
ちょっと大きくて重めのモノを運ぶ必要があり、モンデオは勿論、カミさん車にも積めそうもなかったので、レンタカーを手配した。
本当はタウンエースクラスのトラックで良かったんだけど、雨の予報だったので荷物を濡らしたくなかったから、バンを予約。
かなり昔になるが、一つ前のハイエースが出始めたとき、鼻が付いた分だけ荷室が短くなってしまい、中型クラスのオートバイを積むのでさえ荷室に斜めに入れないとダメで、このクラスを借りるときは、『鼻のないタウンエース(ディーゼル)が空いていたらそっちを借りたい』と指名したモノだ。
タウンエースバンが現行のタイ生産に切り替わって結構経つが、現行に乗ったことはまだなかった。というのも、高速の安定性があまり高くないという噂を聞いて、レンタルするときはハイエースクラスとしていたからだ。
今回、荷物はそんなに大きなモノでもないし、運ぶのも片道10キロほど。狙い通り配車されたのは、現行のガソリンで4WD、走行は8千キロほどの新車同様。このクラス、NV200がFFだけと割り切ったのに対して、4WDが選べるタウンエースは差別化になっているのだろうか? にしても、現行のタウンエースは走っているのを見かけないような気がする。そんなに売れていないんじゃ無かろうか?
で、雨の中を空荷で走り始めた。
・シートバックの形状が悪い。エビ剃りにならないと肩がつかない。というか、腰の張り出し大きすぎ。
・ギヤセレクターがPだと、ワイパーレバーの操作時に邪魔
コックピット周りの作りは安い(断言)けど、シート以外は悪くないんじゃないかな?と思うくらい。
走り出しても4WDだからか、意外と素直な乗り味。ただ、空荷だと後輪荷重が少ない挙動に不安を感じる。それが、バイパスの流れに乗りだしたら、さらに本性を現し、正直時速70キロ越えると、とたんにハンドル周りのインフォメーションが失せて、(スタッドレスタイヤだったのも併せて)ブレーキも効かないので恐くなってきた。多分雨の高速巡航は80キロくらいで勘弁して欲しい気分になるだろう。高速巡航が厳しいという噂は本当だったのだなぁ。たしかに、高速道で現行が走っているのを見かけることは殆ど無いと思う。
で、うしろを開けてみてみると、やはり荷室は狭い。後席を外しても中型のオートバイすら厳しいんじゃ無かろうか?と思うくらい荷室の前後長が短い。おまけに、荷室床の後半はアンカーもないのでベルトも掛けられない。まぁこれはレンタ会社の装備オプションが充実していないだけかもしれないが。
今回の荷物は50キロくらいと軽かったし床面積も小さい。おまけに近距離の積載だったので、後席の背もたれを使ってベルトを掛けておいた。荷室の使い勝手や広さについてはNV200の勝ちだと思う。
エアコンは動作させたりさせなかったりで、気になる燃費はリッター10キロというところでハイエースとあまり変わらないカモ。
たしかにタウンエースの車体は小さく小回りが効いて走らせやすいけれど、荷室寸法に制限があって、高速巡航もあまり得意ではないし燃費もいまひとつ。となると、タウンエースを選ぶメリットは今やもうないのではなかろうか?タウンエースを導入するなら、割り切って軽のバンにするか、思い切ってハイエースにクラスアップした方が幸せだろう。上と下のクラスからの挟み撃ちは厳しいところだ。FFで良いならNV200もあるし。
高速はあまり使わない、軽には積めない大きさだけれどハイエースでは大きすぎるという荷物を運ぶ人たちがどれくらい日本にいるんだろうか、と思ってしまった。それでもこのクラスをやめずに日本で販売してくれるトヨタ(の体力と販売力)には敬服します。
個人的な結論:高速巡航を考えると、タウンエースは次期営業車として不適。ナニもかもが微妙。ただ、悪い車ではないと思える、まさにトヨタの商用車としては良くできている。
ブログ一覧 |
間違いだらけの営業車選び | 日記
Posted at
2012/05/23 19:10:43