さて最近は船外機ネタばかりなので少し違うブログも投稿してみようかとwww。
先般磯へ行った時に釣れた、まずまずのデカバンイスズミ。
磯の上物師の間ではババタレと呼ばれ忌み嫌われる外道の魚ですが、竿を曲げる練習となる好ターゲットでもありますよ。
でもグレ釣り師としては、少々厄介者扱いなんすよね。
忌み嫌われる理由
その1. まぁゲーム性として言いますと居れば簡単に喰らい付いてくるある意味食欲旺盛な魚です。
簡単に釣れる=先に釣れる?(笑)。
※冬期はそうでもないですが.....
その2. アタリが下品www。
グレ釣りの醍醐味として、どんぐりウキが『スウーッ』と流れるように入って行くのに対し、こちらのお魚の辺りはと言うと『ズバッ!』とか『スッコーン!』と消し込みます。
あと首を振りまくるので竿を叩くような引きをします。
まぁ私から言いますと上物師憧れのターゲットである尾長グレなんか同じような消し込み方なんすけどねwww。
ちなみに尾長グレは針を飲み込みますと口元のザラザラでラインを切られるので、掛けてから上げるまで余計に難しい.....
その3. 時期によってはとんでもなく臭い(爆)
この魚の最大の嫌われる要因がコレ!!
雑食性かつ特徴的な長い腸を持つこの魚の内臓から発っせられる特有の磯臭さはある意味化学薬品級(笑)。
特に高水温時期はとんでもなく臭いですwww。
このイメージが恐らく強すぎて皆さん持ち帰りません。
と、ザっと一般的なイメージを書きましたが.....
実は釣った魚を持ち帰って食べると言う意味では、冬の時期のこの魚を捨てて帰るなんて本当の魚好き?と疑ってしまいますなぁ。
しかしながら.....
持ち帰る際にはちょっとした一手間は要りますので、下手な持ち帰り方をするととんでもなく臭いですwww。
さて処理の方法ですが.....
一番良いのは釣った魚を活かしておいて最後に締める。
それが不可能な場合は、磯で即活締めと血抜き、ワタ抜きを行い海水氷に最低30分は浸す。
出来れば神経締めも。
持ち帰ったあとは流水で血などをよく洗い流し、特に腹腔内の血合いをしっかりとこそげ落とす。
次に腹腔内に新聞紙をたっぷりと詰めて、魚体全体も新聞紙でしっかりと巻き取る。
最後に大き目のナイロン袋に放り込んで空気を抜いて縛り冷蔵庫で3~10日程度熟成させる。
最初に書きました内臓の処理.....
釣りの最中にかなり面倒ですが、これをキッチリとしておかないと台無しです。
で、1週間寝かせたイスズミ!!
どや!?このナイスバディwww。
丸々と肥えてますよね!
この色艶のに透き通ったお目々も1週間寝かせたモノとは思えないほど綺麗でしょ!?
切れ込みの入れた個所など水気を取り除き、新鮮な状態のモノを空気に触れさせず真空に近い状態で保存するとこうなります。
空気に触れさせると言う事は雑菌の繁殖の元になるほか、水気や脂気も雑菌の繁殖や酸化の原因となり劣化や腐敗を促進させます。
身のたんぱく質のみ良質のアミノ酸へ分解させるのが所謂熟成というやつですね。
次にウロコが細かく硬いこちらの魚。
ガリガリと搔きむしるタイプのウロコ取りをあえて使わず、すき引きと言う手法でウロコを取り除きます。
体表のヌメリを出来るだけボディに付着させないのと台所がある程度綺麗に保てますwww。
ただし紡錘体の形状なので端っこはやはりウロコ取りで無いと取れません。
ある程度まで処理できました。
その後ペーパータオルで腹腔内や体表のヌメリを更に落として三枚におろす。
背身ですが皮引き少々失敗www。
血合いが綺麗に出ていませんね。
しかし血合いと皮目のダークグレーのような部分が脂やコラーゲンなのでしょうか?
グレよりはうす暗い感じで見栄えは正直よくありません。
試しに数枚引いてみました。
鯛やグレと言った身よりもハマチに近い?くらい脂が乗っております。
画像では伝わり難いですがチャーシューみたいに身が虹色に輝いています。
脂の乗っている証拠ですね!
で、1/4を実食!!
ウン!臭みゼロ。
飛び上がるほど美味いのか?と聞かれると基本白身の魚なのでそこまで言い切れませんが、正直小振りのグレなんかよりは遥かに上味ですよ!
今回全て造りにしましたが、煮付けは相当美味そうです。
くどいほど申し上げますが、時期・大きさ・処理方法・保存方法・調理方法によるところもありますし、個体差もあるかもしれません。
ただしブランドや知名度にとかく左右される日本人w。
独特の生態かつ漁業資源としては流通がほとんどなされない魚でもこうやって美味しく食する事が出来るのを是非覚えておいて頂ければ幸いかと。
また変わった魚の実食リポート、やってみよっと!
ではでは。
Posted at 2022/03/22 08:11:36 | |
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