
ふぅ、本日も修羅場です。週末に家族サービスでがんばりすぎたので、今夜は徹夜かなぁ… 現実逃避のコーヒー休憩で30分書き殴りデス。
良いプロダクツと儲かるプロダクツは別物、二律背反と言わないまでもこれが両方とも成立するのは滅多に無い事。ましてや、有る程度の大量生産品となると、趣味性の高い物や高付加価値としてならデザイン重視もアリですが、それで機能性も殺さずに使い倒せるとなると、難しい。ましてや低コストで…
「デザインが優れていて使い勝手が素晴らしく、低価格かつメーカーも儲かるプロダクツ」なんてモノを生み出すには”偶然か奇跡を絡めないとありえない”と、凡人の私は思うのですよ。
最近、
ルイジ・コラーニが亡くなったのを、WebCGの大矢氏のコラムで知りました。私が小学生の時に市立図書館で見つけた1冊の本だけで、彼は私をエンジニアリングの沼に落とし込んだのです。
ちょっとググったらインパクトのある表紙ですぐに判ったので、ポチッと中古で買ってしまいました。「21世紀を創造する ルイジ・コラーニ」
日の丸ついた宇宙往還機。下の方は離陸時の母機。21世紀の今、バートルータンがデザインしてるヴァージンギャラクシーのアレと同じ構成なのですよ。まさに21世紀を創造していたんですねぇ。表紙からこれですよ!発行が昭和58年(1983年)1月なので、私は小学校高学年。市立図書館の新刊コーナーでこの表紙を見ただけで電撃が流れすぐに借りて、返却を延滞しまくって返却の時にとても怒られたのも憶えています。
中身もとても濃くて、たとえばVTOL2コンセプト
離着陸時のパイロットの視認性と乗り降り改善のため(だけ)に鼻先を折りたたんで、メインギアが出てくる構造。
もちろんXF-V12が頓挫して暫く経った頃ですし、マクロスは既にTV放映済でしたが、バルキリーでVF-4(以降)のレドームが折れ曲がる変形はこのデザインにインスパイアーされているのかと思います。ファンライナーもコラーニのデザインですし、当時の河森氏というかアニメーションのメカニックデザイナーが21世紀を考えデザインする、という時のアイディアソースにコラーニ氏は欠かせないデザイナーだったのでしょうね。
コラーニ氏の飛行機やロケットのデザインは妙に生々しくて、21世紀の空はこんなのがバンバン飛び回っているんだろうなぁ、と小学生の純粋な自分はワクワクした訳ですよ。21世紀の今の自分は、80年前の英国のレシプロ機にワクワクしているのが可笑しいですね。
コラーニ氏、意外とバブル時代の日本と相性が良かったようで、80年代以降は日本との仕事がメインだったようですね。しかし、コラーニ氏が素晴らしいデザイナーであったのは紛れもない事実なのですが、コラーニデザインのマスプロダクションモデルや自動車って、ぱっと思いつくモノが無いんですよ!
ペリカンのボールペンくらい?
デザインが奇抜に見えて実用性を重視している割には、世の中に広く浸透できないあたり「ビジョンはあったけど、商売にならないデザイナー」というか、どちらかというと「SF造形作家」的なポジションだったのかな、と恐れ多くも今になって思います。
もしあの時、ジウジアーロのデザインブックを手にしていたなら、今頃私も売れっ子で儲かるエンジニアになっていたのかもしれません。
このあたり、幼少の頃からマイナー好みな自分だったので、しょうがないですね。トホホ。
さだめじゃ。(by錯乱坊)
~本日のまとめ~
・今、当時の本を手に入れてパラパラと眺めると、デザインより小松左京や糸川英夫とコラーニ氏の対談とか文字の方が情報量が多く面白い。あと、ちょっとだけあったエロイ写真を見てあぁ、有った有った、懐かしいなぁと。当時はとても興奮したけど、今見ると全く興奮もしない写真ですが(笑
一応、自主規制で修正してます。
・1983~1985年のバブルに気がつく前の時代って、ホント凄かったなぁ。
・本当はマツダ3のネタにしようかと思ったのですが、コラーニ氏のネタだけで尻切れトンボ的に時間切れでお終い。無念。
・タイトル写真は、台湾の高速で暫くランデブーしていたモンデオMK3のST220。台湾の高速は最高速110~120くらいだけど、滅茶苦茶飛ばしている車両は殆ど見ませんでした。オービスが多いからか?
・WebCG見ていて、たまたま目にした現行エスクードの試乗記を読みなおした。え!4駆なのに車重1.2トンちょいしか無いの!? てっきり先入観でもう100キロは重いと思っていたので、驚き。試乗してみたいというか、エンジンルームやトランクのカバー裏を見てみたい。どこがペラペラならあのサイズであの重量なのだろう。興味がある。
Posted at 2019/10/07 11:19:39 | |
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