペとしてカローラ(スプリンター)クーペやサニークーペのライバルとして設定された訳です!

↓前任は今やいぶし銀の存在感を示す『ギヤラン・クーペFTO(73y1600GSR)』


ランサー登場の73y、FTOはまだ発売2年程度の鮮度の高いモデルでありましたがベースのギャランはフルチェンで2Lクラスへ移行、GTOもボディはそのままに大幅な変更が施され2L級GTカーに移行、これに準じてFTOも1.6L(1.4Lも継続)を積み車格UPされますが奇しくも上級移行したギャランの後釜でデビューしたランサーと一族違えど同じ車格となった(事実ランサーとFTOは共有パーツが多い)為、まだモデルライフの短いFTOをランサーのクーペ版に充てる施策が取られた訳です。

このような事情でFTOのモデルライフが平均的な4年を迎えた時点の75y、これの後続でようやく「ランサー」を名乗るスポーツクーペ=ランサーのスペシャルバージョンとしてセレステが登場しました!(実際には75/2にセレステ発売、同年3月にFTO廃止の為1カ月間は新旧モデルが併売)

セレステは当然ランサーと車台共有ですが載せられたボディはランサーに較べ低く、長く、スマートさ満点のモノ!! ランサーはその軽量さとパワフルなサターンエンジン(後述)からなる卓越した動力性能から国際ラリーでも大活躍する実力高いモデル、しかしながら正直スタイルは野暮ったくお世辞にもスマートさはなかったです。
ランサーデビュー時、ワタクシはまだ小学低学年のイイ車=スマートでスタイリッシュ=スタイル第一主義!でしたのでまるで60年代に帰ったかのようにヘッドライトが飛び出た顔付に“ダイナウェッジライン”なる直線美で惚れさせたA50系ギャラン/GTOに反するかのような丸味帯びたボテっとしたスタイル、「何がギャランの後釜か!」とガッカリしていました。
そんな時にこのセレステ、いやー小学生の目にはカッコ良く映り当時でも敬愛していたGTOに次いで三菱で自慢できるモデルが出た!!なんて喜んだモノでした(笑)

尚、ランサーの名誉の為に申し添えますが“車は見かけによらない”を最初に教えてくれたのがこの初代A70系ランサーであり後年ハンドルを握って子供の頃の印象がいかにアテにならないか?という事を思い知った程イイ車でしたね~。
800kg強の軽量ボディ(セレステは約940kg)に110psのツインキャブエンジン、その走りは“豪快・痛快”でした!

セレステのベースである初代ランサー、最高峰1600GSR(A73)は内外ラリーで大活躍&好成績を収め現在名車の一つに数えられます!


このようにデビューしたセレステ、かなりの注目&人気で当時親の行きつけの三菱ディーラーに発売時はかなりの人だかりだったのを今も憶えています。翌年のΣ発売時とは較べようになりませんが三菱販売店行ってあんなに人が多くいたのを初めて見た衝撃は強烈に小僧の頭には残ったようで(^w^;)
セレステの最大の特徴は73yにトヨタのセリカが採用しセリカLB(リフトバック)が売りにし大人気を得た「第三のドア」=テールゲートを持つHBクーペであった点です。
パクリ?と言われればそれまでですが(汗) 従来型ファストバックのクーペにテールゲートを設けRrシートを可倒式とし通常は4人、荷物が増えればシートを倒して大量積載が可能で当時は“多用途車”としてチヤホヤされてましたねー。
今見れば「どこが多用途?」なんて思うかもしれませんがこのようなモデルのカタログでは例外なくテールゲートを上げレジャー用品を満載、カップル(当時はアベックですね…爆)が楽しそうにそのクルマの後方でお弁当食べてる なんてページを設けておりその写真を見て将来こんなクルマで楽しいお出かけを!!と夢を見させてくれたモノでした~。

↓アベック?カップル?はいませんがテールゲートオープン時のRrビュー


セリカLB(73/4)、サニーB210クーペ(73/5)で既に見慣れたHBクーペですが三菱では初のモノ、元々セダンHBではパイオニアであり国産初のセダンHB車、67yのコルト1000F、軽初のHB、69yのミニカ70で実績を持つ三菱でしたので手慣れたモノだったと思います!
スタイルは先記のようにワイド&ローのスマートなプロポーション、ホイールベースはランサーと同一ながらトレッドや全長は広げられ70年代の若者向けらしくロングノーズ、ショートデッキのアメリカンナイズされたスタイリングです。
しかし走りの部分ではこのロングノーズ(ロングオーバーハング)が災いしてベース、ランサーに対し取り回し、振り回しで不利、重量的にもランサーより100kg以上ヘビーの為当初ランサー同様にラリー参戦も視野に入れたようですが現場からは不評、セレステでの正式参加はプライベーターを除き無かったようです。
まぁ、本来ファミリーセダンでありながらあまりの卓越した走りで高評価を持ち、並のスポーツモデルを上回る実力車ランサーをベースに持つ身であるが故、ツライ所ですがあくまでも雰囲気を楽しみHBでレジャーも楽しむ、そんなスポーティモデルだったのがセレステですね。

個人的に言わせて頂くとこのセレステ、スタイルは良かったのですが顔と尻はイマイチで特に尻は“タレ目”がカッコ悪くて好きになれませんでした、当時のランサーのテールがL字型だったのにイメージを合わせたのでしょうが当時絶大な人気のコメディアン・欽ちゃんよろしくタレ目ってora…
顔もせっかく低く幅広な顔が2灯って!! という感じでこの辺は上級のGTOやギャランとの差別化なのでしょうねー…
尚、セレステにはエクステリアでもう一つ特徴があり一見、GTO的にCピラーのエアアウトレットかと思わせながら実はスクープウインドゥという仕掛けがあり後方視界を確保しながらスタイリッシュを実現するという遊び心があり、クソガキはこんな細工にも惹かれたモノです(;^_^A

↓“子供騙し”ながらも結構バック時には重宝したRrスクープウィンドゥ


セレステの搭載エンジンはランサーの1.2Lを除き同一=FTOと同一で下記の通りになります。

・1.4L 4G33型 直4OHC シングルキャブ92ps
・1.6L 4G32型 直4OHC   同    100ps
・1.6L 4G32型 直4OHC ツインキャブ110ps

1.4/1.6とも定評あるサターン・エンジン、これは三菱が70年代に各ベースごとに天体のネーミングを施した新開発エンジンのシリーズ名でありサターン(1.3→1.5→1.6→1.7→1.4L)、アストロン(2.0→2.6L)、ネプチューン(1.2L)、バルカン(550cc)、オリオン(1.4L)と続々と開発されたモノ(以後80年代はシリウス、サイクロンと続きます)で特に1.6Lのサターンエンジンは名機と言われギャラン/ランサーでラリーで活躍したのもこのエンジンがベース。
サターン1600はオールドファンには有名な独特な排気音「ギャラン・ノート」を奏でるパンチのあるエンジン、A50ギャランやランサーの“軽量”という事を上回る実力のあるエンジンでこれはワタクシも何度も経験してますが特にツインキャブ化された110psチューンのモノはやかましくガサツながらも俊敏な吹け上がりとロングストロークならではの低回転域での粘りが絶妙なバランスで回る素晴らしいフィーリングが病みつきになる、そんなエンジンでした!
駆動はこの時代ですから当然縦置きのFR、ミッションは廉価版に4MT、GLに4MTと3AT、上級XLとGSRに5MTを設定しています。
脚はFrストラット、Rrはリーフリジットでランサーと共通、今見れば古典的脚廻り(特にRr)で当時でもやや時代遅れ的な部分は否めなかったですがハンドリングと合わせて定評あるGTOやランサーの素直でキレのあるシャープな乗り味はセミトレやリンク式に決して劣るような乗り味ではなかったのを憶えています!
もちろんセレステもランサーにはサイズの点で譲るも上記の元気のあるエンジンや素生の良いシャーシで俊敏な走りをしていました!!

インパネは70年代のスポ車らしく連メーターと朝顔ハンドルは兄貴分GTO譲りのスパルタンなデザイン、インテリアではGTOのようなGTカーとは異なりハードモデルのGSRを除いてマイルドな印象、このクラスの2+2クーペですから居住性は低いもののくお洒落な感覚はこのクルマの性格と狙いを表していました。

↓GTO譲りのスパルタンなインパネ(1600XL)


↓HOTモデル、GSRのインテリア


このような概要で登場したセレステですが発売後9か月で例の排ガス対策の洗礼を受ける事となります。
三菱はMCAシステム(三菱クリーンエアシステム)はサーマルリアクター(排気再燃焼)とEGR(排気再循環)で51年規制をクリアするモノで他社同様に補機装置に力を取られ1.4L 4G33で92ps→85ps、1.6L 4G32シングルで100ps→92ps、1.6L 4G32ツインで110ps→100psの出力ダウンが残念ながらなされてしまいました。
他社でもこの規制適合はパニックになる程のモノ、特にスポーティさを売りにする車種はどこも非常にマイナスイメージでしたが三菱は触媒や希薄燃焼方式を使ったトヨタ・日産の目を覆いたくなる露骨なまでのパワー・ダウンは感じさせず(それでも未対策と比較するとガッカリな乗り味でしたが・・・)マツダのREは別格として規制後もツインキャブを持ち続けイメージダウン、パワーダウンは最小限に抑えていました。

76/11、セレステは初のマイナーチェンジが施され中期型になりエクステリア、インテリアが充実及び新グレード追加でワイドバリェーション化しています。
外観はワタクシ的にダメだった顔とお尻が変えられ個人的にはナイスなモノにチェンジし嬉しかったですねー、丸目2灯で間延びしたようなグリルの中央にオーナメントが付き引きしまった印象、あのだらしない感じが嫌だったテールも“タレ目”から横真一文字の高級感&スポーティなイメージに変更されました。また更に新グレードで最上級となる1600GT(1400に廉価ベースグレードとなるSRも同時追加)を設定、このGTは内外装を輸出/北米版の「プリマス・アロー」と同一イメージにしたモデル。
プリマス・アローはセレステの北米版であり現地では非常に好評を博したモノ、アメリカ法規に準ずる5マイルバンパーを装着し迫力あるエクステリアとお洒落さと豪華さを兼ねた新デザインの内装を誇っていました。GTはテールランプのデザインも他グレードがセレステオリジナル、GTはプリマスのデザインが採用されていたのも見逃せません、コレを見かけるとRrスタイルに国産離れした欧米の香りが感じられたのも懐かしい~~

マイチェンで追加された新グレード、最上級1600GT㊤と廉価版1400SR㊦


最上級のGTは北米モデル「プリマス・アロー(↓)」とほぼ同一な意匠


Rrスタイル、GTは専用デザインが与えられました!!



他の変更点はエクステリアでクォーターピラーのスクープウィンドゥを覆うガーニッシュが3枚フィンから4枚フィンに変更されています。
機能面ではヒーターがフルエアミックス式に改められこれによりOPの冷房が従来のクーラー→エアコン装着が可能となりセンターコンソロールに吹き出し口を新設、そしてエンジンが1.6L4G32型のみ今日にも続く三菱が特許を持つサイレント・シャフト(バランスシャフト)搭載のサターン80エンジンとなっています!
サターン80は76yに2Lアストロンエンジンが先んじて国産初のバランス(サイレント)シャフトを内蔵しアストロン80となった事に続く第二弾、アストロン同様に“4気筒で6気筒の静けさとスムーズさ”を謳う三菱の意欲作、その売り文句は正直?でしたがランサーやΣ/Λの1.6Lと同時に搭載し80年代に向けた改良がなされています。

77/7、排ガス対策の第二段階であり完成形となる53年度規制にセレステも適合となります。(GSRを除く)
“世界一厳しい”と言われた53年規制にはMCAシステムの進化版=MCA-JET方式を採用、三菱独自技術のMCA-JETとは吸排気バルブとは別に設けた第3のJETバルブから空気orごく薄い混合気を噴射する希薄燃焼方式でありこれにEGRと酸化触媒で53年規制に適合しています。
またこの時、これを契機に三菱は乗用車全般の一部を除く搭載エンジン呼称を改めセレステの場合1.6L 4G32→G32B型とされ出力は数値的には更に低下、92ps→86psとなっています。1.4L 4G33はG33Bへ改称、85p→82psへダウンです。
51/53年規制をかつてどちらも乗った経験からして数値的には53年はダウンしながらもドライバビリティは51年よりも上がった感じでした、これは2Lアストロンにも感じた事で勿論、未対策のそれには遠く及ばないながらも数値以上の走りは実感できており逆に51年の実馬力は???って感じでした。
尚、GSRは混合気の濃いツインキャブのためそのまま51年規制のまま継続、ツインキャブエンジンのみは従来の「4G32」の呼称のままでありこの時、53年適合=GSR以外のモデルは型式をA143A(1400)/A144A(1600)と変更、GSRはやはりそのままA73を背負っています。

77/11、1600GTをベースにセレステ専用に開発されたダイヤトーンオーディオ、専用色/デカールを装備する「1600GTシステム80」追加を経て78/3、再度マイチェンが行われ後期型=最終型となります。
主な変更点はエクステリアではFrフェイスが大幅に変わり丸目2灯を改め角目2灯のシャープなデザインとしています。(テールは変更なし)
また、これまでのボディ一体型バンパーを改め独立式に変更、この為1600GTも大型バンパーの採用はなくなりテールのデザイン含め他グレードとの差別がなくなっいます。
エクステリアの変更はシート柄の変更程度ですが1400シリーズがエンジンをオリオンと名付けられた新開発の1.4L OHCシングルキャブ直4 G11B型 80psに換装されています。 (オリオン1400搭載→型式A142A)
この換装は同時に発売されたFFの新車種、ミラージュ用に新開発されたエンジンをランサー/セレステ1400モデルにも流用したもの、尚1600シリーズは当初は変更ないラインナップが組まれましたが78年秋頃、HOTバージョンであるツインキャブのGSRが53年規制不適合を理由にカタログ落ち、77年中にΣ/Λでは廃止されたツインキャブをランサーと並んでギリギリまでラインナップしましたが残念ながら時間切れ→廃版となりセレステの大きな魅力がココで失せました、このため角目2灯のGSRは僅か半年程度の存在で非常に希少、ワタクシもこのGSRは触った事ないですしホントにあったのか?って感じです・・・。

78/3~後期型(最終型)の1600GTシステム80


GSRを失い走りの部分でステータスを失ったセレステですがこれを補うモデル「2000GT 」(型式A164A型)が79/6に追加されます!
2000GTは上級のΣ/Λの2L アストロン80 G52B型を移植、シングルキャブながら久しぶりの100psオーバーの105psを得ておりこの2000GTは友人が後年、高年式時代に中古で乗っていましたがΣ/Λでは重々しく回転の鈍さが気になった同エンジンも軽量のセレステに載るとそれなりにパワフルで“速い”というレベルには達しないながらも必要充分、そこそこキビキビとした乗り味は実現していました。
4輪ディスクブレーキの採用、フルファブリックシートの豪華な内装、システム80同様の高級オーディオ、2000GT専用色等で高級度をUP、上級ツーリングカーの域に参入もしています・・・。
79/3にはベースのランサーが2代目ランサーEXにフルチェンされセレステは置いてきぼりを喰っていましたがEXには2Lは存在せず既に発売4年目に入るモデル末期ながら2000GTによりランサーを上回る車格を得てかつ延命になっています!

↓79/6に追加された最高峰「2000GT」


↓2000GTの上質なインテリア


↓最終型でのエンジンラインナップ
(㊤G52B MCA-JET 105ps ㊥G32B MCA-JET 86ps㊦G11B MCA-JET 80ps)




しかしセレステ、この2000GTを最後に放置状態になっしまいます、並居るライバル達の進化→急速なターボ化の流れには逆らえずフルチェンし新エンジンを搭載したΣ/ΛやランサーEXが80~81yにかけて三菱の当時の売りであった“フルラインターボ”を驀進するのとは裏腹にセレステはこの構想からは外し75年発売の古いボディで新エンジン(ターボ)での新たな型式認定を諦め後続車種の開発に専念、81/春、ターボブームで湧く最中に発売6年を少し過ぎて静かに製廃の時を迎えます。。。

立位置的後続はあの?コルディアでセレステ製廃後の翌82yに登場、これはクルマ的脈略は全くなく『セレステ』は1代限りで終わりました…

↓後続は三菱史上「最大の失敗作」と言われたあの“コルディア”


セレステ、75年発売時は大人気を博し2万6000台強を売り翌76yも2万3000台、その後もコンスタントに1万台オーバーを記録しながら79yから激減、最後は淋しい引退でしたが幼き心に鮮烈な印象を与えてくれ、HBクーペで夢を授けてくれた三菱好き、スポ車好きのワタクシには文句なく鮮やかな思い出の『華麗なる一発屋!!!』です!

特典映像→こちら
このシリーズに相応しい?76年放送の『華麗なる刑事』、主役の草刈正雄氏がギャランΛ、脇役の田中邦衛が少し差を付けられてセレステ(中期型)に乗ってます!!
44秒にその姿がチラリと。。。
Posted at 2017/08/07 13:10:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一発屋 | クルマ
2011年08月31日 イイね!

保存版・“華麗なる一発屋!!!”…カローラレビンJ/スプリンタートレノJ編

保存版・“華麗なる一発屋!!!”…カローラレビンJ/スプリンタートレノJ編 “華麗なる一発屋!!!”今回は少し趣向を変えてみました!

今回もクルマそのものは長い歴史と度重なるフルチェンジを受けておりますがその中で唯一1代限り、有名グレードに属しながらもほんの僅か、そして殆ど目立たぬ存在で消滅した『一発屋グレード』というモノを取り上げてみます。
これがアリならなんでもアリじゃね?とお嘆きの方々、このクルマはあまりにも有名グレードの“付属?”みたいなとてもレア物なのでお許し下さいm(_ _)m

今回取り上げるのは『TE27型カローラ・レビンJ/スプリンター・トレノJ』!!!

あまりにも有名で現在でも「名車」、「絶版車」として様々に取り上げられるTE27レビン/トレノ、現在はプレミア価格も付く超メジャーな歴史的モデルであり有名なカローラ/スプリンターの伝説のHOTモデルですね!
27レビン/トレノの誕生いきさつ等は有名な為、詳細は遠慮させて頂きますが1972年3月、大衆車カローラ/スプリンンターのクーペの最高スポーツグレードだった1200/1400SRをベースにセリカ/カリーナGT(TA22/TA17)に搭載されていた2T-G型エンジン1600cc 直4 DOHCソレックス×2 115ps/14.5kg(←ハイオク仕様、レギュラー仕様は2T-GR110ps/14kg)を換装して登場、ベースが74ps(3K-B 1200)95ps(T-B 1400)からいきなり115psの大パワーを押し込んで登場、セリカ/カリーナより100kg以上軽いボディに2T-Gのパワーはまさにセンセーショナル!レビン=稲妻 トレノ=雷雲という勇ましいネーミンングで現れ発売直後から熱い支持を受けレース、ラリー界でも大活躍した名車です!
エクステリア/インテリア共に正に「男のクルマ」と言ったスパルタンな印象、ラジオすら廃されたインパネとあらゆる光モノを廃しまた、オーバーフェンダーで武装する佇まいはとても大衆車カローラ(スプリンター)のモノではなかったですね!
あまりの衝撃的なデビューは当時小学生だったワタクシもクルマ道楽のオヤジやその仲間達が大騒ぎし一緒にその後自分が働くとは夢にも思ってなかったカローラ店に行き試乗してたのをハッキリ憶えています(^^;)

72/3に発売された記念すべき初代、初期型TE27レビン


同トレノ


ベースとなった『SR』(画像はカローラクーペSR)


稲妻と雷雲の心臓、上級セリカの最上級グレードからGT移植された1600DOHC 2T-G


当時のスポ車ファンを発売と共にたちまち虜にした27レビン・トレノ、73/4のカローラ/スプリンターの2度目のマイチェンの際、それまでレビン・トレノを除くと1200と1400だった両車はライバルであるサニーが両車に対抗する1400シリーズ(サニー・エクセレント)を発売、これを更に引き離す為、1600シリーズを追加します。
1600シリーズはスポーティグレードのみの設定でこれまでの1200/1400で認知度も高い『SL/SR』そしてもう一つ新たに設定されたのが知る人ぞ知る『レビンJ/トレノJ(J=ジュニアの意味)』でした!!

早い話、Jは所謂“ナンチャッテ”モデル(笑)
後年、少量の為、高額になり手に入らなくなったor憧れという部分でスカイラインの箱/ケンメリで普通のGTやGT-Xの外見をGT-Rにする「GT-R仕様」はあまりにも有名、お約束であり巷で見かけるGT-Rの8割はこの“仕様”のモノだという話も。。。
ナンチャッテRにして楽しむのも一つのカーライフ、自己満足やら貧しいやら批判も多いようですがあまりにもメジャーな改造?の為一つの市民権を得た気がしますね…
ところがJの場合、メーカー自ら“ナンチャッテ”を造ると言う、何と言うかさすが親切なトヨタ、気が効くトヨタですよネ~(;^_^A

73/4から追加設定されたトレノJ


同レビンJ


Jは基本は同時発売された1600SRをベースにしながら外観は先にデビューしているレビン/トレノ(以下「本家」と記載)と全く同一、唯一の外観上の識別はRrトランクに付けられたエンブレムの~Levin~~Treuno~のそれぞれ横に“J”が追加されてた点!(タイトル画像)
買ったヒト、多分納車後ソッコーこの“J”を外したんでしょうね~(爆)

搭載エンジンはSRとSL同様の2T-B(R)型 直4OHV1600ccツインキャブ 105s(100ps)/14(13.5)kg!!
OHVというのが萎える部分もありますがこの2T-BはOHVとは思えないパワフルなモノで2T-Gと較べても10ps程度のダウンなのでコレ(J)は実際にワタクシ、乗った事ありませんが2T-B、より重いセリカやカリーナのSTや次期30カローラで経験、全くこれらでもパワー不足は感じないモノでありJのドライバビィリティはナンチャッテでもあっても“レビン.トレノ”の名を汚すモノではなかったのでは?と感じます。
尚Jは本家よりエンジンの関係で車重は10kg軽いので絶対パワーの差で加速、瞬発力に差は出るも街中での走りでは大差なかったのではとも思います。。。

新追加、1600SL/SRと同時にJに搭載された2T-B型OHVツインキャブエンジン


Jと本家の最大の違いはエンジン以外では本家がブレーキブースターが競技参加を視野に入れていた為装備がなかったモノが標準装備、本家のハードサスがやや軟らかめに設定された事、またステアリングギア比も本家がクイックに設定していた数値を他シリーズと同一(標準)設定としていた点です!

スパルタンなインパネはもちろん本家と同一、内装に“J”の文字もナシ!


このようなJ、ベースの1600SRより約5万高、本家よりは10万安という絶妙な価格設定で登場、仮にスカイラインのように後からSRにオーバーフェンダーを付け各部本家仕様としても5万円では足りないと思われますし“パワーはそこそこ、でも迫力の外観が欲しい”というユーザーには魅力的なモデルだったんでしょうねー…

しかしトヨタのこのような層へのアピールはあまり成功せずあまりに本家の魅力が高過ぎ10万程度の差であれば既に普及していた月賦販売(現代で言うローンです…汗)を使えば2~3回の回数延長で本家が手に入るという事でJは殆ど売れなかったようです。
ワタクシもカローラ店入社後に当時からいた先輩や上司に聞いてみたところJの存在した1年でレビンは飛ぶように(この種のモデルとしては)売れたがJは殆ど売った記憶がナイとの返事でした(-_-;)
ワタクシは実は父の仲間がレビンJを後に中古で購入、最終的には2T-Gに載せ替えてましたが初めて乗ってきた時はド迫力スタイルでソレックスの音がしないのがやはり違和感アリアリって感じでした。

このJは少ない世に出た台数のモノも父の友人のように“本来”である2T-Gに換装されたモノが殆どの様子、今オリジナルのJがあればそれはかなりのレア物である事は間違いないですね(果たしてあるのか???)

メーカー自ら“ナンチャッテ”という姑息な?手段で登場したJ、トヨタが思った程の需要はなくカローラ/スプリンターが次期型30系に74/4にフルチェンした際、レビン/トレノは新型に継続されましたがJは設定されず僅か1年で消え去ります、超メジャーなモデルの中のマイナーな存在、27マニアには後年有名な存在にはなりましたが2~30年前はよほどのマニアでないと知られなかったレビンJ/トレノJ、コイツは華やかなる表舞台で活躍する名優の影武者のように思えます、ほぼ知られずに1年の短命で消滅した『華麗なる一発屋グレード』としていつまでも心に留めておきたい、そんなクルマです!
Posted at 2017/05/06 20:54:15 | コメント(3) | トラックバック(0) | 一発屋 | クルマ
2011年08月31日 イイね!

保存版・“華麗なる一発屋!!!”…ミニエース編

保存版・“華麗なる一発屋!!!”…ミニエース編
“華麗なる一発屋!!!”、今回は趣向を変えて商用車に焦点を当てました!

世の中意外にもバン・トラ=商用車萌えという方(ワタクシめも含め)、多いような気がしますのでそんな方々には喜んで頂けるか?と…

今回取り上げさせて頂くのは67/11~75/12の約8年間生きたトヨタのボトム商業車である『UP100型ミニエース』を紹介します。

ミニエース、今も立派に健在のトヨエース(56/7発売)ハイエース(67/2発売)に続くトヨタのエースシリーズの末梢ととして発売、軽自動車(軽トラ)というカテゴリーを持っていないトヨタが戦後のオート三輪→軽トラに発展し庶民の日常生活(小口配送など)の欠かせないモノになるのと同時にバカにできない利益率を産む軽トラ市場を静観する事はできずにコレを徹底研究したものであわよくば軽トラ需要をゴッソリ!と目論み開発、軽の利点と最少普通車の利点を融合した新ジャンルの小型トラックとして人気も売り上げも一定の成績を収めていました。

ベースは既存のトヨタのエントリーカー、パブリカ(UP20)になります…
パブリカはUP20以降も存続、現在のビッツが後続ですがベース、パーツ流用は多いながらUP20以来キャブオーバー型の継続車種の設定はなくあくまで『ミニエース』として単独なクルマである為文句なく『一発屋』認定です(^^)v

搭載エンジンは800cc水平対向2気筒OHV 36psの2U-B型、パブリカのバンとピックアップに搭載されていたものを載せておりサイズもほぼパブリカと同等、しかしながらキャブオーバーの最大の利点を生かし軽トラ並の取り回しを実現しながら軽トラの最大積載量350kgに対し普通車なので500kgの最大積載量を実現、また当時の軽は360ccというモノで高速通行にはかなりのストレスがあったが800cc、MAX110kmという性能は商用車と言えども来る高速時代には頼もしいモノでした!
また普通車故キャビンも旧規格の軽トラの窮屈そのものとは訳が違う余裕を謳っていました…
しかし!ワタクシが営業やってたのはカローラ店でしてコレ、旧パブリカ店であり扱い車種、ワタクシが入社時は当然もうラインナップされてませんでしたが下取りや廃車依頼でたまに入ってきたりして乗る事ありましたがう~ん、174cmのワタクシの身長ではやはり頭は結構ギリでしたネー…
普通の道なら何とかセーフ、悪路となれば間違いなく頭を天井にガチンって感じ、確かに横方向には余裕ありましたが正直サブロク軽と大差ないですし今の2度目の新規格軽の方が格段に広いかも。。。
力はありました!♪パタパタパタパ~と空冷ツインの可愛らしくもやかましい音はパブリカと一緒ですがトラックという軽さで見かけに似合わない威勢いい走りをしたのを憶えています。

外観はとても可愛らしく愛嬌あるキュ-ピーのような顔付でこの時代の商業車特有のベンチレーターは顔の真ん中の口をレバーで“バコン”と開けダイレクトに外気を取り入れるモノ、ヒーター?そんなものは空冷ですしございませんです(笑)

前期モデル(67/11~69/9)


インパネはメーター二個にグローブBOXという最低限の質素な造り、しかし後期追加のDXには豪華オーディオ(AMラジオ)が装備されました \(^o^)/

↓インパネ(後期DX)


車型は当初はトラックのみ、荷台がスチール張り一方開きで登場、68/8から低床と三方開きの高床が基本で幌付き、鳥居付き、板張り荷台が追加されています。

新ジャンルのクルマとして軽トラ肉薄を果たしたミニエースの次なる目標、そう、『軽箱バン』です!
68/2、ワンボックスタイプを追加、バンならば普通ですが驚く事に7人乗りワゴン 5ナンバー登録の『コーチ』もバンと同時追加されました!
コーチに7人で乗って運転は残念ながらした事ないですが800ccで7人、坂上るんだろうか?
後年のスバル・ドミンゴやアトレー7、スパーキー等の元祖的存在ですがこれらは軽箱バンベースですから仮に普通5ナンバーでペイできなくとも絶対的に利益があるベースの軽がありましたがミニエースの場合単独ですからね、トヨタもこの頃は結構無茶してたような???
な訳でバンはそこそこ需要はあったようですがコーチは話題にはなるも上級ハイエースコーチのようなヒットにはなっていません。。。

68/2追加の7人乗りコーチ(ワゴン)


ミニエース、 生涯に一度だけマイチェンを受け後期型となります!
69/9にFrの意匠変更他、新保安基準適合の為、サイドマーカーランプ/シートベルト/ヘッドレスト増設に車種整理とDXの追加といった具合。。。

そうこうしているうちに世は排ガス対策の時代になりいくら規制の弱い商用モデルでも空冷エンジンでの50年排出ガス規制パスや古いボディ故、上級エンジンに換装してまでの型式認定を諦めました。
P30型となっても低グレードとバン/ピックに空冷を継続搭載していたパブリカと同時に75/12で生廃、排ガス対策も去る事ながら76年から軽自動車の規格改正(サイズUPと排気量360→550)も決まっており新規格軽とはサイズ、パワー的にもミニエースのうま味はほぼなくなる!との判断もありました。

その後トヨタは“エースシリーズ”の末梢にミニエースに代り70年に発売し着実な売り上げを出しているM10型ライトエースを据えトヨエース>ライトエース>タウンエース(76y発売)>ライトエース(現在はタウン/ライトエースは双子車種で同一クラス)という体制になり現在までこのラインを通しています!

幼き日に♪パタパタ~と愛嬌たっぷりの表情で灯油や米を持ってきてくれたでミニエース、『可愛らしくかつ頼もしい一発屋』を思うと幼き日に還れる、そんなクルマでした!
コイツは他の一発屋さんとは違い存在感は結構ありましたヨ!商用だからもう誰も憶えてませんでしょうが…

↓こちらは一応後続に据えられた初代ライトエース、しかしミニエースとは何の脈略はありませんです。。。

Posted at 2017/04/17 18:08:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一発屋 | クルマ
2011年08月30日 イイね!

保存版“華麗なる一発屋!!!”…スバルジャスティ編

保存版“華麗なる一発屋!!!”…スバルジャスティ編
華麗なる一発屋!!!”、今回はコレを取り上げたいと思います→富士重(以下スバル)の『KA-5/KA-6型スバルジャスティ』!!

完全に忘却の彼方のまたその向こうに行ってしまってまして言われて“そー言えばあったな、ジャスティ!”って感じ、国内はとっくに消えましたがその後スズキやダイハツOEM車で現在でも海外では現役ながら国内で終了、スバルオリジナルという点では立派な『一発屋』ですネ!

さてジャスティ、これは84/2に発売されたモノで当時先発のダイハツシャレード(77y)が火を付けた第二次1Lカーブームが訪れ、シャレードの他日産マーチ(82y)に一部1.2~1.3Lモデル(スターレット、ミラージュ、ファミリア、シティ等)と後発スズキカルタス(83/10)が絡みこのコンパクトカテゴリーは激戦区となっていました!
この為各社、いかに自社モデルを目立たせるかに躍起で元祖1Lシャレードでは他に類を見ない1Lディーゼル/同ディーゼルターボエンジンを武器に、トヨタはKP61のFRならではの走りを、シティはユニークなCMや原チャリとコラボさせる作戦を、マーチは人気歌手近藤マッチをキャクターに『マッチのマーチ』で大売り込みを、後発カルタスは西部警察で大人気の舘ひろしを起用し『オレ舘(タチ)、カルタス』と言うダジャレ、ミラージュはえりまきトカゲの力借りてました~(爆)
このような並居るライバルとの激戦の中、スバルが他にない特徴としてジャスティに用意したのはスバルらしい『4WD』(パートタイム)でした!
75年に国内で初めてセダンタイプの4WDをレオーネに設定以来、雪国=スバルの乗用車が認知/人気を集めて以降三菱がパジェロ/デリカ4WDで台頭するまではすっかり“4駆はスバル”のイメージが雪国でなくともあった時代、この先輩レオーネによって作られた最大の武器を用意したのでした!

84/2、クラス初の4WDを武器に登場したジャスティ(↓3ドア4WD・RS)


当時バリバリの若者だったワタクシめは“走り”にしか目が行かない時期だったのでこのカテゴリのクルマにはKP61以外、それほど興味なかった(後にターボやらコンバーチブルとか楽しいモデル追加には注目しましたが)のでジャスティもこの例外ではなかったのですが若き日にスキーに行き群馬の三国峠をスパイクタイヤ履いたFRで必死に走ってると地元群馬ナンバーのジャスティ4WDにあっさり抜かれ羨望の眼差しを送った事もありますネ~(;^_^A

さてジャスティの概要ですがベースやパーツを格下の軽自動車であるレックスから流用、外板もドア等はレックスそのもので開発費を抑えています。

5ドアFF・LJ(84/2~88/10)


↓こちらはベースとなった軽自動車、レックス(KM1/KF1型)


インパネまわりは兄貴のレオーネ同様この時代に流行ったクラスタースイッチが採用されておりコレはワタクシ的には慣れもあるのでしょうがジャスティに限らず使いにくくて好きにならないスイッチです。
とっさの時に考えて操作するスイッチってどうよ?って感じですし流行った頃はスバルを始めいすゞやトヨタなんかにもありましたがどれも操作が固くこれなら70年代のタンブラー式やノブ式の方がよほど使い易かったとこれらに乗ると腹立ててたのも懐かしい。。。

~♪クラスタスイッチはスバルだけ! という唄は歌われてませんでした(失礼!!)


搭載エンジンはFE10型1000cc3気筒OHC63ps、脚廻りはオールストラットでこれにFFと4WD
が組み合わされています。
4WDは先に登場しているレックス4WDと同様にシフトの頭のスイッチで2駆(FF)←→4駆がワンタッチにできるモノでよいしょと長く堅いレバーをどっこいしょと操作したり寒い外に出てフリーハブを操作する必要は当然ない80年代の4駆です(笑) 尚、ボディはHBで3ドア/5ドアの設定。

「4駆」以外はライバルに遜色ないのと同時に今イチ目立たないジャスティ、そのせっかくの4駆も1000ccFFでは普通でもアンダーパワーで頼りないという意見が雪国からは多かった様子、そこでスバルは85/10に4WDのみに10psパワーUPの1200cc3気筒OHC73ps、FE12型エンジン搭載モデルを追加しました!

FE12はFE10の単なるスケールUPではなくFE10の2バルブを3バルブ化しより200ccアップ以上の力強さを実現、脚廻りもパワーUPに対応してより固められスタビ追加、LSDのop設定も行われています!
外観も1200は何故か?ハイルーフ化、グリルも1000のハニカムから横真一文字の力強いモノに変更しています。
グリルはともかくHB車のハイルーフってシャレードにもありましたが何か…
1BOXでは当たり前でしたがセダンタイプのハイルーフ?当時違和感アリアリでしたねー、ヘッドスペースは広く特にサンルーフモデルでは価値あったのかもしれませんがこれのホワイトカラー車だと何だか雪積ってるみたいで。。。さすが雪国のクルマだなぁ…なんて思いながらスレ違ってましたっけ!(汗)

↓85/10追加の1200 4WD(RT)


このように発売以来主に4駆を主に充実をはかってきたジャスティですが北国を除いてはイマイチの感は否めなく北に限らず全国的にアピールする必要性を感じたスバルは87/2、ジャスティは歴史的モデルを追加します!
今では軽/小型はもちろんミドルクラスまでに従来のトルコンATから主役の座を奪いつつあるECVT(無段変速AT)モデルを世界で初めて1000のFFモデルに搭載し注目を集めます!

87/2、1000に追加された世界初のECVTモデル(1.0LS ECVT)


ECVTは従来のオイルで駆動するトルクコンバータに代ってベルト駆動にて自動変速を行う画期的なモノ、従来型ATの欠点である出力ロスやパワー伝達のタイムラグ、クリープ現象がなくなる等次世代ATとして高い注目を集めたが初期トラブルの続出とコスト高、耐久性の不安と独特なドライブ感覚が受け入れられず商業的には大きな成果は得られませんでした。
ただスバルは血の滲むような改良を重ね今日ではこのクラスでは燃費向上の視点でも欠かせない存在となり他社も続々トルコンAT→ECVT化している点を見るとスバルの先見の明とこの当時には異端児扱いされたCVTの普及努力には脱帽ですネ!

確かにECVTモデルは運転何度かしましたが現代のモノでも時々感じますが独特な変速はまるでMT車のクラッチがスベッているような感覚がどうしても違和感があり初期のモノはこれが特に顕著、減速時のショックもトルコンに較べると大きくて馴染めないモノがありますねー。
ワタクシのような前時代の人間は今もトルコンとECVTの両方設定があるモノなら間違いなくトルコンを選ぶ、その位初期のECVTを知っているとアレルギーがあります。。。

な訳で気合を入れたECVT追加も浮上の助けにはならず88/11、登場以来4年ぶりのマイチェンが行われます。(型式=KA7/8へ)
お決まりの前後の意匠変えと同時に車種編成を見直し1000ccモデルを廃止、全モデル1200としボディもハイルーフ化、これに伴いECVTも1200となったのを機会にECVT+4WDという夢のコラボ(?)も実現します!

88/11、マイチェンで豪華路線に振った後期モデル(㊤3ドア㊦5ドア)



このマイチェンで今までは質素過ぎて格下レックスとさほど印象の変わらなかった顔とお尻が大幅に高級化されレックスの”レ"の字も感じさせない”別物”になりました、世はバブル期でしたから少しでも見栄えを高めたかったスバルの気持ちは分かります、ただ個人的には前期型のスバルらしいスッキリ感がなくなってしまい車格に似合わないオーバーデコレーションに思いました。
市場の反応もこれにより大幅にジャスティが注目される事もなくやはり弱小メーカーの性である大メーカーのライバルが次々とフルチェンするのを横目に“高級化大幅マイチェン”でお茶を濁す、その方程式を教科書通り行っていました。。。
あっ、インパネは遂にブームも過ぎ去りあのクラスタースイッチを止め一般的なモノになっています、ワタクシ的にはこれは歓迎です(^-^)

この後特別仕様車や時代の要求に応えるパワステ付モデルなどを次々に追加してゆくも最後まで地味~ぃな存在だったジャスティ、北国では一定の需要もあったとは聞きますが上級の後発レガシィやインプレッサの好調ももあり92年以降はほぼ放置状態となり94年に遂に生廃、その後は冒頭で記載した通りOEMで名前のみの海外専売モデルとおなりスバルオリジナルはココで終了です。

今となってはスバル・ファン以外は殆ど記憶から消えているであろう(俺だけか…汗)ジャスティ、しかしECVTをひっ下げて出た時は例え一時でも脚光も浴びそのECVTは21世紀の現代で確実に主役になりつつあるという現実だけでもこのクルマの存在価値はあっと断言できる、そんな『一発屋』だと信じます!!!
Posted at 2017/11/13 19:01:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一発屋 | クルマ
2011年08月14日 イイね!

保存版“華麗なる一発屋!!!”…SIGMA編

保存版“華麗なる一発屋!!!”…SIGMA編 “華麗なる一発屋!!!”、今回は『F11~17A/25,27ASIGMA』を取り上げたいと思います!

シグマと言っても『Σ』と『SIGMA』と表記される二つの車種が三菱にはあり前者は三菱ファンでなくとも有名な小型セダン、1976年に発売された初代ギャランΣ(ギャランとしては3代目)は三菱史上最も売れたクルマとして皆様の記憶にも残っているモデルの筈です。。。

さて今回取り上げるのは後者の『SIGMA』(以下シグマで表記)です。
シグマは『Σ』と較べると非常に地味な存在で三菱ファン以外では『ディアマンテ』と見分けがつかないヒトも多いかもしれません、ディアマンテは90/5、それまでのギャランΣ/エテルナΣ 4HTの代替わり車種として発売、3ナンバー車税制改正時のタイミングにマッチし従来の5ナンバー枠に捉われたこのクラスでは初の3ナンバーボディや排気量(2.0、2.5、3.0)を設定したスタイリッシュな4HTとして人気を博したモデル、このディアマンテから遅れる事5カ月後の90/10に発売されたのが『シグマ』です!

『Σ』と『シグマ』、表記だけの違いじゃね?と思われるかもしれませんが『Σ』は旧ギャラン系の流れを継ぐ三菱の代表的小型セダン、これが代替わりする度に大きくなり最終E10系ではV6 3L等本来のギャランのカテゴリーではない高級セダン化しておりこの辺りの編成を見直した三菱は旧ギャランの小型カテゴリーをE30系ギャランに、E10系Σのアッパーミドルクラスにディアマンテを設定したのですがE10系でセダンと4HTが設定しておりこのためシグマをこれの後続として据えたモノ、但しシグマはE10系の発展改良ではなく新開発のディアマンテの車台を使用、この為立位置はE10系後続ながらシグマは新車種、しかもディアマンテは2代目に後に発展しましたがシグマはこの代限りの立派な『一発屋』です!!

90/10、ディアマンテ・セダンとして登場した『SIGMA』(前期モデル)


↓前任は表記の異なる『Σ(ギャラン/エテルナ)E10系』


シグマは単純に言えばディアマンテのセダンバージョンでほぼデザインは共通、ルーフが高く各ドアサッシュがある、と言うのが大きな違い…
顔付はディアマンテに較べ大人しめのイメージ、テールも似てはいるもののディアマンテより大人しめにリ・デザインされています、4HTのディアマンテに比較してE30系ギャランで好評の6ライトサルーン方式の正統派セダンスタイルが特徴でした。
ディアマンテが旧ギャランΣ/エテルナΣ(E10系)の4HT後続に対してシグマはE10系のセダン後続、しかしながらE10系のファミリー需要は同じ『ギャラン/エテルナ』のネーミングを持つE30系が大好評でほぼそちらに吸収、シグマは結果的に公用車、パトカーなどの使用が多く一般ユーザーのオーナーカーとしての需要は非常に少なかったようです。つまりセダンを必要とするファミリーユースではE30系、パーソナル的需要にはディアマンテと棲み分けがなされシグマの出番は殆どなかったという状態でした。

↓ベースとなった4HTの『ディアマンテ』


↓インパネや内装はディアマンテとほぼ共通(㊤SIGMAインパネ/㊦同インテリア)



シグマはあまりにも4HTのディアマンテと格下のセダンE30系ギャランの人気が高くその2車に埋没してしまった感がありますがギャランと似たイメージながら3ナンバーのため広く伸びやかなスタイリングは気品あるモノで4HTのディアマンテに比較してもフォーマルさでは勝っていました!

↓『SIGMA』、Rrビユー


さて、シグマの概要ですが搭載エンジンや脚廻りは当然ディアマンテと同一、エンジンは全てV6 NAで2L 6G71型 DOHC ECI 125ps、2.5L 6G73型 DOHC ECI 175ps、3L 6G72型 DOHC ECI 210psの3種をラインナップ、ミッションはPC仕様にMTが設定される以外はAT設定、駆動はFFをベースのフルタイム4WDも用意し91/10にはイケイケだった三菱お得意のアクティブ4(フルタイム4WD、4WS、4輪TRC、4輪ABS)も2,5V-SEに用意しています、尚脚廻りはFrストラット/Rrマルチリンク。
このクルマもある実験で乗りました、ディアマンテと乗り較べても何ら変わりはなく大きな違いは当たり前ですが後席ヘッドスペースがシグマは余裕があるとい点!
走行性能は足は可もなく不可もない平凡な味付けで特筆するような部分はありませんが誰しも安全に快適に走れる感じです。
パワーは2Lといえども不足感は感じず売れ線の2.5L 6G73ならばストレスは全く感じず3L 6G72ですとこれはトルクフルで“速い”と言えるレベルでした!!

オーナードライバー需要が当然なディアマンテは3ナンバー入門の2.5Lの売り上げがNo1だったながらシグマは公用需要が殆どであった為3.0L車と面白い事にフェンダーミラー車の登録が多かったとの事です。

その後シグマは92/10に外見上はグリルの横縞を縦縞にする程度のごく小規模なマイチェン、安全対策充実等が行われ2L車を6A12型V6 145psに換装しています。
93/11には再度マイチェン、グリルを同時にマイチェンしたディアマンテと同一のタイプに変更しています。

↓93/11~の後期モデル


このようにディアマンテ・セダンとしてラインナップされてきたシグマですが94年になると車種を整理、輸出仕様とパトカーモデルのみの設定とされ95/2にディアマンテは2代目F30/40系にモデルチェンジを果たすもシグマはパトカーを96年まで生産して廃版となります。

↓シグマ生廃後もオーナー向けディアマンテは2代目にフルチェンし継続


最後はパトカー専用車になってしまい先記のようにディアマンテとギャランに埋没、E30系ギャランが予想を上回るヒットで結果的にシグマはいらなかった?と言えば言い過ぎかもしれませんがディアマンテとギャランで充分需要を吸収し殆ど陽の当らなかった『SIGMA』ですが元気だった三菱の最後のフォーマルセダンとしてのその贅沢な存在感を忘れたくない!そんなモデルでした。。。
Posted at 2017/11/14 17:20:38 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一発屋 | クルマ

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