
9月13日に発売されたガンプラHGUC最新作、
「
HGUC 1/144 RGM-79SP ジム・スナイパーⅡ」を作ってみました。
このキットは長らく発売が待たれていたガンダム0080登場MSの最後の1機。
0080に登場するMSのほとんどが比較的早くHGUCにてリリースされましたが、
このジムスナイパーⅡだけは何故かずっとプラキット化される事がありませんでした。
その為発売決定が報じられると、バンダイに何か異変があったのではないかと
勘ぐってしまいたくなるほど、驚いたものですね。
それがついに発売になりました。
これでガンダム0080登場MSはHGUCでフルコンプリートとなりました。
ついでに言うと劇中に登場するミドルMSである「ドラケンE」が
このキットには同スケールでおまけで付属していたりします。
本当にフルコンプなんですね(笑
そんな訳で、待望のHGUCジムスナイパーⅡのレビューをしてみたいと思います。
↓組立説明書です。

説明書にも0080登場MSがずらっと並んでいます。
おまけのドラケンEもさりげなく18パーツもあったりします。
↓Aランナーです。

以前はAランナーといえば多色成形ランナーでしたが、
最近の完全新規HGUCでは多色成形を使わなくなってきている為、
このジムスナイパーⅡにも多色成形ランナーはありません。
↓B1ランナーです。

同月発売のプレミアムバンダイ限定のジムスナイパーⅡホワイトディンゴ隊仕様を
踏まえたランナー分割になっています。
↓B2ランナーです。

腕や脚の丸いディテールは開口されていません。
出渕裕氏デザインのメカによくある出淵穴は大抵は開口されていますが、
モビルスーツでは穴を開けるのが正解なのかよくわかりませんね。
↓C1ランナーです。

ブルパップマシンガンとスナイパーライフルでは
それぞれに専用の持ち手が付属しています。
↓C2ランナーです。

関節構造はHGUCジムⅢやネモとほとんど同じになっています。
HGUCジェスタから採用された肩アーマーの独立可動機構は採用されていません。
↓Eランナー及びIランナーです。

最近のHGUCでは大抵色分けされずに終わるような部分でも、
このジムスナイパーⅡでは色分けされていたりします。
狙撃用バイザーセンサーもクリアパーツになっています。
↓おまけのドラケンEのFランナーです。

ランナータグがジムスナイパーⅡではなくてドラケンEになっていますね。
もしかしたら今後別の形でリリースされる事もあるのかも?
おまけでドラケンEが付属すると聞いた時は、
ジムスナイパーⅡのランナーの端っこに、
前後貼り合わせ+αの4パーツ程度の簡素なものが付属するのかと思っていたら、
まさかの完全新規専用ランナーで18パーツ構成という豪華さ。
肩関節だけですが、可動もします。
作業用とリーア軍仕様とのコンパチでもあります。
↓ポリキャップ、ビームサーベル刃、マーキングシールです。

ポリキャップはPC-001、通称00ポリが採用されています。
ビームサーベル刃はHGUCジムⅢと同じ濃い目のクリアピンク。
マーキングシールは厚みのないテトロンシールで、カラーシールも含めています。
サクっと組み立ててしまいます。
HGUCジム系は作りやすくて良いですね。
今回はスミイレも部分塗装も一切行なっていない完全素組みです。
画像で赤い部分はすべて成形段階で色分けされています。
カラーシールも頭部両側の青いラインと襟元のグレー、
バイザー下側の緑くらいしか使っていません(すぐ剥がれる)。

細部まで成形段階で色分けされているので、
抜群のプロポーションと合わせてホントにイメージ通りに仕上がります。
各部のアップをテケトーに。
頭部はバイザーを下ろした状態も載せてみます。
バイザーはエコーズジェガンのような選択式ではなく、
ちゃんと可動式になっています。
各種装備品です。
適当にポーズを付けてみます。

HGUCジムⅡやジムⅢ、ネモ等とほぼ同等の関節構造なので、
可動範囲はやはり同じくらいによく動きます。
足首関節はデザインの影響でジムⅢ等に比べ
若干可動範囲が狭い気がしますが、大差はありません。
しかし接地性がやや悪くなっているかもしれませんが、
とても些細なことなので気になる事はそうそう無いでしょう。
全体的に可動範囲は広いのですが、
ヒジ関節が二重関節になっていない事もあり、
片膝立ちでスナイパーライフルを構えるポーズは
ちょっとむずかし目で工夫が必要かもしれません。
↓オプション一覧とハンドパーツに関して。

付属ハンドパーツはスナイパーライフル及びブルパップマシンガンの
2種類のライフル持ち手と、左右のサーベル持ち手、左の平手の5個が付属します。
ジムⅢやネモにあったハンドパーツセットは付属しませんが、
ハンドパーツのデザインは手甲部分だけがジムスナイパーⅡ専用デザインで、
ハンド部分は共通になっている為、
手甲部分を移植すればジムⅢ等のハンドパーツセットもそのまま使えます。
↓HGUCネモのバックパックを無加工で装備する事ができます。

ネモはジムスナイパーⅡの流れを汲むMSで、
バックパックや脚部スラスター等にその名残が見られます。
特にバックパックはデザインもそっくりですが、
HGUCネモでは外側スラスターノズル部は別パーツで色分けされ、
中央の2基のメインスラスターはボールジョイント可動もしていますが、
ジムスナイパーⅡでは外側ノズルが外装と一体成型になっており、
メインスラスターも内部パーツで一体成型のモールド処理になってしまっています。
ディテールもネモの方が若干デキが良いので、
ディテールアップ等でネモのバックパックを使用するのもありかもしれません。
取り付けは
完全無加工ポン付けできます。
↓ドラケンE(リーア軍仕様)です。

予想外によくできているドラケンE。
後ろや脇の下等にあるパイプは別パーツになっています。
肩関節はボールジョイントで可動範囲は広いです。
股関節もボールジョイントに見えますが、残念ながら平板型接続で固定です。
その他の部位も全て一体成型の固定型ですが、
動かなくても細かく再現されたディテールと合わせて、
かなりよくできていて驚きます。
↓ドラケンE(作業用)です。

腕部が作業用のスライドアームになっていて、
サーチライトが変更されています。
キットでは作業用とリーア軍仕様とのコンパチになっています。
背中の肉抜き穴がやや目立つ程度で、
おまけのくせに本当によくできています。
という感じで、ファン待望の「
HGUC ジムスナイパーⅡ」でした~。
長く待たされただけあってか、本当に細かいところまでこだわった設計になっていて、
完成度の高さにシビレます。
ここしばらくHGUCは色分けもカラーシールに頼ったり、
パーツ分割も簡素化されたり合わせ目や肉抜き穴が目立つ位置にあったり等、
上昇志向の価格の割に完成度的に疑問を持ってしまいたくなるものが続きましたが、
そんな中で発売されたジムスナイパーⅡは
驚くほどのクォリティの高さで、ジム系キットとしてもHGUCとしても
屈指の傑作キットとなったと、私は思います。
合わせ目もほとんど見えず、ボディ上面や頭部とふくらはぎに
一部が露出する程度で、これもほとんど気にならないレベルですね。
バックパックとシールドの色分けは同形状の過去製品でできていた部分だけに、
この点だけ見れば退化と受け取れなくもないですが、
それ以外の部分がデキ過ぎている事と、
その部分がこのキットの場合どのくらい目立つかという点を考慮するなら、
ジムスナイパーⅡというMSの性質的に目立ちにくい部分な為、
大きな減点対象とは思えません。
おまけのドラケンEも必要だったのかどうかは別にして、これまたよくてきていて、
ボックスアートの描き込みの尋常では無いカッコ良さといい、
バンダイさんが良い意味で狂ったと言えるほどでした。
これが量販店では千円ちょっとで買えてしまうのですから、
お買い得過ぎてついつい複数買いしてしまいたくなりますよね。
私もまだAmazonさんで予約していたものがあるので、
週末にはもう1体、そして来週末にはホワイトディンゴ隊仕様も2体届きます。
できればこのクォリティをずっと続けて欲しいところです。
0080もコンプですし、そろそろHGUCガーベラ・テトラを発売してもよろしくってよ?