• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2013年03月07日

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…カローラLBvsサニーカリフォルニア 前編

保存版・燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…カローラLBvsサニーカリフォルニア 前編 “燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!”今回はベタ中のベタである『カローラvsサニー』です!

あっ、でもコレをまともに取り上げると両車デビューの1966年~サニー製廃の2004年、実に38年の歴史があるのでいつになったら終わるのか見当も付きません、依って両車の中から苦し紛れ見え見えですが(汗)特定の車型をガチンコさせてみたいと思います^^;

但し、特定車型と言えどもいきさつ上、計5年~分ですので長くなりますので前編・後編に分けてUPさせて頂きます(汗)

題して『KE/AE/TE50,60~70系カローラリフトバック/スプリンターリフトバックvsB310~B11サニーカリフォルニア』…そう、車名を見ればツウな貴方ならお分かりの“スポーツワゴン対決”です!

“スポーツワゴン”と言えば89年デビュー以降、当時としてはズバ抜けた動力特性(水平対向4発DOHCターボ+4WD)を持ちさりとてワゴンの実用性を最大限に生かした従来型のような商用バンを持たない初代スバルレガシィワゴンを思い浮かべる方が多いでしょう…

古くから存在するワゴンモデルですが商用バンのイメージを脱却できない日本人のステーションワゴンへの捉え方が災いし成功例は殆どなかったのが実情、ところがレガシィは前述の通り従来型ワゴンのイメージを覆し大人気を博しこれ以降、他社も対レガシィ車種を増発、トヨタカルディナ、日産アベニール、三菱レグナム等々、90年代にはワゴンブームを構築させ今でも一人勝ちのレガシィですので“ステーションワゴン/スポーツワゴン=レガシィ”は誰の頭の中でも印象強いのでは?と思います。

ただ、“スポーツワゴン”(的?)モデルはこのレガシィの遥か前、1976年(昭和51年)にデビューした当時の3代目カローラ/スプリンター(以後カロスプ)に設定されたリフトバック(以後LB)が元祖となるんです、絶対!

このLBに対抗したのが後発のライバル、サニーカリフォルニア(以後カリフォ)でありそれまで商用バンのボディを借りてきて内外装を飾り足をソフトに(車によってはサス形式も変更)し5ナンバーにした程度の言わば”ついでに造っている”といった扱いであったワゴンをバンモデルとは関連のない専用設計でレガシィの約10~15年も前にデビューしたのがこの2車でした。

↓1976年にデビューした“元祖”スポーツワゴンを謳った『カローラLB』
(77y前期1600GSL)


↓カロスプに3年遅れでようやく設定されたサニーのスポーツワゴン『サニーカリフォルニア』
(79y前期1400GX)


カロスプLBは76/1、カリフォは79/1デビューなのでライバルながら3年サニーが出遅れていますので実際のガチンコ開始はカリフォデビューの79~となりますね、期間はカロスプが5代目80系に83/5、移行した時点でLBは廃止されますので永い両車の歴史では“一瞬”かもしれません、僅か4年と少しです…。

複雑なのはこの時期のカロスプ対サニーは約2年程のFMCにタイムラグがありましてこれはデビューはお互い66年で同じでしたが2代目(カロスプKE/TE20系)、サニー(B110系)までは慣例通りの4年目でのFMC(70y)ながらサニーが110系を3年で諦め73yにB210型にFMCした時から狂いその後カロスプが3代目のKE/TE30,40系は規定通り?の74年に変わるも排ガス規制期のゴタゴタでFMCが遅れ3代目が5年の生産となっておりここで2年狂った訳です。
サニー3代目310は通常通り4年の77年FMCを行いこの時からサニーの新型はカロスプ旧型後期と、カロスプ新型はサニー旧型後期と対決するという図式が出来上がっていました。

一時カローラ店に在籍したワタクシ、これは2年ごとに対サニー戦争が激化しサニーの新型が出ると急速に型遅れ感が強くなるカローラはエクストラ仕様だの特別仕様だのを出し派手な展示会、豪華な景品でお客を逃すまいと必死になっていた会社(メーカー&ディーラー)を懐かしく思い出します。
まぁ、これはあちらさん(サニー)もスプリンターのオート店も同じでしたからね、当時は三つ巴+伏兵でランサーEXやミラージュ、シビックやファミリアなんかも巻き込んで如何に“型遅れ”のカローラを売るか!必死でした(笑)

そんな訳でこのガチンコ、正確には79/1のカリフォデビュー期からの開始ですのでカロスプは初代50/60系LBの末期、そしてこれがFMCした79/3~は新鋭70系LBが310カリフォ生存期間の~81/10迄、これ以降は2代目カリフォ(サニー5代目)B11型と70系がガチンコし70系→80系FMCの83/5でENDとなります。

以上から一番ガチンコ期間の永い70系LBと310カリフォ(79/3~81/10)2年半に絞られますが両車の特色や開発経緯、人気/販売を語るにはこの前後モデルも必要不可欠ですので76/1の50/60系カロスプ~83/5の80カロスプデビュー(LB廃止)迄を取り上げたいと思いますのでお付き合い宜しくお願いしますm(__)m

さて、いつものように長い前置きはここまで!
カロスプLBvsサニーカリフォ、行ってみましょー!!

【新時代の多目的多用途スポーツHB、カローラLB/スプリンターLB登場!】

76/1、上辺の豪華装備やらNEWモデルの開発ばかりに気を取られたトヨタ、排ガス対策では他社の後手に廻り開発にも苦労、他社パテントを模索したりとさんざんでしたがようやく自社開発に光を見出し余裕ができたこの時期、当時のドル箱であったカローラ(スプリンター)に新モデルを設定、これがLBでした。
常にNo1でいなければいけないトヨタ、売れる=NEWモデル=旧態化、陳腐化は最大の敵!と言った感じですので3年目に入る当時の3代目カロスプ、幸い当時のサニー210型は不人気で販売的には安心ながらもサニーの新型がデビューするのは時間の問題でしたし来る53年規制パスという目標もありまだFMCは先延ばしにせざるを得ないトヨタ、カロスプにカンフルを打った感じですね!

LBは73年のセリカで初めて命名された当時のトヨタハッチバック(HB)のネーミングでありセリカに続いてこのカロスプ、後年(78年)にはコロナにも設定されますが共通するのは単にHBという事だけでありセリカはフルファストバックのHBクーペ、コロナは4ドアセダンベースの5ドアHBであり趣も性格も各車異なるモノでした。
ただ、この時期に3モデルに設定されたネーミングであった為、「トヨタのHBはLBなんだ」と浸透し知名度も広がったのも事実、対する日産は210サニーでセリカLB同様のHBクーペを出しながらも単なる“サニークーペ”とし特徴のアピールには欠けていたような…
この為、日産も77yからの2代目バイオレット/オースターA10型でHBクーペ設定時に「オープンバック」(バイオレット、「マルチクーペ」(オースター)とネーミングしましたがこれ限りで終わり浸透には至りませんでした。

カロスプLBはご承知のように双子兄弟ですがベースの3代目カローラとスプリンターは先代20系の前後意匠を変えただけの単なる双子ではなく共通パーツ(外板)も使いながらオリジナルティ溢れるものでしたので一見すると別のクルマに見えた程です。
3代目はカローラが2/4ドアセダン、HTを、スプリンターは4ドアセダンとクーペを設定していましたが被る4ドアセダンですらカローラはセミファストバック、スプリンターはノッチバックの出で立ちでカローラに及んでは排気量(1200/1400/1600)で前後デザインを分けるという凝りよう(スプリンターは共通)でした。

尚、型式はベースのカローラが50年規制モデル(~76/12)まではKE/TE30、スプリンターはKE/TE40となっていますが51年規制モデル(77/1~)以後はMCのみの小規模変更ながら型式改定がなされそれそれKE/TE50系、同60系になっております。
LBは77/1発売で既に51年対策モデルですのでデビュー時から50/60系となりますね!

カロスプLBは40系スプリンタークーペをベースにしてルーフを延長、そしてテールゲート、スプリットシート(分割可倒式Rrシート)を備えるものですがクーペベースだけあり使い勝手の優れる4(5)ドア形式ではなく2(3)ドアタイプ、また車高もベースのクーペそのままなので外見上は従来のバンベースのワゴンやセダンベースの5ドアとは異なりスポーティさを醸し出し国内では類のないシュ-ティングブレークモデルでした。
スプリンタークーペはシリーズ中でサイズは一番大きく唯一、4m台を超える長さと1320mmという低い車高が非常にスポーティ、FrグリルはS30ファエレディZ調にえぐれたライトに薄いグリルというマッシブさが受けカローラのスポーティモデルであったHTを遥かに上回る人気を獲得、このクーペをベースにしたカロスプLBですから低く長くのワイド&ローのプロポーションも自慢でした。

このように外観は“スポーティなLB”(この時代、トヨタは“LB”を浸透させたく“ワゴン”“HB”の名称は使いませんでした、中身は完全なるHBorワゴンですが…)で売りHBと可倒シートで多用途性をアピールしたLB、ようやく働きバチの日本人に初めて洒落たレジャービーグルとして訴求したモデルではなかったか?と思います。

↓レジャー、多用途性をアピールするカローラLB



スプリンターLBはクーペのBピラーより前半はそのまま従来のスプリンタークーペを使用、カローラLBは輸出用にスプリンタークーペのボディを使いマスクのみオリジナルの3分割タイプとしたカローラクーペが存在しておりこの顔をスプリンターに付けカローラLBとしたものでして顔付は当時の米・マスタング風のなかなか迫力があり国内では初お目見えでしたのでデビュー2年を経過した3代目カローラでは新鮮でした。
この代のカロスプはボディだけではなくインパネも限りなく似てはいますがカローラとスプリンターで若干リ・デザインされていましたがカローラLBではスプリンタークーペのボディが基本の為、インパネもこれに準じます。

↓スプリンタークーペのインパネをカローラLBに使用(カローラLB1600GSL)


アピールではカローラLBをファミリー層に、スプリンターLBを若年層にというう戦略が取られ特にスプリンターLBは当時若い男性に絶対的人気のあったハワイ産まれ、ハワイ育ちの今で言うグラビアアイドル?のアグネス・ラムを起用、若い女性に人気の近藤正臣とカップルを演出したCMはクルマ以上に人気となったモノでした!
いやー、ワタクシもラムちゃん、大好きでしたねー、当時まだ小学生(高学年)だったにも限らず、、、ん?どこが!?…ご想像にお任せします(爆)

↓このラムちゃんはTシャツ着てるので拝めませんが(動画でお確かめ下さい…笑)
「光の中を走るサンデッキ」なるコピーにトヨタの期待が込められていますネ!


このように鳴り物入り!?でデビューしたカロスプLBですが正直当時の空気では「バンみたいでカッコ悪い」が多数の意見であまり商業的には成功しませんでした。
現代目線で見れば明らかにバンとは違うのですが当時、まだまだ日本人の固定概念にはない車型だった事もあり受け入れ度合いは低く“出るのが早過ぎた”感がありますね。
従来型ワゴンですらまだ遊びに使いこなす、なんて洒落た事ができない日本人でしたしRVなんて言葉は見た事も聞いた事もない時代、カロスプLBを受け入れる土壌がなかったのは間違いないですorz…


【“遊びのベースキャンプ”を謳い決してバンでもワゴンでもない「5ドアスポーツセダン」、サニーカリフォルニア登場!】

カロスプLBから3年遅れの79/1にデビューしたカリフォ、一早く単なるファミリーセダンの領域から脱出したカロスプ=最大のライバルでありながらこの分野にこれだけ遅れたのでカリフォは全てカロスプLBを上回る並々ならぬ入魂でデビューしました!

ベースは77/11に4代目にFMC済のB310型サニーでこれのセダンがベース、しかしながらクーペ並に低い全高や各部味付けもスポーティでボディベースがクーペだったライバルより居住性を重視しながらのスポーツワゴンでした。

ライバルとの最大の違いは“5ドアスポーツセダン”とアピールするようにドアが4枚(ゲートを除く)だった事でこれにより乗降性はカロスプLBの比ではなく後席の居住性もこれを上回り使い勝手、多人数乗車にも優位な点を武器に一気に3年の遅れを取り戻そうと日産は計算していたと思います、但しそうは甘くない市場の反応に後に苦しむ事となりますが…。

4ドアHBにライバル同様のスプリットシートも装備(上位グレード)、ドアが2枚多いだけで使い勝手は著しく向上したのは言うまでもないのですがその分見かけは頑張った割にはカロスプLB以上にバンに見えてしまうのが市場の多数共通した意見、テールランプ形状がバン同様縦型だったのも大きな要因に思います。
ライバルより3年遅れながらもまだこういった“スポーツワゴン”を見る目は冷ややかでありカリフォもライバル同様、気張った割には最後まで人気は得られませんでした。

カリフォもカロスプLB同様にどう見てもワゴンでありながらこれを一切コピーやカタログには謳わずライバル同様に“スポーティ”をアピール、4枚でありながらやはり低い全高としバンとの差を出す為にRrウィンドゥの傾斜も強くしバンとは異なるオリジナルなスタイリングを採っています、ワゴンの本場、米国で流行っていたウッドパネルを日本初でOP装備設定しそれまでにない高級感をもアピール、デビュー当時はこのウッドパネルでカリフォは注目を集め後年シビックカントリーを始めとした後発ワゴンモデルに影響を与えました!

しかしこうして見るとカロスプLBもカロスプもワゴンでありながらそれを名乗らない=如何に当時の空気がワゴンを受け入れていなかったかがご理解できる事と思います。

↓カリフォも遅ればせながらレジャービーグル及び多用途性を最大限アピール!
(80y後期型カリフォルニア1400GX op装着モデル 2枚目奥は兄弟!?のバネット)



尚、カリフォはベースのサニー310デビューから1年2カ月近く経ってからのラインナップでしたので前期型となる初期モデルは僅か9か月の存在、79/10にはベースであるセダン/クーペが通常通り2年でMCを受けるのと同時にMCされており前期型カリフォは当時でも稀有な存在でしたが新型車効果と以後のカリフォ不人気もあり何故か?個人的には当時、前期を多く見かけていたような気がします、もっともワタシがドライブ経験あるのが前期なのでその印象が強いのかもしれませんが…。

ここまで両車のデビュー期を記載しましたが読んでお分かりのように発売時期がかなりズレているので直接両車を単純には比較できません、ガチンコできるのは前述の通り70系LBと310カリフォ(79/3~81/10)になりますので各部比較は後としていつもとは順序が異なりますがモデル改歴から入りたいと思います。

但し直接比較はできないながらも進化の過程をご理解頂く為にこの期間に入らないカロスプLBの50/60系、カリフォ2代目(5代目サニー)B11型も仕様解説を記します!

~モデル改歴~

※一部特別仕様、限定車や小変更は省いているケースがありますのでご了承願います。
また、LBとしては初代となる50/60系、ベースとなったスプリンタークーペのデビューの関係でカローラLBは小変更程度でMCなしながらスプリンターLBは2度のMCを受けていますのでスプリンターLBのみ前期・中期・後期と記載します。

(76/1)
カロスプLBが従来型セダン/HT/バン(カローラ)、セダン/クーペ(スプリンター)に追加設定されます。
76/1デビュー時の諸元は下記の通りです。

[ボディ]
3ドアHB
[バリエーション]
1200
カローラ:DX/HiDX/SL
スプリンター:DX/XL
1600
カローラ:DX/HiDX/GSL
スプリンター:DX/XL/GS
[型式]
カローラLB1200:B-KE50
カローラLB1600TTC-C:B-TE51
カローラLB1600TTC-L:B-TE52
スプリンターLB1200:B-KE60
スプリンターLB1600TTC-C:B-TE61
スプリンターLB1600TTC-L:B-TE62
※B-は51年規制を表します。
1200は酸化触媒(TTC-C)方式による51年規制適合
1600はTTC-Cと希薄燃焼(TTC-L)方式に2通りを設定、いずれも51年規制適合
[サイズ]
全長4120mm全幅1600mm 全高1320mm
[ホイールベース]
2370mm
[車重]
870~955kg
[搭載エンジン]
3K-U型 1200cc 直4 OHV シングルキャブ 64ps/9.2kgm(TTC-C)
2T-U型 1600cc 直4 OHV シングルキャブ 90ps/13.0kgm  同
12T型 1600cc 直4 OHV シングルキャブ 85ps/13.5kgm(TTC-L)
[ミッション]
4速MT/5速MT/3速AT
[脚廻り]
Frストラット/Rrリーフリジット
[駆動方式]
FR

以上を見て頂ければ分かるようにバリェーションはベースが元々少数であるスプリンター、やはりLBでもカローラのSLに相当するグレードが省かれます。
搭載エンジンはベースが積むT-U型1.4Lが何故か?両車とも省かれ1.2と1.6の2種の搭載…
未だにこれは七不思議の一つでクーペやHTよりも重量増になっていたLBなので廉価版としてもむしろ1.2を落とし1.4をラインナップした方が正常では?と感じます。まぁ、この時期は排ガス対策の混乱もあり1.6では触媒のその後に自信がない時期(燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!…7後編のカリーナの項で解説)でTTC-CとLの2通りを用意した位ですからこの辺の事情があったのかと推察されます。

ミッションは1200と1600TTC-Lは4/5MTのみ、1600TTC-CにMTに加え3ATが用意されています。

↓77/1デビューのスプリンターLB1200XL(前期)


そうそう、余談ですが刑事ドラマ好きのGureですからこれは語っておかないと!!^^;
スプリンターLBと言えばトヨタが車輛提供していた人気刑事ドラマ『太陽にほえろ!』の劇用車としてデビュー直後から登場しておりグリーンのLB1600GSが颯爽と走りまわっていました!
ゴリさん(竜 雷太)やスコッチ(沖 雅也)がよく乗っていたイメージがあります…。

↓『太陽にほえろ!』で活躍するスプリンターLB1600GS!!(前期)


(77/1)
カロスプシリーズ全体がMC、LBにはセダン/HT/クーペと比較して唯一抜けていた1400シリーズを追加します。
1400はTTC-Cにより51年規制に適合したT-U型OHV シングルキャブ82ps/11.6kgmエンジンを搭載、型式はB-TE50(カローラLB)及びB-TE60(スプリンターLB)となっています、1400シリーズのグレードは1200に準じミッションは4/5MT。
尚、他1200/1600も51年規制に適合(スペック変更なし)型式の排ガス規制記号がB-になっています。

またカロスプで排ガス規制により途絶えていた1600DOHCの2T-Gエンジンが未対策時のソレックスツインキャブ→EFI化、酸化触媒と併せ51年規制に適合、2T-GEU型とエンジン型式を改めて復活しました!
75yまでカローラのHTにレビン(TE37)、スプリンタークーペのトレノ(TE47)に専用がラインナップされていましたが復活2T-GEUはLBにも搭載されトヨタDOHCの象徴グレード『GT』が与えられました。
2T-GEUの諸元は1.6L4気筒DOHC-EFI 110ps/14.5kgm、当時は希少なクラス唯一のDOHCの搭載によりこれまでのスポーティは名だけだったLBも名実共に“スポーツHB”となった訳でHTやセダンにはラインナップされずLBにこれを設定したトヨタのLBに賭ける情熱が伺えますね。

2T-GEU、スペック的には未対策時代のレギュラー仕様と同一(ハイクは115ps)ですがそのフィーリングは“スペック詐欺”を疑うに充分なモノでソレックスの勇ましい吹け上がりは消え失せ排ガス補機装置に余分に力を取られた2T-GEUは旧2T-Gと比較してストレスの多いDOHCになり下がっていました。
27レビントレノとは比較対象できないのは勿論、37/47レビントレノと較べても10%以上の重量増しであるLBでは本格的スポーツ走行には荷が重い部分もありますがそれでも従来搭載の1200~1600と較べればその走りは月とスッポン!また、当時他社含め(マツダREを除く)軒並み目の充てられない対策エンジンのヘタレぶりの中では光る存在でした!

↓LBには新搭載となる2T-GEU型DOHCエンジン!


↓2T-GEU搭載の新追加、カローラLB1600GT


↓旧TE47トレノと共通するGTのインパネ


尚、このMCでにてカローラにスプリンタークーペの双子となるカローラクーペを、スプリンターにカローラHTの双子となりスプリンターHTを新設、これにより74年デビュー以来LBを除くオリジナリティを誇ったカロスプが先代20系と同様に前後意匠違いだけの完全双子となります(セダンを除く)。カローラクーペはLBの顔をスプリンタークーペに移植、つまりは従来の輸出専用モデルの国内市販化、スプリンターHTはカローラHTにスプリンターの顔を移植したモノでした。
セダンのみ従来通りRr部のボディラインが異なるモノを継続しますが“リ・デザイン”を強調してデビューしたこの代のカロスプは3年で限りなく“同じクルマ”となってしまいました。

これによりLB以外で2T-GEUを搭載するモデル(カローラレビン、スプリンタートレノ)は両車ともクーペに設定、未対策モデル時はレビンはHT、トレノはクーペと棲み分けていましたがレビン/トレノも先代TE27以来の完全双子化がなされています。

↓77/1時点での2T-GEU以外のLB搭載エンジン群


カロスプ共LBのMCはカローラLBに対してはデビュー間もない事もありMCまでは行われませんが小変更を実施、上位グレード、GSLの装備充実(ホイールリング、モールの新設)や他グレードのホイール変更(ホイールキャップ→キャップレスホイール)程度ですがスプリンターLBはベースのクーペが74yデビューですのでカローラLBに対し小規模ながらMCが行われここから中期となります。
内容はカローラLB同様の内容とフェイスリフト、大きく印象は変わりませんがFrにエアダムが装備されグリルデザインが若干変更されています。

↓高級感を高めた77/1~のカローラLB1600GSLのFrと室内



↓スプリンターLB、GTデビュー時は中期型になります!


(77/8)
1600、TTC-Lの12T型とTTC-Cの2T-U型に分かれていたましたが三元触媒の開発に成功、これを使用し53年規制に適合化した12T-U型(TTC-C)に統一、12T-Uは2T型改良エンジンでありスペック等は旧2T-Uから変更はありません。

(77/10)
1200のMTのみ排気量を100cc拡大した4K-U型に換装、1300シリーズが追加されます。
新搭載されたエンジンは酸化触媒方式の4K-U型OHV シングルキャブ(TTC-C)72ps/10.5kgmとなりカロスプシリーズ初の53年規制適合モデルでした。
型式はE-KE55(カローラLB)及びE-KE65(スプリンターLB)。

↓新グレード!?になるカローラLB1300SL(前期)


(77/11)
ライバルのサニー、4代目B310型がデビュー(セダン/クーペ/バン/トラック ※トラックは従来型B120を継続)

(78/4)
カローラLBは再度の小変更、スプリンターLBでは2度目のMCにて後期型となります。
再びスプリンターLBのみグリルがリ・デザインされていますがRrは変更ありません、カロスプLB共に一部グレードにエクストラインテリア仕様を追加。

尚、この時にカローラはセダンH/TをMC、セダンとHTは74yの30系デビュー以来続けていた排気量別のリ・デザインされた前後意匠を変更、セダンとHTで分ける形にしています。

↓後期型スプリンターLB1600GS


また、この時同時に2T-GEUを酸化触媒により53年規制に適合、出力を110ps→115psへアップしています。
またATモデルのみここまで1200でしたがこれも1300の4K-U型に換装、これにより全種53年排ガス規制に適合し従来設定のなかったATモデルが1600にも広げられています。
53年規制となった2T-GEUと4Kはかなり以前の元気さを取り戻してきており同じ形式(4K=旧3K)ながら別物に近いドライバビrティを実現、ようやく排ガス規制の完了を予見できるに充分な力強さを感じました!

これにて初代カロスプLBは79/3迄変更なく進みますが79/1に“クラス唯一のスポーツHB”だったところに最大のライバルとなるB310型サニーカリフォニアがデビュー、この分野でもいよいよSC戦争が勃発する訳ですネ!

いよいよカリフォデビューですがその前に補足として初代カロスプLBのインプレなんぞを…
これ、営業時代は既に旧型でしたが下取りその他で数多く乗っているので語らせて下さい^^;

カロスプLBは広大な居住空間も一つの売りでしたが実際、それはクーペと較べればという話しで実車は天井が低くて圧迫感があり174cmのワタシの頭かろうじてグーが入るか入らなかったって感じ。
後席もFRのこのクラス、しかもクーペベースですから決して広くはない、いや、狭いです。ただヘッドスペースは後席乗員の真上でルーフが下がってくるクーペとは違い充分余裕があるのでこれに関しては上々です(笑)

インプレは30/40カロスプそのもので70年代とカローラ政策の“70点主義”が丸出し、ダルなハンドリングとプアなサスペンションはいただけない味わいでしたねー、GTですらハンドリングは最悪、良く言う“ゴムをよじる”感丸出しでしかも重い2T-GEUにワイドタイヤですからパワステなんてこのクラスには考えられない時代、狭い駐車場では殺してやろうか!と難儀したものです。

1200や1300にしても軽さは皆無でちょいと飛ばすとヨロヨロ…までは大袈裟ですが常にハンドリングに神経は集中しないと不安があるモノでした。まぁこれは70年代のトヨタ車にはベタだったので当時は慣れていてかえってシャープなハンドリングを持つクルマ(同じトヨタでしたら格下のKP61スターレット)や70年代ではこれに定評のあった三菱系に乗るとその鋭さにビックリしましたが(笑)
KPはその後主流になるラック&ピニオンを先取っていましたから納得ですが三菱のギャラン系やランサーは当時常識のボールナットながらトヨタとはこれだけ違うか!という気持ち良さでた!!

パワーは2T-GEUの際にお伝えした通り、このクラスとしては大柄ボディでしたし重量もありますので1200~1600非DOHC以外はファミリーユース以外、何者でもなかったです。
ただ、50→51→53年と進んだ排ガス対策でベースが同じK及びT型でも確実に新しい規制にパスしたタイプのエンジンがフィーリングは良かったのは間違いありません!

一番のウィークポイントは脚廻りでFrはともかくRrはこの時代ですら旧態化のリーフリジットでしたからね、GTはそれなりに強化もされてはおりましたがゴツゴツとし路面の震動を見事に拾うリーフ特有のがさつさは他グレードの乗り味と大差なかったです。

↓70年代後半、後輪既にリジットでもリンク式が主流でしたがカロスプLBはベースが古く後輪は時代遅れのリーフ!



さぁ、日産ファン、サニーヲタ?(笑)の方、大変長らくお待たせ致しました!!
サニカリフォルニアを取り上げて頂きたいと思います(*^^)v

約3年、ライバルの存在を横目で見ていたサニーですが思っていた程ライバルが評価を得られず余裕の様子見!?だったかもしれませんね(笑)
ライバルの不調を3年間、じっくり見据えたのでしょう、カロスプLBのいい部分は見習い更にこれを超える部分をアレンジし77/11にデビューした4代目B310型サニーセダン/クーペ/バン/トラック(B120)に79/1、追加設定されました!

カロスプLBの思ったよりの不調はスポーティを強調したかった為の施策が裏目に出た事だったと思われます。
クーペをベースにした事により居住性、そしてせっかくのHBの利便性を活かしきれずまた、その当時としては奇異なスタイリングも市場に受けなかった部分がありました。
HBとしても不完全、スポーツワゴン(メーカーはそう謳いませんでしたが…)としてもシャーシが古く不完全、どこか中途半端な部分がウけなかった要因でしょう、そこでカリフォは同じようにスポーティさを醸し出しながらもHBワゴン(こちらも当時は“ワゴン”としては売っていませんでした…)としての利便線も深めた仕様でデビューしています。

↓ライバルに3年遅れてデビューしたサニーカリフォルニア(前期1400SGL)


それではサニーカリフォルニアを諸元から入ります。
カリフォは2度のMCが行われてていますので前期・中期・後期にて以後記載します。

[ボディ]
5ドアHB
[バリエーション]
1400DX/GL/SGL
[型式]
E-WHB310
※E-は53年規制を表します。
日産NAPS(酸化触媒)方式による53年規制適合
[サイズ]
全長4160mm全幅1595mm 全高1345mm
[ホイールベース]
2340mm
[車重]
875~975kg
[搭載エンジン]
A14S型 1400cc 直4 OHV シングルキャブ 80ps/11.5kgm 
[ミッション]
4速MT/5速MT/3速AT
[脚廻り]
Frストラット/Rr4リンクリジット
[駆動方式]
FR

カリフォはカロスプLBの失敗?に学びベースはセダン、しかし310そのもがセダン/クーペともに全長もホイールベースも共通ですのでこの表現は適切ではないですね。
但し、カリフォもスポーティを謳いますので基本である“ワイド&ロー”を表現するために全高はセダンよりも抑えクーペ並(クーペ1340mm)としいます。このため全体フォルムは確かに低く、長くを実現しましたがあくまで個人的ですがカロスプLBにはない5ドアを採用した事もあり利便性はこれの比ではないのは当然ながらスタイル的にはよりライトバン的なイメージになってしまい逆にルーフが低い分、同じB310のバン(VB310)の4ドアバンをチョッピングルーフにしたような感じのような印象でこれもイマイチな感じでした。
市場の反応もほぼワタクシの感覚と同じだったのでしょう、カロスプLB同様に「バンみたい」の声、かなり聴かれたかも…。

サイズ的にはカロスプLBとほぼ互角、天井低くて圧迫感があるのも同じですが後席ドアがあるのとテールゲートの傾斜もライバルと比較して緩い分、積載効率と積載性は高かったと思われます、これも何回か乗りましたのでインプレは書けますがフル積載の経験、ましてやその部分でライバルと比較した事はないのであくまでも想像です。

グレードは3種でライバル並ですが搭載エンジンは何故かA14の1種のみ、セダン/クーペは勿論バン迄含め伝統のA12型1200をラインナップしていましたしセダンとクーペの上級スポーティグレード(GX-E/SGX-E)にはEGI付A14Eが最強エンジンとしてラインナップされていたのにも関わらずカリフォはA14のみ、しかも最もスポーティなSGXグレードはなし…
憶測ですが高級感とスポーティ感を強調するのと車重がセダン/クーペに較べ重いので1200の設定は避けたのでしょうがその割にEGIモデルの設定がないのは?で何を訴求したいのかイマイチよう分からん位置付けでした。

↓NAPSでも元気なA14型エンジンを搭載!


ただ、インプレ的にはサニーらしく至って軽快!ライバルはもうモデル末期ですから比較は酷ですがB10以来歴代サニーに受け継ぐDNAが310にも確実に引き継がれ名機と言われたA12のスケールUP版のA14も排ガス規制を受けても未対策には及ばないながら元気でトヨタT-U型1400はお話にならない実力でした。

カリフォは開口部が多いので致し方ないですがややボディ剛性が弱い感じで攻めるとヨレが感じられました、しかしこの時代のHBではどこでもあった症状、致命的な欠点ではなかったと思う程度のものです。

シャーシはやはりライバルのカロスプが74年デビューですから3年新しい310、脚廻りも旧態以前の後輪リジットのライバルに差を付け時代にそぐった後輪4リンク式を採用、カリフォのGXとセダン/クーペGX/SGXではハードに固められておりパワーに見合う味付けはややハードに攻めても音を上げずなかなか出来栄えの良いサス、そしてハンドリングもこれも伝統ですね、パワーアシストなしでも重過ぎず、かつ軽過ぎずシャープ…とまでは言いきれないながらもスポーティ度合いは高くカロスプに較べたら格段に運転が楽しいい!そんな印象でしたねー。

310はとにかく全てがかつてのB10や今や名車扱いのB110同様に大したパワーやシャーシでなくてもバランスに優れ軽快でドライブィングが飽きない、そんな魅力があるので今でもファンが多いのでいょう、カリフォは重い分、少しそれはスポイルされるも素生がいい310ですから充分その魅力は感じ取れます。

↓80年代に相応しい後輪4リンクを採用したカリフォのサスペンション


↓インパネや室内は基本的にセダン/クーペ同グレードと同様の味付けでした。(SGL前期)


カリフォのデビユーで役者は揃った?大衆車スポーツワゴンガチンコはここからが本番!
79/4にはライバルであるカロスプLBがカリフォを待っていたようにFMCし迎撃態勢を整えます。


“燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝9!!!”『KE/AE/TE50,60~70系カローラリフトバック/スプリンターリフトバックvsB310~B11サニーカリフォルニア』…後編に続く(^.^)/
ブログ一覧 | ライバル | クルマ
Posted at 2017/04/12 21:29:11

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

5月モ遠方ヨリ友来タリ、クルマモイ ...
koba♪さん

6/7 金曜日の朝‼️
ミッキーたんさん

もう、金曜日ですね❗️
mimori431さん

【R-2復活への道】自動車SNSの ...
キャニオンゴールドさん

ご隠居32の第一世代と第三世代
P.N.「32乗り」さん

圓福山妙厳寺[豊川稲荷]
剣 舞さん

この記事へのコメント

コメントはありません。

プロフィール

「愛車と出会って9年! http://cvw.jp/b/2682511/47762209/
何シテル?   06/04 13:55
元GureのHNで活動、新規ネタ&過去ネタをUP中、過去記事はかつてほぼ移住していた山梨や本拠でのクルマ弄り記録や過去シリーズ的に上げていた独自の企画モノを再U...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2024/6 >>

      1
23 45678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      

リンク・クリップ

あのクルマの系譜・その21~三菱GTO編~  
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/04/16 22:31:38
《新企画》あのクルマの系譜・その1~三菱ギャラン編~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/02/12 17:16:21
あのクルマの系譜・その2~三菱ランサー編~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/02/12 17:16:05

愛車一覧

三菱 ランサーエボリューションIV 三菱 ランサーエボリューションIV
2015年導入、当時凝っていた菱旧車集めの1台で一時息子に乗らせながら共同所有、2022 ...
三菱 eKスポーツ 三菱 eKスポーツ
2023年11月より愛用、常に2~3周遅れで三菱軽を愉しむワタクシ、パジェロミニVR-Ⅱ ...
ヤマハ XJR1300 ヤマハ XJR1300
単車らしいオーソドックスな80年代風ネイキッドスタイルはやはりワタシの年代には刺さる!! ...
スズキ ジムニーシエラ スズキ ジムニーシエラ
次男坊が初購入の新車!我が家として平成9年のエボⅣ以来24年ぶりの新車迎い入れで真にめで ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation