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フロンタルの目的の全貌も明らかになったTV版「
機動戦士ガンダムUC RE:0096」
今回はガンダムUCの中でも屈指の涙腺崩壊話となる
「
第17話 奪還!ネェル・アーガマ」です。
前話までのあらすじ、今回も短めになりました。

「地球圏で待機していたネェル・アーガマはガランシェールと合流、
バナージとミネバはタクヤたちと再会した。
現状を打開するためネェル・アーガマのオットー艦長は、
ネオ・ジオンと共同戦線を張ることに。
ミネバに本当のねらいを明かすよう求められたフル・フロンタルは、
地球を除く各サイドが経済的な結び付きを強める
”サイド共栄圏構想”を説く。
一方、ミネバに拒絶され深い傷を追ったリディは、
アルベルト・ビストからバンシィ・ノルンを受け取り、ユニコーンガンダムを追った」
今回も結構短くなっていて、尺の長さは1分16秒でした。
そのまま続いてオープニングからAパートへ。


Aパートはネェル・アーガマのクルーがネオ・ジオンに反発し
バナージがコンロイからユニコーンガンダムに乗り込めと指示される
OVA版の39分32秒まで。
尺の長さは9分20秒でした。
そしてBパートへ。


Bパートはなぜか冒頭でAパートの終わりの
コンロイのシーンが珍しく重複していました。
その間約12秒ほど。
本編はフロンタルがレウルーラのブリッジでモニターを見つめる
OVA版の49分9秒まで。
尺の長さは9分37秒でしたが、
前述の重複を除くと9分25秒となります。
そこからエンディング、次回予告へと続きます。


次回のサブタイトルは「宿命の戦い」です。
今週から次回予告のところで、
番組で募集していたイラストの紹介がされるようになりました。
なんだか昔のふしぎの海のナディアを思い出します(^^;
今週はあらすじでしか出番の無かったリディが
来週はバンシィ・ノルンで暴れ回りますね。
そして遂に、episode7へと入ります。
ep7は90分あるのですが、それでも残りあと5話くらいでしょうか?
放送回はあと7回分あるので、尺調整とかあっても6話?
何らかの放送休止回があるかもしれませんね。
今週のデータ放送。


スペシャルプレゼントは、早い人はあと4回で
最後のキーワードが獲得できるようになりますね。
7回ごとに増えるキーワードですが、
放送枠ギリギリではないはずなので、
1~2回くらい見逃していても辿り着ける…はず?
今日のキーワードは珍しく今日のキーワードしてましたね。
オットー艦長に怒鳴られて狼狽えるアンジェロが可愛かったです。
さて、ここからはいつものネタというか解説。
今回は重要なシーンを原作小説版と比較しながら行ってみようと思います。



好きな食べ物と聞かれて悩んだ末にアイスクリームと応えるマリーダ。
インダストリアル7に美味しい店がっていうのは死亡フラグな訳ですが、
原作小説版よりも短いところで止めてるバナージ。
この一連の下りは原作小説版では、
最終決戦に向けて出撃準備をしているところで描かれています。



マリーダとジンネマンの事を気遣っていたはずなのに、
逆に自分が気遣われてしまい、
とっさに話題を変えるところで出てきましたが、
そのまんま死亡フラグになっちゃいました…。
戦いが終わって、みんなでアイスクリームを食べているシーン。
見たかったですよね。
アニメーターさんがいつぞやに描いてくれていたような?
組立途中のネオ・ジオング。


「脚がありませんな」というセリフに対して、
つい「あんなのは飾りです」と答えたくなるのがガンダムファンというもの(笑
ちなみにep6公開時点ではネオ・ジオングの存在は秘匿されていたので、
このカットと最速上映会イベントでのシルエット等で
ジオングっぽいものが出てくる→「ネオ・ジオングなんて名前になったりして?」と
当時言われていましたが、そのまんまでしたね(^^;
ジンネマンとフロンタルの会話。





疲れたんでしょう、シャアがもし今も生きていたら…は、
原作小説版ではソファに腰掛けてくつろいでいるところでした。
前回も少し触れた、ジンネマンがネェル・アーガマを占拠するかっていうお話。








元々袖付きと裏で繋がっていたジオン共和国の「風の会」が来る時に、
ジンネマンがネェル・アーガマを占拠して艦ごとフロンタルと
ジオン共和国に合流して箱の鍵を利用しようとしますが、
事態をできるだけ穏便に進めるために
ミネバに銃を突きつけられるバナージとか、
マリーダを介して絆で結ばれているジンネマンとバナージ等
人間関係が原作小説版とアニメ版とで異なっているので
この時点でこれをやるとムリが出てきますね。
アニメ版ではフロンタルの役割も違っているので、
恐らくジオン共和国編のカットは早い段階で決まっていたんでしょうね。
ガルダの辺りからの流れでもそれがわかりますが、
原作小説版の展開も濃密に描かれているので
読んでおいて損は無いと思います。
今回最も目立ってカッコ良かったオットー艦長。




最初は頼りないオットー艦長がラプラス騒動によって成長していって
最後の方にはカッコイイ大人の男になるという原作小説版の展開は
アニメではだいぶ端折られてしまいましたが、
こうやってところどころで描かれてはいます。
アニメではこの後特に犠牲者等は出ていませんが、
原作小説版では整備長のギブニーさんが
フロンタルに射殺されてしまいます。
アニメであからさまな死傷者のシーンは避けられているのは、
ガランシェール隊がネェル・アーガマに残りやすくするという意味もあります。
兎にも角にもバナージにこだわるフロンタルの描写。








最終座標も判明し、いつでもためらいなく
バナージを殺せると脅すフロンタル。
でも一向にそれをしようとせず傷付けずにいるのは
フロンタル自身がバナージに拘り続けている何よりの証。
箱はみんなのために使う、それでもと言い続けろのくだりは
ほぼ原作小説版に準じています。
そして…。
このep6最大の涙腺崩壊ポイント。




恨みを拭えないジンネマンと、
「強化人間とマスター」の、そして生まれながらのクローンとしての
これまでずっと断ち切れなかった呪縛を
自らの意思で断ち切って立ち上がったマリーダ。
二人の関係性はep4~5でずっと描かれてきたひとつの本筋。
それがここで決着を迎えます。
原作小説版で号泣し、最速上映会でもイベント上映でも、
そしてBDで何度も見てその度に涙が止まらない屈指のシーンですが、
やっぱりTV版でも変わらずでした。
マリーダが初めてマスターに背いたシーン。





「お父さん…わがままを、許してくれますか?」
このセリフは原作小説版と全く同じでしたが、
だからこそ既読者にとってはさらに泣けました。
この一連のシーンはアニメでは珍しく
止め絵中心の展開になっています。
本来平面絵であるアニメではある程度の動きが無いと、
紙芝居的に見えてしまい興が削がれるので
大抵のアニメではこういう展開はしないのですが、
古橋監督はあえて止め絵中心でドラマを作ったそうです。
それも、ジンネマン役の手塚秀彰さんの演技が非情に秀逸で、
ほとんど動きの無い映像でも物語に深みを与え
雰囲気づくりができるという事があっての演出だったそうですが、
実際に見て本当にそう思えました。
場面が全く動かないのにこれほど深く引き込まれるのは
アニメではそうお目にかかれませんね。
というか、凄すぎてそういう演出だと気づかないですね。
ローゼン・ズールのクローに襲われるジンネマン。


マリーダを救い出した以降もずっと距離を置いて
部下、つまり強化人間として扱ってきたジンネマン。
長年マリーダを縛り付けていた事への贖罪を果たそうとして、
ここで死を覚悟していますが…。


ジンネマンに救われたのはバナージも同じ。
そのバナージの”想い”がサイコフレームを媒介に
ローゼン・ズールからクシャトリヤへと伝わります。
ちなみにこの時のクシャトリヤはコクピットが剥き出しなので、
マリーダはミネバも乗ってるコクピットを常に庇っています。
「ここから先は、競争だ」


ローゼン・ズールのコクピットに乗り込み
バナージに決別を伝えるフロンタルが
なんだかちょっと楽しそうに見えるのは気のせいではありません。



原作小説版でそう描かれています。
「次は殺す」と言って、小説版のフロンタルはこれで一応
バナージを懐柔する事を諦めた事にはなります。
アニメ版では最後まで諦めきれていないんですけどね(^^;
死に場所を求めるジンネマン。





罪と疲れで死に場所を求めていたジンネマン。
アニメ版ではそばに居たフラストに介錯を頼みますが、
原作小説版ではガエルちゃんに頼んでたんですね。
とはいえ、アニメ版ではこの時点ですでに死による贖罪は諦めてますが。
以上、TV版「機動戦士ガンダムUC RE:0096 第17話 奪還!ネェル・アーガマ」でした。
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フル・フロンタル追撃
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2016/08/07 第17話
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