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2023年07月05日 イイね!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第28弾!!

”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る…第28弾!!
”変態と呼ばないで!”納得のマイナー・モデルを振り返る、第28弾は80年代の自動車界最大の懸案事項であった”日米貿易摩擦”によって生み出された変態車をご紹介(*^^)v

貿易摩擦、主にアメリカからイチャモン付けられたのは日本、アメリカでは不得手な小型車開発→販売がアメリカでも好調でこれが問題視、自国のガソリン大食いの大排気量大型乗用車が石油などの値上がりもあり自国車が売れなくなりアメリカの自動車産業が瀕死の状態になる、その自国の産業を守るため輸入車(日本車)には高額関税を掛けて締め出したい、そんな言わばアメリカの自業自得な部分を他国になすりつける政策ながらも特に日本は”アメリカがくしゃみすれば日本が風邪引く”と言われる位アメリカさんの意向は無視できない、日本は他国に売りまくるくせに自国輸入に様々な障壁があり不公平との声はアメリカ以外からも囁かれこの声に対し将来の国際的立場に危機を感じた自動車メーカーは半ばアメリカの圧力もありながらもその打開策として海外製のモデルを日本車として日本で売る、その代表例がかつてこのコーナーでご紹介したGM製の小型車『トヨタキャバリエ』であり日産の回答がこのクルマ!

『M30型VW(フォルクスワーゲン)日産サンタナ』
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貿易摩擦に対応(言い訳?)するため~日本も海外モデルに対し寛容ですよー!~的に2大メーカーであるトヨタと日産がババを引き嫌々!?デビューさせたこのようなモデル、結果はどれも芳しくない事で終わりますが当時自動車生産量No1の日本としてはある意味致し方ない施策、50年代、60年代でまだまだ技術が進捗していない時代に海外車両をノックダウン生産し”国産車”として売っていた事例は数多くありましたがサンタナが出た80年代後半は日本は既に世界のTOPを行く技術力を得ておりわざわざ海外車両を売るなんて!とリアル世代は政治的背景を鑑みても何か存在価値のないクルマという感想が正直なところ…

サンタナは当時のファストバックであったVWパサートのセダンバージョン、欧州を始め中国、南アメリカ等で1981年から販売されており日本(日産)ではVWと業務提携し1984年(昭和59年)に発売。

”ドイツの風”と敢えて欧州をアピールしたサンタナ
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サンタナのベースとなる2代目VWパサート㊤シャシ共有のアウディ80㊦
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サンタナは当時の売れ線カテゴリーであるミディアムクラス、1.8~2L級に位置、当時日産にはこのクラス、ブルーバード、スカイライン、ローレルなどが存在し販売前から苦戦は予想されるもサンタナはFFであり当時まだこのクラスのFFは少なくFRモデルに較べ広い室内が訴求できると判断し販売踏み切り、扱いは上位車種のなかった日産サニー店と国内ではヤナセも担当、在りし日の神奈川・座間工場にてノックダウン生産。

サンタナの概要…

駆動 FF(エンジン縦置き)

搭載エンジン
VW JN型 1.8L 直4 SOHC 機械式燃料噴射 100ps/VW J型 2L 直5 SOHC 機械式燃料噴射 110ps/VW J型 2L 直5 DOHC 電子燃料噴射 140ps(後期のみ)/VW CY型 1.6Lディーゼルターボ 直4 SOHC72ps
 
ミッション
5MT/3速AT

足回り
Frストラット/Rrトレーリングアーム

車両寸法
ホイールベース 2550mm 全長4545mm 全幅1690mm 全高1395mm

車重
1150kg(2000Xi-5)

サンタナの最大の売りは本国では大ヒットとなった5気筒エンジン、4気筒の俊敏さと6気筒の静粛さを両立したと言われる5気筒は注目され日本ではこれまで設定されなかったエンジンながらサンタナの後にはホンダやトラックでは日野も採用、いささか異端的印象ながらかつてサンタナ転がした事あるも変な違和感は一切なく静粛さは6気筒と遜色ないレベルだったと記憶します。

5気筒J型エンジン
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サンタナのデビューは従来の国産にはないボディ剛性に優れアウトバーンで鍛えられた秀逸な足回り、そして吹け上りのよいVWエンジンは特筆モノながら当時の日本はバブルの入口、高級車、若しくはそれに準ずる雰囲気のクルマ、そしてハイパワーを競う高性能スポーツ車が人気の中心でオシャレな出で立ち、フカフカのシートにフワフワなサス、オーバーデコレートとも言える見かけ、L/100psを超えるハイパワー等が持て囃されいた頃に地味な外見、特筆するハイパワーもない、4ATが主流のATモデルが車格に合わない3ATのみ、内装も貧相ではないながらも欧州独特の質実剛健で派手さがない部分が日本人の生理に合わず販売は低迷します。

ドイツ車らしい機能的で質実剛健ながら派手さはないインパネ
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シート、室内も決して質感は低くないながらバブル期の日本では”安っぽい”印象?


このようにデビュー時から地味な印象しか持たれなかったサンタナはテコ入れに87年のMCでDOHCモデルを追加、140psまでUPした5気筒DOHCエンジンは小気味いい走りでドイツの質感の極みを感じさせハンドリング、足回りのチューンも絶妙、日産はこのサンタナに学び後の初代プリメーラ(P10)にそれを活かしていますネ。

DOHC搭載のサンタナ2000Xi-5 アウトバーンDOHC
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しかしDOHC追加でも人気/販売浮上はならず6年間のモデルライフで販売は4万台強という芳しくない成績、貿易摩擦問題も現地生産などで解決し日産はVWとの提携‐ライセンス生産を終了させ1990年にサンタナは廃盤となっています…。

スカイライン、ローレル、他社ではマークⅡやチェイサーとモロ被りしそれらBIGネームの前に崩れ去った”ドイツの旋風” 当時でも欧州車を愛する日本人は勿論おりましたがそういうユーザーはアウディなりBMなり本国モノを購入する、ましてローレルマークⅡのように”THE日本車”が好みのユーザーには相手にされず街中で見かける事は皆無と言っても差し支えない、これぞ”変態”と言わず何と言おう!って個人的には思っておる次第です(^^)/

変態度指数:★★★★☆
Posted at 2023/07/05 15:37:33 | コメント(4) | トラックバック(0) | 変態車 | クルマ

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