
“燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!”前回に続いて『TA/RA10、30系初代トヨタカリーナvsSU2A/SNA/S122A/CB1VS/CB12S型初代マツダカペラ』を後編として【排ガス対策・終息期】を取り上げたいと思います。
1970年発売以降、カリーナはトヨタ商法らしく新エンジンや新車型を相次いで投入しワイドバリェーションでNEWモデルのカリーナを順調に育てあげますがいよいよ世界一厳しいと言われた排ガス対策期を迎えます!
一方のカペラはマツダの最大の売りであった桁ハズレのロータリー(RE)エンジンを武器にしカペラの走り同様にスムーズな発進を果たすも発売3年で悲運なOILショックに遭遇、燃費に難のあるREを全面に打ち出していたのが災いしその人気/販売共に大打撃を受けます、しかし元々構造的に排ガスがレシプロに較べクリーンなREの特性を生かした排ガス対策を行い再浮上を目指します!
国産自動車史上で最大の難関であった我が国初の排ガス規制に挑んだ両車の運命は如何に…!!
~モデル改歴、前篇からの続き~
(74/2)
カペラMCで後期型となります。
Fr/Rrの大幅な意匠変更=“ビッグチェンジ”と称して型式がREのみ『CB125型』とされています。
Frはこの時期のマツダトレンドで上級ルーチェ(LA型)に相通じる前衛的な顔付が与えられテールはセンターにあったナンバープレートをバンパ下に移動、テールランプも角型2灯を踏襲しながら豪華なデザインに変更しています。
フェンダープレスやボンネット、トランクまで変更しており全長を110mmストレッチ、リ・デザインされた前後の新意匠から大きく、豪華なイメージがあたえられますが全体フォルムに大きな変更はなく特にサイドからの印象では従来型と殆ど変りませんでした。
↓ビッグチェンジで4年超に入る初代カペラ後期型(㊤セダン1800GL㊦REクーペGSⅡ)
↓インパネも従来型の基本を引き継ぎながら小変更
※尚、初代カペラの改歴はメーカーHPではこのMCで型式変更が行われた為、従来型を初代、74/2~を2代目としていますが実質的にはFr/Rrの意匠変更と一部搭載エンジンの変更、インパネの変更というMC。
確かに大幅ではありますがこの程度の大規模変更はライバルのカリーナ、そしてセリカも75年に行い型式変更も同様に行われています。他にも大規模変更は数多くのモデルが行われておりますがMC扱いとされ代替りとしてカウントしていませんのでワタクシの偏見ではありますが引き続き“初代カペラ”(後期型)と表させて頂きます!
この定義には文献やネット上でも様々な解釈がありますがワタクシの感覚ではこのMC程度で代替りは納得できませんのでこのように表現させて頂きました(-_-)
後期型は他社がまだ足踏みしていた排ガス規制に一早く取り組んだのもMCの目玉!
72にはルーチェREにてマツダ・アンチポリューションシステム(低公害の意=これを略し『AP』と表現していました)を採用、国内で最初に50年規制に適合していましたがその技術をカペラに移植、MCを機会に“カペラAP”としてOILショックで地に堕ちたREの名誉挽回を他社が厳しい規制に出遅れるのを好機と捉えこのAPモデルをカペラ以降サバンナ、ファミリア等他モデルも大々的にアピールしてゆきました。
3段階(50、51、53年)で世界一厳しい排ガス規制を達成せねばならなくなった日本の各社、この時の排ガス対策では主に2つのパターンが考えられ1つは燃焼前から対策してしまう=希薄燃焼方式 と燃焼させた後に有害物質を処理する=サーマルリアクター方式、そしてこれらに組み合わせて酸化触媒も用いられた研究開発を各社行っていましたがまだガソリンに鉛が入っていた時代、この鉛がクセ者で触媒を痛める等の理由で開発が進まずこれの実用を目論んでいた大メーカーであるトヨタはそれまでワイドバリェーションの拡充や見かけの豪華装備の追及ばかりに捉われたツケがまわった感もあり排ガス対策が後手になっしまい各社、50年規制を飛び越えた51年規制の目途がついた時期でさえも他社パテント(ホンダCVCC→トヨタTTC-V)を導入したりして取りあえずの規制適合にゴール、その後51年目前でようやく自社開発(TTC-C/TTC-L)を完了させブービーにて50年規制適合が叶ったという有様でした。
日産も同様に触媒方式(NAPS)を採用、トヨタ程の混乱はないながらも研究者からは「この規制では最終的にクルマが動かなくなる!」と言ったとか言わないとか…
各社それぞれ主張、方式は異なるも規制適合に全力を傾けていた点は共通でしたがそんな中、マツダのAPはまずREの特性から元来のレシプロより排ガスがクリーンだった点を生かし排気温度の低減をサーマルリアクターで処理するというREだからこそできた一早い公害対策だった訳です。
レシプロエンジンはバルブステム保護のため鉛入りガソリンを使っておりこれが触媒を使用するにあたり難関でトヨタや日産は遅れを取る原因でしたがマツダはいとも簡単に?72年の時点で第一段階の50年規制を突破しました。
尚、50年orまたは51規制に適合していないと昭和5or52年以降の生産/販売は認められず更に53年規制に不適合ですと53年いっぱいの販売しか認められませんでした。
カペラはREのAP技術をレシプロにも転用しRE同様のサーマルリアクター方式でパス、従来の1.5L UB型は出力低下によりカタログから落とされますが1.6L NA型は100ps→90psの10psダウンにて適合、そして1600の出力低下を補う意味で1.8L VC型OHC 4気筒100ps/15.2kgmシングルキャブエンジンをAPにて規制適合させて新設定、つまりは従来の1.5Lの役目(廉価)を1.6Lに移動させレシプロメインを1.8Lとした訳ですね。
補機装置によりレシプロのドライバビリティは大幅に損なわれますがREに関しては125ps(従来のGSⅡのpsに統一)のままパス!ドライバビリティ悪化も殆ど見られず他社スポーツモデルが標準車と同一エンジンの名前だけの勇ましいグレードになり果てたり高性能ツインキャブを維持しながらも目に見えた出力ダウンが数字以上に激しかったりと散々な状況だった中でREはその神髄を見せつけスポ車好きからは再び見直される事となっています。
ただ、マツダにとって残念だったのはこの時期世は正に低公害はもちろんながら低燃費が最高!という時代、レースやラリーなどのモータースポーツでさえも悪者扱いされる中でスポ車好きは公言が許されない?状況下、そんな中で相変わらず“走り”のイメージがあるREは一般からは「時代遅れ」の烙印が押され低公害という評価は高いモノの“極悪燃費”の印象は流石の低公害アピールでも拭えず支持上昇という好転には恵まれませんでした、この頃でもOILショックの悪影響、まだまだ市場は引きずっていましたからね~。。。
↓APによる排ガス規制一番乗りだった12A型REとVC型1800エンジン
カペラに限らずこの時期のマツダAP車はマフラー後端にバカでかいデフューザー(通称“弁当箱”と言われてました)が装着されており後ろ姿、ひと目でAPで分かるのも懐かしいです^_^;
後期型となりバリェーションを大幅に整理、内訳は下記となります。
1600AP:A-SNA型(A-=50年排ガス適合記号)NA型90ps搭載
標準車/DX/GL
※1600はセダンのみ
1800AP:A-CB1VS型 VC型100ps搭載
セダン、クーペGL クーペDX/GF
RE-AP:A-CB12S型 RE12A型125ps搭載
セダン、クーペ標準車 セダンGR/GRⅡ クーペGS/GSⅡ
(75/2)
カリーナ、一部車種にTTC-V(トヨタ複合過流方式)による50年規制適合車を追加。
75年になると各社続々と規制適合モデルをラインナップしてきましたがトヨタは前述のような有様でまだまだ自車開発の排ガス適合装置は未完成、タイムリミット(未対策車が販売できる期限)が迫りさすがに焦ったのかホンダパテントを購入、ホンダCVCC方式を採用した『カリーナセダン2000クリーンエンジン』としてラインナップしています。
はっきり言ってこのカリーナTTC-Vは他社が排ガス対策モデルが出揃ろった中、未だシステム開発できずにいたトヨタが「うちにも規制車、ありますよ!」的に出した急場しのぎのモデル、19R型(OHC 80ps/13.5kgm)と名付けらたエンジンは18R型を改良、副燃焼にて混合気を一度燃やし薄くしたそれを再度主燃焼室で燃焼させるというホンダCVCC技術を導入したのですがこれのドライバビリティは最悪の一事!
登坂は息継ぎするし加速も回転ばかり上がり進まないと言った有様でコレ、トヨタとしても“なかった事”にしたかったのでしょう、ワタシがディーラー営業時代に下取りで入ってくるとどんなに程度良くても問答無用で潰しでした(汗)
シビックのように軽量、小排気量でしたらそれほど気にならなかった回転フィール、カリーナでは荷が重すぎた感じです…。
↓“黒歴史”だった!?ホンダパテントの19R型TTC-Vエンジン
しかし現在、ハイブリットでしのぎを削るトヨタとホンダ、今や最大のライバルとして火花を散らしていますが40年近く前にこんな提携していたなんて何か信じられません(+o+)
尚、この19R搭載モデルはセダンのみ、グレードは冠されませんが装備や外装はスーパーDXに準じています、ミッションは5MTのみ、型式はA-RA13型(A-は50年規制適合記号)
(75/10)
カリーナ、MCにてセダン/HTとも後期型=最終モデルとなります。
排ガス適合に手を取られカリーナはセリカと共にFMC期を逸し従来型の大幅MCとなっていますがトヨタにとって幸いなのはカリーナ/セリカ、発売5年目ながら人気、販売は高キープしていたため続行!77/8、2代目A40系デビューまでの1年10カ月を人気継続しながら生き抜いたのは流石トヨタ車であり結果的に初代カリーナは陳腐化を嫌うトヨタとしては珍しく7年の長寿となっていました。
最終モデルは全車50年規制適合モデルとなり排ガス浄化の補機類を収めるため全長を75mm拡大し4200㎜(上級グレードはバンパーラバー装着もあり4220mm)としていますがこれ全てノーズ延長とされ車室やトランクは従来の大きさ、但し全長拡大に合わせてトレッドも拡大されておりこの事からCMコピーを“Bigカリーナ”とし大々的に大きくかつ豪華になった事をアピールしています。
外観上はFrのフェイスリフトでRrはHTは不変、セダンがガーニッシュ廃止程度ですがインパネは全面変更され現代に通じるマルチレバーや集中メーターに変貌しています。
↓ワイドトレッド、ロングノーズで“Big”になった後期最終型カリーナ
(㊤4ドアセダン1600ST㊥4ドアセダン1600DX㊦HT1800ST)
75年いっぱいは未対策モデルも販売可能でしたのでこの時、カリーナに関わらず全社の未対策車(在庫車)の駆け込み需要も見られる位に嫌われた排ガス規制モデルですが人気モデルだけあり極力従来型を踏襲したカリーナ、スムーズに未対策→規制車への転換が進んだとの事です。
この排ガス対策により搭載エンジンは大幅なリストラが行われ50年規制達成不可の一部搭載エンジンをカタログ落ちさせますが排ガス対策、取りあえずは自社開発した酸化触媒方式の『TTC-C』と希薄燃焼方式の『TTC-L』、そしてCVCCの『TTC-V』の3システムのエンジンを用意、前述のようにガソリンとの兼ね合いで不安視されていた触媒ですが51→53年には他社含め「三元触媒」が開発されて以降は触媒方式1本になります。
しかしこの時期はまだ試験的なラインナップとなっており搭載エンジンは多岐に渡ります、その概要は下記の通りです。
(TTC-C)
1.6L 2T-U型OHV シングルキャブ90ps/13.0kgm(Uは排ガス適合エンジンという意味のトヨタ社内呼称)
1.8L 16R-U型OHC シングルキャブ95ps/14.0kgm
2.0L 18R-GU型DOHC ソレックスツイン130ps/16.5kgm
(TTC-L)
1.6L 12T型OHV シングルキャブ85ps/12.5kgm
(TTC-V)
2.0L 19R型OHCシングルキャブ80ps/13.5kgm(74年ラインナップの継承)
上記のように旧1.4Lは排ガス対策のため出力不足となりカタログ落ち、1600ツインキャブ、同DOHC、2000EFIも規制不適合により廃版となっています。
1800が新たに加わりましたがこれは1600がやはり出力低下に陥っていたためこれを旧1400の廉価版エンジンに据え旧1600の代りに1800が設定されたモノです。(1600旧2T→2T-Uで10psダウン、12T-Uで5psダウン、2000旧18R→19Rで30psダウン、2000DOHC18R-GR→18R-GUで10psダウン)
↓酸化触媒方式で50年規制適合となった2T-U(TTC-C)エンジン
↓希薄燃焼方式にて適合の12T-U型(TTC-L)エンジン
但しバリェーションに大きな変更はなく従来のハード系、STやSRも健在!しかし従来ではツインキャブなどにより高出力エンジンを載せていたものが名前だけのスポーツグレードになってしまっています。
ドライバビリティはTTC-LだろがTTC-Cだろうが最悪となっしまいスペック以上の走らなさ!やや大袈裟に表現すれば排気量が500cc位下がった?という出来で回転は重々しく吹け上がりも悪く加速もモタモタし息をついてしまうような何ともストレスだらけのエンジンになってしまいカリーナの魅力が大幅にスポイル、これは1600~2000、共通のインプレでした…
カペラのレシプロ1600AP/1800APと較べても“トヨタ、公表馬力ごまかしてるんじゃない?”と言う程力の無さは顕著でマツダやいすゞのこのクラス、未対策とは比較してはいけませんがトヨタ、日産(L16/L18)に較べガサツでやかましさはありながらもドライバビリティの部分では勝っていた印象です。
↓硬派モデルとして人気のSRも健在ながらエンジンはDXやSTDと同一になってしまいorz…
ただ、そんな中でも希望を持たせてくれたのが18R-Gがソレックスのまま何とか生き残ってくれた事です!
各社の多くのスポ車がツインキャブを廃止、カリーナも同様でしたし名機1.6L 2T-Gも残念ながら廃版となった当時、唯一のソレックスDOHCで残った18R-G(U)、やはりその出力低下(レギュラー140ps→130ps)は悲惨な状況ながら他社含め魅力的パワーユニットが消えた中、いすゞのG180 DOHC(但しいすゞはインジェクション化)と並んで暗い時代にひときわ輝くモノだったと思います。
当時のトヨタの惨状を知る者にとって18R-Gの存続も絶望視されていたのでここはトヨタの踏ん張りに素直に拍手を贈りたい!って感じでした…
↓カリーナに残された唯一、真の走りが期待できたDOHC×ソレックスが生きる2000GT!!
↓旧18R-G(R)から10psダウンを余儀なくされましたがよくぞ残った18R-G(U)
18R-GUはpsこそ当時の4気筒2Lでは最高値を維持、RE12Aに対しても5ps上回っていましたがフィーリングはここで再びREに軍配を上げない訳にはいかんでしょう…
やはり未対策時代の鋭い吹け上がりは影を潜めてしまい他TTCモデルと較べれば格段に走れましたが加速の鋭さはもうREの敵ではありませんでした。
ワタシはカペラREのAPは経験ありませんがこれより重いルーチェAP(同じ12A搭載)は散々乗ってますのでこれからの経験ですが正直18R-GUは1600の旧2T-Gより非力だった気がしますネ、そんな訳でここでまたカペラが逆転、但し“速い”という部分だけに限りますが(汗)
尚、このMCで一部バリェーションと設定モデルの関係に変更がありました、概要は下記の通りです。
(セダン1600 型式A-TA14)
STD(4MT)/DX(4MT/5MT/3AT)/スーパーDX(4MT/5MT/3AT)…TTC-C/TTC-L
(セダン1800 型式A-RA10)
DX(4MT/5MT/3AT)/スーパーDX(4MT/5MT/3AT)/ST(5MT)…TTC-C
(セダン2000 型式A-RA13)
2000TTC-V(スーパーDX相当)…TTC-V
(HT1600 型式A-TA18)
DX(4MT/5MT/3AT)/スーパーDX(4MT/5MT/3AT)/ST(5MT)/SR(5MT)…TTC-C/TTC-L
(HT1800 型式A-TA16)
DX(4MT/5MT/3AT)/スーパーDX(4MT/5MT/3AT)/ST(5MT)…TTC-C
(HT2000 型式A-RA16)
GT(5MT)…TTC-C
以上のようにGTはHT専用モデルになり2000(TTC-V)はDOHCを除きセダンのみの設定、1400が消滅した事によりあのトヨグライドもカリーナから消滅、セダンの2ドアモデルが一時廃止されました。
(75/10)
カペラ、エンジン改良にて全種51年規制に適合します。
ラインナップやMCなどはなく搭載エンジン、スペック変更もありませんが型式は51年適合を示すC-が付記されています。
この時、外観で小変更が行われこれまでREモデルが誇らしげに付けていた【RE12】のグリルエンブレムが取り払われ特徴的だったRrサイドデフレクターも省かれています。
↓75/10~の最終カペラ(㊤セダン1600GL㊦REクーペGSⅡ)
↓51年適合でもREパワーは健在!!
初代カペラはこれが最終モデルに充たります、しかし更に厳しくなる排ガス対策の改良/開発に力を取られた事もありますが新型パーソナルクーペ『コスモ』の開発及び永年FMCをしていない『ファミリア』の10年ぶり新型の開発、コロナクラスからクラウンクラスにグレードアップを予定していた新型『ルーチェ』のFMC前夜等、カペラに手をかける余力がなくなり壊滅的打撃を喰らったREの印象が強いカペラとサバンナは小変更を除き基本をそのまま排ガス対策のみ完了させて放置せざるを得ない状況となっていました。
これはメーカーのRE政策の見直しもあり新政策に重要なコスモ、ルーチェの新型を優先した事も大きくカペラの場合このまま2代目CB型デビューの78/10迄、何と3年間も75年モデルを継続販売しています。
(75/12)
カリーナのテールゲートをカローラ(30系)から流用したバンモデルを追加。
(76/3)
TTC-Lの1600(12T)並びに2000TTC-V(19R)がエンジン改良にて51年規制に適合、19Rは出力を88ps/14.0kgmにアップ、またグレード名が付けられDX/スーパーDXの2バリェーション化、スーパーDXのみHTにも設定されました、1600の出力に変更はありません。
ここで一時途絶えた2ドアセダンが復活、1600のみにラインナップしています。
尚、51年規制適合から型式変更がなされ1600TTC-LがB-TA31型、2000TTC-VがC-RA31型と変更されこの時、セダン/HTで共通車型になっています。
※B-、C-、共に51年規制適合記号ですが1000kg以下がB-、以上がC-となっいました。
(76/5)
1600TTC-Cも51年規制適合、型式B-TA30、出力変更なしとなっています。
(76/12)
2000DOHCも51年規制適合、型式B-RA30、出力変更なしとなっています。
(77/2)
1800はエンジン換装により51年規制適合の新1800シリーズとなります。
ラインナップに変更ありませんがエンジンはT型ベースの3T-U型OHV 98psとなり旧16R-Uより3psアップがなされています。適合はTTC-C、型式はB-TA32。
~両車2代目へ…~
(77/8)
カリーナ、排ガス規制のゴタゴタがどうにか収まり来る53年規制適合に目途が付いた77/8、70年12月より6年8カ月に渡った初代がようやく閉幕、次期型2代目TA/RA40系のデビューとなりました!
↓約7年ぶりにFMCされた2代目カリーナ(77yセダン)
(78/10)
カペラ、こちらはカリーナを上まわる8年5カ月ぶりに2代目にバトンを渡し「長過ぎた春」に終わりを告げます。
2代目CB型カペラは何とレシプロ専用モデルに鞍替え!これは先代REが後発のサバンナとキャラが被りスポーツモデルを追求する層はサバンナに流れレシプロではルーチェ→同レガートにも1800が設定、1600は格下グランドファミリアにも設定されるため一番古いカペラは同一メーカーのラインナップに喰われ後半はほぼ引き合なし、このため永年放置状態になっていた事を反省、またOILショック後のマツダのRE搭載政策の見直しもあり2代目ではカテゴリー、味付けを考え直して完全ファミリー路線、レシプロ専用の中級車としての路線を歩むためのFMCとなりました。
↓8年5カ月ぶりの新型CB型2代目カペラ(78yセダン)
60年代の高度成長をまだ引きずった70年にデビューの両車、その後時代は一変し車業界にとって厳しい向かい風となったOILショックと排ガス規制という荒波の時期を奇しくも体験、華やかな時代に夢を与えるREをメインとしたカペラがその後の逆境には耐えられず排ガス規制ではREの特性を生かした技術力、最小限のパワーダウンで失地回復を賭けるもあまりにもOILショックの打撃は大きく弱小メーカーの哀しさでこの時もしFMCができていたらまた違った展開になったのでは?と感じます。
カリーナもも同じ時代に数々の魅力は失うもカペラのそれに較べれば大メーカーの人気車種だった為、最小限の損失で済んだのでは?と改めて感じます。
クルマとしての出来は決して劣ってはいなかったカペラですが生きる時期が悪すぎましたね…
「たられば」は禁物ですがもしあのOILショックがなければ初代カペラに対する世間の評価、認知度はかなり変わっていた筈、近いカテゴリーに同じような性格の車種を乱立させるという政策の失敗はありましたがカペラ、本当にデビュー3年経過後からは色んな意味で悲運なモデルだったと思います。
さて、トータルの販売台数はこれは当然の如くカリーナの圧勝!カリーナはFMCした77年を除いても66万台オーバーの実績を残しOILショックや排ガス規制以後も逆に販売はウナギ登りになるというさすがの強さ!!77年の初代を加えれば少なくとも70万台は超えたかな?という驚きの数字、対するカペラは70~78年の初代トータルが約22万5000台、うち約17万5000台がOILショック前までの3年での数字ですので74~78年の4年で約55000台の計算、この数字でいかにカペラにとってOILショックが致命傷になったかが解りますね。。。
燃えろ!20世紀のガチンコライバル列伝!!!“初代カリーナvs初代カペラ”…完