好評車種別ベストテンシリーズ!
年内最後となる今回はこの企画初の軽自動車を取り上げます(*^^)v
2011年に約半世紀=48年8カ月の生涯を終えたかつての三菱の代表作『ミニカ』にスポット当ててみたいと…
ミニカ、もうすっかり忘れ去れてしまった感がありますねー、三菱内でもメインはekに移りそのekも現行型は何だか半分日産に持っていかれた様相になりパジェロミニもトッポも消えた今、三菱のもう一つの売りだった軽自動車ですら崖っぷちって感じですがかつて三菱創世記には軽自動車も重要戦略車でしたしね、スバル、スズキと並び60年代から庶民の足、国民車の役割もこなした三菱軽の元祖=ミニカをたまには思い出してもらうかなぁと。。。
ミニカも前回ご紹介したファミリア、そしてコンパーのようにデビュー時はますバンモデルから!
61年に『三菱360バン』として登場、まだまだ仕事とレジャーを両方こなせるライトバン需要が高い時代ですからこうしたケースは決して珍しくなかった訳ですね。
新三菱重工(現三菱自動車工業)から発売された『三菱360バン』(LT20/21型)、この時代、まだまだ“乗用車=贅沢品”という風潮があり高度成長に欠かせなかった商業車を各社重点に置いている時期、しかしながら時の通産省による国民車構想や政府の所得倍増論、そして来る高速道路の開通、新幹線の開通、東京五輪開催決定などイケイケ調子の日本で確実に乗用車需要が見込まれ始めたこの頃、まずは市場に抵抗のない商業モデルを投入しその評判を見て乗用モデルを発売する、という施策が各社取られ普通車ではダイハツコンパーノやマツダファミリアもこの手法、ミニカもこの一例となる軽ライトバンモデルである『三菱360バン』でまず発売となった訳です。
三菱360バンは戦後間もない1946年から製造を行ってきた貨物型オート三輪(三菱みずしま)と59y発売以降軽オート三輪ブームに乗り元祖のダイハツミゼットやマツダK360と共に庶民の生活を支えた人気三輪の三菱レオの経験や技術、実績を踏まえ“もはや戦後ではない”が合言葉だったこの時代、より快適で安全な運搬・運送が求められ始めかつて一世を風靡した軽・普通3輪は4輪の時代に移り替わり始めておりその風潮に呼応し開発された軽4輪ボンネットバンでした、これがミニカの創世記、その後乗用モデルを追加し高度成長に合わせこちらがメインとなり2011年までの約50年、三菱の看板車種の一つとして長く親しまれたミニカの“ザ・ベストテン”、やってみたいと思います!
尚、定義としては“ミニカ”の名前が入ればどれもランク対象、ミニカトッポもミニカスキッパーも含めます。
但し明らかなミニカ一族であるビスタチオやミニカの付かないトッポ、同BJは対象外、初代ekもミニカのシャシですし現行ekもミニカファミリーに違いないですがこれも含めるとキリがないので対象外にします!
尚、一部に過去自ブログからの転載、コピペもございますのでご了承願います。
さぁ、今週の!?第10位!!
【初代ミニカLA20型(1962〜1969)】
冒頭で述べた三菱360バンをベースに乗用車化したのが初代ミニカ、発売は53年前の昭和37年、7年の長寿を誇りワタシの幼少時代にはスバル360の次によく街角で見れたモデルでした。
Bピラー前は三菱360そのままですが荷台となっていたボディ後半をセダンに手直し、まだまだ後年〜現在と違い“小さいクルマ=2BOX”という概念のない時代ですので360ccの旧々々規格画時代、サイズ的に大人4人が普通に乗れるスペースをトランク付き3BOXではかなり困難だったと思いますがミニカはセダン化のためルーフを短くながら後席乗員のヘッドスペース確保のため着座姿勢の頭の位置ギリギリまでルーフを確保、またセダンとし必要なトランクルームも確保するため通常の3BOXデザインではこれを両立できず苦肉の策でRrガラスをほぼ垂直に切り通常のセダンデザインでは珍しいカタチを採用この事でRrガラスを斜めにしない という工夫から後部にスペースが生まれトランクを確保しています。
↓クリフカットが斬新な?特徴的なLAミニカ
どうしてもサイズ制約がある軽自動車で後席スペースを少しでも確保しようと思うとこのような普通車にはない変則的なデザインとなりこれはほぼ同時期に発売されたライバルの一つ、初代マツダキャロルでも見られました(キャロルの場合はRrウィンドゥは垂直ではなく逆ゾリ!!)
ミニカではRrサイドウィンドゥは通常の2ドアセダン同様に後方を斜めにデザインし垂直気味に切り立てたウィンドゥの両サイドに若干のフィン形状にアレンジ、これによりサイドから眺める視覚上デザインと実際のRrウィンドゥの角度からなる違和感を抑えた名付けて“クリフカット”と呼ぶ見栄えと後席乗員スペースの確保を両立させたスタイルが最大のアピールポイントでした!
自動車=3BOXというのが当たり前の時代、独特なスバル360に対しミニカは普通車で見慣れた通常なセダン型でしたので違和感なくとっつき易いのがスバルに抵抗ある層には人気がありました。
駆動はごく当たり前(当時)のFR、RRのスバルやスズキ(フロンテ)後年デビューしたホンダN360のFFと違い普通車から違和感なく乗り替えられるのも保守層には支持されました。
個人的にはライバルと較べ地味でアピール度は少ない印象、スタイル的には小さなサイズで効率を最大限に考えデザイナーの苦労が手に取るように分るモデル、現代目線ですと何も3BOXにこだわる事なかろうにとも思いますがこの時代でスバルの革新とは逆な保守的な訴求もアリだったと思います!
モデルライフが長いので4回のMCが施されますがそうイメージに違いはなく全てのモデルが対象ですがバンとトラックも存在しながらこちらには『ミニカ』が入らず『三菱360』でしたので10位対象からは外します。
続いて第9位!!
【初代ミニカトッポH20系(1990〜1993)及び2代目同H30系(1993〜1998)】

↑初代前期20系ミニカトッポ
ミニカで言えば6(5)代目と7(6)代目で存在した『ミニカトッポ』、8代目以降に独立し車名変更で『トッポBJ』、一時廃番になり2008年から『トッポ』で再デビューし2013年までカタログモデルでした。
9位としたのは言うまでもなく『ミニカ』の名前が入るトッポとしては初代、2代目とします。
トッポは先に業務用で発売していた『ミニカウォークスルーバン』をヒントにしたファミリーユース向けに開発された当時としては“変わり種”的ワゴンで今から見れば現在の軽乗用の主流であるハイト系のベースを造ったモデルと言えるでしょう…
ベースのミニカのノーズと勿論シャーシはそのままに運転席〜後部ラゲッジルームを新設計したものでこれでもか!と思えるほど天井を上げたモノ、ベースのミニカが車高1465〜1515mmだったのに対し1695〜1745mmと実に200mm以上の背高モデル、元々のミニカがトールボイーイスタイルでしたのでさほど違和感はないものの出た当初は「何じゃこりゃ!?チョロQの実車版!?」ってな感じでした。
リアゲート(Rrドア)が通常の上ヒンジ式ではなく右ヒンジで左から開閉させたり高い天井を活かし運転席/助手席頭上に大容量の物入れを設置したり左サイドドアをRrへの乗降性を考慮して大型化、右は開閉角度を抑えるため短くするなど数々の工夫がなされており三菱の良心が垣間見れました〜!
『トッポ』の由来は文献によればイタリア語でネズミ、そして日本語の背高ノッポをもじって名付けられたとの事、ネズミよりは“背高ノッポ”が出で立ちからしっくりくる、そんな感じですネ。
とにかくトッポは軽とは思えない広大な室内空間がビックリで現代のハイト系のように当初からハイトとして専用設計されていないが故に殆ど空気を運んでるような感じながらベースが従来型のため重心が低く見た目から不安定な走行を想像しましたが驚くほどしっかり地に足が付いてる感じで後年のワゴンRやムーブに較べても横風に影響される度合いも少なくノーマルのミニカとほぼ遜色ない走りが得られました。
↓後期型ミニカトッポH20系
ユニークなスタイルはきっとウケ狙いもあったのでしょう、見事に新しモノが好きな層のハートを掴み一時はベースのミニカを上回る人気を得て結構見かけたモノです。
競合車種が発売時はなく元祖ハイト系として販売も好調、後にアルトハッスルなどライバルは現れますが93yのワゴンR発売までは唯我独尊の状態でした、ただでさえ高い天井はハイルーフのため子供なら楽に室内で立てるというのもウケたのでしょう、若いお母さんが小さい子供を乗せて走る姿、今でもたまに見かけます…。
ミニカH20系のモデルライフ途中の90年に初代トッポがデビュー、93yのミニカがH20→H30にFMCすると同時にトッポも新モデルに切り替わりますがノーズとインパネをベースのH30系に手直ししたのみでAピラー以降はほぼキャリーオーバーしており後ろから見た限り20か30かは判別が難しい程でした。
↓2代目ミニカトッポH30系
初代=H20系はベースのミニカ自体がバブル期のモデルという事もあり軽自動車のクオリティを超える出来栄えでしたのでトッポもそれに準じしかも軽乗用(4ナンバーもあり)としては従来にない広大な室内が斬新、三菱のヒント商品ながらその後ワゴンRやムーヴがトッポを元により使い勝手を広げ大ヒット、本家?である三菱はその後続である現行ekスペースはこれらに及ばない販売/人気ですからねー、初代/2代目トッポ以降の三菱の低迷もありましたがつくづくヒントだけ出しジリ貧という三菱のドン臭さを感じたりと…
個人的にはスタイルは好みではないながら車高の割に安定性はワゴンRやムーヴを超える安心感があり三菱らしいオーバークオリティな造りが好感持て9位ランクとしました。
さぁ、8位行ってみましょー!
【4(3)代目ミニカアミA105A型(1977〜1981)】
さて、このアミがまだ代目を数えるのにワタシの感覚と公開のモノとは異なります。
A103系以降のミニカは遡ると1973年の『ミニカF4』が最初、F4で全面改良されましたのでこれがミニカとしては3代目になります。
A103以降は排ガス対策、軽規格改正もあり非常にモデルライフが長く最終的には84年にH10系がデビューするまでの11年、基本シャーシとスタイルは変えていませんのでワタシとしてはA103以降全てを3代目としたいですが77年のBigマイナーで『ミニカ・アミ』を拝命、メーカーや書物ではここでこれを“4代目”とするケースがほぼですねー。
ここでややこしい?ので型式整理しますと
(FMC前)A100/A101→通称:ミニカ70〜73、スキッパー
(FMC後)A103→通称:ミニカF4
(新規格500cc)A104→通称:ミニカ5/ミニカ5バン
(新規格550cc)A105/106→通称:ミニカアミ55/ミニカ55バン
同 A107→通称:ミニカアミL/ミニカエコノ
となっておりますのでこれを踏まえてお読み下さい。
アミは新規格(550cc)となり車幅を拡大、エンジンも550ccになりFMCには近いとは思いますがドア他流用部品が多くスタイル/イメージもほぼ同一、型式も従来の基本A100系には変更なく単なる新規格への移行モデルでありこれをFMCの新モデルとするには異議アリ!ですね、それしたらライバルのダイハツ、スズキ、スバルも同様ながらFMCは謳っておらず絶対オレの主張が正しい!!って感じ(笑)
とは言いながらも〜77年までのF4やミニカ5(ファイブ)に較べ大幅にリファインされ特に内装などの質感は上昇、軽には相応しくない?豪華さも身に着けています。
乗り味はほぼ変わらないながらバルカン2G型550ccエンジンになりそれまでトルク不足を感じた360/500ccと較べると格段に乗り易くなったのも事実、F4/5がどことなく田舎臭かった印象がありましたがアミになり都会的にシャレっ気も得ており個人的にはこれならセカンドカーで乗ってもいいかと思えましたw
8位とするのは77〜81年モデル、81〜84年の後期型は『ミニカ・アミL』となり再びイメージを大幅変更を訴求したモデルになり一応車名変更も行うBigマイナー、このため別ランクとしています、また、この代でもバンモデルが存在しますがこの時期ではまだ2代目をキャリーオーバーしていますので対象外とします。
盛り上がってまいりました(汗)第7位!!
【4(3)代目ミニカアミL A106A・A107A/V型(1981〜1984)】

↑ミニカアミL
8位で取り上げたアミの発展型がこのアミL、これもアミ同様4(3)代目と表現します。
70年代後半、様々な要因で停滞していた軽自動車市場をV字回復させたのはご存じ初代たアルト47万円でした、アルトは発売以来爆発的ヒットとなり正に唯我独尊の一人勝ち状態、そこで各社これを指を加えて眺める訳にはいかず三菱もアルト対抗を目的とした大幅なチェンジ=ビックチェンジと銘打ったMCをミニカに施しました。
従来のミニカアミを大幅に見つめなおしアルトを倣った商業バン登録となる『ミニカエコノ(A107V)』及び5ナンバー乗用の『ミニカアミL(A107A)』をとした訳ですね。
アミL/エコノ両モデルは旧アミ55のMCではありますがBピラー後部は新デザインとされた大幅変更モデル、エコノはアルトに対抗するためそれまでのF4から続いたガラスハッチではなく本格的テールゲートを備えるライトバンとされています。
これにより12年間、ミニカの商用として活躍した2代目ミニカベースのバンは製廃、エコノに代替わりとなっています。
↓エコノ
アミLは低コストをエコノに任せ旧アミの豪華路線を踏襲、Rrハガラスハッチのままながら新デザインの角型テールランプを採用、Frフェイスもエコノを含め異形角型2灯ライトとしイメージを大幅に変えています。
フェンダー、ボンネット、ドアはデザインベースはF4時代からの流用ながらBピラー以降は直線的なラインが採用されRrサイドウィンドゥも角ばった大型のものになっています。
このRrスタイル変更によりこの部分が拡大されホイールベースを延長し全長はアミ55の3175mmを規格ギリギリまでサイズ拡大をし高さも30mm上げられ居住性を改善しています。
搭載エンジンはアミLにG23B、エコノは2G23と呼びが違う同じエンジンをアミ/55バンから継承しますが低速重視のチューンに変更されています。(スペックに変更なし)
また、この時にミニカでは初となるイージードライブが可能となる2速セミAT仕様がアミL/エコノ両モデルに設定、この時期から目立ち始めた女性ユーザーに訴求を始めました。
しかしアミLで最も好きだったのは三菱フルラインターボ政策のボトムを受け持つターボモデルのラインナップです!
↓アミLターボ
世はまさにターボブーム真っ只中のこの時代ですからミニカのターボ化は注目されF4時代から地味な印象が拭えなかったミニカのイメージを変え今まで見向きもしなかった当時の若い世代(つまりはワタクシらの世代)や走り重視の層にも注目を集めました!
ターボは550ccG23B型にターボチャージャーを装着、性能はグロス39ps/5.5kgmというもちろん軽としては当時では破格の性能でありこのアミL/エコノ・ターボがきっかけになり後年、アルトワークスやミラTR-XX、ミニカダンガンといった第二次軽ハイパワーブームに突き進んでゆく事になります。
これら後発の64psを誇るハイパワーミニに較べると30ps代のpsとまだ電子燃料噴射装置が採用されず加圧式キャブレター式ターボというのも振り返れば奥ゆかしく実際乗ってもやたらタービンの音だけ響き大した速さは感じませんでしたが当時は軽、ミニカといえども後ろに付かれるとターボモデルの特徴であるボンネット上のパワーバルジをよくミラーで確認したモノです、バルジがあると侮れない怖さ?がありました(笑)
11年に渡るA100系の〆となったアミL/エコノ、3年ラインナップされていた割には当時も後年も残念ながらそうは見かけない不人気でしたが軽初のターボのデビューという点に敬意を表し?7位とします!
どんどん行きます、第6位!!
【5(4)代目ミニカH11A/V・H12V・H14A/V・H15A/V型(1984〜1989)】

↑エコノ
この代から三菱の型式改変に伴いこれまでの A〜型から新たにミニカに割り振られた『H』を頭文字にしこにて表す新型式ミニカ/エコノの初モデルのため10系と表されています。
11年に渡りA100系を引っ張ったミニカ、久々の新型ですのでH10系はシャーシから新たに開発、80年代に相応しい明るくクリーンでシャープなスタイリングと長い事守り通したFRをついにFFに変更、さすがに設計の古さからアミL時代ではライバルと闘うに無理も感じましたが全体が見直された新機構を得て再び熾烈な軽自動車市場の闘いに挑んだのがH10系ミニカ/エコノでした!
H10系では車名を乗用タイプはサブネーム(F4やアミ等)を廃し単なる『ミニカ』に戻しますが商用タイプには先代でデビューした『エコノ』を継続しています。
H10系は前年83/8にFMCした三菱の看板車種であるE10系ギャラン・エテルナΣのスタイリングアイディンティを採用、直線で鋭くとまとめられたスクエアなラインはΣのそれのミニチュアバージョン的佇まい、スッキリと軽快感溢れるスタイリングになり一時は1万台まで販売を落としたミニカの台数をデビューの84年には5万台オーバーまで戻すのに成功し今更ながらFF機構の採用や徹底的にタイヤを四隅に追いやり角ばらせたトールボーイ的スタイルが当時の軽自動車の室内の広さでは水準以上で高い評価を得ました!!
また、三菱らしく北国対応用のパートタイム式4WDモデルも85年に追加、その走破性は高く評価されました。
エンジンは当初はバルカン2気筒を継承しますが87年からは3気筒の3G81サイクロンエンジンに換装、静粛性を上げラインナップも充実、ターボやATも先代からは格段に進歩、キャンバストップモデルも揃え地味だったミニカを若い層にも注目させるに充分でした。
↓ターボXR
↓ターボ・オープントップ
H10系はかなり人気もあり往時は見かけたもの、現在でも稀に生き残りに遭遇しますがスペースとデザインをうまくまとめたスタイリングには三菱の底力を今でも感じます、6位のランクですが非常に好きなモデルでした!
☆☆☆〜今週のスポットライト!!〜☆☆☆
今一歩、惜しくもベストテンに入らなかったミニカはこちら…
【7(6)代目ミニカH31A・H32A/V・H36A・H37A/V型(1993〜1998年)】
これは苦手でしたねー…
この頃の三菱はやたら丸み帯びたグニャグニャデザインに凝っていた頃、ギャランもエテルナもついでにエメロードとどれもNG、個人的好みですがごつくて重厚感あるデザインは非常にうまい三菱ですが下手にエレガントさ、美しさにこだわるとダメ、ミニカに限らずこの時期の三菱車は従来型より人気を落としたのは事実です。
先に取り上げた通り先代でデビューしたトッポも存在、こちらは先代をほぼキャリーオーバーしていたので嫌悪感持たずに済みましたがセダン系(4バンバーもあり)は生理的に受け付けませんでしたのでランク外にしています。
ただ、乗ってみるとこれもなかなかいい印象、猫足的な脚やこの代から追加された4気筒4A30エンジンの静粛性、より質感を上げたインテリアなどはバブルの恩恵を感じ見た目の印象を修正せざるをえません!
先代で話題を呼んだダンガンなるハードモデルも4気筒になって継続、これのみまだ見れましたが後期型に至っては昆虫?仮面ライダーV3のような顔が完全OUTでしたねー…
↓後期ダンガン
さぁ、ベストテンに戻ります!今週の第5位!!
【2代目ミニカ70〜73 A100A/101A、A100V/101V型(1969〜1973)】

↑ミニカ70
2代目ミニカ、これも兄貴分がコルト→ギャランに急変革して大成功したのと同様に初代とはガラッと趣を変え成功したモデル、初代が三菱らしく質実剛健ながらデザインはどことなく野暮ったく田舎臭いという当時の三菱の定説を覆し同じモデルか?と思えるほどハイカラにお洒落にそして先進的に生まれ変わった2代目ミニカ、軽なんて興味なかったワタクシですが幼心にこの変わりように驚いた記憶があります…。
この時代は68年にデビューしたホンダN360が飛ぶように売れていた時代、このためミニカもこれを徹底的にターゲットとしました。
N同様に完全2BOX化しますが軽では初めてのHB方式を採用、テールゲートを設け可倒式シートと会わせて使い勝手ではNを上回ります。
直線基調のペキっとしたボクシーなスタイリングとなり変に3BOXを意識し最終型では分不相応にゴテゴテしたどことなく野暮ったかった初代を反省しスッキリとしたフォルムに産まれ変わりました、そのフォルムに角型2灯式ヘッドライトに横一線のブラックアウトされた精悍な顔付と角型の可愛らしいテールランプが愛嬌を示し組み合わされています。
↓軽初のHBを採用
2代目でも伝統のFR駆動を継続しますがFRながら新設計モノコックの2BOXボディは劇的に後席は広くなり〜普通車と何ら遜色ない〜と言われたホンダNコロ以上のユーティリティを誇っていました!
これはワタシもかなり昔、A100とNコロを較べた事を思い返すと所詮“ドングリの背較べ”で足元はFFのNの勝ち、ヘッドスペースはA100の勝ちといった印象が残っています。もっとも後席に押し込まれて長時間ドライブという経験はないのであくまでもちょっと座った感じですのでアテにはなりませんが(汗)
長距離でも疲れにくいウレタンフォーム製のシートを採用したインテリアと外見同様に直線的スクエアな見切りのいいスクエアなデザインのインパネも軽自動車らしかぬ高級感とスポーティなイメージで好印象、それまでにないスポーティ、高性能で人気だったNを意識、時代も第一次スポーツカーブームの頃ですから普及グレードに至ってもミニカはスポーティな味付けで先代末期の空冷と水冷を用意しますが普及版空冷ME24D型で26ps、水冷2G10型は31psの高出力を誇り両機ともMAX100kmオーバーを実現、Nに肩を並べる性能を誇りました。
やや遅れて2G10にツインキャブ仕様を追加、こちらはL/100psとなる36psを誇る高性能エンジンでTOPグレードのGSSはラジアル、タコメーター、丸目4灯ライトのスポーティグリル(うち2灯はフォグ)を装備するこの種のモデルの教科書通り、実際これも後年味わいましたが2st特有の勇ましい音を奏でて低速はスカスカ、絶えずギアチェンジをドライバーに要求し速く走らせるにはそれなりの腕がないと難しい玄人好みの味付けが三菱らしい、駆動も先代から引き継ぎFRでしたしハンドリングが軽の割にクイック、W/Bが短いのもあり感覚としては尻の下でキュッと曲がる、そんな楽しさがありました!
↓GSS
尚、この代はイヤーモデルを採用しミニカ70,72,73と呼びその都度MCを実施、5位対象はセダンモデルと同時に三菱360バン→ミニカバンとして新発売されたA100ベースのバンを含めますが71年に追加されたクーペモデル『ミニカスキッパー』は別順位とします。
いよいよ上位に行きます、第4位!!
【8(7)代目ミニカH42A/47A、H42V/47V型(1998〜2011)】

↑5ドアバン
最終型、ここで登場…
様々な理由からFMCができず結果ミニカ史上最長の寿命だったH40系、98年にぐにょぐにょデザインが不評だった先代H30に対し以前の三菱のように直線美をあしらうスッキリとした出で立ちでデビュー、評価も良く当時既に流行の兆しだったハイト系に対し保守層には根強く愛されました。
基本はFFのHBボディで3ドアと5ドアを設定、4ナンバー登録のバンと5ナンバー乗用がラインナップされるのはH10系から継承しています。
モデルライフが長いのでMCなど割愛しますが大幅改定は2006年、他にタウンビーやスケールアップモデルのビスタチオの追加などがありました。
しかしこのミニカもリコール事件、後発ekワゴンへの主流層の流出も顕著となり幅広いラインナップがコストを圧迫、このため2007年には乗用モデルを廃止し4ナンバーモデルのみとし主に企業の社用車など営業用向け性格となりますがこの当時“日本で一番安い新車”として既にデビュー10年になろうとする時代でも一定の需要があったのはさすが!由緒あるBigネームと感心した次第です。
↓〜2007までの5ドアセダン
個人的にこのミニカも好きな部類、軽くてシャーシがしっかりしておりパワーは決して目を見張るモノがない代わりに安心してドライブできる、脚回りも秀逸!
ハイト系に較べると車室空間はたかが知れてますがそれでも普通に乗るには充分のスペースは確保していますしセダンであれば大人4人も自然に乗れる、しかし時代が既にハイト系に流れ三菱でもこのミニカのシャシを流用し新たな戦略軽としてekワゴンを主力に据えましたのでね、2011年まで三菱の、いや、国産車のボトムを受け持ちましたが最後は惜しまれながらも消えてゆきました・・・。
ミニカも三菱の体力低下により長寿命が災い、他社アルトやミラなど従来型もリファインし商品訴求力を維持すればそれなりの需要はあった筈ですがミニカの場合最後数年は放置状態でしたしBigネームながらも最後は悲運な終わり方でした。
ekがあれだけ売れたのでミニカの引退は致し方なかったと思いますがメーカー努力が最後は感じられず“安物下駄車”のイメージで幕引きされたのは残念無念でしたねー。。。
いよいよベスト3に入ります!
【ミニカ5バン及びミニカ55バンA104V/A105V型(1976〜1981)】
これです(*^^)v
ダンガンもターボZEOもいいですが隠れスポーツのミニカ5/55バン!これは歴代ミニカの中で転がして一番楽しいモデルでしたので堂々ベスト3にしました!
尚このミニカバン、先代は三菱360、後続はミニカエコノとなるので代目表記はできません、ミニカバンなる正式な名称は1代飛び越えてH11Vになりますが性格もターゲットもまるで異なりますので別枠扱いにしています。
同時期のセダンが過渡期のミニカ5を除き新規格ボディにサイズUP、反面エンジンは排ガス規制のMCAとなりドライバビリティが低下する中、こちらは商用のため排ガス規制が緩くオマケにボディはバンパーだけ拡大したのみのサブロク時代の軽量でしたしね、360ccよりトルクフルになった2G22/2G23型500〜550ccエンジンはこの軽量ボディを面白いように振り回せましたししかもFR=ダイレクトミッションは下手なリッタークラスのスポ−ティモデルよりも乗って楽しい、そんなクルマ!
本来はまだこの時代はアルトと登場前のため所謂節税バンではなく乗用モデルとはボディを異にする本格的商用バンでありサブロクボディのサイズでは後発節税バンにも劣る積載能力でしたが意図しない?走りの愉しさはダントツでしたねー。
中は狭いです、オフセットされたペダルと左足に接触するのを常に気にするシフトなど慣れるまでは乗りにくさMAXでしたがサブロク軽を知っている世代としては当時は当たり前の感覚、この時代の軽と現在の軽、同じ“軽”と言えども別物です。
コイツを一時遊びクルマで持っていた時代、FRの挙動をこれで学びクルマの愉しさを教えてくれたGure思い出の1台です(^^)
とうとう来ました!第2位!!
【6(5)代目ミニカH21A/V・H22A/V・H26A/V・H27A/V型(1989〜1993)】

↑中期5ドアセダン
h20系、ご存じ?現愛車ですので高順位!!
これは好きですねー、一番三菱のイイ時代のモデル、うねるラインで大人気だったE30ギャランを小さくしたような迫力がありかつ質感高いデザイン、当時の軽としては飛躍的な室内の広さ、そしてバブル時代を象徴する贅沢装備が目を見張ります。
しかし三菱も金ありましたよねこの頃、当時売れっ子女優だった浅野温子さんをキャラに起用、「ハンパだったら乗らないよ」のCMは一世を風靡しました!
最後はハイト系に押され“ハンパ”になってしまったミニカ、今振り返ると皮肉w
しかしこのミニカで注目はやはり『ダンガン』のラインナップでしょう、3気筒5バルブという三菱の意地で造ったような精密時計的エンジンにI/Cターボを備え軽ターボを最初に出しながらアルトワークスやミラXXに軽スポーツの主流を持って行かれた三菱の逆襲的ダンガン、重いので発進はライバルに譲るも加速と一度スピードが乗ってからの速さは尋常じゃなくかつライバルと較べるとシャシやボディの剛性も高くドライブ感覚はギャランVR-4のミニチュア版そのもの!
小さなボディであの感覚は怖さも感じるレベルでしたがワークスやXXよりは安心して飛ばせる、そんなパフフォーマンスは劇薬でした。
↓中期ダンガン
この代は当初は550ccでデビュー、途中規格改正がありこれに合わせボディ拡大と排気量が660ccにUP、4年のモデルライフでしたがこのため550ccが前期、660時代に1度MCが行われ全3期のモデルが存在、2位ランクは全モデルとします。
ラインナップは先代同様バン/セダン、基本FFに先代ではパートタイム式だった4駆をフルタイムにしてラインナップ、エンジンチューンも時代を表しかなりのバリェーションがありました。
↓後期ダンガン
三菱もバブルでこれだけの秀作を4年でFMCしたのが惜しい、特に後続が…なので余計もっと造っていて欲しかったと思います(*_*)
さっ、そしてオオトリ!今週のTOPを飾るのは…
【ミニカスキッパーA101C型(1971〜1974)】

↑GT
“ミニGTO”としてOLDファンには親しまれるスキッパー、堂々1位!!
これはカッコ良かったです、軽No1のカッコ良さはスズキのフロンテクーペだと思いますがそれに次ぐ秀作だと信じます、あくまで個人的思いですが。
何と言っても制約が厳しすぎるサブロクサイズでこれほどの見事なクーペボディを実現したのが当時のデザイナーの意気を感じさせます!
流麗なファストバックはクーペそのもので長さが足りない部分をGTO的にややダックテール気味にスパッと後端をカット、当然Rrが分厚くなるデザインの破たんをスクープウィンドウで締める、この処理は見事ですね。
後年CR-Xやプリウスで広く普及したスクープウィンドウも国産初採用はこのスキッパー、CR-Xの採用はこれの10年後でしたので先見の明ありでした。
↓GT
スキッパーには水冷のみのラインナップ、2G10のシングルを普及版に設定、ミニカGSSの38psツインキャブは最高峰GTとして設定、GSS同様低速トルクスカスカで乗りにくい特性でしかも背が低いクーペですので前席ですら難儀するような代物でしたがこれは軽スペシャリティの宿命、フロンテクーペよりは後席も含めまだ実用性は高かったですが後発ホンダZやファローMAXのHTには劣りましたねー…
しかしこの時代、この類に実用性を求める向きはなくスタイル優先で何ら問題なくスキッパーはその中でもセダンから受け継ぎRrガラスハッチを採用、後年のセリカLB、B210サニークーペ、ランサーセレステなどで火が付いたHBクーペ人気の元祖的存在であったのも忘れてはなりませぬw
↓スポーツ心をくすぐるGTの装備
スキッパーは71〜74年のモデルライフ、73年には時代の要請から本流ミニカが4stエンジンに移行、これに倣いますがOILショックによるスポーツモデルの急速な人気低下もあり車種編成を大幅整理し74年セダン版がF4にFMC後も細々販売されましたが売れ行き不振によりこの年7月に製廃となってしまいます…
フロンテクーペ、ホンダZに屈しそれほど人気が高かった訳ではないスキッパーですがミニカ唯一のスペシャリティモデル、実用には色んな面で不向きなモデルでしたがミニカの青春期を象徴するモデルに1位の栄誉を授けます!!
以上がミニカ“ザ・ベストテン” ですが如何でしたでしょうか?
ご意見、思いは各人それぞれですので文句言わずそれぞれのミニカ・ベストテンを考えて頂けたらと思います(*^-^*)
尚、ミニカは全8(9)代ですが車型を分けたりしている関係上圏外もありますのでそれを記載しますと
12位:3代目ミニカF4 A103型(1972〜1976)
13位:3代目ミニカ5 A104A型(1976〜1977)
14位:6(5)代目ミニカウォークスルーバン H21V/H22V(1989〜1993)
15位:5(4)代目ミニカウォークスルーバン H11V(1987〜1989)
と言う結果となります。
ギャラン(除フォルティス)、ランサーに続くかつての看板車種だったミニカの廃止は菱マニアとしては嘆き悲しむものでした。
しかし時代は確実に移っておりミニカ廃止時には後続となるekワゴンが好調でありこれも大変良くできたクルマでしたのでね、50年に渡る老舗ブランドが消える寂しさはありながらも新時代に向けてのカタログ落ちと納得していました。
しかし決してその後も順風満帆に行かない三菱の軽自動車、普通車の悲惨さに較べるとまだいいですがギャランを失いミニカも失いランサーも失い現状PHEVに資源を集中さえていますしどうかこれにて成功を収め廃番になっていったモデルが“犬死に”にならない事を願うばかり!
ハイト系主流とは言われながらも現在、アルトやミラのような従来型もエコカーとして仕立て直せば充分マーケットはある筈、ミニカも得意の電動車技術で蘇らないかな?とついつい妄想してしまいます、三菱を発展させた立役者でもあるミニカ、三菱ファンとしては永遠に忘れてはいけないモデルです…。
ハンパになったら売れなくなっちゃった!?…三菱ミニカ“ザ・ベストテン” …終