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2017年09月17日 イイね!

珍車PART723

珍車PART723
2回連続でスズキの絶版2輪を取り上げてきましたが今回はそのスズキさんの4輪絶版ですヨー(^_^)v

大昔から軽専門メーカーのスズキ、足代わりサンダル代わりがモットーの軽自動車ですからハナから名車になろうと造られる筈もなくその“道具”感を超えて現代で価値を認められるモデルっていうのはどうしても少なくなりますよネ…
しかし長年の軽メーカーだからこそ産み出せる傑作も多く現在でこそ軽も重要戦略車としてのマーケット訴求力は絶大、各社真剣にミニカー造りもし大メーカーですら無視できない存在になっていますがかつては“我慢車”“貧乏車”と言われた時代に専業のスズキ、ダイハツ以外は普通車の片手間にこしらえていた感がありましたがこの2社には大手にはない名作も誕生していました!

その名作の一つが今回ご紹介のコレ

⇒『昭和45年(1970)2代目LC10型フロンテ360DX』!!

今では後続アルトに立ち位置も名前も譲っていますが平成元年まではスズキのメイン車種、大看板だったフロンテ、デビューは1962年とかなりの太古で『スズライトフロンテ』として登場、これ以前のスズキの軽乗用『スズライト』の発展継承型でした。
スズライト同様の当時は革新的なFF機構を採用、そのものズバリ『フロンテ』のネーミング(他にフロンティア精神等にも引っ掛けています)になりますが現車である67年デビューの2代目からはその名とは正反対のRR方式に変更、これは後続ホンダN360がやはりFFでありこれが結構欠点も多く差別化を図りたかった事とまだ時代はFRが常識の時代、ハンドリングに独特な癖の出るFFを嫌いFRとそれほど操縦性が変わらずボディの小さい軽自動車では直進性が高く安定性も有利なRRに転換したモノでした!

スズキのFF→RR転換は成功、ホンダが欠陥車問題などトラブルや悪評が相次ぐ中、堅実な売り上げを築きスズキの足場を固めました。
2代目LC10の成功から3~4代目と3代に渡りRR方式を継承、もう一つのLC10からの特徴である2sy3気筒エンジンからなるパワフルさと素直なドライバビリティがフロンテの売りでした。

79年、さすがにスペースに制約が多い軽自動車でRR方式が時代にそぐわなくなった点、FF技術が発展した事により79年から再びFFに転換しこれにより確かに時流にも乗りアルトという爆発的ヒットも飛ばしますがスズキの特徴が消えてしまい更に排ガス規制により2stエンジンも淘汰され他社との差別化が厳しくなり60年代から続く余裕の軽No1メーカーの座をダイハツに明け渡した時期もあったりで他に富士重、三菱も加え激戦となって行きましたっけ…

そんなスズキですが現車である2代目フロンテ(RR2st時代)がベースになる傑作も登場、2→3代目フロンテから生れたスペシャリティが奇才・Jアローデザインの流麗なボディを纏ったご存じ『フロンテクーペ』!

↓71年にフロンテベースの軽スペシャリティとして登場したフロンテクーペ


ライバルのホンダZ、ミニカスキッパーと共に第一次ハイパワーブーム期を賑わせた軽ハイパフォーマンスモデル、現在でも名作としてその名を響かせていますネ!!

さて、よくぞ残った出品車のLC10、これの次期型LC10Ⅱ型(通称スティングレールック)は当時の人気が高く現存するモデルもイベント等では見られるようですがLC10はまずいない、よく残存していたなぁと感心、ワンオナの超絶マニア!?の手厚い保護があったからこそでしょう。

↓不動ですし状態はイイとは言えないながらも47年前の軽が残存するだけで拍手!


ボディ内外の状態はいいとしてもエンジン不動が惜しい、ただ、この2st3気筒LC10型空冷エンジン、構造は単純ですし2stに長けている職人の手にかかれば復活は容易でしゃないか?と想像します。

↓懐かしの2st3気筒は4st6気筒のスムーズさと謳われました!


LC10の経験はありませんが後続LC10Ⅱやフロンテクーペはかつて経験がありますのでそれを語ればとにかくこのエンジンは気持ちいいんですよね、所詮360ccですから驚くパワーもなくトルクも低回転ではないと言っても過言ではなくトルクを維持して街乗りするだけでも絶えずギアチェンジしてパワーバンドをキープ、とても現代車のようにボケーっとしながら転がせる代物ではないですがその僅かなパワーバンドに乗っかった時のフィーリングはサウンドも、そしてフィーリングも恍惚になってしまう程気持ちがイイ、RRによるドライビングも相まってその方式から想像されるテールヘビー感は皆無、むしろ尻が安定し頼もしく軽いFrのおかげでハンドリングも軽快、小回りも利き決して速くはないながら運転してて愉しくクーペともなればその低い車高からまるでカートを操るような爽快感がありました!

ひと頃のスズキの代名詞だったこのエンジン、昨日取り上げたGT380やGT750の2輪にもフィートバックされていますが 65年のフロンテ800 からこの形式のエンジンを造ってきた名機ですからね、あの軽快で独特な2st3発ビートを是非また聴きたいモノです。

↓内装D評価ながら普通車に較べ元が安普請に造られていますからこのレベルでの残存は立派!



LC10は当時流行のコークボトルラインと言われるアメリカから輸入された波打つ曲線美をあしらうデザインも独特、個人的には後続スティングレーのデザインやクーペに軍配上げますがまだ律儀に軽でもしっかり3BOXスタイルを通していた時代、サブロク(360cc)の小さなボディで破綻なくうまくまとめたデザインには脱帽です!

↓外装もD評価ですが画像の限り色褪せ程度でサビ、大凹はない様子で全塗装でかなりのレベルに行きそう!


70年代の流行りだったコークボトル、サンダーウェーブ、ダイナウェッジライン等呼び名は各社違えど大きく波打つような派手なラインは80年代にはすっかり古臭く前時代的イメージとされ淘汰されましたが今見ると一巡して非常に新鮮な感じ、最新のクルマにもこのようなアイディンティが生かされていると感じますしね、もちろん昔のモノとは違うもC-HRとかジュークとかにどこか懐かしさを覚えるのはワタクシだけでしょうか…?

↓60~70年代、制約がキツい中で軽と高級車(5ナンバー制約)デザインはその中で苦労したデザイナーの腕に脱帽します!


出品地は西、落札額は驚く程ではなく整備して店売りでは5~60万位ってところでこれが人気車フロンテクーペやLC10Ⅱだと3桁もあり得るご時世ですからね、名機2st3気筒を味わうならリーズナブルでいいんでないでしょうか、LC10(^^;)
Posted at 2017/09/18 00:53:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | スズキ | クルマ

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