
修羅の国へ1泊2日で出張ってきました。
飛行機が降りられるか心配でしたが、大荒れの広島空港に無事着陸。大雨の中を送迎車に揺られて到着したレンタカー会社の事務所前には、ピカピカの現行デミオ!
鉄ホイルの素モデルですが、これは楽しい道中になりそうだと乗り出しました。もちろんデミオに乗るのは初めてです。
大雨の中で走り出したわけですが、まず感じたのはAピラー根元が近いので死角が少ないこと。これだけで運転しやすいですね。雨でのロードノイズも少ないように感じます。
個人的には左足ブレーキ多用派なので、ブレーキペダルがもう少し左に欲しいですかね。まぁマツダ車の標準制定なのでしょうがアテンザ、アクセラともにBペダルはもう少し左に欲しいと感じました。
しかしブレーキ能力的には、車体が軽いことも有り十分。それとブレーキで特に気に入ったのが、ペダル剛性が高いことと、停車中にアイドリングストップを有効にする踏み具合と、効かせなくする踏み具合が慣れると簡単に使い分けできること。バッテリーの消耗を考えると、アイドリングストップは如何なモノかと個人的には思いますけれど。
ハンドルについては、左右オフセットが無くシート中央にハンドルがあって形状も握りやすい。電動パワステは中央に少し強めの抵抗感があるけれど、欧州車乗りにとっては違和感を感じない程度かな。逆に電動だけど、セッティングで味を出そうと拘ってるんだなぁ、と感じました。 普通の速度でのハナシですが、高速道も山坂道もふらつくことなく狙ったとおりのラインをズバッと走れます。気持ちいいですね。
シートについては、クッションが少し柔らかいかなと感じたけど形状は肋骨をしっかりサポートして腰にも密着するし、座面も悪くないですね。半日くらい乗りっぱなしでも嫌な感じはありませんでした。
で、このクルマのエンジンは1300ccのガソリン、タコメーターがないので良く判りませんがATが良いのでエンジンの不足は高速での合流加速ぐらいでしか感じませんでした。NAの1300でもこれだけ走るのだね、と驚きました。駆動系が良いのだと思います。この6ATは絶品です。
Dレンジで6速に入っている下り坂で燃料カットしている状態(燃費計の表示が60km/Lになる)完全にアクセルを抜くと、すこーしだけエンブレが効くのですよ。これがアクセルをほんのちょっとだけ踏むと、燃料はカットしたままでトルコンのロックを緩くして加速していくように転がっていきます。
つまり、下りで燃料カットしているときに、エンブレの状況と転がって加速する状況をアクセルペダルで使い分けできるのですよ。
これには本当に感動しました。アテンザやアクセラの6ATも同様なのでしょうか?
ただしSPORTSモード切り替え、これはエンジンが唸るだけで要らないと思いましたわ。ノーマルモードで十分走ります。
ということで、殆どDレンジで走り回ったわけですが、

ナビがおばかさんなお陰で、こんな山坂道も走れました(写真は停車して撮影)が、
ヴィッツに感じたような違和感は一切無く、本当に楽しかった。
ナビについては(噂になったお馬鹿バージョンなのか、改良された最新型なのか判りませんが)操作感に癖が有ったのは確かです。しかし、基本的に地図代わりで使用したので、問題はありませんでした。
オーディオについては、最初androidWALKMANをBluetoothでペアリング出来ず、はて?と思ってラジオを使っていたのですが、2日目に設定をいじったら、ペアリングして普通に動作できました。
しかし、ナビ、オーディオともにこのダッシュ中央位置のタッチパネル操作というのは、手を伸ばす度に使いづらいと感じました。このあたりはクルクルポンが付くと無問題でしょうか。
荷室は、スペースや積載のからくり重視のFITと比べると、ごく普通な感じですね。開口部の周りが、しっかりとした車体を担っているのでしょう。
2日間で180キロほど走り、乗出し時が判らない適当な満タン法ですが燃費も15キロ/Lを超えるくらいでした。
これは個人的な推測で大外れかもしれませんが、このデミオの開発ではターゲットにしたベンチマーク車はフィエスタのエコブースト1Lだったのでは無いでしょうか?現行フィエスタは旧型デミオと同じシャシーを使って世界的に長く評価されているのですから、フィエスタには追いついていないと欧州で売るにはハナシにならないでしょうからね。
私がフィエスタ、ポロに乗った経験は、試乗でチラッとだけですが、それらの経験と照らし合わせても、デミオの乗り味は印象に残ります。
鼻先が重くなることを考えると、デミオのベストバイはガソリンなのでは?これで1.5Lクラスのガソリンエンジンを積んだマツダスピードデミオが出てくれれば…と妄想はつきません。
数少ない苦言を呈するとすればキーですね。このグレードではハンズフリーキーなので、鍵をポケットに入れたままSTARTボタンを押すことでエンジンが掛かるのですが、いざクルマに乗るとき、降りたあとのドアロックや解除は、リモコンキーのボタンを押すことになります。これは中途半端で不便です。はじめて降りたときは雨の中ドアノブのロックボタンを探しました。このあたりスマートキーになれば解決なのでしょうが、幾らコスト低減の部品種類削減とは言え、使い勝手が悪くなるのは頂けません。
ま、オーディオの使い勝手とカギの使い勝手くらいしかむかつくことはありませんでしたから、本当に良く出来たクルマです。。
いやぁ、凄いクルマを作ったものですね、脱帽です。
~本日のまとめ~
・マツダスピードデミオ、1.5Lガソリンターボは如何でしょうか?是非4WDで。変速はATでもMTでもどちらでも良いですよ。
・広島近郊だと当たり前のハナシですがマツダ車だらけですね。スズキの軽だと思っても、マツダのエンブレム付いていますし、ズームズーム時代の車両はもちろんですが、鼓動顔のアテンザ、アクセラ、デミオが連なるように走っているのが当たり前と、東北では考えられない状況に大興奮でした。マツダに活気があることは広島市にとっても良いことでしょう。
・フィエスタがスゴク良いと思ってたけど、価格差を考えればデミオのガソリンの勝ちだと個人的な判定。デミオの革仕様シートとか、上級グレードの内装が気になるわ。
・運転席周りの広さはスポーツクーペと変わらないんだよねぇ。ただ、営業車にするとなると荷室の小ささがBセグを選ぶ点では悩ましい。コンパネを積むのは諦めるにしても、2mの長尺モノが積めないとか、脚立が積めないとかだと、偶にしか無いこととはいえちょっと困るかもなぁ。
~本日のおまけ~
呉は前回立ち寄ったし、空港に戻るには少し時間がある、と言う事で、ノープランで南下して海を見に行くことにしました。
で、たまたま見かけた道の駅に立ち寄ったのですが、マッサンの生まれ故郷でした。竹原市。
道の駅からすぐ近くに古い街並が残っているそうで、フラフラと散策してみました。何となく見覚えのある酒屋の建物を見てみたり(竹鶴酒造の日本酒は全て品切れだそうで買えませんでした)、旧家の立派な柱の加工に感動したり。この区画の古い建物、街並を観光資源としているのですが、電線を地中化していました。その標識を見ると昭和57年に地中化工事をしていたようですから、古くから観光にも注力している町なのですね。
さすがは国営放送の朝ドラで放送が終わったばかり。平日の午後だというのにオッサンおばさんの観光客が街の至る所に沢山居ます。
しかし、そんな中に殆ど一人か二人の若い男が結構立派なカメラを構えて街中をうろついているのが目に入りました。
道の駅でも多くの展示を見かけたし、その後見たフェリーもラッピングされていました。お土産売り場も一定面積がキャラグッズでしたし。アニメの舞台になっているのですね(聖地というヤツ?)観光都市ですなぁ。
はっ、カメラ片手にフラフラ一人歩く40代のおっさん、そちらのお仲間と思われたかしら…
次の広島訪問では尾道市に行って『桃栗三年柿八年、梨のバカめが~♪』と歌ってきましょうかね。